2021年05月07日

Miles Davis『Pangaea』

エレクトリック・マイルス最終章、夕方の部☆Miles Davis『Pangaea』

発表年:1975年
ez的ジャンル:エレクトリック・マイルス最終章
気分は... :すべての大陸は1つだった!

ジャズ界の帝王Miles Davis『Pangaea』(1975年)です。

Miles Davisに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の20枚。

 『Bag's Groove』(1954年)
 『'Round About Midnight』(1955、56年)
 『Cookin'』(1956年)
 『Miles Ahead』(1957年)
 『Milestones』(1958年)
 『Someday My Prince Will Come』(1961年)
 『E.S.P.』(1965年)
 『Miles Smiles』(1966年)
 『Nefertiti』(1967年)
 『Filles De Kilimanjaro』(1968年)
 『In A Silent Way』(1969年)
 『Live Evil』(1970年)
 『On The Corner』(1972年)
 『Get Up With It』(1970、72、73、74年)
 『In Concert』(1973年)
 『Dark Magus』(1974年)
 『Agharta』(1975年)
 『The Man With The Horn』(1981年)
 『Tutu』(1986年)
 『Rubberband』(2018年)

Miles作品を20枚紹介しながら、その20枚に『Kind of Blue』(1959年)や『Bitch's Brew』(1969年)が入っていないのが僕らしいセレクトですね(笑)勿論、その2枚も大好きですよ!!

ご存知の通り、本作『Pangaea』(1975年)は、1975年2月1日の大阪公演夕方の部のライブ録音です。同日の昼の部を収めたライブ・アルバムが『Agharta』(1975年)です。この2枚のライブ録音を最後に病気療養のため、活動を休止してしまいます。

『Agharta』(1975年)
Agharta

メンバーは『Agharta』と同じく、Miles Davis(tp、org)以下、Sonny Fortune(as、ss、fl)、Pete Cosey(g、synth、per)、Reggie Lucas(g)、Michael Henderson(b)、Al Foster(ds)、James Mtume(per、congas、rhythm box)という7名。

プロデュースはTeo Macero

オリジナルLPは2枚組で全2曲。
要はLPのA面、B面で1曲。C面、D面で1曲という構成。
さらに言えば、「Zimbabwe」「Gondawana」という曲タイトルも便宜上のもので、40分超のメドレー演奏を2セットという説明の方がわかりやすいですね。

演奏曲目的には1974年N.Y,でのライヴを収めた『Dark Magus』と重なる部分も多いですが、攻撃的な『Dark Magus』とは異なる緊張感を楽しめます。

また。昼の部『Agharta』がファンクなエレクトリック・マイルスならば、本作(特に「Zimbabwe」)ではブラック・ロックなエレクトリック・マイルスを楽しめます。

エレクトリック・マイルス最終章を『Agharta』とセットで楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

[Disc 1]

「Zimbabwe」
「Turnaroundphrase」「Willie Nelson」「Tune In 5」等のメドレー。やはり「Turnaroundphrase」のイントロのAl Fosterのドラム、Mtumeのパーカッションを聴くと、Led Zeppelin「Rock and Roll」のエレクトリック・マイルス・ヴァージョンといった雰囲気でアドレナリンが出まくりますね。後半のMichael Hendersonのベースのうねりもたまりません。Milesのトランペットは、エレクトリック・ギターに対抗するかのような"動"の部分と、引き算の演奏の"静"の部分のコントラストがいいですね。ラストは「Zimbabwe」のタイトルらしくアフロな雰囲気で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=DbJ_qJPtiMM

[Disc 2]

「Gondawana」
「Ife」「For Dave」のメドレー。幻想的な異空間を創り出しながら、ブラック・ロックやオーセンティックなジャズ演奏なも交えて余韻を楽しませてくれるような演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=bHPeer4ykoQ


ご興味がある方は、本作と同じメンバーによる1975年1月22日の東京公演を収めたライヴ・アルバム『Live In Tokyo 1975』(2015年)もセットでどうぞ!

『Live In Tokyo 1975』(2015年)


Miles Davisの過去記事もご参照下さい。

『Bag's Groove』(1954年)
バグズ・グルーヴ

『'Round About Midnight』(1955、56年)
'Round About Midnight

『Cookin'』(1956年)
クッキン

『Miles Ahead』(1957年)


『Milestones』(1958年)
マイルストーンズ+3

『Someday My Prince Will Come』(1961年)
Someday My Prince Will Come

『E.S.P.』(1965年)
E.S.P.

『Miles Smiles』(1966年)
マイルス・スマイルズ

『Nefertiti』(1967年)
ネフェルティティ + 4

『Filles De Kilimanjaro』(1968年)
キリマンジャロの娘

『In A Silent Way』(1969年)


『Live Evil』(1970年)
ライヴ・イヴル

『On The Corner』(1972年)
Blu-spec CD オン・ザ・コーナー

『In Concert』(1973年)
イン・コンサート

『Get Up With It』(1970、72、73、74年)
ゲット・アップ・ウィズ・イット

『Dark Magus』(1974年)
ダーク・メイガス

『Agharta』(1975年)
Agharta

『The Man With The Horn』(1981年)
The Man with the Horn

『Tutu』(1986年)
TUTU<SHM-CD>

『Rubberband』(2018年)
ラバーバンド
posted by ez at 01:31| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする