発表年:2014年
ez的ジャンル:漆黒デトロイト・ハウス
気分は... :違和感が学びを生む!
デトロイト・ハウス・シーンを長年牽引し続けるMoodymannの『Moodymann』(2014年)です。
Moodymann(本名Kenny Dixon Jr.について、当ブログで紹介したのは以下の4枚。
『Silentintroduction』(1997年)
『Mahogany Brown』(1998年)
『Forevernevermore』(2000年)
『Silence in the Secret Garden』(2003年)
セルフ・タイトルとなった本作『Moodymann』(2014年)。
本作はソウル/ファンク寄りのトラックが多く、さらに人気男性ジャズ・シンガーJose Jamesをフィーチャーしたジャズ・トラックも収録されています。その意味ではいつものMoodymannとは少し異なる印象のアルバムかもしれません。
その意味では、普段ハウスをあまり聴かない、ソウル/ファンク好きの方も楽しめる1枚だと思います。
全27トラックというヴォリュームですが、インタールード的なトラックが10あるので実質17トラック位です。
Moodymannファンにとっては好き/嫌いが分かれるかもしれませんが、その異色な部分を楽しむべきアルバムだと思います。
全曲紹介しときやす。
「Jimmy D... Nickle」
疑似ライヴ調の短いオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=ZWnFAuYm4o8
「Hold It Down」
Marvin Gaye「Life Is a Gamble」ネタと共に始まるソウルフル・トラック。デモ・テープみたいな仕上がり。Bubz Fiddler(b)、Amp Fiddler(key)というFiddler兄弟が参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=2Sn2MUo9gpE
「Never Quite the Same」
O.C. Smith「Moody」をモロ使いしたインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=-Dihr8418WQ
「Desire」
Jose Jamesをフィーチャー。この二人の共演は興味深いですね。Jose Jamesに寄って、Moodymannがジャズしています。クラブジャズ好きの人は楽しめるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=dTNN2R6YBBw
「You're 2 Moody」
Belle Epoque「Losing You」をモロ使いしたインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=giLPYLfDkx8
「Lyk U Use 2」
Andresをフィーチャー。何処となくPrince殿下を思わせる妖しげな雰囲気のトラック。自身の「Freeki Mutha F Cker (Original Long Version)」もサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=z_trFeBXW5c
「No」
Moodymannらしい漆黒ディープ・ハウス。明るいところではなく、真っ暗ななかで聴きたいですね。アンダーグラウンドな臭いがプンプンしてくる感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=1XytFu93Zro
「I Got Werk」
Moodymann流のディスコ・ファンク。70年代ディスコ/ファンクへのリスペクトを感じます。禁断の世界モードなのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qfI13ytw0go
「Max Julien Jacket」
短いインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=RQAYKRiKf2c
「Iguessuneverbeenlonely」
変態チックと儚さが同居するムードがたまらないトラック。
「U Don't Even Lyk This Song」
自身の「Freeki Mutha F Cker (Original Long Version)」もサンプリングしたインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=w0et0cSmsEc
「Come 2 Me」
アフロ・ビートIkenga Super Stars of Africa「Soffry Soffry Catch Monkey」をサンプリングしたアフロ・ハウス。BPMも早くしすぎていないのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=F8d1uet9jug
「Ulooklykicecreaminthesummertyme」
Nikki-Oをフィーチャー。前半はメロウな雰囲気ですが、Pitch Black City「Runaway」がサンプリングされる中盤から表情が少しずつ変り、儚げななダンス・トラックが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZQ8nr8sk7f0
「How Do U Get 2 Detroit」
演説調のインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=gdHwQnfFP2E
「Radio」
哀愁モードのインスト・トラック。
https://www.youtube.com/watch?v=3UUOI_Vp7cg
「Yet Unknown」
インタールード。
「Born 2 Die」
Lana Del Reyをフィーチャー。前半はダウナーな哀愁トラックですが、後半はアッパーなハウス・チューンへと変貌します。
https://www.youtube.com/watch?v=wFQpi_8uJys
「The Most Fearful」
インタールード。
「I Still Don't Know Yo Name」
三度「Freeki Mutha F Cker (Original Long Version)」をサンプリング。
「Watchin U」
ソウルフルなメロウ・グルーヴ。フリーソウル的な魅力があるかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=ZuOvFdM_5g8
「Ponydowncrew」
サウンド・コラージュ的なインタールード。
「Got Dem Freaks Wit Me」
危険な臭いのするアンダーグラウンド感覚のダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=vQSlIkAsMMU
「Freeki Muthafucka」
温度低めのアッパー・チューンといった感じ。少しダークなトーンが逆に心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=i76wpqjxTok
「Sunday Hotel」
本作ではこういう漆黒ディープ・ハウスを聴くと安堵しますね(笑)Muddy Waters「Mannish Boy」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=5SWFx6Ro9gk
「Girl」
Taana Gardner「When You Touch Me」をサンプリングしたメロウなソウル・グルーヴ。とてもMoodymannのアルバムとは思えません(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=myJhNwdCCtg
「Sloppy Cosmic」
Funkadelicをフィーチャーし、彼等のサイケでトリッピーなロウ・ファンク「Cosmic Slop」をMoodymann流に聴かせてくれる12分近い長尺。
https://www.youtube.com/watch?v=oQGMKN-Dp9s
「Heaven」
ラストは哀愁ギターをフィーチャーした切ないソウル・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=G2rP1aOkP5g
Moodymannの他作品もチェックを!
『Silentintroduction』(1997年)
『Mahogany Brown』(1998年)
『Forevernevermore』(2000年)
『Silence in the Secret Garden』(2003年)
『Black Mahogani』(2004年)
『Black Mahogani II』(2004年)