2021年06月05日

Antibalas『Who Is This America?』

アフロビートの魅力をダイレクトに楽しめる1枚☆Antibalas『Who Is This America?』

発表年:2004年
ez的ジャンル:N.Y.産アフロビート
気分は... :Fela Kutiもご満悦!

今回はN.Y.のアフロビート・バンドAntibalasの3rdアルバム『Who Is This America?』(2004年)です。

1998年にN.Y.ブルックリンで結成された大所帯アフロビート・バンドAntibalas(Antibalas Afrobeat Orchestra)の紹介は『Antibalas』(2012年)、『Government Magic』(2006年)に続き3回目です。

3rdアルバムとなる本作『Who Is This America?』(2004年)は、彼らの作品の中でもアフロビートの元祖Fela Kutiからの影響がダイレクトに伝わってくる1枚です。

闘うアフロビートを感じるアルバム・タイトルからしてFela Kutiに通じるものがありますね。

本作におけるAntibalasのメンバーは、Amayo(vo、per)、Ernesto Abreu(vo、congas)、Victor Axelrod(el-p、org、clavinet)、Philip Ballman(ds)、Stuart Bogie(ts)、Dylan Fusillo(per)、Aaron Johnson(tb)、Jordan McLean(tp)、Nick Movshon(b)、Luke O'Malley(g)、Martin Perna(bs)、Gabe Roth(g)、Del Stribling(b)、Fernando Velez(congas)という14名。

メンバー以外にも10名のミュージシャンが参加しています。

プロデュースはAntibalas

全8曲で75分。10分以上の長尺も3曲という構成もアフロビートらしいですね。

「Who Is This America Dem Speak Of Today?」「Big Man」「Elephant」「Sister」をアフロビート/アフロ・ファンク好きを大満足させる演奏がズラリと並んでいます。

Antibalasというバンドの魅力をダイレクトに満喫できる、Antibalas入門編あるいはアフロビート入門編にも適した1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Who Is This America Dem Speak Of Today?」
タイトル曲はモロにFela Kutiしているアフロビート直球の演奏です。躍動するビート、覚醒的なオルガンの響き、軽快なギター・カッティング、豪快なホーン・アンサンブル、扇動的なヴォーカル、どこを切っても100%アフロビート全開の演奏に徹しています。アフロビート好きの人は、12分超のこのオープニングだけでも大満足するはず!
https://www.youtube.com/watch?v=IAoEZ0FEhgc

「Pay Back Africa」
不穏なイントロと共にスタートするアフロ・ファンク。彼らの素晴らしいホーン・アンサンブルを楽しめる演奏に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=yi8P0JIqo2Q

「Indictment」
ダビーなアフロ・ファンク。ダビーなエッセンスが加わることで第三世界的パワーが増しているのがいいですね。豪快さの中にも緻密さを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=zP13dbAEa_E

「Big Man」
直線的で前のめりなアフロビートらしいサウンドを存分に楽しめます。ダンスミュージックとしてのアフロビートを楽しみたい方にはフィットするはず!扇動的ビートとダイナミックなホーン・サウンドが格好良すぎます。
https://www.youtube.com/watch?v=5_JuwnUKbqI

「Obanla'e」
2分にも満たない短い演奏ですが、アフロ・パーカッション全開の演奏は僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=1iiysg-36mQ

「Elephant」
コレもアフロビート好きにはたまらない演奏です。ただし、ダビーなアクセントや洗練されたホーン・アンサンブルにFela Kutiのコピーに終わらないAntibalasらしさを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZhX6eYGL8a8

「Sister」
本編ラストは19分超の長尺。本作のアフロビートの徹底ぶりを満喫できる演奏です。大所帯バンドならではのスケールの大きなサウンドがいいですね。不穏なクラヴィネットの音色も僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=i_qtcQ4zPkY

「Na Fo Iyawo Mi」
国内盤ボーナス・トラック。開放的なアフロ・ファンク。テンション高い本編よりはリラックスして聴けるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=5615ttjGqfw

Antibalasの他作品もチェックを!

『Albums Liberation Afrobeat』(2000年)
Liberation Afro Beat

『Talkatif』(2002年)
Talkatif

『Government Magic』(2006年)
ガバメント・マジック

『Security』(2007年)
Security (Dig)

『Antibalas』(2012年)
Antibalas

『Where the Gods Are in Peace』(2017年)


『Fu Chronicles』(2020年)
posted by ez at 05:41| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする