発表年:1996年
ez的ジャンル:アシッド・ジャズ系UKジャズ・ファンク
気分は... :人力ピクト、ナイス!
五輪開会式が終わりました。
直前にトラブル続出のせいもあって、開会式の演出についてネット上では批判的な意見も多いですが、僕はそれなりに楽しめました。というより、状況を受け入れて楽しむようにしていました。
せっかく五輪が開催されるならば、世の中が良い方向に向かう契機になって欲しいし、僕自身も世界の一流アスリートの姿を見て感動したいと思います。1年延期という困難を克服して大会に臨む選手たちを温かい気持ちで応援したいですね。
今回はUKアシッド・ジャズの牽引者の一人であるオルガン/キーボード奏者James Taylor率いるJames Taylor Quartet(JTQ)の『A Few Useful Tips About Living Underground』(1996年)です。
JTQについて、当ブログでこれまで紹介したアルバムは以下の5枚。
『Mission Impossible』(1987年)
『The Moneyspyder』(1987年)
『Do Your Own Thing』(1990年)
『Supernatural Feeling』(1993年)
『In The Hand Of The Inevitable』(1995年)
前作『In The Hand Of The Inevitable』(1995年)に続く、Acid Jazz復帰第二弾アルバムとなります。
『In The Hand Of The Inevitable』同様に、生グルーヴ重視の原点回帰を志向したアルバムに仕上がっています。
本作のメンバーはJames Taylor(org、key)、David Taylor(g)、Gary Crockett(b)、Neil Robinson(ds)、John Willmott (sax)、Dominic Glover(tp)という6名。
それ以外にMaurizio Ravalico(per)、Mark Townson(per)、Ray Gaskins(sax)、Nitin Sawhney(tabla)といったミュージシャンが参加しています。
Gil Scott-Heronのカヴァー「It's Your World」、Lalo Schifrin作の映画『ダーティハリー(Dirty Harry)』(1971年)のテーマ曲カヴァー「The Theme From 'Dirty Harry'」以外はJTQのオリジナルです。
シングルにもなったグルーヴィー・オルガン・ジャズ「Creation (Fanfare For A 3rd Millennium)」、Brian Augerあたりを彷彿させる「Staying Active」や「Don't Let Money Be Your God」、サマー・モードのジャズ・ファンク「Summer Fantasy」、国内盤CDボーナス・トラックの「Bombshell」あたりがおススメです。
「It's Your World」、「The Theme From 'Dirty Harry'」というカヴァー2曲も楽しめます。
真夏の暑さで汗ばみながら聴く、グルーヴィーな痛快ジャズ・ファンクも悪くないと思います。
全曲紹介しときやす。
「Selectivity」
James Taylor作。軽快なホーン・サウンド、パーカッシヴなリズム、David Taylorのギター・ソロなどJTQの総合力が発揮されたオープニング。あっけないエンディングも面白い!
https://www.youtube.com/watch?v=IA1frfSimI0
「Creation (Fanfare For A 3rd Millennium)」
James Taylor作。シングルにもなったグルーヴィー・オルガン・ジャズ。パワフルに生グルーヴ回帰したJTQの魅力が凝縮された演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=2iNl5GP8ZuU
「Staying Active」
James Taylor/David Taylor作。Brian Augerあたりがお好きな人が気に入りそうなグルーヴィーな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=ozm57f1jytQ
「It's Your World」
Gil Scott-Heronのカヴァー。オリジナルは『It's Your World』(1976年)。Gil Scott-Heron大好きの当ブログではお馴染みの1曲ですが、オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、JTQらしいグルーヴィーな格好良さが加味されています。
https://www.youtube.com/watch?v=EVz772eIZqA
「The Theme From 'Dirty Harry'」
Lalo Schifrin作。映画『ダーティハリー(Dirty Harry)』(1971年)のテーマ曲をカヴァー。お馴染の映画テーマ曲はスリリングなファンキー・グルーヴで聴かせてくれます。JTQならではの格好良さを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=oMav4GSZQ60
「Summer Fantasy」
James Taylor/David Taylor作。サマー・モードのジャズ・ファンク。適度にパーカッシヴな感じが僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=or3LN15wSy4
「Don't Let Money Be Your God」
James Taylor/David Taylor作。70年代ジャズ・ロックやBrian Augerがお好きの人が気に入る演奏なのでは?軽くラテン・フレイヴァーを効かせています。
https://www.youtube.com/watch?v=O1W3IMxb5RE
「Nutrition」
James Taylor/David Taylor作。グルーヴィーで開放的なジャズ・ファンク。オルガンのみならず、ギター、ベース、ホーン隊など見せ場があります。
https://www.youtube.com/watch?v=qKBcLcmT22I
「Serenity」
James Taylor/David Taylor作。ドラム&パーカッションに先導されたオルガン・グルーヴ。ホーン隊によるアクセントもいい感じ!
https://www.youtube.com/watch?v=qsFLOgpu8g8
「Check It Out」
James Taylor作。ケバケバしいキーボードの音色が印象的なファンキー・グルーヴ。サマー・フュージョン×ディスコ・ファンクといった雰囲気です。スクラッチ音のアクセントも効かせています。
https://www.youtube.com/watch?v=ftJTJwrCF_I
「Grass Is Not Greener」
James Taylor作。Ray Gaskinsのサックスが先導するファンキー・ジャズ・グルーヴ。なかなかエキサイティングです。
https://www.youtube.com/watch?v=EIJsdpBcpbM
「Bombshell」
国内盤CDボーナス・トラック。James Taylor作。ドライヴ感が格好良いグルーヴィー・ジャズ・ファンク。
JTQの他作品もチェックを!
『Mission Impossible』(1987年)
『The Moneyspyder』(1987年)
『Wait a Minute』(1988年)
『Get Organized』(1989年)
『Do Your Own Thing』(1990年)
『Absolute: JTQ Live』(1991年)
『Supernatural Feeling』(1993年)
『In The Hand Of The Inevitable』(1995年)
『A Few Useful Tips About Living Underground』(1996年)
『Whole Lotta Live 1998』(1998年)
『Penthouse Suite』(1999年)
『A Bigger Picture』(1999年)
『Swinging London』(2000年)
『Message from the Godfather』(2001年)
『Room at the Top』(2002年)
『The Oscillator』(2003年)
『A Taste of Cherry』(2006年)
『Don't Mess With Mr. T - James Taylor Quartet Plays Motown』(2007年)
『Live at the Jazz Cafe』(2008年)
『New World』(2009年)
『The Template』(2011年)
『Closer to the Moon』(2013年)
『The Rochester Mass』(2015年)
『Soundtrack From Electric Black』(2018年)
『People Get Ready (We're Moving On)』(2020年)