2021年08月12日

Jerry Corbetta『Jerry Corbetta』

元SugarloafメンバーによるAOR名盤☆Jerry Corbetta『Jerry Corbetta』

発表年:1978年
ez的ジャンル:ポップ・ロック系AOR
気分は... :大穴AOR!

今回は隠れたAOR名盤として評価の高い1枚、Jerry Corbetta『Jerry Corbetta』(1978年)です。

Jerry Corbetta(1947-2016年)は、デンバー出身のキーボード奏者/シンガー/ソングライター。

1968年にロック・バンドSugarloafを結成。デビュー・アルバム『Sugarloaf』(1970年)からのシングル「Green-Eyed Lady」がUSチャート第3位の大ヒットとなります。さらに1975年にはシングル「Don't Call Us,We'll Call You」がUSチャート第9位となりますが、グループは解散してしまいます。

Sugarloaf解散後、Corbettaはソロ活動を開始し、1976年にはシングル「You Set My Dreams To Music」をリリースしています。1977年にはWarner Brosとの契約に成功し、制作されたのが本作『Jerry Corbetta』(1978年)です。

プロデュースはSteve BarriJerry Corbettaが共同プロデュースでクレジットされている曲もあります。

レコーディングにはJerry Corbetta(vo、key)以下、Jay Graydon(g)、Bob Webber(g)、Mike Porcaro(b)、(g)、Rusty Buchanan(b)、Myron Pollock(ds)、Mike Baird(ds)、Michael Omartian(syn)、Victor Feldman(per、vibe)、Chet McCracken(per)、Chuck Findley(tp、horns)、Ernie Watts(fl、horns)、Gary Grant(horns)、Bill Champlin(back vo)、Cindy Bullens(back vo)、Venette Gloud(back vo)等が参加しています。

Jay Graydonはアレンジも手掛けています。

それまでロック・バンドで活動していたCorbettaですが、本作で彼が目指したのはBilly Joelスタイル。実際に聴いてみると、あまりBilly Joel感はありませんが、結果として、ポップなAOR/シティ・ソウル作品に仕上がりました。

シングルにもなったシティ・ソウル「Sensitive Soul」、アーバン・メロウな「Caribbean Lady」Alessiもカヴァーした「I Wish I Was Makin' Love (To You Tonight)」、メロウ&ソフトリーな「Celebrate Our Love」、ブルーアイド・ソウルなメロウ・ダンサー「Between A Rock And A Hard Place」が僕のおススメです。

また、Sugarloafの大ヒット曲のセルフ・カヴァー「Green-Eyed Lady」にも注目です。

本作『Jerry Corbetta』を経て、Corbettaは1979年にThe Four Seasonsに加入。1985年まで在籍していました。

AOR/シティ・ソウル好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Sensitive Soul」
Bob Crewe/Jerry Corbetta作。シングルにもなったオープニング。まさにセンシティヴなシティ・ソウルに仕上がっています。本作の魅力が凝縮された1曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-js5wJaE8Ds

「If I Never Had Your Love」
Bob Crewe/Jerry Corbetta作。メロウなポップ・バラード。さり気ないですがJay Graydonのギターもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=wW4MVE3OMEA

「I'm A Lover, Not A Fighter」
Jerry Corbetta/Sky Keegan作。ソウルフルな女性コーラス隊がいい感じのメロウ・ミディアム。都会的なサウンドが似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=h0f2EU3sqFY

「Caribbean Lady」
Jerry Corbetta/Robert Yeazel作。ブルーアイド・ソウルな魅力のあるアーバン・メロウ。Victor Feldmanのメロウ・ヴァイヴの音色がグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=OdtAXLLPNpM

「Free Man」
Jerry Corbetta/Robert Yeazel作。SSW的なポップ・ロック。ロック色を強くしすぎないさじ加減が本作らしいのかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=Im6Peqwht10

「I Wish I Was Makin' Love (To You Tonight)」
Jerry Corbetta/Molly Ann Leikin作。Alessiも『Words & Music』(1979年)でカヴァーしたメロウ・ミディアム。Jay Graydonが格好良いギター・ソロをキメてくれます。AOR好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=jg-lWsdPBsQ

「Green-Eyed Lady」
前述のSugarloafの大ヒット曲をセルフ・カヴァー(David Riordan/J.C. Phillips/Jerry Corbetta作)。Bob Webber、Rusty Buchanan、Myron PollockというSugarloaf時代の同僚たちがバックを務めます。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、本作らしいポップ・ロック感覚で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=NZknmDFscCk

Sugarloafとのオリジナルと比較するのも楽しいのでは?
Sugarloaf「Green-Eyed Lady」
 https://www.youtube.com/watch?v=i_i7PKdQJU4

「Celebrate Our Love」
Jerry Corbetta/Molly Ann Leikin作。AOR好きの人は気に入るであろう、メロウ&ソフトリーな仕上がり。浜辺のサンセット・モードにジャスト・フィットするはず!
https://www.youtube.com/watch?v=5kUXGtrB9mE

「Between A Rock And A Hard Place」
Bob Crewe/Jerry Corbetta作。ラストはブルーアイド・ソウルなメロウ・ダンサーで締め括ってくれます。ラテンなスパイスも含めてモロに僕好みの1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=4wY_mNBScSc

ご興味がある方はSugarloafの作品もチェックしてみては?

Sugarloaf『Sugarloaf/Spaceship Earth』(1970/1971年)


Sugarloaf『Don't Call Us - We'll Call You』(1975年)
posted by ez at 00:50| Comment(2) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月11日

『今の気分は...Ralph MacDonaldの名曲かな』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。
今回は人気パーカッション奏者であると同時に名コンポーザーでもあるRalph MacDonaldの名曲を5曲×2種セレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Grover Washington Jr.「Just the Two of Us」
https://www.youtube.com/watch?v=PJ0u5c9EF1E
From 『Winelight』(1980年)


Ely Bruna「Just The Two Of Us」
https://www.youtube.com/watch?v=mKzM_IM8vrQ
From 『Synesthesia』(2015年)
Synesthesia

Roberta Flack & Donny Hathaway「Where Is the Love」
https://www.youtube.com/watch?v=ZcHPNUN-U8E
From 『Roberta Flack & Donny Hathaway』(1971年)
ロバータ・フラック&ダニー・ハサウェイ

Mica Paris feat. Will Downing「Where Is the Love」
https://www.youtube.com/watch?v=kPN9Dr6qRB4
From 『So Good』(1988年)


Penny Goodwin「Trade Winds」
https://www.youtube.com/watch?v=ZlWJHzQuQb4
From 『Portrait Of A Gemini』(1974年)
ポートレイト・オブ・ア・ジェミニ

Perri「Tradewinds」
https://www.youtube.com/watch?v=npEmrkgQxpQ
From 『Tradewinds』(1990年)
Tradewinds

Roberta Flack「Mr. Magic」
https://www.youtube.com/watch?v=Ql0S2GPVXKI
From 『Feel Like Makin' Love』(1975年)
roberta flack feel like makin' love.jpg

Kellee Patterson「Mister Magic」
https://www.youtube.com/watch?v=4ALXRHlyXdU
From 『Kellee』(1976年)
Kellee

Grover Washington Jr.「In The Name Of Love」
https://www.youtube.com/watch?v=KZTJGFvRGiU
From 『Winelight』(1980年)


Roberta Flack「In The Name Of Love」
https://www.youtube.com/watch?v=mbRBiNeBEgU
From 『I'm The One』(1982年)
アイム・ザ・ワン(紙ジャケット&SHM-CD)
posted by ez at 01:11| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月09日

LV『How Long』

新境地を目指した2nd☆LV『How Long』(2000年)♪

発表年:2000年
ez的ジャンル:脱ウェッサイ系R&B
気分は... :「Gangsta's Paradise」のイメージ払しょく!

今回はCoolio「Gangsta's Paradise」へのフィーチャリングで注目された男性R&BシンガーLV(L.V.)の2ndアルバム『How Long』(2000年)です。

1957年L.A.生まれの男性R&BシンガーLV(L.V.)(本名:Larry Sanders)の紹介は、デビュー・アルバム『I Am L.V.』(1996年)に続き2回目となります。

サウス・セントラル(サウス・ロサンゼルス)で育ち、Hip-HopユニットSouth Central Cartelのメンバーとなったものの、銃撃に巻き込まれ、療養生活を余儀なくされたLV(L.V.)

その経験から生まれたのがCoolioの大ヒットでお馴染みのギャングスタ・ラップのクラシック「Gangsta's Paradise」Coolioの楽曲にLVが客演したというイメージが強い「Gangsta's Paradise」ですが、実際はその逆でLVのアイデアから生まれた楽曲でした。

その「Gangsta's Paradise」のせいで、"ギャングスタ"のイメージがついてしまったLVですが、2ndアルバムとなる本作『How Long』(2000年)では、そのイメージ払しょくに努め、実力派の男性R&Bシンガーとして勝負しようとしています。

Mario WinansMarc GordonThe Characters(Charles Farrar/Troy Taylor)Kenny SmoothMarc KinchenMyronなど多様なプロデューサーが起用され、LVの魅力を引き出しています。

シングルになった「How Long」「Woman's Gotta Have It」、僕のお気に入りの「Hold On」「Wherever You Are」、LV本人のお気に入り「Lady Sunshine」、美メロのR&Bバラード「One Chance」Babyface作品を彷彿させる「Thinking Of You」、実力派を印象付けるR&Bバラード「Rain」あたりがおススメです。

実力派の男性R&Bシンガーを目指すLVの新境地を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Intro」
Steven Russellプロデュース。アルバムのイントロ。

「How Long」
Mario Winansプロデュース。女性R&BシンガーShari Watson(Truth Hurts)をフィーチャー。シングルにもなりました。スパニッシュ・ギターが印象的な哀愁ミディアムです。
https://www.youtube.com/watch?v=JWUsGFzOVrU

「One Chance」
Marc Kinchen/Mike Masonプロデュース。美メロのR&Bバラード。LVが本作で示したかったのは、こういった曲でリスナーを魅了することだったのでは?その狙い通り、素晴らしい歌声に魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=AfjU0KcSEgc

「Forgive Me Girl」
James Broadway/Anthony Chandlerプロデュース。メロディアスな哀愁ミディアム。LVのジェントルなヴォーカルがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=66TwdELlw1o

「Hustlers 4 Life (Interlude)」
Billy "Blazin" Mossプロデュース。次曲へのインタールード。

「Everyday Hustler」
Mario Winansプロデュース。Raekwonをフィーチャー。「Gangsta's Paradise」路線の本曲はギャングスタしてますね。The Delfonics「Ready or Not Here I Come (Can't Hide From Love)」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=GWeaicVxk3Y

「Come Home With Me」
Darryl "88" Young/Kenny Smoothプロデュース。セクシーなミディアム・グルーヴ。少しG-Funk的な味付けもありますが、アーバンな雰囲気で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=IJ6o12tC7rw

「Hold On」
The Characters(Charles Farrar/Troy Taylor)プロデュース。ヴォーカル・アレンジが素晴らしい美メロ・ミディアム。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=fjs_SSLH48M

「Woman's Gotta Have It」
Billy "Blazin" Mossプロデュース。Bobby Womack、1972年のヒット・シングルをカヴァー(Bobby Womack/Linda Womack/Darryl Carter作)。シングルにもなりました。ソウル名曲をソウルフルに歌上げることで、シンガーとしての実力を示してくれます。Carl Kizineのリード・ギターが盛り上げてくれます。

「Thinking Of You」
LV/Mo Stewartプロデュース。この頃のBabyface作品を彷彿させる、アコギの音色が印象的なメロディアス・アンプラグド・ソウルに仕上がっています。

「The Testimony (Interlude)」
Steven Russellプロデュース。ドラマティックなインタールード。

「Rain」
Marc Gordonプロデュース。5 Young Menをフィーチャー。Levert人脈のMarc Gordonプロデュースらしい、実力派を印象付けるR&Bバラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6T5NgX5oDmw

「Lady Sunshine」
Marc Kinchen/Mike Masonプロデュース。LV本人が本作で一番のお気に入り曲なのだとか。哀愁バラードを情感たっぷりに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=gRG-NEcNdz8

「I Don't Know Why」
Myronプロデュース。小細工なしのソウル・チューンで勝負している感じがいいですね。LVの歌声が胸に沁みてきます。聴けば聴くほど味わいが増します。

「Wherever You Are」
Alex "CAT" Cantrall/Myronプロデュース。さり気ないですが、ヴォーカル・ワークが素敵なラブソングです。「Hold On」と並ぶ僕のお気に入り。

「Outro」
Steven Russellプロデュース。美しいアウトロと共に本編は幕を閉じます。

「You're A Big Girl Now」
国内盤CDボーナス・トラック。娘への愛を情熱的に歌い上げます。

ご興味がある方はL.V.の他作品もチェックを!

L.V.『I Am L.V.』(1996年)


『Hustla 4 Life』(2010年)


『Still L.V.』(2012年)
posted by ez at 01:07| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月08日

Laura Mvula『Pink Noise』

シンセ・ポップ調の最新作☆Laura Mvula『Pink Noise』

発表年:2021年
ez的ジャンル:ゴスペルデリア系UK黒人女性SSW
気分は... :ポップに解き放て!

新作から注目のUK黒人女性シンガー・ソングライターLaura Mvulaの3rdアルバム『Pink Noise』です。

1987年バーミンガム生まれの黒人女性SSW Laura Mvulaの紹介はデビュー・アルバム『Sing To The Moon』(2013年)、2ndアルバム『The Dreaming Room』(2016年)に続き3回目となります。

"Gospeldelia"あるいは"Nina Simon Sings Beach Boys"とも称された多重ヴォーカルワークを駆使した独自の音楽スタイルを披露したデビュー・アルバム『Sing To The Moon』(2013年)がUKアルバム・チャートの第9位となり、さらには2013 BRIT AwardsのCritics' Choiceへのノミネート、BBC's Sound of 2013で第4位といった高評価を受け、一躍期待のアーティストとしてクローズアップされたLaura Mvula

Nile Rodgersも参加した2ndアルバム『The Dreaming Room』(2016年)から約5年ぶりにリリースされた最新3rdアルバム『Pink Noise』

プロデュースはLaura Mvula自身とDann Hume
Dann Humeは、NZで結成され、オーストラリアを拠点に活動するバンドEvermoreのメンバーです。

さらに過去2枚をLauraと共に手掛けたTroy Millerも半分の曲で上記2人と共同プロデュースしています。

本作では吹っ切れたようにポップな作風の1枚に仕上がっています。80年代シンセ・ポップ/エレクトリック・ファンクへのリスペクトが感じられます。

その意味では、これまでのアルバム以上にキャッチーで間口の広い1枚に仕上がっていると思います。

ゴスペルデリアなシンセ・ポップ・ワールドをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Safe Passage」
Laura Mvula/Dann Hume/Troy Millerプロデュース。1stシングルにもなったオープニング。シンセを駆使したスケールの大きなポップ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=lt0w1LDMlqc

「Conditional」
Laura Mvula/Dann Hume/Troy Millerプロデュース。本作らしいシンセ・ポップを満喫できる1曲。無機質なヴォーカルと温もりのあるヴォーカルを対比させているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=E9dIbCZckUU

「Church Girl」
Laura Mvula/Dann Hume/Troy Millerプロデュース。2ndシングルにもなりました。80年代シンセ・ポップ/エレクトリック・ファンクのエッセンスを取り入れた仕上がり。実にキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=h-I5jF1fDcw

「Remedy」
Laura Mvula/Dann Hume/Troy Millerプロデュース。80年代エレクトリック・ファンクを現行ディスコ/ファンク調にアップデートさせた感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GIQ85h_nLAw

「Magical」
Laura Mvula/Dann Humeプロデュース。正にマジカルなドリーミー・ポップ。彼女の持つスケールの大きな歌世界とポップ・サウンドが調和した見事な仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=aW7ex93evSQ

「Pink Noise」
Laura Mvula/Dann Humeプロデュース。タイトル曲は80年代エレクトリック・ファンク/ブラコンへのリスペクトを感じる僕好みの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=hqp2atHI1EA

「Golden Ashes」
Laura Mvula/Dann Hume/Troy Millerプロデュース。多重ヴォーカルワークが映えるバラード。従来からのファンも納得の仕上がりなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=8p_xeor1DSU

「What Matters」
Laura Mvula/Dann Humeプロデュース。Biffy ClyroやMarmaduke Dukeでの活動で知られるUKの男性シンガー/ギタリストSimon Neilをフィーチャー。シンセを駆使したビューティフル・ポップに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=9rX3TFjduDw

「Got Me」
Laura Mvula/Dann Humeプロデュース。3rdシングルにもなりました。80年代シンセ・ポップへのオマージュといった感じですね。個人的にこの曲を聴いていたら、Queen「Body Language」を思い出してしまいました。
https://www.youtube.com/watch?v=CJohzGzstag

「Before the Dawn」
Laura Mvula/Dann Humeプロデュース。ラストは多重ヴォーカルワークを駆使した、スケールの大きなシンセ・ポップで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=n-69bAOMZ-s

Laura Mvulaの他作品のチェックを!

『Sing To The Moon』(2013年)
SING TO THE MOON

Laura Mvula with Metropole Orkest conducted by Jules Buckley『At Abbey Road Studios』(2014年)
Laura Mvula Withmetropole Orkestconducted: By Julesbuckley At Abbeyroad Studios (Live)

『The Dreaming Room』(2016年)
posted by ez at 01:30| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月07日

Meireles E Sua Orquestra『Brasilian Explosion』

名アレンジャーによるムーグ・サンバ☆Meireles E Sua Orquestra『Brasilian Explosion』

発表年:1974年
ez的ジャンル:ブラジル産ムーグ・サンバ
気分は... :これはユニーク!

今回はJoao Theodoro MeirellesによるプロジェクトMeireles E Sua Orquestra『Brasilian Explosion』(1974年)です。

Joao Theodoro Meirelles(1940-2008年)は、リオ・デジャネイロ生まれのサックス奏者/コンポーザー/アレンジャー。

60年代にMeirelles E Os Copa 5名義で作品をリリースし、60年代後半から70年代初めにかけてMeireles E Sua Orquestra名義で『Brazilian Beat』シリーズを手掛けました。

本作『Brasilian Explosion』(1974年)は、ムーグとサンバを融合させたユニークなサウンドいよるブラジル名曲を中心としたカヴァー集。

「ツァラトゥストラはかく語りき」のカヴァー「Also Sprach Zarathustra (2001 Uma Odisseia No Espaco)」、ユニークなムーグ・サンバ「Kriola」、ファンキー・ムーグ・サンバ「Na Baixa Do Sapateiro (Bahia)」、ムーグとメロウ・エレピを駆使したメロウ・サンバ「Cosa Nostra」あたりが本作らしくておススメです。

他にはないユニークなムーグ・サンバを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Also Sprach Zarathustra (2001 Uma Odisseia No Espaco)」
Richard Strauss作。映画『2001年宇宙の旅』のオープニングでお馴染み「ツァラトゥストラはかく語りき」をカヴァー。スペイシーなシンセ・サウンドとサンバ・ビートが融合する本作ならではのムーグ・サンバ・ワールドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=EKHpjy5uuvQ

「Aquarela Do Brasil (Brasil)」
Ary Barroso作。名曲「ブラジルの水彩画(Aquarela Do Brasil)」をカヴァー。サックスとメロウ・エレピが心地好い軽快な「ブラジルの水彩画」を聴かせてくれます。

本曲に関して、当ブログではElis ReginaSonzeiraGal CostaGeoff & Maria Muldaur映画『未来世紀ブラジル』サントラGrant GreenAntonio Carlos Jobimのカヴァーも紹介済みです。

「Tristeza Pe No Chao」
Armando Fernandes "Mamao"作。ヴォーカル入りの哀愁サンバを賑やかなホーン・サウンドと共に聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=L6THRriOmDY

「Kriola」
Helio Matheus作。本作らしいムーグ・サンバ。少しユーモラスなムーグの音色が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=KKONwzlq_FM

「Regra Tres」
Toquinho/Vinicius De Moraes作。オリジナルは当ブログで紹介したToquinho & Vinicius『Sao Demais Os Perigos Desta Vida... 』(1972年)収録。当ブログではOsmar Militoのカヴァーも紹介済みです。ここでは涼しげな哀愁メロウ・サンバで楽しませてくれます。

「Na Baixa Do Sapateiro (Bahia)」
Ary Barroso作。ディズニー映画『三人の騎士(The Three Caballeros )』でも使われた名曲。当ブログではLennie Dale & Sambalanco TrioSteen Rasmussen Feat. Josefine CronholmBanda Black RioGal Costaのカヴァーを紹介済みです。ここではファンキーなムーグ・サンバで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=LZB1BzDFzB8

「Nuvens Douradas」
Antonio Carlos Jobim作。エレピが映えるメロウ・ボッサに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=KjOuqLhZQdI

「Cosa Nostra」
Jorge Ben作。ムーグとメロウ・エレピを駆使したメロウ・サンバに仕上がっています。。
https://www.youtube.com/watch?v=U-QqKPALz7U

「Nao Tenho Lagrimas」
Max Bulhoes/ Milton de Oliveira作。当ブログではLuiz Eca/Bebeto/Helcio Militoのカヴァーも紹介済みです。カーニバル・モードの陽気なヴォーカル入りサンバで盛り上げてくれます。

「Carinhoso」
Joao De Barro/Pixinguinha作。当ブログではTania MariaElis ReginaMade In Brazilヴァージョンも紹介済みです。ラストは少し寂しげなメロウ・ボッサで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=f0_XD2WaQHI

ご興味がある方は、Meireles E Sua Orquestraのコンピ・アルバム『Raízes Do Samba』(2000年)あたりもチェックいてみては?

『Raízes Do Samba』(2000年)
posted by ez at 12:59| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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