2021年05月12日

Freddie McGregor『Now』

Steely & Clevieとのタッグ☆Freddie McGregor『Now』
freddie mcgregor now.jpg
発表年:1991年
ez的ジャンル:四天王系男性レゲエ・シンガー
気分は... :デジタル・レゲエも悪くない!

レゲエ界の大物男性シンガーFreddie McGregorが1991年にリリースした『Now』です。

1956年ジャマイカ、クラレンドン生まれで、Dennis BrownSugar MinottGregory Isaacsと並ぶ四天王レゲエ・シンガーの一人であるFreddie McGregorの紹介は、『Magic In The Air』(1995年)、『Across The Border』(1984年)に続き3回目となります。

本作『Now』は、当時の人気レゲエ・プロデュース・チームSteely & Clevieとタッグを組み、デジタルを取り入れたタイトル通りの最新レゲエ・サウンドで90年代の彼の方向性を決定づけたアルバムであり、大ヒットした『Sing Jamaican Classics』シリーズへの試金石となったアルバムです。

Steely & Clevie以外に、Freddie McGregor、Clevieの兄弟Dalton Browneがプロデュースを手掛けています。

アルバムには JC LodgePam Hallがバック・コーラスで参加しています。

Freddie McGregorらしいソウルフルなヴォーカルと、Steely & Clevieによる最新デジタル・レゲエが見事に調和した素敵なレゲエ作品に仕上がっています。

素敵なラヴァーズの「Waiting Here」「Stop Loving You」、ソウルフルな「Handle」、デジタル・レゲエ色を強調した「Bad Boys」、当時のAswadあたりとセットで聴きたくなる「Africa」、往年のレゲエ名曲をデジタル・レゲエで再生させた「Prophecy」など今聴いても楽しめる内容です。

一周回って、少しチープなデジタル・レゲエはなかなか魅力です。

全曲紹介しときやす。

「Handle」
Freddieらしいソウルフル・レゲエがオープニング。Freddieらしさを生かしつつ(当時の)最新レゲエ・サウンドをさり気なく取り入れている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=uUnitz9YfR8

「Bad Boys」
デジタル・レゲエ色を強調しつつ、メロディアスな魅力も両立させている1曲。一周回って、このローファイ感覚のデジタル・サウンドがクセになります。
https://www.youtube.com/watch?v=ylZw_5BGp3U

「Stop Loving You」
開放的なラヴァーズ。Steely & Clevieの巧みなデジタル・レゲエとFreddieの相性の良さを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=mjDxof34y9o

「Waiting Here」
僕のお気に入りの1曲。Freddieらしいソウルフルな歌い回しにグッとくるラヴァーズ。チープなピコピコ・サウンドが逆にグッド・テイストですね。
https://www.youtube.com/watch?v=wNOb3EMRtkY

「Africa」
母なる大地アフリカへ思いを馳せるレゲエ・チューン。このキャッチーさは当時のAswadあたりとセットで聴きたくなりますね。というか、当時多分そういう聴き方をしていてた気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=bxANbFKCAec

「Prophecy」
女性レゲエ・シンガーFabian Miranda、1977年のシングル曲をカヴァー。往年のレゲエ名曲にデジタル・サウンドで新たな風を吹き込んでくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=LZP0cLmD08I

「Road Block」
ホーン・サウンドとデジタル・サウンドを駆使したダンサブル・レゲエ・グルーヴ。Steely & Clevieらしいデジタル・レゲエを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=idnJJ01Of6Y

「Loving Pauper」
Dobby Dobson、1967年シングル・リリースのロックステディ名曲をカヴァー。このトラックについては、あえてノスタルジックな雰囲気を残しているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=PH98D701NzU

「We Got Love」
Soul Syndicateの哀愁レゲエ名曲をカヴァー。Freddie自身も『Mr McGregor』(1979年)でカヴァーしていた楽曲の再レコーディング。デジタル・レゲエ仕様の「We Got Love」で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=6UqVFvcS2RY

「Here & Now」
本編ラストはポジティヴなヴァイヴが伝わってくるソウルフル・レゲエ・グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=c4cEDWtGDRQ

「Road Block (Featuring DJ Kushung Peng)」「Africa (Featuring DJ Kushung Peng)」Freddie McGregorの他作品もチェックを!

『Bobby Bobylon』(1979年)
Bobby Bobylon

『Mr. McGregor』(1979年)
Mr Mcgregor

『Lovers Rock (Showcase Jamaica Style)』(1981年)
Lovers Rock

『Big Ship』(1982年)
Big Ship by Freddie McGregor (2006-05-12) 【並行輸入品】

『Come on Over』(1983年)
Come on Over

『Across The Border』(1984年)
Across the Border

『All in the Same Boat』(1986年)
All in the Same Boat

『Sing Jamaican Classics Vol.1』(1991年)
Sing Jamaican Classics (Dlx) (Bril)

『Jamaican Classics Vol.2』(1992年)
Vol. 2-Sings Jamaican Classics

『Hard To Get』(1993年)
Hard To Get By Freddie McGregor (2000-07-12)

『Carry Go Bring Come』(1993年)
Carry Go Bring Come

『Magic In The Air』(1995年)
マジック・イン・ジ・エアー
posted by ez at 01:23| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月11日

Roy Ayers『Coffy: Original Motion Picture Soundtrack』

ブラックスプロイテーション・サントラ☆Roy Ayers『Coffy: Original Motion Picture Soundtrack』

発表年:1973年
ez的ジャンル:ブラックスプロイテーション系サントラ
気分は... :南泉斬描!

今回は人気ヴァイヴ奏者Roy Ayersが手掛けたサウンドトラック作品『Coffy: Original Motion Picture Soundtrack』(1973年)です。レア・グルーヴ人気作としてもお馴染みですね。

これまで当ブログで紹介したRoy Ayers作品(Roy Ayers Ubiquity名義を含む)は以下の12枚(発売順)。

 『Stoned Soul Picinic』(1968年)
 『He's Coming』(1972年)
 『Virgo Red』(1973年)
 『Change Up The Groove』(1974年)
 『Mystic Voyage』(1975年)
 『Vibrations』(1976年)
 『Lifeline』(1977年)
 『Let's Do It』(1978年)
 『You Send Me』(1978年)
 『Africa, Center Of The World』(1981年)
 『Lots Of Love』(1983年)
 『In the Dark』(1984年)

本作はJack Hill監督、Pam Grier主演のブラックスプロイテーション『Coffy』(1973年)のサントラです。

レコーディングにはHarry Whitaker(el-p、org、harpsichord、p)、Billy Nichols(g)、Bob Rose(g)、Richard Davis(b)、Dennis Davis(ds)、William King(bongos、congas、per)、Cecil Bridgewater(tp、flh)、Jon Faddis(tp、flh)、Wayne Andre(tb)、Garnett Brown(tb)等が参加しています。Harry Whitakerはオーケストレーションも手掛けています。

また、Dee Dee BridgewaterWayne Garfieldのヴォーカルがフィーチャリングされています。

アルバム全体として、ブラックスプロイテーションのサントラらしい内容で、短いインスト小曲なども含めてレア・グルーヴ好きの人であれば楽しめるはずです。

レア・グルーヴ・クラシック「Coffy Is the Color」、グルーヴィーなジャズ・ファンク「Aragon」、個人的に一番のお気に入り「Brawling Broads」Dee Dee Bridgewaterがヴォーカルの「Coffy Baby」、危険な香りの漂う「King George」、ヴァイヴの音色が映える「Shining Symbol」あたりがおススメです。

「Aragon」「Brawling Broads」「Escape」「Exotic Dance」の4トラックはQuentin Tarantino監督、Pam Grier主演の映画『Jackie Brown』(1997年)でも使われました。

レア・グルーヴ/ブラックスプロイテーション・サントラの魅力が凝縮された1枚を満喫しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Coffy Is the Color」
Dee Dee Bridgewater、Roy Ayers、Wayne Garfieldがヴォーカルをとるオープニング。チャカポコ・ギターやヴァイヴの音色が心地好いレア・グルーヴ・クラシック。Roy Ayersらしい曲調で大いに楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=XiD0772uRNg

Jamiroquaiがカヴァーしています。
Jamiroquai「Coffy Is the Color(Live) 」
 https://www.youtube.com/watch?v=TJ_wtCA9iaY

「Priscilla's Theme」
穏やかなインストのメロウ・チューンでスタートしますが、中盤からスリリングな展開となり、ヴァイヴの音色が軽やかに飛び回ります。
https://www.youtube.com/watch?v=NX1lQE3rCpE

「King George」
ヴォーカルはRoy Ayers。危険な香りの漂うジャズ・ファンク。ブラックスプロイテーション・サントラらしい雰囲気を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=NyWVffPwgqg

O.S.T.R.「Baluty」等のサンプリング・ソースとなっています。
O.S.T.R.「Baluty」
 https://www.youtube.com/watch?v=S4-fBWoYHeE

「Aragon」
映画『Jackie Brown』でも流れていた曲。ブラックスプロイテーション・サントラらしいグルーヴィーなインスト・ジャズ・ファンク。開放的なホーン・サウンドとHarry Whitakerのエレピ/オルガンが冴え渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=u5kdEVhObCQ

Semi Hendrix「I.T.」等のサンプリング・ソースとなっています。
Semi Hendrix「I.T.」
 https://www.youtube.com/watch?v=KURwIPqNYNE

「Coffy Sauna」
官能的なメロウネスを感じる小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=H7MOyImxQSs

Snoop Dogg feat. Westurn (Dubb) Union, LaToiya Williams and Raul Midon「Like This」、DJ Cam「6 Sense」、Trae Tha Truth「Gettin' Paid」等のサンプリング・ソースとなっています。
Snoop Dogg feat. Westurn (Dubb) Union, LaToiya Williams and Raul Midon「Like This」
 https://www.youtube.com/watch?v=fd9J6cbiZw8
Trae Tha Truth「Gettin' Paid」
 https://www.youtube.com/watch?v=P8s7R3p-dIc

「King's Last Ride」
1分強の短いインスト・トラックですが、スリリング&ファンキーなサウンドで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=R2-JSV1quMk

「Coffy Baby」
ヴォーカルはDee Dee Bridgewater。ハープシコードの音色が印象的なメロウ・ミディアム。Dee Deeの伸びやかなヴォーカルを満喫しまyそう。
https://www.youtube.com/watch?v=2axdCja7TNs

「Brawling Broads」
映画『Jackie Brown』でも流れていた曲。個人的にもアルバムで一番格好良いと思うインスト・ジャズ・ファンク。レア・グルーヴ好きの人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=z2kvUsyucDU

Casual「Thoughts of the Thoughtful」、RBL Posse「The Sound」等のサンプリング・ソースとなっています。
Casual「Thoughts of the Thoughtful」
 https://www.youtube.com/watch?v=t7bPQL8Lalg
RBL Posse「The Sound」
 https://www.youtube.com/watch?v=lDRBkmc64gM

「Escape」
映画『Jackie Brown』でも流れていた曲。パーカッシヴに疾走するアッパーなインスト・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=VuKDZxPnElM

K-Solo「Sneak Tip」、DJ Magic Mike feat. Infinite J, Daddy Rae and Apollo「Everybody」等のサンプリング・ソースとなっています。
K-Solo「Sneak Tip」
 https://www.youtube.com/watch?v=VUZpgPm4Zdc

「Shining Symbol」
ヴォーカルはWayne Garfield。メロウ・バラードからヴァイヴの音色の映えるミディアムへと展開します。
https://www.youtube.com/watch?v=q6GD-00ovZM

Redman「Creepin'」、Big K.R.I.T.「Amtrak」等のサンプリング・ソースとなっています。
Redman「Creepin'」
 https://www.youtube.com/watch?v=P-kOHQexqPE
Big K.R.I.T.「Amtrak」
 https://www.youtube.com/watch?v=AaR1zlIbfyU

「Exotic Dance」
映画『Jackie Brown』でも流れていた曲。ギター・サウンドが格好良いインスト。テンポを落とした不気味なダンスといった雰囲気ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=czix2_H3daM

Your Old Droog「207」等のサンプリング・ソースとなっています。
Your Old Droog「207」
 https://www.youtube.com/watch?v=731a3NP2bfA

「Making Love」
ハープシコードの音色を使ったイントロが印象的なロマンティックなインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=rcW0Mw5zhsQ

Barber Shop Emcee's「Music, Money & Women」のサンプリング・ソースとなっています。
Barber Shop Emcee's「Music, Money & Women」
 https://www.youtube.com/watch?v=rLyaxFCZB0k

「Vittroni's Theme – King Is Dead」
このトラックもハープシコードの音色を強調した哀愁バラード。レクイエムって感じですね。
https://www.youtube.com/watch?v=sM-7VtbWX7A

Nas feat. DMX「Life Is What You Make It」、Prodigy feat. Noreaga「What U Rep」、Fritz Da Cat feat. Lord Bean「Street Opera」、La the Darkman「Shine」、Le Peuple De L'herbe「No Escape」、Three 6 Mafia feat. Boogie Mane「Hard Hittaz」等のサンプリング・ソースとなっています。
Nas feat. DMX「Life Is What You Make It」
 https://www.youtube.com/watch?v=ZqbapMQwgc8
Prodigy feat. Noreaga「What U Rep」
 https://www.youtube.com/watch?v=oJyu6EhakOg
Fritz Da Cat feat. Lord Bean「Street Opera」
 https://www.youtube.com/watch?v=Pt24-ywVclw
La the Darkman「Shine」
 https://www.youtube.com/watch?v=iesuzaBFPJQ
Le Peuple De L'herbe「No Escape」
 https://www.youtube.com/watch?v=NQy184Oq_3M
Three 6 Mafia feat. Boogie Mane「Hard Hittaz」
 https://www.youtube.com/watch?v=-7Wgcxh7UEw

「End of Sugarman」
ラストは妖しげでアヴァンギャルドなインストで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=mNqZCXklei0

Out Da Ville and Scorzayzee「Archery」のサンプリング・ソースとなっています。
Out Da Ville and Scorzayzee「Archery」
 https://www.youtube.com/watch?v=Mx25pxS2UDo

Roy Ayersの過去記事もご参照下さい。

『Stoned Soul Picinic』(1968年)
ストーンド・ソウル・ピクニック

『He's Coming』(1972年)
He's Coming

『Virgo Red』(1973年)
ヴァーゴ・レッド

『Change Up The Groove』(1974年)
CHANGE UP THE GROOVE

『Mystic Voyage』(1975年)
ミスティック・ヴォヤッジ

『Vibrations』(1976年)
Ubiquity Vibrationsr

『Lifeline』(1977年)
Lifeline by Roy Ayers Ubiquity (2007-10-09) 【並行輸入品】

『Let's Do It』(1978年)
Let's Do It by Roy Ayers (2013-10-01)

『You Send Me』(1978年)
You Send Me (Dig)

『Africa, Center Of The World』(1981年)
アフリカ,センター・オブ・ザ・ワールド (帯ライナー付国内仕様直輸入盤)

『Lots Of Love』(1983年)
Lots of Love

『In the Dark』(1984年)
In The Dark  - Expanded
posted by ez at 01:14| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月10日

『今の気分は...「All Along the Watchtower」かな』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。
今回はBob Dylanのカヴァーを「All Along the Watchtower」を中心に10曲セレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

The Jimi Hendrix Experience「All Along the Watchtower」
https://www.youtube.com/watch?v=TLV4_xaYynY
From The Jimi Hendrix Experience『Electric Ladyland』(1968年)


Barbara Keith「All Along the Watchtower」
https://www.youtube.com/watch?v=hYL9DOifo04
From 『Barbara Keith』(1972年)
バーバラ・キース

Dave Mason「All Along the Watchtower」
https://www.youtube.com/watch?v=erHGEagAk_g
From 『Dave Mason』(1974年)
デイヴ・メイスン(紙ジャケット仕様)

XTC「All Along the Watchtower」
https://www.youtube.com/watch?v=5oKjL1xlK1c
From 『White Music』(1978年)


Buddy Miles Express?「All Along The Watchtower」
https://www.youtube.com/watch?v=bfXyVgGnEGs
From 『Hell And Back』(1994年)
Hell & Back

Paul Weller「All Along the Watchtower」
https://www.youtube.com/watch?v=3beWMVU-LRw
From 『Studio 150』(2004年)


The Isley Brothers「Lay Lady Lay」
https://www.youtube.com/watch?v=_kKD7mfT1Tg
From 『The Isleys Live』(1973年)


Cassandra Wilson「Lay Lady Lay」
https://www.youtube.com/watch?v=dlVAfvZo1LY
From 『Glamoured』(2003年)
Glamoured by Wilson, Cassandra 【並行輸入品】

Rotary Connection「Like a Rolling Stone」
https://www.youtube.com/watch?v=2sXe_rm7IyU
From 『Rotary Connection』(1967年)


B.E.F. feat. Terence Trent D'Arby「It's Alright Ma, I'm Only Bleeding」
https://www.youtube.com/watch?v=Zga_6I9dZSA
From 『Music Of Quality And Distinction Volume II』(1971年)
Music Of Quality & Distinction, Volume 2
posted by ez at 00:03| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月09日

Raquel Rodriguez『Sweet Side』

L.A.出身の女性R&Bシンガーの日本独自アルバム☆Raquel Rodriguez『Sweet Side』

発表年:2021年
ez的ジャンル:L.A.女性R&B
気分は... :スウィート&エレガント!

新作アルバムから女性R&B作品、Raquel Rodriguez『Sweet Side』です。

Raquel RodriguezはL.A.出身のメキシコ系アメリカ人R&Bシンガー。

Gwen StefaniAnderson .Paakらのバック・シンガーを務め、PJ MortonSnoop DoggLizzoらのオープニング・アクトも務めた経歴を持っています。

自身のアルバムとしては、これまで『Miss Me』(2014年)、『310』(2019年)という2枚のアルバムをリリースしています。

本作『Sweet Side』は昨年リリースしたEP『Sweet Side A』、今年4月リリースしたEP『Sweet Side B』を合体させた日本独自アルバムです。ただし、元々『Sweet Side』というタイトルでのアルバム・リリースを予定していたらしいので、それが日本で実現したといったところでしょうか。

「Crybaby」では女性Hip-HopアーティストIll Camilleがフィーチャリングされ、オーストラリア出身のプロデューサーMXWLLがプロデュースを手掛けています。また、「Leave Me Behind」はL.A.のシンセ・ファンク系ミュージシャンDUXとの共同名義でリリースしたシングル曲です。

それ以外に、長年の音楽パートナーSam BrawnerMoonchildAmber NavranAndris MattsonJamiroquaiMatt JohnsonNate WilliamsLettuceAdam DeitchButcher BrownMorgan Burnett等のミュージシャンが参加しています。

Moonchildメンバーが関与したメロウ・チューン「Sweet Side」やstrong>「I Know, I Know」、80年代ブラコン・テイストの「Nobody Else」「Read the Room」、軽快なディスコ・ファンクの「Leave Me Behind」「Undone」「Last Night」、しっとりとしたアーバンなメロウ「Don't You Know」あたりがおススメです。

バラード系、アップ系共に充実した、かなり僕好みの女性R&B作品です。

全曲紹介しときやす。

「Intro」

「Sweet Side」
タイトル曲はMoonchildのAndris Mattsonらがソングライティングを手掛けています。まさにスウィートなムードに包まれたメロウR&Bに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6Zv_6bcwYL8

「Nobody Else」
JamiroquaiのNate Williamsとのコラボ曲。80年代ブラコン、90年代R&Bのエッセンスを取り入れたメロウ・ミディアム。僕好みの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=WpzuchPBpAs

「Crybaby」
Ill Camilleをフィーチャーし、MXXWLLがプロデュースを手掛けた曲。本作の中では話題曲かもしれませんが、正直、このトラックに限っては僕好みではありません。
https://www.youtube.com/watch?v=dAkFmbijn-4

「I Know, I Know」
MoonchildのAmber NavranとRaquelの共作。Moonchildモード全開の陽だまりの次世代ネオソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=67pDWsEYwU0

「Daydream(Interlude)」
次曲のインタールード。

「Daydream」
L.A.のベーシストNick Campbellとの共作。ベースの効いたミディアム・ファンク。程良くメロウネスも効かせているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Q1LEi40qCx0

「Leave Me Behind」
DUXとの共同名義で2019年にシングル・リリースした楽曲。鮮やかなシンセの音色が印象的なブギー・ファンク。L.A.ディスコ/ファンク/ブギーがお好きな人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=ysSmQvcv4B4

「Undone」
シングル向きのキャッチーなダンサブル・チューン。突き抜けた分かりやすさが魅力のディスコ・ファンクです。アルバムで一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=RwUsHbNjx-U

「You」
丁寧に歌い上げるメロウ・ミディアム。僕のお気に入りのAdriana Evansの雰囲気に通じるところがあるトラックに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ZDv6oHIl0tQ

「Lisa (Intro)」
次曲のイントロ。

「Read the Room」
80年代ブラコンのテイストを感じるアーバンなメロウ・ミディアム。このあたりのサウンド・センスも本作の魅力ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=m32f5MzPH14

「Last Night」
ヴォコーダー入りの軽快なディスコ・ファンク。現行ディスコ/ブギー好きの人であれば気に入るであろう華やかなパーティー・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=RmHYLClZzHU

「Don't You Know」
しっとりとしたアーバンなメロウ・バラード。甘く切ない雰囲気がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=_jh8r-vk-ps

「I Want It All (Original Version)」
『310』収録曲のオリジナル・ヴァージョン。『310』ヴァージョンよりもライヴ感のある仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=InTH8GMbqlc

「Read the Room (Alternate Version)」
「Read the Room」の別ヴァージョン。デモ・ヴァージョン的な面白さがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=GkvXAdyT4OM

ご興味がある方はRaquel Rodriguezの他作品もチェックを!

『Miss Me』(2014年)


『310』(2019年)
posted by ez at 01:26| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月08日

Cassandra Wilson『Another Country』

Fabrizio Sottiとタッグを組んだ1枚☆Cassandra Wilson『Another Country』

発表年:2012年
ez的ジャンル:ブルージー女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :アナザー・ワールドへ!

最高峰の女性ジャズ・シンガーの一人、"プリンセス・オブ・ダークネス"ことCassandra Wilson『Another Country』(2012年)です。

これまで当ブログで紹介したCassandra Wilsonは以下の9枚(発売年順)。

 『Point Of View』(1986年)
 『Days Aweigh』(1987年)
 『Jumpworld』(1990年)
 『Blue Light 'Til Dawn』(1993年)
 『New Moon Daughter』(1995年)
 Jacky Terrasson & Cassandra Wilson『Rendezvous』(1997年)
 『Traveling Miles』(1999年)
 『Belly Of The Sun』(2002年)
 『Glamoured』(2003年)

本作『Another Country』(2012年)は、長年在籍したBlue Noteを離れ、eOne Recordsからリリースされました。

本作でCassandraがタッグを組んだのは、イタリア人ジャズ・ギタリストFabrizio Sotti

共にプロデュースを手掛けるのみならず、全10曲中6曲で共にソングライティングを手掛け、さらにFabrizio Sotti単独でも2曲を提供しています。

レコーディング・メンバーはCassandra Wilson(vo、g)、Fabrizio Sotti(g)、Mino Cinelu(per)、Lekan Babalola(per)、Nicola Sorato(b)、Julien Labro(accordion)、New Orleans Center for Creative Arts Chamber Choir(vo)。

良い意味で、他のCassandra Wilson作品よりもサラッと聴けると思います。ブルージーでディープなのに、深い沼にハマらず、這い上がってこれそうなサラッとした感じがあります、

本作を象徴するオープニング「Red Guitar」、ブルージーな「No More Blues」、軽やかなメロウ・チューン「Almost Twelve」、程良いテンポの哀愁チューン「Passion」、パーカッシヴ&ブルージーな「Another Country」、アフリカン・テイストの「Olomuroro」あたりがおススメです。

少しだけいつもと違う、"プリンセス・オブ・ダークネス"のアナザーな音世界を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Red Guitar」
Cassandra Wilson作。抑えたトーンながらもブルージーなのはいつものCassandraですが、そんな中にもFabrizio Sottiの洗練されたエレクトリック・ギターがアクセントを加えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=12p0tkZHTMk

「No More Blues」
Cassandra Wilson/Fabrizio Sotti作。Cassandraの低音ヴォーカルが映えるブルージーな演奏です。アコーディオンの音色のスパイスもいい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=8XJsOr8ur5k

「O Sole Mio」
有名なカンツォーネのカヴァー。といっても、変にカンツォーネ寄りになるのではなく、あくまでもミステリアス&ブルージーなCassandra節で聴かせてくれるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=MbF3bySrAPg

「Deep Blue」
Fabrizio Sotti作。二人のギターのみインストには意表を突かれました。ディープ&ブルーな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=727qIibTN8U

「Almost Twelve」
Cassandra Wilson/Fabrizio Sotti作。ブラジリアン・テイストの軽やかなメロウ・チューン。Sottiのメロウ・ギターとアコーディオンの音色の組み合わせがいいですね。Cassandrのヴォーカルもそんな曲調に合わせています。
https://www.youtube.com/watch?v=T8JKF54EUos

「Passion」
Cassandra Wilson/Fabrizio Sotti作。Sottiの哀愁ギターとCassandraの低音ヴォーカルを程良いテンポで聴かせてくれます。ここでもアコーディオンの名脇役ぶりが光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=TizdyVEIu04

「When Will I See You Again」
Cassandra Wilson/Fabrizio Sotti作。パーカッシヴな哀愁ミディアム。哀愁モードですが、湿っぽくなりすぎないのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=tYOY2VwdZ7E

「Another Country」
Cassandra Wilson/Fabrizio Sotti作。タイトル曲はパーカッシヴ&ブルージーな演奏です。Cassandraの低音ヴォーカルがディープながらも爽やかな余韻を残してくれるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=x1AbGGULKNw

「Letting You Go」
Fabrizio Sotti作。ここで再び二人のギターのみインスト。Sottiの情感のこもったギターを楽しみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=JnT6gD_mvM4

「Olomuroro」
Cassandra Wilson/Fabrizio Sotti/Lekan Babalola作。ラストは少女コーラス隊も加わったアフリカン・テイストのパーカッシヴ&ビューティフルな1曲で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=0x14_KT4xDc

Cassandra Wilsonの過去記事もご参照下さい。

『Point Of View』(1986年)
ポイント・オブ・ヴュー

『Days Aweigh』(1987年)
デイズ・アウェイ

『Jumpworld』(1990年)
ジャンプワ−ルド(JUMPWORLD) (MEG-CD)

『Blue Light 'Til Dawn』(1993年)
Blue Light 'Til Dawn

『New Moon Daughter』(1995年)


Jacky Terrasson & Cassandra Wilson『Rendezvous』(1997年)


『Traveling Miles』(1999年)
トラヴェリング・マイルス

『Belly Of The Sun』(2002年)
Belly of the Sun

『Glamoured』(2003年)
Glamoured by Wilson, Cassandra 【並行輸入品】
posted by ez at 01:11| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする