2021年06月17日

Donell Jones『Lyrics』

自身のレーベルからの第一弾アルバム☆Donell Jones『Lyrics』

発表年:2010年
ez的ジャンル:セクシー男性R&Bシンガー・ソングライター
気分は... :メジャーよりも自由を!

今回は人気男性R&BシンガーDonell Jonesの5thアルバム『Lyrics』(2010年)です。

1973年シカゴ生まれの男性R&BシンガーDonell Jonesに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『My Heart』(1996年)
 『Life Goes On』(2002年)
 『Journey Of A Gemini』(2006年)

5thアルバムとなる本作『Lyrics』(2010年)は、デビュー・アルバム『My Heart』(1996年)より在籍してきたBabyface/L.A. Reid主宰のLaFace Recordsを離れ、自身が設立したレーベルCandyman Musicからのリリースとなります。

USアルバム・チャート第15位、同R&Bアルバム・チャート第1位となった前作『Journey Of A Gemini』(2006年)と本作の間に、未発表曲集『The Lost Files』(2009年)をリリースしていましたが、純然たる新作としては4年ぶりとなりました。

メジャーを離れ、ジャケも含めてインディ感のあるアルバムですが、USアルバム・チャート第28位、同R&Bアルバム・チャート第9位となっています。

正直、前作『Journey Of A Gemini』(2006年)と比較して小粒になった印象は拭えませんが、それでもファンならば楽しめる1枚だと思います。

ソングライティングはすべてDonell Jonesのオリジナル。
プロデュースもMike Cityプロデュースの「The Finer Things In Life」以外はDonell Jones自身。

シングルになった「Love Like This」「All About The Sex」Mike Cityプロデュースの「The Finer Things In Life」、オートチューンを効果的に使った「The World Is Yours」「Backdoor」「Blackmail」Minnie Riperton「Memory Lane」をサンプリングした「Your Place」あたりが僕のおススメです。

インディからのリリースならではのDonell Jonesワールドを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「The World Is Yours」
Joe Tex「Papa Was Too」のリズムを用いたHip-Hopビート、オートチューン・コーラスによるミディアム・グルーヴ。ファンクネスとメロディアスのバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=PezEABsclko

「Your Place」
Minnie Riperton「Memory Lane」をサンプリングした重厚なトラックをバックに、Donellが歌い上げるミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=w49Y3tH2jvk

「Love Like This」
アルバムからの1stシングルとしてUS R&Bチャート第28位となっています。セクシーなDonell Jonesを満喫できるミディアム。派手さはありませんが、ファンならば気に入る仕上がりなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=SE7ZaEIXam4

「Imagine That」
(2010年)当時のR&Bらしい雰囲気のエレクトリック色が印象的な哀愁ミディアム。正直、僕がDonell Jonesに求めるのはコレではありませんが。
https://www.youtube.com/watch?v=OcMT9inQYQk

「Backdoor」
オートチューン使いのミディアム。Donellのセクシー・ヴォーカルにはオートチューン・コーラスがフィットしますね。このジワジワくる感じ好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=QZ1U2175CYE

「Blackmail」
哀愁メロウ・ミディアム。切々としたDonellのヴォーカル、オートチューン・コーラス、哀愁シンセのバランスがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=6nuzAkMNTsA

「All About The Sex」
アルバムからの2ndシングル。アコギによるアクセントが印象的なセクシー・ミディアム。Donellらしさを満喫できるメロディアスな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=rl26K9J3i0g

「Stripclub」
Young Jocのラップをフィーチャーした哀愁ミディアム。甘く切ないDonellの哀愁ヴォーカルと、そのムードを一掃するYoung Jocのラップのダークな雰囲気のコントラストが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Ms7Lqajx7SA

「What's Next」
Inessaの女性ヴォーカルをフィーチャー。本作の中では異質のファンクネスを効かせたダンス・チューン。正直、Donell Jonesらしさは感じません。
https://www.youtube.com/watch?v=cMH9pe5-Wfc

「You Can Burn」
このトラックはBriana Fryという女性シンガーを紹介するためのダンサブル・チューンなので、別枠で聴いたほうがいいでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=6horZZeRxeM

「The Finer Things In Life」
この曲のみMike Cityプロデュース。僕の一番のお気に入りはコレ。やはりMike Cityはいい仕事しますね。適度にビートを効かせつつ、セクシー&メロディアスなDonellの魅力を見事に引き出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=K7DEIj7wPVw

「Just A Little」
哀愁メロウ・ミディアム。ハイトーン・ヴォーカルと囁きの低音ヴォイスの組み合わせが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=5Lf5WV-Vmes

「O How I Wonder」
ラストはオートチューン・ヴォーカルによるミディアムで締め括ってくれます。少しドリーミーな雰囲気を醸し出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=L5UYGHkFH_4

Donell Jonesの他作品もチェックを!

『My Heart』(1996年)
My Heart

『Where I Wanna Be』(1999年)
Where I Wanna Be

『Life Goes On』(2002年)
Life Goes on

『Journey Of A Gemini』(2006年)
Journey of a Gemini

『The Lost Files』(2009年)※未発表曲集
The Lost Files

『Forever』(2013年)
Forever

2021年06月16日

Lo Borges『Meu Filme』

久々のリーダー作☆Lo Borges『Meu Filme』
Meu Filme
発表年:1996年
ez的ジャンル:メロウ&ジェントル系ミナスMPB
気分は... :Pluriverseへ・・・

今回はミナスを代表するシンガー・ソングライター/ギタリストLo Borges『Meu Filme』(1996年)です。

1952年、ブラジル、ミナス・ジェライス州生まれ。Milton Nascimentoとの連名によるミナス音楽の金字塔的アルバム『Clube da Esquina』(1972年)で知られるLo Borgesの紹介は、『A Via Lactea』(1979年)に続き2回目となります。

本作『Meu Filme』(1996年)は、前作スタジオ・ライヴ『Solo』(1987年)から9年ぶり、純然たるスタジオ・アルバムとしては『Sonho Real』(1984年)から12年ぶりの新作ということになります。

プロデュースはChico NevesRonaldo Bastos

アルバムには『Clube da Esquina』の盟友Milton NascimentoCaetano Velosoといった大物をはじめ、ブラジルのパンデイロ・マスター/トップ・パーカッショニストのMarcos Suzano、ブラジルの創作楽器グループUakti、ブラジル人女性シンガーCecilia Spyer等が参加しています。

Lo Borgesらしいメロウ&ジェントルな自然体のミナスMPBでアルバム全編貫かれています。

Caetano Velosoとの共演曲「Sem Nao」Milton Nascimentoとの共作「Alo」、ブラジルの人気レゲエ/スカ・バンドSkankのヒット曲カヴァー「Te Ver」、メロウ&ジェントルな「A Cara Do Sol」、味わいのあるメロウ・フォーキー「Meu Filme」、透明感のあるアコースティック・メロウ「Pura Paisagem」あたりが特におススメです。

Uaktiをフィーチャーした「Solto No Mundo」「Vai Vai Vai」の独特のクロスオーヴァー・サウンドも興味深いです。

約10年のブランクを感じさせない充実作だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Meu Filme」
Chico Amaral/Lo Borges作。邦題「僕の映画」。自身のギター、Marcos Suzanoのパンデイロ/パーカッションのみの演奏ですが、味わいのあるメロウ・フォーキーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=PRrgALlAw10

「Pura Paisagem」
Marcio Borges/Lo Borges作。邦題「純な風景」。兄Marcioとの共作。この曲も自身のギター、Marcos Suzanoのパンデイロ/パーカッションを中心とした、透明感のあるアコースティック・メロウに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Bp8A_886tiQ

「Sem Nao」
邦題「ノーと言わないで」。Caetano Velosoとの共演曲(Caetano Veloso/Lo Borges作)。この二人の共演らしい雰囲気のボッサ調の素敵なメロウ・チューンはモロに僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=nOjbD-PwQZ0

「Solto No Mundo」
Lo Borges作。邦題「世界に放たれて」。Uaktiをフィーチャー。現代音楽×民族音楽な独特の音世界を満喫しましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=7VNtDeHeVyg

「Alo」
Milton Nascimento/Lo Borges作。Milton Nascimento本人もアコーディオンで参加。この曲にもUaktiが全面参加しています。ミナスの香りのする大地の息吹を感じる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=xVwcCSe9l7A

「A Cara Do Sol」
Ronaldo Bastos/Lo Borges作。邦題「太陽の顔」。Cecilia Spyerがヴォーカルで参加。Lo Borgesらしいメロウ&ジェントルなミナスMPBに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=4MqyLbAGZcM

「Vertigem」
Marcio Borges/Lo Borges作。邦題「めまい」。白日夢のような幻想的メロウ・チューン。Marcos Suzanoのパンデイロも効果的です。
https://www.youtube.com/watch?v=NnqIRel2JgQ

「Vai Vai Vai」
Lo Borges作。邦題「進め進め」。Uaktiをフィーチャー。Uaktiとの共演らしい独特のクロスオーヴァー・サウンドを楽しめる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=_B-2lxgYQZM

「Blue Girl」
Marcio Borges/Lo Borges作。Lo Borgesのヴォーカル&ギターのみの哀愁メロウ。寂しげなムードがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=T3hpo835HHE

「Te Ver」
Chico Amaral/Lelo Zaneti/Samuel Rosa作。ラストはブラジルの人気レゲエ/スカ・バンドSkankのヒット曲カヴァー。オリジナルはアルバム『Calango』(1994年)収録。ここではユルさが魅力の素敵なアコースティック・メロウで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=oZecnZhDslw

他のLo Borges作品もチェックを!

Milton Nascimento & Lo Borges『Clube Da Esquina』(1972年)
Clube da Esquina

『Lo Borges』(1972年)
Lo Borges

『A Via Lactea』(1979年)
ア・ヴィア・ラクテア

Os Borges『Os Borges』(1980年)
Borges

『Nuvem Cigana』(1981年)
Nuvem Cigana

『Sonho Real』(1984年)
Sonho Real

『Feira Moderna』(2001年)
Feira Moderna

『Um Dia e Meio』(2003年)
Um Dia E Meio

『Bhanda』(2006年)
Bhanda

『Harmonia』(2008年)
LO BORGES - HARMONIA

『Rio da lua』(2019年)


『Dinamo』(2020年)


『Muito Alem Do Fim』(2021年)
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2021年06月15日

Black Ivory『Don't Turn Around』

1stと2ndからセレクトしたコンピ☆Black Ivory『Don't Turn Around』

発表年:1993年
ez的ジャンル:Patrick Adams系甘茶ソウル・グループ
気分は... :コンピですが・・・・

今回は男性ソウル・グループBlack Ivory『Don't Turn Around』(1993年)です。

Russell PattersonStuart BascombeLeroy Burgessの3名によってN.Y.で結成された男性ソウル・グループBlack Ivoryの紹介は、『Feel It』(1975年)に続き2回目となります。

本作はタイトルやジャケを見ると、デビュー・アルバム『Don't Turn Around』(1972年)と同タイトルですが、本CDは『Don't Turn Around』(1972年)と2nd『Baby Won't You Change Your Mind』(1972年)からセレクトしたコンピです。

本来、こういったコンピには手を出さず、オリジナルを入手したいタイプですが、(多分)『Don't Turn Around』は単独CD化されていないので、その意味で本コンピは重宝します。

『Don't Turn Around』Patrick Adams『Baby Won't You Change Your Mind』Patrick Adams/David Jordanのプロデュース。

やはり、このグループにはファルセット・ヴォーカルのスウィート・バラードが似合いますね。

1st『Don't Turn Around』からであれば、シングルにもなったバラード「You And I」が一番のお気に入り。「Surrender」「I Keep Asking You Questions」といったファンキー・ソウルも僕好み。

2nd『Baby Won't You Change Your Mind』からであれば、甘茶ソウル「It's Time To Say Goodbye」「No If's And's, Or But's」、メロウ・ミディアム「Wishful Thinking」あたりがお気に入り。

コンピならではのいいとこ取りを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「It's Time To Say Goodbye」
『Baby Won't You Change Your Mind』収録。Patrick Adams/David Jordan作。ファルセット・ヴォーカルの甘茶ソウル。甘く切ないムードがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=8wpFfbqoxp0

Statik Selektah, Evidence and The Alchemist「Time to Say Goodbye」、Teebs「Goodbye」、Brother Ali「Love on Display」等のサンプリング・ソースとなっています。
Statik Selektah, Evidence and The Alchemist「Time to Say Goodbye」
 https://www.youtube.com/watch?v=3u_ubcJd9bk
Teebs「Goodbye」
 https://www.youtube.com/watch?v=7rrEzvL3cfk
Brother Ali「Love on Display」
 https://www.youtube.com/watch?v=zrOfDvunIcI

「Time Is Love」
『Baby Won't You Change Your Mind』収録。Patrick Adams/David Jordan作。シングルにもなりました。名曲の佇まいを感じる素敵なラブ・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=YErWvKY_hnI

J.J. Barnesがカヴァーしています。また、Thelonious Martin「Time Is Love」等のサンプリング・ソースとなっています。
J.J. Barnes「Time Is Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=qo6o8hdFBGI
Thelonious Martin「Time Is Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=25rObshp8fs

「Just Leave Me Some」
『Baby Won't You Change Your Mind』収録。Patrick Adams/David Jordan作。ニュー・ソウル的な雰囲気も感じるミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=FBIHd-IUFBg

「Loveland」
『Baby Won't You Change Your Mind』収録。Patrick Adams/David Jordan作。グルーヴの早熟ぶりを感じる腰の据わったソウル・グルーヴ。

「No If's And's, Or But's」
『Baby Won't You Change Your Mind』収録。Patrick Adams/David Jordan作。素敵なストリングスを配した僕好みのスウィート・ソウル。軽くパーカッシヴなのも僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=X2SNHGMye64

同じ1972年にPatrick Adams/David JordanプロデュースでDebbie Taylorが取り上げています。また、J.J. Barnesがカヴァーしています。さらにAtmosphere「Denvemolorado」等のサンプリング・ソースとなっています。
Debbie Taylor「No If's And's, Or But's」
 https://www.youtube.com/watch?v=dOirMsQvT9M
J.J. Barnes「No If's And's, Or But's」
 https://www.youtube.com/watch?v=UTLGFv40U3w
Atmosphere「Denvemolorado」
 https://www.youtube.com/watch?v=tnuHnrWph3k

「Wishful Thinking」
『Baby Won't You Change Your Mind』収録。Patrick Adams/David Jordan作。これも僕好みのメロウ・ミディアム。イントロのピアノだけでも名曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=lu5DtBRPbkQ

本曲もJ.J. Barnesがカヴァーしています。また、Brand Nubian「Where Are You Now」、General Monks feat. Krondon, Phil Da Agony and Rogue Venom「We That Shit」のサンプリング・ソースとなっています。
J.J. Barnes「Wishful Thinking」
 https://www.youtube.com/watch?v=-d0LPZVaiRw
Brand Nubian「Where Are You Now」
 https://www.youtube.com/watch?v=Cvsbaz1kqkw
General Monks feat. Krondon, Phil Da Agony and Rogue Venom「We That Shit」
 https://www.youtube.com/watch?v=ywJ6k4lm9cA

「Our Future」
『Don't Turn Around』収録。Patrick Adams/Terry Philips作。ベースを効かせたインタールード的なソウル・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=JdZt5FpILKI

「Don't Turn Around」
『Don't Turn Around』収録。Patrick Adams作。タイトル曲はシングルにもなりました。オーセンティックな魅力に溢れた甘茶ソウル。ファルセット・ヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=BlfuQRyS7ik

当ブログでも紹介したE.U.のカヴァー・ヴァージョンがあります。
また、Cappadonna「Don't Turn Around」、Ghettosocks feat. Edgar Allen Floe「Don't Turn Around」、Lil B「Hearts Review」等のサンプリング・ソースとなっています。
E.U.<「Don't Turn Around」
 https://www.youtube.com/watch?v=Sr9pNwAIvD0
Cappadonna「Don't Turn Around」
 https://www.youtube.com/watch?v=2LHFAgFlmDA
Ghettosocks feat. Edgar Allen Floe「Don't Turn Around」
 https://www.youtube.com/watch?v=R3zZad47iYw
Lil B「Hearts Review」
 https://www.youtube.com/watch?v=W4_gsPlvDzo

「Surrender」
『Don't Turn Around』収録。Black Ivory,/Patrick Adams作。若々しい魅力が伝わってくるファンキーなダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=f8zZUNvUjik

Lil B「Surrender to Me」のサンプリング・ソースとなっています。
Lil B「Surrender to Me」
 https://www.youtube.com/watch?v=LQM-UZib4CY

「I'll Find A Way」
『Don't Turn Around』収録。Black Ivory/Patrick Adams作。シングルにもなりました。ファルセット・ヴォーカルの甘茶ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=kglO6DYv2T0

Westside Gunn feat. Benny the Butcher and Boldy James「Buffs vs. Wires」、Boldy James「Nu Wave」等のサンプリング・ソースとなっています。
Westside Gunn feat. Benny the Butcher and Boldy James「Buffs vs. Wires」
 https://www.youtube.com/watch?v=eJnfNMAvWbQ
Boldy James「Nu Wave」
 https://www.youtube.com/watch?v=Ay3PCnr_J9o

「I Keep Asking You Questions」
『Don't Turn Around』収録。Black Ivory/Patrick Adams作。この時代らしいサウンドのファンキー・ソウル。躍動感があっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=I8BTYSWp2wE

Kid Frost「Spaced Out」、Raekwon feat. Ghostface Killah「Criminology」等のサンプリング・ソースとなっています。
Kid Frost「Spaced Out」
 https://www.youtube.com/watch?v=pIAIsIFwWrI
Raekwon feat. Ghostface Killah「Criminology」
 https://www.youtube.com/watch?v=l9oS0BFhA30

「She Said That She's Leaving」
『Don't Turn Around』収録。Patrick Adams作。若々しいファルセット・ヴォーカルで切なく歌い上げる哀愁バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=F-Pm1SNoLhY

「You And I」
『Don't Turn Around』収録。Leroy Burgess/Stuart Bascombe作。シングルにもなりました。個人的には名バラードだと思います。ジワジワと胸に込み上げてくる感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=JFCQQ0-tnhM

当ブログでも紹介したQ-Tip「Gettin' Up」をはじめ、Madlib「Understanding (Comprehension)」、D-Black「Million Dollar Dreams」等のサンプリング・ソースとなっています。
Q-Tip「Gettin' Up」
 https://www.youtube.com/watch?v=su81wn7AyuE
Madlib「Understanding (Comprehension)」
 https://www.youtube.com/watch?v=d8Al6jOopPQ
D-Black「Million Dollar Dreams」
 https://www.youtube.com/watch?v=gJ85MLnOSJA

Black Ivoryの他作品もチェックを!

『Feel It』(1975年)
Feel It

『Black Ivory/Hangin' Heavy』(1976/1979年)
ブラック・アイボリー/ハンギン・ヘヴィー

『Then and Nowt』(1984年)
Then & Now
posted by ez at 02:57| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月13日

Loraine James『Reflection』

UKエレクトロニック・ミュージックの新鋭、待望の新作☆Loraine James『Reflection』

発表年:2021年
ez的ジャンル:新世代UKエレクトロニック・ミュージック
気分は... :気韻生動!

UKエレクトロニック・ミュージックの新世代アーティストLoraine Jamesの最新作『Reflection』です。

Loraine Jamesはロンドン出身の女性アーティスト。

これまで『Detail』(2017年)、『For You And I』(2019年)という2枚のアルバムをリリースしています。

特にHyperdubからリリースされた前作『For You And I』(2019年)は各方面から絶賛され、一気に期待の新鋭アーティストとして注目を浴びるようになりました。

その『For You And I』から、2020年の「Nothing」「Hmm」という2枚EPリリースを経て、最新作『Reflection』が届けられました。

グライム、UKドリルなどのダンス・ビートとエレクトロニック・ミュージックを融合させているのが彼女の特徴です。グライム、UKドリルなどの場合、クセが強すぎて聴く人を選ぶと思いますが、そこにエレクトロニック・ミュージックのエッセンスが加わることで、かなり聴きやすくなるのではないかと思います。

僕もこの方面に明るいわけではありませんが、この手のアルバムではかなり自分の感性にフィットし、一度聴いただけでコレだ!と思い、即購入しました。

刺激的なトラックが並びますが、特にアンビエント感覚もある「Black Ting」「Insecure Behaviour And Fuckery」あたりに惹かれました。

しばらくハマりそうな刺激に満ちた1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Built To Last」
Xzavier Stoneをフィーチャー。トラップをエレクトロニック・ミュージックに溶け込ませたような彼女ならではの音世界を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=pkdYvULIQ-I

「Let's Go」
グライムを取り入れたインスト。重低音がズシリと響きます。
https://www.youtube.com/watch?v=hhyKT5WS4kI

「Simple Stuff」
UKガラージなインスト。無機質なビートの反復が脳内を空っぽにしてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lIxVHJLnh4Q

「Black Ting」
『For You And I』にも参加していたLe3 bLackをフィーチャー。アンビエント感覚のUKドリルといった雰囲気の仕上がり。ストレンジなハイパー感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=6o0xBcy7K94

「Insecure Behaviour And Fuckery」
Novaをフィーチャー。アンビエント感覚のエレクトロニック・ミュージックとオートチューン・ヴォーカルのUKドリルの融合が不思議な心地好さにつながっています。
https://www.youtube.com/watch?v=-cHuyArT3Dw

「Self Doubt (Leaving The Club Early)」
ゲーム・サウンド的なエッセンスをエレクトロニック・ミュージックに昇華させた幻想的な仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=xAabaLa8fdg

「On The Lake Outside」
L.A.の人気ビート・メイカーBathsをフィーチャー。幻想的なポップ・チューンながらもエクスペリメンタルな雰囲気も併せ持った1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=rVbArW9T9Vg

「Reflection」
タイトル曲はビートを抑えた内省的なエレクトロニカに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=UTBwakyibS4

「Change」
UKドリルとエレクトロニカを融合させたサウンド・スケープ的な仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=Fx2OV33xRYM

「Running Like That」
Eden Samaraをフィーチャー。一般にはアルバムで最も聴きやすいドリーミー・ポップ。美しも儚い雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=HgZj-LyAlFs

「We're Building Something New」
マンチェスターのラッパーIceboy Violetをフィーチャー。Black Lives Matterともリンクするトラック。悲しみに満ちたIceboy Violetのラップが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=zP_ONvILBT8

『For You And I』(2019年)
posted by ez at 01:50| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月12日

Jerome Richardson『Going to the Movies』

映画音楽を集めたジャズ作品☆Jerome Richardson『Going to the Movies』

録音年:1962年
ez的ジャンル:映画音楽ジャズ
気分は... : 危険な関係のブルース・・・

今回は映画音楽を集めたジャズ作品Jerome Richardson『Going to the Movies』(1962年)です。

Jerome Richardson(1920-2000年)はカリフォルニア州オークランド生まれのマルチ・リード・プレイヤー。

本作はJerome Richardsonが自身のクインテットを率いて映画音楽の人気曲を演奏したアルバムです。

レコーディング・メンバーはJerome Richardson(bs、ts、fl)、Les Spaan(g、fl)、Richard Wyands(p)、Henry Grimes(b)、Grady Tate(ds)です。

「No Problem」(『危険な関係』)、「Moon River」(『ティファニーで朝食を』)、「Never On Sunday」(『日曜はダメよ』)、「Tonight」(『ウエスト・サイド物語』)、「Delilah」(『サムソンとデリラ』)といった名曲を、スタイリッシュな演奏で聴かせてくれます。

DJ方面でも再評価の高い「No Problem」が、今日的な本作のハイライトです。それ以外の4曲も今聴いても楽しめる演奏になっています。

映画音楽好きの人もジャズ好きの人も満喫できる1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「No Problem」
Duke Jordan作。Roger Vadim監督、Jeanne Moreau主演のフランス映画『危険な関係(Les Liaisons Dangereuses)』(1959年)のテーマ曲「危険な関係のブルース」のカヴァー。オリジナルはArt Blakey & the Jazz Messengers with Barney Wilenでの演奏です。ここではクールなボッサ・ジャズで聴かせてくれます。DJ方面でも再評価の高い本作のハイライト。
https://www.youtube.com/watch?v=FdbktRWQPD0

「Moon River」
Henry Mancini/Johnny Mercer作。Audrey Hepburn主演の映画『ティファニーで朝食を(Breakfast at Tiffany’s)』(1961年)の主題歌としてお馴染み、アカデミー歌曲賞およびグラミーを受賞した大名曲のカヴァー。6拍子4拍子と交錯する小粋なアレンジの「Moon River」で楽しませてくれます。主役Richardsonのサックスも快調でいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=rXwwpHz4KJc

本曲について、当ブログではRoman AndrenOs Tres BrasileirosQuarteto FormaGretchen ParlatoLaurindo Almeida & The Bossa Nova Allstarsのカヴァーを紹介済みです。

「Never On Sunday」
Manos Hadjidakis作。映画『日曜はダメよ(Never On Sunday)』(1960年)のテーマ曲のカヴァー。お馴染みの名曲ですが、こういったジャズ演奏ではあまり聴いたことがなかったので新鮮でした。本作らしい洒落た雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=PB7w3TuiTA0

「Tonight」
Leonard Bernstein/Stephen Sondheim作。大ヒット・ミュージカル映画『ウエスト・サイド物語(West Side Story)』(1961年)の人気挿入歌のカヴァー。この曲もオリジナルの印象が強すぎて、あまりジャズ演奏のイメージがないですね。ここではHenry Grimesのベースが牽引し、Richardsonはフルートを演奏しています。
https://www.youtube.com/watch?v=RqPrQt1N6SQ

「Delilah」
Victor Young作。映画『サムソンとデリラ(Samson and Delilah)』(1949年)のために書かれた曲をカヴァー。Richardsonはフルートとアルト・サックスを演奏しています。Richardsonのソロに加え、Les Spaanのギター、Richard Wyandsのピアノもソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=IERLDAcaylY

本曲について、当ブログではClifford Brown & Max RoachMilt Jackson & Wes Montgomeryのカヴァーも紹介済みです。

『Flutes & Reeds』(1955年、Ernie Wilkins & Frank Wess名義)、『Roamin' With Richardson』(1959年)、『Midnight Oil』(1959年)、『Going to the Movies』(1962年)という4作品をCD2枚に収めたセットもあります。

『Flutes & Reeds/Roamin' With Richardson/Midnight Oil/Going to the Movies』 ※2CD
posted by ez at 00:39| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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