2021年07月04日

Hiatus Kaiyote『Mood Valiant』

6年ぶり新作はBrainfeederから☆Hiatus Kaiyote『Mood Valiant』

発表年:2021年
ez的ジャンル:フューチャリスティック&ハイブリッド系オージー・バンド
気分は... :ローズ・ウォーター・・・

新作アルバムから、オーストラリアのフューチャリスティック・ハイブリッド・バンドHiatus Kaiyoteの3rdアルバム『Mood Valiant』です。

2011年にオーストラリア、メルボルンで結成されたグループHiatus Kaiyoteの紹介は、1stアルバム『Tawk Tomahawk』(2013年)、2ndアルバム『Choose Your Weapon』(2015年)に続き3回目となります。

過去2作が紅一点のヴォーカルNai Palmの圧倒的な存在感と唯一無二のハイブリッド・サウンドで各方面から高い評価を得たHiatus Kaiyote

前作から『Choose Your Weapon』(2015年)から約6年ぶりにリリースされた3rdアルバム『Mood Valiant』。その間にNai Palmのソロ・アルバム『Needle Paw』(2017年)のリリースもあったので、6年も間隔が空いた感じはなかったのですが・・・

本作でも過去2作同様、Nai Palm(vo、g)、Paul Bender(b)、Simon Mavin(key)、Perrin Moss(ds)という4人のメンバーは不動です。

本作でまず注目すべきは、Flying Lotus主宰のBrainfeederからのリリースという点です。

さらにブラジル音楽の名アレンジャー/コンポーザーのArthur Verocaiをゲストに迎えたリオ・デジャネイロでのレコーディングが含まれている点にも注目です。

また、Nai Palmが乳癌を患い、その治療を要したことや、新型コロナの影響もあってリリースが遅れてしまったようです。

プロデュースはHiatus Kaiyote自身。
ソングライティングもArthur Verocaiとの共作も含めて、すべてメンバーによるオリジナルです。

Arthur Verocaiをフィーチャリングした先行シングル「Get Sun」、刺激的なフューチャー・ソウル「Chivalry Is Not Dead」、Brainfeederっぽい「All The Words We Don't Say」Nai Palmのヴォーカルが存在感を示す「Rose Water」「Red Room」Arthur Verocaiがストリングス・アレンジを手掛けたビューティフル・バラード「Stone Or Lavender」Hiatus Kaiyoteらしい世界観を楽しめる次世代ネオソウル「Sparkle Tape Break Up」等充実の全13トラック(ボーナス・トラック含む)です。

6年待った甲斐がありました!

全曲紹介しときやす。

「Flight Of The Tiger Lily」
Arthur Verocaiとの共作。美しいストリングスによるアルバムのプロローグ。
https://www.youtube.com/watch?v=8CUVkuNKIrY

「Sip Into Something Soft」
次世代ネオソウルらしいメロウ&ミステリアス&ソフトリーな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=esFJgq5MZPk

「Chivalry Is Not Dead」
ファンの期待に応えてくれた刺激的なフューチャー・ソウル。バンドらしい臨場感とハイパーなアクセントのバランスが絶妙です。特にベースが格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=aaNm48wiezs

「And We Go Gentle」
コズミックな次世代ネオソウル。ゴジラ映画シリーズの第9作『怪獣総進撃』(1968年)に登場するムーンライトSY-3号が歌詞に登場します。
https://www.youtube.com/watch?v=lzdtOzsn94E

「Get Sun」
Arthur Verocaiをフィーチャリングした先行シングル。Verocaiがアレンジを手掛けたホーン&ストリングスが印象的なダイナミックで、フューチャリスティック&ハイブリッドなファンク・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=uWjkfSrZK5Y

「All The Words We Don't Say」
ある意味Brainfeederっぽいサウンドです。メロウ路線になる前のThundercat作品に通じる質感があります。
https://www.youtube.com/watch?v=6ywsOjATovE

「Hush Rattle」
インタールード的な小曲。素朴な仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=XknI3m9N91s

「Rose Water」
Nai Palmのヴォーカルの魅力を満喫できます。ペトラの古代都市が登場する歌詞も含めてミステリアスな雰囲気が漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=NXfnPzTOzjY

「Red Room」
乳癌との闘病生活を経てきたNai Palmの心の叫び声のように聴こえてきます。派手さはありませんがグッとくるものがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=p46Tm9-7i7E

「Sparkle Tape Break Up」
Hiatus Kaiyoteらしい世界観を楽しめる1曲。次世代ネオソウル好きの人であれば、彼らの唯一無二の魅力に惹かれるはずです。
https://www.youtube.com/watch?v=dk1z-WxZMvA

「Stone Or Lavender」
Arthur Verocaiがストリングス・アレンジを手掛けたビューティフル・バラード。Nai Palmの詠は聴く者に希望と勇気を与えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Z8EEalYiYNQ

「Blood And Marrow」
本編ラストは歌詞も含めてミステリアスな雰囲気で締め括ってくれます。人知の及ばない大自然のパワーのようなトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=LF109EBJyrw

「Stone And Lavender (Duet Version)」
国内盤ボーナス・トラック。「Stone And Lavender」のピアノ弾き語りヴァージョン。オリジナルにはないシンプルな魅力があります、

Hiatus Kaiyoteの他作品もチェックを!

『Tawk Tomahawk』(2013年)
Tawk Tomahawk

『Choose Your Weapon』(2015年)
Choose Your Weapon

Nai Palm『Needle Paw』(2017年)
posted by ez at 00:55| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする