2021年06月20日

James Francies『Purest Form』

現行ジャズ新鋭ピアニストの最新作☆James Francies『Purest Form』

発表年:2021年
ez的ジャンル:現行ジャズ系ジャズ・ピアニスト
気分は... :「My Favorite Things」の衝撃!

新作から現行ジャズの新鋭ピアニストの最新作James Francies『Purest Form』です。

James Franciesは1995年テキサス州ヒューストン生まれ。現在はN.Y.を拠点に活動するピアニスト。

幼少期からピアノを弾き始め、N.Y.のニュースクールで学び、数々のミュージシャンとの共演を経て、Blue Noteとの契約に成功し、2018年にデビュー・アルバムとなる『Flight』をリリースしています。

2ndアルバムとなる本作『Purest Form』では、同じヒューストン育ちで10年以上共演しているBurniss Travis(b)、Jeremy Dutton(ds)が前作に続き参加し、さらにImmanuel Wilkins(as)、Joel Ross(vibe)、Mike Moreno(g)といったミュージシャンが参加しています。

また、PeytonElliott SkinnerBilalといったシンガーがフィーチャリングされています。

プロデュースはJames Francies自身。
楽曲もポピュラー・スタンダードのカヴァー「My Favorite Things」以外はJames Franciesのオリジナルです(共作含む)。

個人的には「My Favorite Things」の衝撃的で秀逸なカヴァーを聴いて本作の購入を決めました。

それ以外に「Levitate」「Transfiguration」「713」「Where We Stannd」あたりも新世代現行ジャズらしいスリリングな演奏を楽しめます。

また、ヴォーカルをフィーチャーした「Blown Away」「Rose Water」「Eye's Wide Shut」DJ Dahiを共同プロデューサーに迎えた「Melting」あたりも楽しめます。

新世代現行ジャズらしい刺激に満ちた1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Adoration」
James Franciesのキーボードをバックに、Brenda Franciesのポエムが詠まれる幻想的なオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=n1-YOFEKDkA

「Levitate」
Burniss Travis、Jeremy Duttonとのトリオによる現代ジャズならではのスリリングでパワフルな演奏を堪能できます。Jeremy Duttonのドラミングが新世代ミュージシャンらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=AD4UYEJ7Auw

「Transfiguration」
ピアノ・トリオに加え、Immanuel Wilkinsのサックスが加わっています。ここでもスリリングでスケールの大きな演奏で魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=PoVX_SINT5w

「Blown Away」
Peytonの女性ヴォーカルをフィーチャー。コケティッシュなPeytonのヴォーカルを包み込むかのような幻想的で美しい演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=GT3fkwwHNso

「Rose Water」
Elliot Skinnerの男性ヴォーカルをフィーチャー。ピアノとベースのみの演奏でElliot Skinnerを引き立てる澄み切ったムードがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=Z8GiEXkZeY8

「My Favorite Things」
Richard Rodgers/Oscar Hammerstein II作のポピュラー・スタンダードをカヴァー。James Franciesの超絶ピアノをはじめ、現行ジャズならではのスリリングでダイナミックな「My Favorite Things」は秀逸です。Immanuel Wilkinsのサックス、Joel Rossのヴァイヴも盛り上げてくれます。この素晴らしいカヴァーを聴いて、僕は本作の購入を決めました。
https://www.youtube.com/watch?v=5fAfXXgi44g

「My Favorite Things」に関して、当ブログでは本曲カヴァーの決定版John Coltraneのカヴァーをはじめ、Sidsel StormThe Kenny Clarke-Francy Boland Big BandThe Louis Hayes GroupMark Murphyのカヴァーを紹介済みです。

「Stratus」
ストリングスとの共演による小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=bbHh_R0Ibck

「713」
トリオ編成での演奏。Jeremy Duttonの現代的でHip-Hop的なビートを強調しつつも、James Franciesのエレガントなピアノで美しい佇まいを持った演奏になっているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=u2egpSzhjsA

「Melting」
この曲のみJames FranciesとDJ Dahiとの共同プロデュース。ドラム・プログラミングやエフェクトをかけた自身のヴォーカルも駆使したエレクトロニカな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=V3YXEnOomEQ

「Where We Stannd」
Immanuel Wilkins、Joel Rossも参加した現代ジャズらしいセンスのエキサイティングながらも洗練された演奏を聴かせてくれます。特にJoel Rossのヴァイヴがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=JJkBMagryHI

「Freedmens's Town」
James Franciesの父のスポークン・ワードをフィーチャー。ピアノ・トリオによる演奏がスポークン・ワードに起伏を与えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=eMrIwhPZbYM

「Eye's Wide Shut」
お馴染みの男性R&BシンガーBilalをフィーチャー。Bilal色に上手く乗っかったR&Bチューンは、僕好みの幻想的な雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=o0W1tfg4IbU

「Still Here」
ストリングスを配したインタールード的な演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=HMDRMdBuT5M

「Oasis」
ラストはJames Franciesのピアノ、キーボード、ヴォーカルのみの演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_3YGnsWriYE

『Flight』(2018年)
posted by ez at 02:16| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする