2022年02月16日

Brief Encounter『We Want To Play』

2ndもレア・グルーヴ人気作☆Brief Encounter『We Want To Play』

発表年:1981年
ez的ジャンル:激レア系ローカル・ソウル/ファンク
気分は... :虹の彼方に・・・

今回はレア・グルーヴ人気作The Brief Encounterr『We Want To Play』(1981年)です。

ノース・カロライナ在住のBailey四兄弟を中心とする9人組ヴォーカル&インストゥルメンタル・グループThe Brief Encounterrの紹介は、『The Brief Encounter』(1977年)に続き2回目となります。

1stアルバム『The Brief Encounter』(1977年)は、レア・グルーヴ名盤として大人気の1枚ですが、2ndとなる本作『We Want To Play』(1981年)も再評価の高いアルバムです。

本作におけるメンバーはLarry Bailey(sax、syn)、Velmar Bailey(p、el-p、syn)、Montie Bailey(vo、syn、g)、Bernard Bailey(b、g、p、syn、vo)、Maurice Whittington(vo)、Rufus Wilborn(ds、fl)、Charles Graham(tp)、Fredrick Alexander(ds、per、vo)、Michael Carter(g)という9名。

また、女性シンガーJulia Grantもゲスト参加しています。

プロデュース&アレンジはThe Brief Encounterr自身とRobert Holmes

ソングライティングもグループおよびRobert Holmesのオリジナルです。

個人的にはゲストのJulia Grantがリード・ヴォーカルをとる「Just For Love」「Sweet Tender Loving」の2曲がおススメです。

それ以外にCameoテイストのファンク「Rocking」、イナたいミディアム・ファンク「We Want To Play For You」、ハンド・クラップ入りのファンク「Open Up Your Heart」、素敵なメロウ・バラード「Together In Love」あたりもいい雰囲気です。

1st『The Brief Encounter』と並びレア・グルーヴ好きは外せない1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「Rocking」
ファンク・グループとしての彼らの魅力を楽しめるオープニング。この時期のCameoあたりがお好きな人であれば気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=p2M5DnV41_c

「Since I Met You Girl」
シンセ・サウンドとファルセット・ボーカルの組み合わせが印象的なメロウ・ミディアム・グルーヴ。煌びやかな80'sモードがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=0jgx8Ajhp64

「Now I Know I Love You」
悪くないフォーキー・バラードですが、アルバムの中で少し浮いているかも?
https://www.youtube.com/watch?v=t2TMtVJg5GY

「Just For Love」
ゲストのJulia Grantがリード・ヴォーカルをとるメロウ・ソウル。Bill Withers「Lovely Day」的なラブリー・リズムがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=hCPznCKBTxs

「Sweet Tender Loving」
この曲もJulia Grantがリード・ヴォーカル。メロウに疾走するダンサブル・サウンドとJuliaのキュート・ヴォーカルがマッチした素敵なモダン・ソウル。レア・グルーヴ好きが歓喜する1曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=9CwPStvRCbc

「We Want To Play For You」
タイトル曲はメロディアスなミディアム・ファンク。洗練されているのに何処かイナたい感じが魅力かもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=fCX8CnhctZw

「Open Up Your Heart」
軽やかなハンド・クラップ入りのファンク・グルーヴ。爽快に駆け抜けていく感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SeWisqznsl4

「Together In Love」
スウィートなヴォーカル・ワークが映えるメロウ・バラード。ヴォーカル・グループとしての彼らの魅力を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=EEfTRu5Vz5Y

「If You Want My Love」
ラストは独特の雰囲気を持ったソウル・チューンで締め括ってくれます。多分、The Doobie Brothers「What A Fool Believes」ライクなトラックにしたかったのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=x6PjMpwzBhA

未聴の方は1stアルバム『The Brief Encounter』(1977年)もチェックを!

『The Brief Encounter』(1977年)
ザ・ブリーフ・エンカウンター [世界初CD化] [紙ジャケット仕様]
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2022年02月13日

Cesar Lacerda『Nacoes, Homens ou Leoes』

ブラジル人SSWの最新作☆Cesar Lacerda『Nacoes, Homens ou Leoes』

発表年:2021年
ez的ジャンル:ブラジル人SSW
気分は... :人新世の危機をどう乗り切るか?

ブラジルもの新作からCesar Lacerda『Nacoes, Homens ou Leoes』です。

Cesar Lacerdaは、ブラジル・ミナス出身のシンガー・ソングライター。

これまで『Porque da voz』(2013年)、『Paralelos & Infinitos』(2015年)、Romulo Froes & César Lacerda『O meu nome e qualquer um』(2016年)、『tudo tudo tudo tudo』(2017年)といったアルバムをリリースされています。

最新作『Nacoes, Homens ou Leoes』はバンド・サウンドの中心の従来作品と比べて、プログラミンを大胆に取り入れ、エレクトリックなエッセンスを強調しているのが特徴です。

アルバムはAto I: Nacoes(第一幕『国』)Ato II: Homens(第二幕『人間』)Ato III: Leoes(第三幕『ライオン』)という三部構成になっています。

収録曲の中に「Antropoceno(人新世)」というタイトルのトラックがあることに象徴されるように、地球環境に対する危機感が大きなテーマとなっています。

ノーベル科学賞受賞者パウル・クルッツェンによって提唱された「人新世(Anthropocene:アントロポセン)」とは、地質学的に見て、地球は人間たちの活動の痕跡が、地球の表面を覆い尽くした新たな年代に突入したことを意味するものです。

ベストセラー書籍となった、斎藤幸平著『人新世の「資本論」』も大きなインパクトを残したのではないでしょうか。僕も昨年同書を読み、かなり考えさせられました。

話を本作に戻すと、地球環境に対する危機感をテーマとしながらも、モダンなMPBサウンドを楽しむことができます。

プロデュースはCesar Lacerda自身とFabio Pinczowski

多様なシンガーがフィーチャリングされているのもアルバムを魅力的なものにしています。

また、ブラジル音楽ファンにはお馴染みのベテラン作詞家Ronaldo Bastosとの共作も2曲含まれます。

地球の未来のために、自分達の足下を見つめ直しながら、モダンなMPBワールドを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

Ato I: Nacoes(第一幕『国』)

「O Sol Que Tudo Sente」
妹Malvina Lacerdaをフィーチャー。Cesar Lacerda/Ronaldo Bastos作。躍動感があるモダンなMPBを楽しめるオープニング。ブラジル人らしいメロディとエレクトリックなエッセンスがうまくフィットしています。このオープニングを聴けば、本作が買いであることがわかるはずです。
https://www.youtube.com/watch?v=K5XknZcIKZw

「Parque Das Nacoes」
アンゴラ出身の女性シンガーAline Frazaoをフィーチャー。Cesar Lacerda/Luca Argel作。流浪の民がテーマとなっています。純粋に男女デュエットによる哀愁メロウとしても楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=1UZ6p-Ia1So

「Me Diz Por Que Brigamos」
Cesar Lacerda作。メロウなラブソングのようにも聴こえますが、第一幕のテーマである国家につながる深い意味が込められています。
https://www.youtube.com/watch?v=y9qZk3WKFK4

「Parece Pouco」
ブラジル人女性シンガーXenia Francaをフィーチャー。Cesar Lacerda/Luca Argel作。リラックスしたレゲエ・チューンを男女デュエットで聴かせてくれます。ブラジリアン・レゲエって独特の味わいがあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Vo7udev2ZfA

Ato II: Homens(第二幕『人間』)

「Quem Vai Sonhar O Sonho」
妹Malvina Lacerdaを再びフィーチャー。Cesar Lacerda作。Cesarがラップ調の囁きで地球環境への危機を訴えます。コズミックなエレクトロ・サウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=hMINwYGA9RY

「Antropoceno」
Cesar Lacerda作。前述のように人新世をタイトルに冠したトラック。哀愁サウンドをバックに♪地球は最後のサインを出している♪と警鐘を鳴らします。
https://www.youtube.com/watch?v=I0Nfnfe5Ap4

「Mudar A Vida」
Cesar Lacerda/Ronaldo Bastos作。Bastosによる♪人生を変えたくなった♪詩人みたいに、徹底的に♪という歌詞が印象的です。その歌詞がサウンド溶け込んでいく美しい音世界は、青く美しい地球本来の姿のように思えてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=4ucb0h2dF5c

「O Que Eu Nao Fiz」
Dandara Modesto/Filipe Cattoをフィーチャー。Cesar Lacerda/Romulo Froes作。♪僕は何をしなかったのか。そして、何をしなければならないのか♪という歌詞に考えさせられます。ヴォーカルをわざと歪ませて耳障りを悪くさせているのは手が込んでいます。
https://www.youtube.com/watch?v=OGbjMsle9bc

Ato III: Leoes(第三幕『ライオン』)

「Se Hoje O Mundo Acabar」
Cesar Lacerda作。美しいバラード。♪世界が終わってしまっても、人生の最後に僕らの愛は残る♪と愛のチカラを説きます。
https://www.youtube.com/watch?v=M81h_YvEv8Y

「Desejos De Um Leao」
Marcelo Jeneciをフィーチャー。Cesar Lacerda/Uiu Lopes作。寓話を題材としているようですが、リオのオルタナ・ポップ第三世代アーティスト好きの人も気に入りそうなドリーミーナエレクトリック・ポップに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=83FbjqLqa6Q

「Amanha」
USミュージシャンBen Lamar Gayをフィーチャー。Cesar Lacerda/Luca Argel作。♪明日があるために、明日はあるだろう♪と未来への希望を綴ってアルバムは幕を閉じます。
https://www.youtube.com/watch?v=PtZG96EU0p4

Cesar Lacerdaの他作品もチェックを!
xd
『Porque da voz』(2013年)
cesar lacerda porque da voz.jpg

『Paralelos & Infinitos』(2015年)


Romulo Froes & César Lacerda『O meu nome e qualquer um』(2016年)


『tudo tudo tudo tudo』(2017年)
posted by ez at 10:04| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月11日

『今の気分は...ジャズ・バラードかな』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。
今回は60年代カテゴリーからジャズ・バラードを10曲セレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Freddie Hubbard「Wichita Lineman」
https://www.youtube.com/watch?v=8YwGP5XZfXg
From 『A Soul Experiment』(1969年)
ア・ソウル・エクスペリメント<SHM-CD>

John Coltrane「Say It (Over And Over Again)」
https://www.youtube.com/watch?v=oRh0hxV1_SU
From 『Ballads』(1962年)


Lou Donaldson「Elizabeth」
https://www.youtube.com/watch?v=WM75-s4Hhf4
From 『Midnight Creeper』(1968年)


Dexter Gordon「Everybody's Somebody's Fool」
https://www.youtube.com/watch?v=dxccLZ3lASQ
From 『Gettin' Around』(1965年)


Bill Evans & Jim Hall「Skating in Central Park」
https://www.youtube.com/watch?v=qGF7873UxTw
From 『Undercurrent』(1962年)


Lee Morgan「You Go to My Head」
https://www.youtube.com/watch?v=2DkaCcO8_JM
From 『The Gigolo』(1965年)
ザ・ジゴロ+1

Hank Mobley「Carolyn」
https://www.youtube.com/watch?v=DEaMeWui4oo
From 『No Room For Squares』(1963年)


Yusef Lateef「Love Theme from "Spartacus"」
https://www.youtube.com/watch?v=BhqQFs7huwU
From 『Eastern Sounds』(1961年)


Blue Mitchell「Mona's Mood」
https://www.youtube.com/watch?v=SvDC-ldNxFw
From 『The Thing to Do』(1964年)


Stanley Turrentine with The Three Sounds「Since I Fell For You」
https://www.youtube.com/watch?v=tz1IRaVCkwI
From 『Blue Hour』(1960年)
posted by ez at 01:47| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月09日

Agustín Pereyra Lucena『42:53』

アルゼンチンの名ギタリスト、ラスト・スタジオ作☆Agustín Pereyra Lucena『42:53』
42:53
発表年:2009年
ez的ジャンル:名人ギタリスト系メロウ・サンバ/ボサノヴァ
気分は... :素晴らしき置き土産・・・

今回はアルゼンチン人ギタリストAgustin Pereyra Lucena『42:53』(2009年)です。

「私のルーツはアルゼンチンにあって、憧れはブラジルにある」と、アルゼンチン人ながらもブラジル音楽に大きく影響を受けたギタリストAgustin Pereyra Lucena(1948-2019年)に関して、当ブログで紹介した作品は以下の6枚(発売順)。

 『Agustin Pereyra Lucena』(1970年)
 『Climas』(1973年)
 『Ese Dia Va A Llegar』(1975年)
 Candeias『Sambaiana』(1976年)
 『La Rana』(1980年)
 『Miradas』(1998年)

1つ前のAgustin Pereyra Lucenaのエントリーが、2016年の『Climas』(1973年)でしたが、その後2019年に彼は惜しくも逝去してしましました。今回の記事を書くために確認して初めて知りました。

本作『42:53』(2009年)は、『Acuerdos』(2000年)以来約9年ぶりのアルバムであり、おそらく彼のラスト・スタジオ・アルバムではないかと思われます。

プロデュースはSergio Liszewski

アルゼンチン在住のブラジル人女性シンガーであり、『Miradas』(1998年)にも参加していたAdriana Riosが5曲でヴォーカルをとっています。

彼女のアルバム『Cadapaju, Terra Da Inocencia』(2012年)は当ブログでも紹介しましたが、『ezが選ぶ2013年の10枚』でセレクトしたほどのお気に入り作でした。

話を本作に戻すと、Adriana Rios以外にもMauricio Einhorn(harmonica)、Leandro Braga(el-p)といったブラジル人ミュージシャンや、Helena Uriburu(vo)等も参加しています。

楽曲はすべてAgustin Pereyra Lucenaのオリジナルです。

Adriana Riosを大きくフィーチャリングしているので、アルバム全体が実に華やかです。また、アレンジが想像以上にモダンなのも本作の魅力アップにつながっています。

こんな素晴らしいアルバムを聴いてしまうと、その逝去が益々惜しまれます。

彼が残した至極の音世界を大切に聴き込みましょう。

全曲紹介しときやす。

「Verbo Amar」
Agustin Pereyra Lucena/Guilherme Godoy作。ブラジル人SSW、Guilherme Godoyが作詞を手掛けたオープニング。Adriana Riosの透明感のあるヴォーカルが映えるメロウ・サンバ。2009年ならではのモダンなアレンジが冴えます。Mauricio Einhornのハーモニカもいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=WiYQNfNyyEI

「Bossa Cuasi Nova」
Agustin Pereyra Lucena作。Agustin自身がスキャットを披露するメロウ・サンバ。Agustinのギターの響きが実に心地好いです。涼しげなフルートもグッド!

「Pisadas En El Mar」
Agustin Pereyra Lucena/Adriana Rios作。Leandro Bragaのミステリアスなエレピが印象的なアコースティック・メロウ。Adriana Riosのウィスパー・ヴォーカルがフィットしています。

「De Agua Y Viento」
Agustin Pereyra Lucena作。ブラジルの大自然をイメージさせるインスト。Baden Powellあたりのテイストをモダンにアレンジしたような雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=JTCMw0xTEus

「Luna Clara」
Agustin Pereyra Lucena/Adriana Rios作。Adriana Riosのウィスパー・ヴォーカルの魅力全開のメロウ・ボッサ。Mauricio Einhornのハーモニカがロマンティックなサンセット・ムードを演出してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Jl3SrkmfIzI

「Picaron」
Agustin Pereyra Lucena/Andres Laprida作。Agustinと同じくブラジル音楽に傾倒するアルゼンチン人ギタリストAndres Lapridaとの共作。『Miradas』(1998年)でも二人は共作していました。Agustinのギターを存分に楽しむためのトラックですね。中盤以降は
Helena Uriburuのスキャットが入り、華やかさが増します。

「Transparente」
Agustin Pereyra Lucena作。Agustinのギターのみの演奏であり、彼のギターの美しい音色を存分に堪能できるインストです。
https://www.youtube.com/watch?v=M6NVRNDBKZs

「Por Eles」
Agustin Pereyra Lucena/Adriana Rios作。Adriana RiosとAgustinがヴォーカルをとるメロウ・ボッサ。Joao GilbertoCarlos LyraAntonio Carlos JobimBaden Powellといった偉大なブラジル人アーティストの名が歌詞に登場します。ここでもMauricio Einhornのハーモニカが存在感を示しています。

「Planicie (El Llano)」
Agustin Pereyra Lucena作。Fabian Saumaとのデュオ・ギター演奏を聴かせてくれます。寂しげなフルートも含めてブラジル・モードの憂いを感じる演奏です。

「Vem Viver」
Agustin Pereyra Lucena/Adriana Rios作。Adriana Rios『Cadapaju, Terra Da Inocencia』(2012年)でも再演された楽曲。順番が逆ですが、僕は爽快メロウ・サンバのAdriana Riosヴァージョンで本曲をとても気に入ったので、小気味よい本ヴァージョンも大好きです。

Adriana Rios「Vem Viver」 ※ライヴ音源
 https://www.youtube.com/watch?v=kv70BFG41Sk

他のAgustin Pereyra Lucena作品もチェックを!

『Agustin Pereyra Lucena』(1970年)
Agustin Pereyra Lucena

『Climas』(1973年)
CLIMAS~友との語らい

『Ese Dia Va A Llegar』(1975年)
Ese dia va a llegar

Candeias『Sambaiana』(1976年)
Sambaiana

Agustin Pereyra Lucena Quartet『La Rana』(1980年)
La Rana

『Puertos de Alternativa』(1986年)
Puertos de Alternativa

『Miradas』(1998年)
Miradas

『Acuerdos』(2000年)
posted by ez at 03:33| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月06日

edbl『Brockwell Mixtape』

サウス・ロンドンの新星。最新作も絶好調☆edbl『Brockwell Mixtape』

発表年:2022年
ez的ジャンル:サウス・ロンドン系トラックメイカー
気分は... :リヴィングルームから世界へ...

新作からサウス・ロンドンの新星トラックメイカーedbl『Brockwell Mixtape』です。

イギリス、チェスター出身のトラックメイカー/ギタリスト、現在はサウス・ロンドンを拠点に活動するedblことED Blackの紹介は、『South London Sounds』(2021年)に続き2回目となります。

日本独自編集の『South London Sounds』(2021年)のCDリリースが昨年10月ですから、かなり短いインターバルでの新作となります。CD化は日本独自となります。

自宅リヴィングルームでレコーディングされた『South London Sounds』では、ローファイながらもネオソウル的な仕上がりに魅了されましたが、本作ではメロウ&ソウルフルな音世界にさらに磨きがかかっています。

『South London Sounds』同様、多くの曲でサウス・ロンドンのシンガーをフィーチャーし、ダンサブルなトラックも増えて、前作以上にキャッチーなアルバムに仕上がっています。

もはやトラックメイカーということをあまり意識せずとも楽しめる、メロディ&サウンド・センスにう溢れたR&B/ソウル作品に仕上がっています。

目立つのは、エレクトリック・ブギー「Lemonade」、軽やかなギターによるメロウ・ダンサー「No Pressure」、ラップを交えたアーバン・ダンサー「Never Met」といったダンサブル・チューンです。

個人的には「Wasn’t What It Went Like」「Breathe Something New」といった哀愁メロウ・ギターが目立つトラックや、ビューティフルなミディアム・グルーヴ「Simple Life」、次世代ネオソウル的な「Taken」、edblらしいリヴィングルームR&B「Kindness」あたりもオススメです。

早くも『ezが選ぶ2022年の10枚』の有力候補か?
そんな気分にさせるくらい、今の僕にフィットした1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Brockwell (Intro)」
ギター&ピアノによるメロディアスなオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=5iBAPoWLlo4

「No Pressure」
Miller Blueをフィーチャー。軽やかなギターによるメロウ・ダンサー。ホーン・サウンドによるアクセントもいい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=epMFtpbh07I

「Never Met」
Nick Brewerをフィーチャー。ラップを交えたアーバン・ダンサー。キャッチーなダンサブル・チューンなのにフロアを感じないのがedblスタイルですね。
https://www.youtube.com/watch?v=5U-UuI9C0AQ

「Taken」
Cheriseをフィーチャー。コケティッシュな女性ヴォーカルが映えるメロウ。次世代ネオソウル好きがお好きな人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=MsRkaUUpV6o

「I Ain’t Afraid No More」
Tom Dunne & Jarki Monnoをフィーチャー。Jarki Monnoは『South London Sounds』にも参加していました。ラップを織り交ぜた哀愁メロウに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=JCpK7qOnie4

「Lemonade」
Carrie Baxterをフィーチャー。Carrie Baxterは『South London Sounds』にも参加していました。キャッチーなエレクトリック・ブギーで楽しませてくれます。リヴィングルームのパーティー・チューンといった雰囲気がedblらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Rw-2iTAHSHg

「B.D.E.」
FKJ好きの人が気に入りそうなバカンス・モードのインスト。ホーン・サウンドやスティール・ドラム風のシンセがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=zXQ7OIcC8KU

「Simple Life」
Ella McMurrayをフィーチャー。Ella McMurrayの澄んだ女性ヴォーカルを活かしたビューティフルなミディアム・グルーヴ。聴いていると、自然とポジティヴな気分になります。
https://www.youtube.com/watch?v=oCZGvtyjdYw

「Wasn’t What It Went Like」
Nix Northwestをフィーチャー。哀愁メロウ・ギターのせいもあって、故J Dilla(Jay Dee)の出世作The Pharcyde「Runnin'」とイメージが重なるトラック。もちろん、「Runnin'」大好きの僕は本トラックもお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=iXcnPGhYtIA

「Breathe Something New」
Rosie Pをフィーチャー。前トラックに続き、ここでも哀愁メロウ・ギターが印象的です。Rosie Pの切ない女性ヴォーカルが映えるソウル・チューン。edblのソウルフル・マインドに磨きがかかっています。
https://www.youtube.com/watch?v=JbzDbt2drkc

「Anyway」
Cameron Bloomfieldをフィーチャー。オルタナR&B的な魅力があるミディアム。ウインター・モードにフィットするトラックなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ZbEo3Abad9g

「Brockwell (Outro)」
再びタイトル・トラック。このアウトロの方が穏やかな印象を受けます。
https://www.youtube.com/watch?v=QT0SprXUbJw

「Kindness」
IZZA & Telicaをフィーチャー。edblのギターを楽しめるメロディアスなR&Bチューン。edblならではのリヴィングルームR&Bを感じるトラックですね。
https://www.youtube.com/watch?v=DfwU-yhPy6s

「Head Over Heels/twentynineteen」
CDボーナス・トラック。『Boys & Girls Mixtape』収録曲。Jed Hollandをフィーチャー。ジャジー&メロウなソウル・チューン。AOR/ブルーアイド・ソウル的な魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=DwgvkDMRUh8

未聴の方は、『South London Sounds』(2021年)もチェックを!

『South London Sounds』(2021年)
posted by ez at 00:50| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする