発表年:1992年
ez的ジャンル:UKアシッド・ジャズ
気分は... :モヤモヤGW!
K-Creativeは、1991年にロンドンで結成されたアシッド・ジャズ・ユニット。
メンバーはV-Love(Andrew John Valentine)(rap、g)、The Botanist(Dominic "Ski" Okenfull)(key、el-p、p、org、syn、prog、back vo)、Zen Bromley(Andy Bromley)(syn、key、prog、tp、back vo)、Jim C.(Jim Carmichael)(ds、prog、per、back vo)という4名。
メンバーのうち、特にThe Botanist(Dominic "Ski" Okenfull)はSki Oakenfull名義等で90年代アシッド・ジャズ系作品にプロデューサー/ソングライター/ミュージシャンとして数多く参加しています。
K-Creative唯一のアルバムがTalkin' Loudからリリースされた『Q.E.D. (Question Everything Done)』(1992年)です。
プロデュースはK-Creative自身。
基本はV-LoveのラップをフィーチャーしたジャズHip-Hop寄りのUKアシッド・ジャズに仕上がっています。また、ラテン、ハウス、ブレイクビーツ、ラガなどのエッセンスを貪欲に取り込んだ雑多な感じも本作の魅力だと思います。
「To Be Free (Brother John) (Full Length Version)」、「Summer Breeze」あたりが目を引きますが、各種コンピにも収録された「Three Times A Maybe」、「Back To The Real World」、「Give Ya The Elbow」、「K-Spelz Knowledge」あたりもおススメです。
久々に聴き直しましたが、なかなかユニークなアシッド・ジャズ作品だと思います。
『Q.E.D. (Question Everything Done)』
https://www.youtube.com/watch?v=u2ovaEJSTnQ
全曲紹介しときやす。
「To Be Free (Brother John) (Full Length Version)」
ジャズ・ファンク×Hip-Hop×クラブミュージックなクロスオーヴァー感覚が当時のUKアシッド・ジャズらしいですね。ヴァイヴの響きもいいアクセントになっています。
「Remember Where Ya Came From」
軽快なジャズ・ファンク・サウンドに乗って、V-Loveが軽やかなフロウを聴かせてくれます。ラテン・フレイヴァーの隠し味やスクラッチによるアクセントもいい感じです。
「Q.E.D. (Question Everything Done) (Instrumental)」
タイトル曲はラテン・フレイヴァーを効かせたインスト・ジャズ・ファンク。アシッド・ジャズらしいホーン・アンサンブルを楽しみましょう。
「Hook, Line & Sinker」
UKらいしブレイクビーツ・サウンドに乗って、V-Loveがラップで盛り上げます。この節操ない、何でもアリな感じ好きです。
「K-Spelz Knowledge」
コズミック・ジャズ×Hip-Hopな仕上がり。ジャズ・フィーリングのHip-Hop好きの人ならば気に入るのでは?
「Summer Breeze」
シングルにもなった女性ヴォーカル入りの爽快メロウ・ジャズ・ファンク。この時期のUKアシッド・ジャズらしいキャッチーな1曲に仕上がっています。
「Three Times A Maybe」
ブレイクビーツ×ジャズ・ファンク×Hip-Hopなメロウ・クロスオーヴァー。今回久々に聴いて、気に入ったのがこの曲です。
「Tynebomb」
派手さはありませんが、ジャズ・フィーリングのHip-Hopとして聴けば、楽しめる1曲だと思います。
「The New Tower Of Babel」
Hip-Hopというよりラガ感覚に近いかも?こういうのもアシッド・ジャズらしいかもしれませんね。
「Back To The Real World」
Guru『Jazzmatazz』と共振するようなジャズHip-Hop。Chris Bowdenのサックスがいい感じ!
「Give Ya The Elbow」
Talkin Loudのコンピにも収録された、キャッチーな爽快ジャズ・ファンク。ここでもChris Bowdenの涼しげなサックスがグッド!
「To Be Free (Silent Blues Mix)」
「To Be Free」のフロア仕様のリミックス。
「Back To The Real World (Ambient Dub)」
「Back To The Real World」のリミックス。
モヤモヤ状態で5月GW導入ですね。こうなるとGWという呼称自体が虚しい気がします。
まぁ、昨年同様、読書に勤しみながら、ゆったりと過ごしたいと思います。