2021年07月31日

Mutiny『Mutiny Оn Тhe Mamaship』

George Clintonへの反発が原動力!☆Mutiny『Mutiny Оn Тhe Mamaship』

発表年:1979年
ez的ジャンル:反逆のP-Funk
気分は... :MorhershipよりMamaship?

Funkadelic/Parliamentのドラマーとして活躍したJerome Brailey率いるP-FunkユニットMutinyの1stアルバム『Mutiny Оn Тhe Mamaship』(1979年)です。
※上記ジャケおよびAmazonへのリンクは『Funk Plus the One』(1980年)との2in1CDです。

1975年からFunkadelic/Parliamentのドラマーとして活躍してきたJerome Braileyですが、金銭面の問題で総帥George Clintonとトラブルとなり(Clintonのピンハネが原因)、1978年にP-Funk軍団を離脱します。

その後、同じくP-Funk軍団離脱組のGlen Goinsが結成したバンドQuazarに参加しますが、1stアルバム『Quazar』(1978年)のリリース前にリーダーのGlen Goinsが癌で死去してしまったため、Quazarは解散します。

そして、JeromeがGlenの遺志を継ぐかたちで結成したのがMutinyです。

70年代後半から80年代にかけて、『Mutiny on the Mamaship』(1979年)、『Funk Plus the One』(1980年)、『A Night Out with the Boys』(1983年)という3枚のアルバムをリリースしています。さらに『Aftershock 2005』(1996年)、『Funk Rd.』(2013年)といったアルバムもリリースしています。

1stアルバムとなる本作『Mutiny on the Mamaship』(1979年)におけるメンバーは、Jerome Brailey(ds、per、vo)、Lenny Holmes(g、vo)、Skitch Lovett(g、vo)、Raymond Carter(b、vo)、Nat Lee(key、vo)、Daryl Dixon(horns)、Marvin Daniels(horns)、Melvin El(horns)。

プロデュースはJerome Brailey
楽曲はすべてJerome Braileyらのオリジナルです。

アルバムはマザーシップが空を飛ぶジャケ、中ジャケにはGeorge Clintonを皮肉るメッセージが記載されるなど、George Clintonへの批判や反発が原動力となっているような反逆のP-Funk作品に仕上がっています。

Parliament的視点でClintonを批判しつつ、P-Funk軍団を支えた自負からP-Funk的なサウンドを展開するのが興味深いですね。

ジャケやタイトルを見ると、Parliament的なサウンドがイメージされますが、どちらかといえば、ギター・サウンドが目立つFunkadelic的ファンク・ロックに近い音になっています。

シングルにもなった痛快P-Funk「Funk 'n' Bop」George Clintonを♪間抜け野郎♪と徹底的にこき下ろす「Lump」、スタイリッシュなヘヴィ・ファンク「Burning Up」Thundercat「Day & Night」のサンプリング・ソースにもなった「Go Away From Here」、Lenny HolmesのMichael Hampton的ギターが印象的な「What More Can I Say」など、色々な意味でP-Funk好きを楽しませてくれる全8曲+ボーナス・トラック1曲です。

反逆のP-Funkを満喫しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Go Away From Here」
George Clintonに対して、"ここから出て行け!"と言い放つP-Funkチューンがオープニング。P-Funkの総帥を罵倒しながらも、サウンドはモロにP-Funk的なのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=q8hQV-7d-tQ

Thundercat「Day & Night」のサンプリング・ソースとなっています。
Thundercat「Day & Night」
 https://www.youtube.com/watch?v=i4pNOBIAaLI

「What More Can I Say」
Lenny HolmesのMichael Hampton的ギターが印象的な哀愁ファンク・チューン。Funkadelicがお好きな人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=6vi3hUhE9c8

「Lump」
シングル曲。George Clintonを♪間抜け野郎♪と徹底的にこき下ろす、反逆のハイテンション・ファンク。まさに怒りが原動力となった演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=Sq04fZqncCc

「Funk 'n' Bop」
シングル曲。軽快なギター・リフが格好良い格好良いP-Funk。本家P-Funkをファンキーに洗練させた感じがたまりません。僕の一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=2QU7wBGm4KU

Double Dee & Steinski「Lesson 2 (James Brown Mix)」、Beats International「Blame It on the Bassline」、Natural Born Chillers「Rock the Funky Beat (Urban Takeover Remix)」のサンプリング・ソースとなっています。

「Burning Up」
ダイナミックなホーン・サウンドとファンキー・ギターが格好良いヘヴィ・ファンク。本家P-Funk的でありながら、灰汁抜きしてよりスタイリッシュになっている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4huTa18jPTE

「Voyage To The Bottom Of The "P"」
自分がP-Funk軍団の土台であったというJeromeの自負を感じるタイトルですね。格好良いギター・サウンドに魅了されるファンク・ロックです。
https://www.youtube.com/watch?v=Xdxc7_7kP1w

「Everytime You Come Around」
Glen Goinsへの追悼の意が込められた美しいソウル・バラード。ソウル・バラードといっても本作らしい格好良いギター・サウンドを存分に聴けるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=pKnElEJRY64

「Romeo」
本編ラストは、Jeromeの愛称を冠したファンク・チューン。P-Funkを皮肉りつつ、70年代ロックのピースフルなエッセンスをミクスチャーさせているのが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=p2y4mgwqTsM

「Sneakin'」
CDボーナス・トラック。1992年のレコーディングです。ラップ入りのファンキー・チューンで楽しませてくれます。

『Aftershock 2005』(2005年)


ご興味がある方はQuazar『Quazar』(1978年)をチェックするのも楽しいのでは?

Quazar『Quazar』(1978年)
posted by ez at 03:02| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月30日

『今の気分は...Stevie Wonderの名曲カヴァーかな』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。
今回はStevie Wonder、70年代絶頂期の楽曲のカヴァー10曲をセレクトしました。
すべて70年代Stevie絶頂期の楽曲のカヴァーです。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Reel People feat. Tony Momrelle「Golden Lady」
https://www.youtube.com/watch?v=atGfeMRxNp4
From 『Reel People Presents Golden Lady』(2011年)
GOLDEN LADY

Wilma Reading「Looking For Another Pure Love」
https://www.youtube.com/watch?v=zKfwuj7dsMo
From 『Take A Closer Look』(1974年)
テイク・ア・クローサー・ルック

Art Garfunkel「I Believe (When I Fall in Love It Will Be Forever) 」
https://www.youtube.com/watch?v=k8-FnibcoaA
From 『Breakaway』(1975年)


Cold Blood「You Are The Sunshine Of My Life」
https://www.youtube.com/watch?v=I7aDNUHs4s4
From 『Thriller!』(1973年)


Louie Vega feat. Josh Milan「You've Got It Bad Girl」
https://www.youtube.com/watch?v=1WR0p1h0E24
From Louie Vega『Louie Vega Starring...XXVIII』(2016年)
ルイ・ヴェガ・スターリング・・・XXVIII (LOUIE VEGA STARRING...XXVIII)(直輸入盤帯ライナー付国内仕様)

Ray Barretto「Pastime Paradise」
https://www.youtube.com/watch?v=zXHUfYOVI20
From 『La Cuna』(1981年)


The Gramophone Allstars Big Band「I Wish」
https://www.youtube.com/watch?v=k1V-NT3sVoI
From 『Jazzmaica』(2014年)
ジャズマイカ

Kenny Lattimore「It Ain't No Use」
https://www.youtube.com/watch?v=6Y545LFCZs0
From 『Timeless』(2008年)


Vybe「Knocks Me Off My Feet」
https://www.youtube.com/watch?v=gFQL6AVszzU
From 『Vybe』(1995年)
vybe vybe.jpg

Marion Brown「Visions」
https://www.youtube.com/watch?v=QEEYtV04LCY
From 『Vista』(1975年)
ヴィスタ
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2021年07月29日

Katia B『So Deixo Meu Coracao Na Mao De Quem Pode』

Subaの秘蔵っ子であった女性シンガー☆Katia B『So Deixo Meu Coracao Na Mao De Quem Pode』

発表年:2003年
ez的ジャンル:次世代ブラジル音楽
気分は... :Subaが残したもの・・・

今回は2000年代以降の次世代ブラジル音楽作品からKatia B『So Deixo Meu Coracao Na Mao De Quem Pode』(2003年)です。

Katia B(本名:Katia Bronstein)は1965年リオ・デジャネイロ生まれの女性シンガー。

これまで『Katia B』(2000年)、『So Deixo Meu Coracao Na Mao De Quem Pode』(2003年)、『Espacial』(2007年)、『Pra Mim Voce e Lindo』(2012年)という4枚のアルバムをリリースしています。

僕が本作Katia Bに興味を持ったのは、彼女がBebel Gilberto『Tanto Tempo』のプロデュースで知られる鬼才プロデューサーSubaと関係の深いアーティストだったからです。

ブラジル音楽ファンはご存知の通り、1999年にSubaは自宅火災で急死してしまいます。そんなSubaの生前唯一のアルバム‎『Sao Paulo Confessions』(1999年)にKatia Bは参加し、彼の死後にリリースされた追悼アルバム『Tributo』(2002年)にも参加しています。また、デビュー・アルバム『Katia B』(2000年)は生前のSubaがミックスを手掛けています。

2ndアルバムとなる本作『So Deixo Meu Coracao Na Mao De Quem Pode』(2003年)は、

BiD、ブラジルのパンデイロ・マスター/トップ・パーカッショニストのMarcos SuzanoMarcos CunhaPlinio ProfetaSacha AmbackJR Tostoi等がプロデュースしています。

また、ブラジルの至宝、偉大な音楽家Egberto Gismonti、後に『Sem Nostalgia』(2009年)でブラジル音楽シーンに大きなインパクトを与えるLucas Santtana等がフィーチャリングされています。

アルバム全体としては、少し気怠いの雰囲気の次世代ブラジル音楽を楽しめます。

ここにSubaは居ませんが、Subaがいるかのように感じるサウンドを楽しめるはずです。

真夏の寝苦しい夜に、レイジーな女性ヴォーカルが涼となるのでは?

全曲紹介しときやす。

「So Deixo Meu Coracao Na Mao De Quem Pode」
Marcos Cunha/Plinio Profetaプロデュース。Fausto Fawcettをフィーチャー。エレクトロニカと生音を演奏をうまく融合させた哀愁グルーヴがオープニング。少し気怠いKatia Bのヴォーカルがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZX_UGum0s-Y

「Outra Estacao」
Plinio Profetaプロデュース。少しアンニュイな雰囲気にグッとくる哀愁メロウ・グルーヴ。ここでも次世代ブラジル音楽らしいサウンド・センスを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=lQdDaRXyU6w

「Are You Sleeping?」
Subaの未完作品にKatia Bが歌詞をつけたもの。オリジナルはボーナス・トラックに収録されています。本ヴァージョンはEgberto Gismontiのピアノをフィーチャーした別ヴァージョン。Gismontiの美しいピアノが映える仕上がりです。Sacha Amback/Marcos Suzanoプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=OtriLqye84w

「Segredo」
Suba‎『Sao Paulo Confessions』(1999年)に収録されていたKatia BとSubaの共作曲のセルフ・カヴァー。Marcos Cunha/Plinio Profeta/JR Tostoiプロデュース。パーカッシヴでフューチャリスティックな次世代ブラジル音楽らしい1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=z8o4Ir2nDoo

「Descontrole」
JR Tostoiをフィーチャー。BiDプロデュース。少し寂しげな哀愁チューン。ここでもさり気ないエレクトロニカのエッセンスがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=qGAoe_6iiQc

「Tanto Faz Para O Amor」
Lucas Santtanaをフィーチャー。Marcos Cunha/Plinio Profetaプロデュース。『Sem Nostalgia』(2009年)を予感させるフューチャリスティックなトラックは僕好み。少し気怠いKatia Bのヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=hWzEWkDWDgE

「Parece Mentira」
Sacha Amback/Marcos Suzanoプロデュース。フューチャリスティックでエレクトロニカなサウダージ感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=3k4t4StHF-4

「Ultimo A Saber」
ブラジリアン・ロック・バンドOs Paralamas Do Sucessoのドラマーとして知られるJoao Baroneをフィーチャー。BiDプロデュース。少しミステリアスでレイジーな仕上がり。聴いていると、いつの間にか迷宮を彷徨っています。
https://www.youtube.com/watch?v=UnYsaeDte5g

「One More Shot」
男性シンガーSuplaをフィーチャー。Marcos Cunhaプロデュース。本編ラストは次世代メロウ・ボッサで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=TIiFHSSznJ0

「Are You Sleeping? (Suba Tribute Version)」
CDボーナス・トラックその1。BiD/Lunaプロデュース。「Are You Sleeping?」のオリジナル・ヴァージョン。Subaの追悼アルバム『Tributo』に収録されていたヴァージョンです。Subaらしいフューチャリスティックな雰囲気を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=n0mULSFAyW0

「Copo Vazio」
CDボーナス・トラックその2。1st『Katia B』収録曲のライヴ・ヴァージョンです。ライヴならではの雰囲気でレイジーなKatia Bワールドを楽しめます。

『Katia B』(2000年)


『Espacial』(2007年)


『Pra Mim Voce e Lindo』(2012年)
posted by ez at 02:12| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月27日

Music Magic『One Man Lady』

ハワイアン・シティ・ポップ☆Music Magic『One Man Lady』

発表年:1981年
ez的ジャンル:ハワイアン・シティ・ポップ
気分は... :みまじゅん!

今回はハワイアン・シティ・ポップからMusic Magic『One Man Lady』(1981年)です。

Music Magicはハワイで結成されたバンド。

『Music Magic』(1979年)、『One Man Lady』(1981年)という2枚のアルバムをリリースしています。

2ndアルバムとなる本作『One Man Lady』(1981年)におけるメンバーは、Al Pascua(p、syn、back vo)、Fred Schreuders(g、vo)、Jay Molina(b、vo)、Darryl Blovin(ds、vo)、Scott Kohler(ds)という5名。

それ以外にLemuriaIra Nepus(tb)、Kalapana作品にも参加しているMichael Paulo(sax)等が参加しています。

アルバム全体はフュージョン、ジャズ・ファンク等をベースとしたハワイアン・シティ・ポップといった印象です。

ハイライトは「One Man Lady」。ハワイアン・シティ・ポップなEW&Fといった雰囲気を楽しめます。

それ以外にディスコ・ファンクな「Let's Jam」、軽快なフュージョン・ファンク「Let's Get It Together」、ハワイアンAORな「I Wonder」、リラックスしたメロウ・グルーヴ「Sing」、アコースティックなメロウ・バラード「Only Ours To Share」もおススメです。

ハワイアンAOR好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Let's Jam」
ハワイアン・シティ・ポップ×ディスコ・ファンクなオープニング。フュージョン感覚のディスコ・ファンクはサマー・モードにフィットします。

「One Man Lady」
本作のハイライト。ハワイアン・シティ・ポップなEW&Fといった雰囲気のメロウ・チューン。ジャケに写るような素敵なハワイアン・レディのイメージそのままです。
https://www.youtube.com/watch?v=K5ByDB0TPh4

「Let's Get It Together」
軽快なホーン・サウンドが印象的なフュージョン・ファンク。灼熱のアーバン・サウンドといった雰囲気がいいですね。

「I Wonder」
ハワイアンAORなメロウ・チューン。少しケバケバしいシンセの音色もこの時代らしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=9QbB3kHW5Tg

「222 (Triple Two)」
サマー・フュージョンなインスト・チューン。作者Fred Schreudersのギターが目立っています。
https://www.youtube.com/watch?v=K4DC3G6TauY

「Sing」
リラックスしたメロウ・グルーヴ。夏らしいコーラス・ワーク、ダイナミックなホーン・サウンド、ブリブリのベースで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=A7_jbwo0LuU

「Only Ours To Share」
アコースティックな質感のメロウ・バラード。ハワイアンAOR好きの人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=LEnomva_hkg

「Mr. Man」
リラックスしたオトナのファンキー・メロウ。なかなかいい味わいです。
https://www.youtube.com/watch?v=ho_lmTXVUSg

「Carnival」
本曲のみメンバー以外の作品。ラストはブラジリアン・フュージョンのインストで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=I5oz_Me8xRk

本作とセットでGreenwood『Lost In Paradise』(2014年)あたりを聴いてみるのもいいのでは?

Greenwood『Lost In Paradise』(2014年)
posted by ez at 01:44| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月26日

Lonnie Liston Smith『Exotic Mysteries』

単独名義の初アルバム☆Lonnie Liston Smith『Exotic Mysteries』

発表年:1978年
ez的ジャンル:サマー・フュージョン/ジャズ・ファンク
気分は... :五輪三昧!

昨日は水泳、スケートボード、女子テニス、柔道、ソフトボール、バドミントン、女子バレーボール、男性サッカー、卓球混合ダブルスと五輪三昧の1日でした。

金メダル・ラッシュの1日となり、感動をたくさんもらえた1日でしたね。やはりスポーツは人々に活力を与えてくれますね。

昔は五輪といっても日本人選手がメダルを狙える種目がかなり限られていた気がしますが、今回の五輪ではメダルを期待できる種目の広がりを感じます。スケートボードのように日本人がメダルを獲得することで、脚光を浴びる種目が増えるといいですね。

今回はジャズ・キーボード奏者Lonnie Liston Smith『Exotic Mysteries』(1978年)です。

これまで当ブログで紹介したLonnie Liston Smith作品は以下の6枚です。

 『Astral Traveling』(1973年)
 『Cosmic Funk』(1974年)
 『Expansions』(1975年)
 『Visions of a New World』(1975年)
 『Reflections Of A Golden Dream』(1976年)
 『Loveland』(1978年)

『Astral Traveling』(1973年)以来、Lonnie Liston Smith & The Cosmic Echoes名義でアルバムをリリースしてきたLonnie Liston Smithですが、本作『Exotic Mysteries』(1978年)は初めてLonnie Liston Smith名義でリリースしたアルバムです。

プロデューサー&アレンジャーでBert DeCoteauxを迎えています。

プロデュースはLonnie Liston Smith自身とBert DeCoteaux

レコーディングにはLonnie Liston Smith(p、el-p)以下、Ronald D. Miller(g)、Aurell Ray(g)、Butch Campbell(g)、Marcus Miller(b)、Lino Reyes(ds)、Steve Thornton(congas、per)、Donald Smith(fl、vo)、David Hubbard(sax、fl)、Brenda White(vo)、Gwen Guthrie(vo)、Ray Simpson(vo)、Yolanda McCullough(vo)、Zachary Sanders(vo)等のミュージシャンが参加しています。

このとき、まだ十代のMarcus Millerの参加が目を引きます。

LOFTクラシックのディスコ・フュージョン「Space Princess」、美しいメロウ・チューン「Quiet Moments」、ファンキーに疾走する「Magical Journey」、ミステリアスなタイトル曲「Exotic Mysteries」、ピースフルなヴォーカル・チューン「Singing For Love」、帝王Miles Davisに捧げられた「Mystical Dreamer (A Tribute To Miles Davis)」、美しいインスト「Twilight」、サマー・ナイトにフィットするメロウ・フュージョン「Night Flower」という全8トラックです。

ジャケも含めて夏にフィットする1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「Space Princess」
Marcus Miller作。実弟Donald Smithがヴォーカルで活躍するコズミックなディスコ・フュージョン。LOFTクラシックとして人気です。サマー・フュージョンとしても楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=1Wqilwh55eE

「Quiet Moments」
Lonnie Liston Smith作。タイトル通りの落ち着いたメロウ・チューン。Lonnieの美しいピアノが真夏の打ち水のように涼をもたらしてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=6h_15kycu6k

Scienz of Life feat. MF DOOM「Yikes!!!」、Mndsgn「Samosa」等のサンプリング・ソースとなっています。
Scienz of Life feat. MF DOOM「Yikes!!!」
 https://www.youtube.com/watch?v=HxZ5prMLnjo
Mndsgn「Samosa」
 https://www.youtube.com/watch?v=nV1uLF_L97w

「Magical Journey」
Marcus Miller作。ファンキーな疾走感が心地好いクロスオーヴァー。作曲も手掛けたMarcus Millerのベースが躍動します。
https://www.youtube.com/watch?v=wDeiSQH3pMY

「Exotic Mysteries」
Lonnie Liston Smith作。タイトル曲はLonnie Liston Smithらしいミステリアスなメロウ・ジャズ・ファンク。誰もいない桃源郷へ誘ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ywr5N40Dqbc

「Singing For Love」
Aurell Ray作。ヴォーカル入りのピースフルなメロウ・チューン。聴いていると大きな愛に包まれていく感じがします。

「Mystical Dreamer (A Tribute To Miles Davis)」
Lonnie Liston Smith作。当時引退状態であった帝王Miles Davisに捧げられた1曲。演奏自体はLonnie Liston Smithらしいメロウ&ミステリアスな演奏となっています。
https://www.youtube.com/watch?v=MVnq0Qy20sM

「Twilight」
Lonnie Liston Smith作。Lonnieの美しいピアノを堪能できる短いインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=V1JYwKRXmro

「Night Flower」
Marcus Miller作。ラストはサマー・ナイトにフィットするメロウ・フュージョンでロマンティックに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=VADOZCkrn6E

Esham「Trick Wit Me」、Doseone「Genres」、Jazz Liberatorz feat. J-Live「Vacation」、Diaz and CALiPH「Different Day」、AK「Gold Flowers」、Le$「Neva」等のサンプリング・ソースとなっています。
Esham「Trick Wit Me」
 https://www.youtube.com/watch?v=Y4OBTWH9Pw4
Doseone「Genres」
 https://www.youtube.com/watch?v=gRYu1iK7zPk
Diaz and CALiPH「Different Day」
 https://www.youtube.com/watch?v=vQH9T_oBem8
AK「Gold Flowers」
 https://www.youtube.com/watch?v=nbgPVED9s9E
Le$「Neva」
 https://www.youtube.com/watch?v=loGtV50qgV8

Lonnie Liston Smithの過去記事もご参照下さい。

『Astral Traveling』(1973年)
アストラル・トラヴェリング(紙ジャケット仕様)

『Cosmic Funk』(1974年)
Cosmic Funk

『Expansions』(1975年)
Expansions

『Visions of a New World』(1975年)
ヴィジョンズ・オブ・ア・ニュー・ワールド(紙ジャケット仕様)

『Reflections Of A Golden Dream』(1976年)
Reflections of a Golden Dream

『Loveland』(1978年)
ラヴランド
posted by ez at 02:11| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする