2021年07月12日

Kool & The Gang『Light Of Worlds』

永遠のサマー・アンセム「Summer Madness」収録☆Kool & The Gang『Light Of Worlds』

発表年:1974年
ez的ジャンル:強力ファンク・バンド
気分は... :狂った真夏の夜・・・

人気ファンク・バンドKool & The Gangの5thアルバム『Light Of Worlds』(1974年)です。

70年代、80年代に人気を博したファンク・バンドKool & The Gangについて、当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『Kool and the Gang』(1970年)
 『Wild and Peaceful』(1973年)
 『Something Special』(1981年)

久々のKool & The Gangです。気づけば、前回のエントリーから10年以上が経過していました。

5thアルバムとなる『Light Of Worlds』(1974年)には、永遠のサマー・アンセム「Summer Madness」収録のアルバムとして知られる1枚です。前作『Wild and Peaceful』(1973年)にUSゴールドディスクに輝いています。

プロデュースはKool & The Gang自身。

本作におけるメンバーはRonald Bell (p、clavinet、syn、el-p、b、per、ts、fl、mellotron、kalimba、vo)、Robert "Kool" Bell (b、vo)、George "Funky" Brown (ds、per、vo)、Robert "Spike" Mickens (tp、flh、vo)、Claydes Charles Smith (g、vibe、per)、Ricky West (p、el-p、vo)、Dennis "D.T." Thomas (as、clavinet、congas、per、vo)という7名。

それ以外にHerb Lane (vo)、Alton Taylor (vo)、Penni Phynjuar Saunders (vo)、Richard Shade (vo)、Kenneth Banks (vo)、Al Pazant (tp)、Ed Pazant (oboe、as)、Noel Pointer (strings)がレコーディングに参加しています。

「Summer Madness」以外にも、US R&Bチャート第1位となった「Higher Plane」、同 R&Bチャート第3位となった「Rhyme Tyme People」といったシングル曲や、サンプリング・ソースにもなった「Fruitman」「You Don't Have To Change」、ファンキー・メロウな「Light Of Worlds」なども楽しめます。

ファンキーあり、メロウありのサマー・モードにフィットするファンク作品です。

全曲紹介しときやす。

「Street Corner Symphony」
Kool & The Gangらしいインスト・ファンクがオープニング。素晴らしいホーン・アンサンブルで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=kTrt-o-OTpo

「Fruitman」
女性コーラス入りのミディアム・ソウル。ジワジワくるファンキー・メロウ・フィーリングがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=FnfTmTwSetw

J Dilla「The Diff'rence」、Miike Snow「My Trigger」等のサンプリング・ソースとなっています。
J Dilla「The Diff'rence」
 https://www.youtube.com/watch?v=h52kDTIdyZQ
Miike Snow「My Trigger」
 https://www.youtube.com/watch?v=wl6k_h2drK8

「Rhyme Tyme People」
シングル・カットされ、US R&Bチャート第3位のヒットとなりました。ヴォーカル入りの開放的なファンキー・グルーヴ。豪快なホーン・サウンドとヴォーカルのバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=H8H7M0xzdgU

Young Murder Squad「Whatcha Wanna Do」のサンプリング・ソースとなっています。
Young Murder Squad「Whatcha Wanna Do」
 https://www.youtube.com/watch?v=OIrbbhVMg5s

「Light Of Worlds」
タイトル曲はカッティング・ギターが先導するヴォーカル入りのファンキー・メロウ。フリーソウル好きの人は気に入る1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ViAtldCtlsc

「Whiting H. & G.」
サマー・モードのインスト・ファンク。「Summer Madness」へとつながる雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=xLJpUDQz7Ys

「You Don't Have To Change」
サマー・ナイトなメロウ・ミディアム。シンセの音色が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=SZ3YB9pZx_U

Masta Ace Incorporated「U Can't Find Me」、Jeru The Damaja「Logical」、Pete Rock feat. Jim Jones and Max B「We Roll」等のサンプリング・ソースとなっています。
Masta Ace Incorporated「U Can't Find Me」
 https://www.youtube.com/watch?v=4LrlziM0w7M
Jeru the Damaja「Logical」
 https://www.youtube.com/watch?v=r42Q5Kk19po
Pete Rock feat. Jim Jones and Max B「We Roll」
 https://www.youtube.com/watch?v=gz9Skt6zQ5M

「Higher Plane」
US R&Bチャート第1位となったヒット・シングル。ベースラインの格好良い推進力のあるファンク・グルーヴ。グイグイくる感じがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=mSfpvjJjT-4

「Summer Madness」
説明不要のサマー・アンセム。狂った真夏の夜といった雰囲気に包まれる永遠の名曲ですね。この曲を聴くたび、この演奏の持つ美しく狂った世界に惹き込まれてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=vQSI-rUUYqA

定番サンプリング・ソースとして大人気ですね。当ブログで紹介したDJ Jazzy Jeff & The Fresh Prince「Summertime」Digable Planets「Jimmi Diggin Cats」Aaliyah「A Girl Like You」Donell Jones「All About You」Ohmega Watts「Model Citizen」Guru feat. Blackalicious「Infinite」等をはじめ、Gang Starr「DJ Premier in Deep Concentration」、Pete Rock & C.L. Smooth「What's Next on the Menu」、Erykah Badu「Certainly (Flipped It)」、Mary J. Blige「Message in Our Music」、Kaytranada「Summer Sadness」、Jhene Aiko「Summer 2020」等200トラック以上のサンプリング・ソースとなっています。
DJ Jazzy Jeff & The Fresh Prince「Summertime」
 https://www.youtube.com/watch?v=Kr0tTbTbmVA
Digable Planets「Jimmi Diggin Cats」
 https://www.youtube.com/watch?v=sO3dgiCxOI0
Aaliyah「A Girl Like You」
 https://www.youtube.com/watch?v=HWdDYNMPE8E
Donell Jones「All About You」
 https://www.youtube.com/watch?v=7M53jWDYQzA
Ohmega Watts「Model Citizen」
 https://www.youtube.com/watch?v=l0ibtj66gdQ
Gang Starr「DJ Premier in Deep Concentration」
 https://www.youtube.com/watch?v=45rN6Kgz8w8
Pete Rock & C.L. Smooth「What's Next on the Menu」
 https://www.youtube.com/watch?v=-Vqdyx7iM8s
Erykah Badu「Certainly (Flipped It)」
 https://www.youtube.com/watch?v=gIgut8omQ9c
Mary J. Blige「Message in Our Music」
 https://www.youtube.com/watch?v=yuh-18FYsb8
Kaytranada「Summer Sadness」
 https://www.youtube.com/watch?v=hYom8mEQ9Oo
Jhene Aiko「Summer 2020」
 https://www.youtube.com/watch?v=fyvf9jNPTHM

「Here After」
ラストは美しいピアノのバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=R69oLRHl9Cs

Kool & The Gangの他作品もチェックを!

『Kool and the Gang』(1970年)


『Music Is the Message』(1972年)


『Good Times』(1972年)


『Wild and Peaceful』(1973年)


『Spirit of the Boogie』(1975年)


『Love & Understanding』(1976年)


『Open Sesame』(1976年)


『The Force』(1977年)


『Everybody's Dancin'』(1978年)


『Ladies' Night』(1979年)


『Celebrate!』(1980年)


『Something Special』(1981年)


『As One』(1982年)


『In the Heart』(1983年)


『Emergency』(1984年)
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2021年07月11日

Emma-Jean Thackray『Yellow』

UK新世代ジャズ、期待の新星のデビュー・アルバム☆Emma-Jean Thackray『Yellow』

発表年:2021年
ez的ジャンル:UK新世代ジャズ
気分は... :コンヴィヴィアリティなジャズ?

今回はUK新世代ジャズ、期待の女性アーティストEmma-Jean Thackrayのデビュー・アルバム『Yellow』(2021年)です。

Emma-Jean Thackrayは、ヨークシャー出身、現在はロンドン拠点で活動をするマルチ奏者/プロデューサー/ヴォーカリスト。

これまで5枚のEPをリリースしていますが、本作『Yellow』(2021年)がデビュー・アルバムとなります。

これまで当ブログで紹介した作品でいえば、UK新世代ジャズ・プロジェクト作品Neue Grafik Ensemble『Foulden Road』(2019年)、UK新世代ジャズ・アーティスト等がBlue Noteに残されたジャズ名曲をカヴァーした企画作品『Blue Note Re:Imagined』(2020年)の2枚にEmma-Jean Thackrayが参加しています。

特に『Blue Note Re:Imagined』(2020年)でのWayne Shorterの名曲カヴァー「Speak No Evil(Night Dreamer)」は印象的でした。
Emma-Jean Thackray「Speak No Evil(Night Dreamer)」
 https://www.youtube.com/watch?v=-9WjBVuykF0

本作『Yellow』(2021年)は、彼女の持つ多様な音楽性が1枚に凝縮された玉手箱のようなUK新世代ジャズ作品に仕上がっています。

主要なレコーディング・メンバーはEmma-Jean Thackray(vo、tp、syn、b、g、org、vibe、per)、Lyle Barton(el-p)、Dougal Taylor(ds)、Ben Kelly(sousaphone)、Elliot Galvin(syn)。

UK新世代ジャズ的でありながら、UKクラブジャズ/クロスオーヴァー好きの人も気に入りそうなトラックも多数あるのがいいですね。

かなり僕好みの1枚です。これはハマりそう!

全曲紹介しときやす。

「Mercury」
コズミック/スピリチュアルなオープニング。コズミックなジャズ・ワールドの中をEmma-Jeanのトランペットが駆け抜けていきます。

「Say Something」
彼女の持つポップな側面を象徴するトラック。ヴォーカル・ワークを凝らしたポップなジャズ・ダンシングはジャズ好き以外の人も楽しめるピースフルな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=kvh2OSrghEA

「About That」
ドラム以外はすべてEmma-Jeanの演奏という一人ジャズ・セッション的な演奏です。

「Venus」
UK新世代ジャズらしいヴォーカル入りのトライバルなクロスオーヴァー・ジャズ。クラブジャズ好きの人も楽しめる演奏だと思います。

「Green Funk」
ホーン・アンサンブルを凝らしたEmma-Jean流ジャズ・ファンクを楽しめます。

「Third Eye」
UKクロスオーヴァー・ソウル的な仕上がり。UK新世代ジャズ好きより、UKクラブジャズ好きの人にフィットしそうな1曲ですね。

「May There Be Peace」
殆どヴォーカルのみのスピリチュアルな小曲。

「Sun」
UK新世代ジャズらしいジャズ・ファンク・グルーヴ。キャッチーな躍動感がいいですね。

「Golden Green」
ドリーミーなメロウ・ソウルといった雰囲気です。マルチ奏者としての彼女のプレイも存分に楽しめます。

「Spectre」
UK新世代ジャズらしい雰囲気の哀愁メロウ・グルーヴ。荘厳なストリングスがEmma-Jeanのジャズ・ワールドを深めてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=L2AFBRzvlZQ

「Rahu & Ketu」
70年代クロスオーヴァー・ジャズを2021年UK新世代ジャズ仕様にアップデートさせたような格好良い演奏です。

「Yellow」
オルガンとパーカッションのみの演奏にヴォーカル・ワークを凝らしたゴスペル調の仕上がり。

「Our People」
僕の一番のお気に入り。ダイナミックでリズミックでトライバルなUK新世代ジャズらしいジャズ・ダンシング。Emma-Jeanのソウルフル・ヴォーカルやDougal Taylorのドラミングもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=0qWCfwc1tms

「Mercury (In Retrograde)」
オープニングの「Mercury」のリプライズでコズミックな余韻に浸りながら本編は幕を閉じます。

「Road Trip To Saturn」
国内盤ボーナス・トラック。本編にはないスウィンギーなヴォーカル・チューンで楽しませてくれます。

Various『Blue Note Re:Imagined』(2020年)
posted by ez at 01:59| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月10日

Quantic『The 5th Exotic』

記念すべき1stアルバム☆Quantic『The 5th Exotic』
The 5th Exotic
発表年:2001年
ez的ジャンル:UKブレイクビーツ
気分は... :俺ってQuantic好き?

UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticの記念すべき1stアルバム『The 5th Exotic』(2001年)です。

QuanticことWill Hollandに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の12枚。

 Quantic『Apricot Morning』(2002年)
 The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
 The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
 Quantic『An Announcement to Answer』(2006年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
 Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
 Quantic『Magnetica』(2014年)
 Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
 Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)
 Quantic & Nidia Gongora『Curao』(2017年)
 Quantic『Atlantic Oscillations』(2019年)

自分ではそれほど意識していませんでしたが、こうやって過去エントリーを整理すると、僕ってかなりのQuantic好きかもしれませんね(笑)

本作『The 5th Exotic』(2001年)は、そんなQuanticの記念すべき1stアルバムとなります。勿論、Tru Thoughtsからのリリースです。

全体としては、ジャジーなUKブレイクビーツ作品といった印象です。
決して派手さはありませんが、ノスタルジックで、シネマチックな雰囲気がいい感じです。ダビーなトラックも印象的です。

他のQuantic作品をある程度聴いてから聴くと、この1stアルバムは逆に新鮮に聴こえてくるかもしれません。

1stアルバムならではのQuanticワールドを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Introduction」
アルバムのイントロ。

「The 5th Exotic」
Martin Denny「Martinique」をサンプリング。タイトルの通り、エキゾチックなブレイクビーツ。少しダビーな感じもQuanticらしいかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=x-10X7w6dCU

「Snakes In The Grass」
Idris Muhammad「Power of Soul」をサンプリング。タブラに合わせて、うねり回るスネークのような不気味さが漂うダビー・トラックに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ff36fm2HZFk

「Infinite Regression」
映画『新・猿の惑星(Escape from the Planet of the Apes)』(1971年)でのDr. Otto Hassleinのセリフをサンプリング。『新・猿の惑星』のイメージとは異なりますが、シネマチックな雰囲気のトラックに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=tuRW6dVfLWY

「Life In The Rain」
Dave Woodhouse(el-p)、Jon Hughes(g)が参加。Dave Brubeck Quartet「Take Five」をサンプリングしたジャジー・フィーリングのブレイクビーツに仕上がっています。。
https://www.youtube.com/watch?v=Gc2vrFcvar4

「Long Road Ahead」
少しノスタルジックな雰囲気のシネマチックなブレイクビーツです。
https://www.youtube.com/watch?v=itrF5acJjEs

「Common Knowledge」
Quanticの妹(or姉)のLucy Hollandもサックス等で参加したジャジー・ブレイクビーツ。ここでも少しノスタルジックな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Zy3c7p1fcRU

「The Picture Inside」
ミステリアスでダビーなジャジー・フィーリングにグッときます。迷宮に迷い込んだ感覚がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=Hkw3UbjC7fI

「Through These Eyes」
本作の中では最もダンサブルなトラック。ダークなジャジー・フィーリングで疾走します。UKブレイクビーツ好きの人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=hOaftGSzKOc

「Time Is The Enemy」
Lena Horne「And I Love Him」、Tony Newman「Soul Thing」、Rare Earth「Get Ready」をサンプリング。ピアノのループが印象的な哀愁ジャジー・グルーヴ。滲み出てくるリリシズムがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=3zNz8D8RcSg

Fixpen Sill feat. Nekfeu「Garde a Vous」、RELLIM「Broken Dreams」等のサンプリング・ソースとなっています。
Fixpen Sill feat. Nekfeu「Garde a Vous」
 https://www.youtube.com/watch?v=gE4iYMyi0J0
RELLIM「Broken Dreams」
 https://www.youtube.com/watch?v=3Txuwg0yb_g

「In The Key Of Blue」
ウッドベースのループが心地好いジャジー・ブレイクビーツ。前半は抑えたトーンで貫き、中盤以降ジワジワとテンションを上げていきます。タブラの怪しげな響きがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0t2rOZwlmwI

「Meaning」
ラストは哀愁モードのトラックで余韻に浸りながらアルバムは幕を閉じます。
https://www.youtube.com/watch?v=XbVYrha1A_0

Quantic関連の他作品もチェックを!

Quantic『Apricot Morning』(2002年)
Apricot Morning (TRUCD034)

The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
Stampede

The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Tales from Beyond the Groove (TRUCD057)

Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
Mishaps Happening

The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Pushin On (TRUCD074)

Quantic『An Announcement to Answer』(2006年)
An Announcement to Answer (TRUCD100)

The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
I'm Thankful

The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Tropidelico (TRUCD139)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
Death Of The Revolution [日本語解説付き国内盤] (BRTRU163)

Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Tradition in Transition (TRUCD190)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
Dog With A Rope [ボーナストラック2曲・日本語解説付き国内盤] (BRC-262)

Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Look Around The Corner [解説付 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC325)

Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
Ondatropica

Quantic『Magnetica』(2014年)
Magnetica [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC415)

Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
A NEW CONSTELLATION [帯解説・ボーナストラック収録] (BRC477)

Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
1000 Watts [帯解説・ボーナストラック4曲収録 / 国内盤CD] (BRC514)

Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)
バイレ・ブカネロ

Quantic & Nidia Gongora『Curao』(2017年)
Curao [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC547)

Quantic『Atlantic Oscillations』(2019年)
Atlantic Oscillations [解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC599)
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2021年07月09日

Leon Russell『Carney』

キャリア最大のヒット・アルバム☆Leon Russell『Carney』
Carney
発表年:1972年
ez的ジャンル:スワンプ・ロック/ルーツ・ロック
気分は... :仮面舞踏会へようこそ・・・

今回はスワンプ大将Leon Russellの3rdアルバム『Carney』(1972年)です。

Leon Russell(1942-2016年)について、これまで当ブログで紹介したのは以下の5枚。

 The Asylum Choir『Look Inside The Asylum Choir』(1968年)
 『Leon Russell』(1970年)
 『Leon Russell And The Shelter People』(1971年)
 『Will O' The Wisp』(1975年)
 Leon & Mary Russell『Wedding Album』(1976年)
 Leon & Mary Russell『Make Love to the Music』(1977年)

本作『Carney』(1972年)は、『Leon Russell』(1970年)、『Leon Russell And The Shelter People』(1971年)に続く3rdアルバム。勿論、Shelter Recordsからのリリース。

白塗りのLeon本人が写るジャケでドン引きしないでください(笑)

本作はUSアルバム・チャート第2位となったキャリア最大のヒット・アルバムであり、初のヒット・シングル「Tight Rope」、後にGeorge Bensonがヒットさせた名曲「This Masquerade」が収録されています。

プロデュースはLeon RussellDenny Cordell
楽曲はすべてLeon Russellのオリジナル(共作含む)。

レコーディング・メンバーはLeon Russell(vo、g、b、p)以下、Don Preston(g、vo)、Joey Cooper(g)、Carl Radle (b)、Chuck Blackwell(ds)、Jim Keltner(ds)、John Gallie(org)。

「Tight Rope」「This Masquerade」の2曲が圧倒的に目立ちますが、独特の雰囲気の「Out in the Woods」、胸に沁みるバラード「Me and Baby Jane」、ソングライティングの才を感じさせる「Manhattan Island Serenade」、シングルにもなったアーシーなロック「Roller Derby」、ハスキー・ヴォーカルが映えるバラード「My Cricket」あたりもおススメです。

派手さはありませんが、こういうアルバムがヒットしたのが当時のUS音楽シーンらしいかもしれませんね。

全曲紹介しときやす。

「Tight Rope」
USシングル・チャート第11位となった初のヒット・シングル。スワンプ大将らしい曲調に、サーカスのメタファーを用いた歌詞と同じく、サーカス感覚のアクセントを織り交ぜたキャッチーな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=IWZBfyR1h6w

Claude Denjeanがカヴァーしています。
Claude Denjean「Tight Rope」
 https://www.youtube.com/watch?v=HKNfOs7IcWY

「Out in the Woods」
ルーツ・ロックにアフリカン・ジャングル・モードのアクセントを織り交ぜた独特の雰囲気の1曲。終盤にはズールー語のコーラスもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=RW62LP9a5Yc

Hilltop Hoods「The Hard Road」のサンプリング・ソースとなっています。
Hilltop Hoods「The Hard Road」
 https://www.youtube.com/watch?v=LFCWHshsw_M

「Me and Baby Jane」
本作のバラードといえば、「This Masquerade」が目立ちますが、こちらのバラードもかなりいいですよ。胸に沁みてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=P1uEiS4Ua2w

「Manhattan Island Serenade」
彼のソングライティングの才を感じさせる1曲は雨の効果音をバックに歌われます。
https://www.youtube.com/watch?v=ytZkLzi-0W8

「Cajun Love Song」
タイトルの通り、ケイジャン調のカントリー・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=P8xjZwM9ZrA

「Roller Derby」
シングルにもなったスワンプ大将らしいアーシーなロック・チューン。Leon Russell好きならば間違いない1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Zn1gbrVti6Y

「Carney」
タイトル曲は1分にも満たないつなぎの小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=V5ZxkAdkY_4

「Acid Annapolis」
この曲のみDon Prestonとの共作。ヴォーカル・ワークを中心としたアヴァンギャルドな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=1JKbOr0i_us

「If the Shoe Fits」
カントリー調の仕上がり。イモ臭いカントリーが苦手な僕ですが、Leonが歌うと味わいが出てきてイモ臭さが消えるので不思議です。
https://www.youtube.com/watch?v=gznJJxmie9M

「My Cricket」
ピアノをバックにしみじみと歌われるバラード。Leonのハスキー・ヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=aF8hfHe3Duw

Glen Campbell、Jerry Lee Lewisがカヴァーしています。
Glen Campbell「My Cricket」
 https://www.youtube.com/watch?v=FxRPyYzZbKM
Jerry Lee Lewis「My Cricket」
 https://www.youtube.com/watch?v=HcoEM-EqivM

「This Masquerade」
アルバム『Breezin'』(1976年)に収録されたGeorge BensonヴァージョンがUSシングル・チャート第10位のヒットとなり、グラミーのRecord of the Yearを受賞した名曲のオリジナル。この時点で他のLeon作品とは少し異なるアーバンな魅力を醸し出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=oy_-_JgXA1A

George Benson以外に当ブログで紹介した
Sergio Mendes & Brasil '77Cybill ShepherdIrene Sjogren Quintetヴァージョンをはじめ、Carpenters、Carmen McRae、Sharon Forrester、Herb Alpert and The Tijuana BrassMorgana King、Hambone、John Holt、Johnnie Taylor等20曲以上のカヴァー・ヴァージョンがあります。
George Benson「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=sgl1hQmjITY
Sergio Mendes & Brasil '77「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=FVerk3RnK9o
Cybill Shepherd「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=692pi8L1KJY
Carpenters「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=5GChYjK8rIk
Carmen McRae「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=Y90mClIXl28
Herb Alpert and The Tijuana Brass「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=p9HG6nO4rwo
Morgana King「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=WU1oHmrp5yo
Hambone「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=n0kAcGf9o5Q
John Holt「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=MyTQMdSLnEw
Johnnie Taylor「This Masquerade」
 https://www.youtube.com/watch?v=0IFlTWXX8lo

「Magic Mirror」
ラストは「Tight Rope」のジェントル・ヴァージョンといった雰囲気の曲で、余韻を残して締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=UeB6o7Ej2Es

Leon Russellの他作品もチェックを!

The Asylum Choir『Look Inside The Asylum Choir』(1968年)
Look Inside the Asylum Choir

『Leon Russell』(1970年)
レオン・ラッセル

The Asylum Choir『Asylum Choir II』(1971年)
Asylum Choir II

『Leon Russell And The Shelter People』(1971年)
レオン・ラッセル&ザ・シェルター・ピープル

『Leon Live』(1973年)
Leon Live

『Hank Wilson's Back』(1973年)
Hank Wilsons Back

『Stop All That Jazz』(1974年)
Stop All That Jazz

『Will O' The Wisp』(1975年)
Will O' the Wisp

Leon & Mary Russell『Wedding Album』(1976年)
ウェデイング・アルバム(SHM-CD生産限定紙ジャケット仕様)

Leon & Mary Russell『Make Love to the Music』(1977年)
奏でる愛の調べ(SHM-CD生産限定紙ジャケット仕様)

『Americana』(1978年)
アメリカーナ(SHM-CD生産限定紙ジャケット仕様)

Willie Nelson And Leon Russell『One for the Road』(1979年)
One for the Road
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2021年07月08日

Bootsy Collins『Fresh Outta 'P' University』

ファンクとHip-Hopの融合☆Bootsy Collins『Fresh Outta 'P' University』

発表年:1997年
ez的ジャンル:ウルトラ・ファンキー・べーシスト
気分は... :(☆_☆)×Hip-Hop

今回はウルトラ・ファンキー・べーシストBootsy Collins『Fresh Outta 'P' University』(1997年)です。

これまで当ブログで紹介したBootsy Collins作品は以下の7枚。

 『Stretchin' Out』(1976年)
 『Bootsy? Player of the Year』(1978年)
 『This Boot Is Made For Fonk-N』(1979年)
 『Ultra Wave』(1980年)
 Sweat Band『Sweat Band』(1980年)
 『The One Giveth, The Count Taketh Away』(1982年)
 『World Wide Funk』(2017年)

本作『Fresh Outta 'P' University』(1997年)は、『What's Bootsy Doin'?』(1988年)以来、約9年ぶりにリリースされたスタジオ・アルバムです。

個人的には『What's Bootsy Doin'?』(1988年)やシングル「Jungle Bass」(1990年)をリアルタイムで愛聴していたので、ずいぶん待たされたという印象でしたね。内容云々より復帰してくれて良かった!という思いで聴いていた記憶があります。

内容的にはラッパーをフィーチャリングしたトラックが多く、ファンクとHip-Hopの融合というのが全体的な印象です。そのHip-Hop部分で好き/嫌いが分かれるアルバムかもしれません。

アルバムにはBernie WorrellGary ShiderFred WesleyといったP-Funkの盟友も参加しています。

人気プロデューサーNorman Cookプロデュースの「Party Lick-A-Ble's」、人気女性ラッパーMC Lyteをフィーチャーした「I'm Leavin' U (Gotta Go Gotta Go)」Vincent Montana, Jr.がヴァイヴ・ソロを聴かせてくれる哀愁メロウ・ファンク「Ever Lost Your Lover」、ラップ入りのディスコ・ファンク「Do The Freak」D Mekaをフィーチャーしたヒップホップ・ソウル「Fragile (So Sensitive)」、ファンクネスの効いた格好良いHip-Hop「Wind Me Up」、Bootsyらのファンク魂が伝わってくる「Penetration (In Funk We Trust)」あたりがおススメです。

BootsyとHip-Hopの融合を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。※イントロ、インタールードは除く

「Off Dah Hook」
ハンガリー出身の女性ラッパーBrixxをフィーチャー。Boogieman/Tabularasaプロデュース。Hip-Hopテイストの開放的なファンク・チューンでアルバムは幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=VeBKELUR9xk

「I'm Leavin' U (Gotta Go Gotta Go)」
人気女性ラッパーMC Lyteをフィーチャー。Mousse T.プロデュース。哀愁モードのメロウ・ファンク。何とも切ない感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=H3IGjt4zVlg

「Funk Ain't Broke」
US男性ラッパーRodney Oをフィーチャー。Bootsy Collinsプロデュース。ロッキン・ギターが印象的なヘヴィ・ファンクのHip-Hopチューン。
https://www.youtube.com/watch?v=XeiklInEPRY

「Party Lick-A-Ble's」
人気プロデューサーNorman Cookプロデュース。Son of a Cheeky Boy「Comma」をサンプリング。Norman CookらしいブレイクビーツとBootsyの個性をうまく融合させているキャッチーな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=4nIZAYyh5GM

「Ever Lost Your Lover」
Mousse T.プロデュース。哀愁モードのメロウ・ファンク。Bootsyらしいヴォーカルを楽しめます。MFSBやThe Salsoul Orchestraでお馴染みのVincent Montana, Jr.がヴァイヴ・ソロを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_ImIiwpE-4M

「Pearl Drops」
Bootsy Collinsプロデュース。正統派のメロウなミディアム・グルーヴ。意外にいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=rIon6BHCLNk

「Do The Freak」
Boogieman/C.L.A.S. Productionプロデュース。美しいピアノと共に始まるキャッチーなディスコ・ファンク。 AJ Gizmo、Terayのラップを織り交ぜています。
https://www.youtube.com/watch?v=iTkVOmSpwyQ

「Fragile (So Sensitive)」
D Mekaの女性ヴォーカルをフィーチャー。Boogieman/Bootsy Collins/Tabularasaプロデュース。キャッチーなヒップホップ・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=rLutR84kK-c

「Holly-Wood-If-She-Could」
Mousse T.プロデュース。Hip-Hop調にアップデートさせたP-Funkといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=CS84CBeiK2Q

「Wind Me Up」
Onoをフィーチャー。Boogiemanプロデュース。Mtume「Tie Me Up」をサンプリング。Bootsy's Rubber Band「Bootzilla」ネタもあります。ファンクネスの効いた格好良いHip-Hopチューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Ncg8Xf7wJuA

「Good-N-Nasty (Personal Stash)」
Bootsy Collinsプロデュース。哀愁モードのミディアム。円熟味を増したBootsy。
https://www.youtube.com/watch?v=iM_VhchEDjk

「Penetration (In Funk We Trust)」
Bootsy Collinsプロデュース。Bernie Worrell/Bootsy Collins/Gary Shiderという3名によるソングライティング。派手さはありませんが、Bootsyらのファンク魂が伝わってくる嬉しい1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=-x4pYS2QBtM

「Home Of Da Freaks」
Smudo/Thomas Dをフィーチャー。Boogieman/Tabularasaプロデュース。これもHip-Hop調にアップデートさせたP-FunKですね。
https://www.youtube.com/watch?v=L5glD489yoA

「Fresh Outta 'P' (University)」
Bootsy Collinsプロデュース。ラストは少し丸くなったBootsyといったムードのミディアム・ファンクで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=n8kkC3ACaJE

Bootsy Collinsの過去記事もご参照下さい。

『Stretchin' Out』(1976年)
STRETCHIN OUT IN(reissue) by BOOTSYS RUBBER BAND (2009-06-24)

『Bootsy? Player of the Year』(1978年)
Player of the Year

『This Boot Is Made For Fonk-N』(1979年)
This Boot Is Made for Fonk-N

『Ultra Wave』(1980年)
Ultra Wave

Sweat Band『Sweat Band』(1980年)
SWEAT BAND

『The One Giveth, The Count Taketh Away』(1982年)
灼熱のP-ファンカー

『World Wide Funk』(2017年)
WORLD WIDE FUNK [CD]
posted by ez at 01:43| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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