2022年08月31日

Ruth Copeland『I Am What I Am』

初期Funkadelicがバックアップ☆Ruth Copeland『I Am What I Am』

発表年:1971年
ez的ジャンル:Invictus系女性SSW
気分は... :他力の風を捕まえろ!

今回はUK出身の女性シンガー・ソングライターRuth Copelandの2ndアルバム『I Am What I Am』(1971年)です。

1946年イギリス生まれの白人女性シンガー・ソングライターRuth Copelandの紹介は、デビュー・アルバム『Self Portrait』(1970年)に続き2回目となります。

本作『I Am What I Am』(1971年)は、デビュー・アルバム『Self Portrait』(1970年)と同じく、Holland-Dozier-HollandInvictusからのリリースであり、初期Funkadelicのメンバーががバックを務めています。George Clintonは本作ではレコーディングに参加していませんが、Ruthとの共作で3曲のソングライティングを手掛けています。

また、実際のプロデューサーはRuthの公私のパートナーJeffrey Bowenですが、契約上の問題で名前を出すことができず、名目上はRuth Copelandのセルフ・プロデュースとなっている点も『Self Portrait』(1970年)と同じです。

レコーディングにはEddie Hazel(g)、Ron Bykowski(g)、Ray Monette(g)、Billy Nelson(b)、Dawn Hatcher(b)、Bernie Worrell(p、org)、Dave Case(org)、Tiki Fulwood(ds)といったミュージシャンが参加しています。

『Self Portrait』(1970年)以上に、Funkadelicとのタッグ感を楽しめる1枚です。主役Ruth Copelandのヴォーカルにもファンク・ロック・サウンドがよく似合います。

反戦ファンク・ロック「The Medal」George Clintonとの共作「Hare Krishna」、後のP-Funk軍団を予感させる「Suburban Family Lament」、漆黒のファンク・ロック「Don't You Wish You Had (What You Had When You Had It?)」The Rolling Stonesの名曲カヴァー「Gimme Shelter」など初期Funkadelicらしいファンク・ロック・サウンドで楽しませてくれます。

異色の女性シンガー・ソングライター作品をご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「The Medal」
Donald Baldwin/Ruth Copeland作。哀愁の反戦ファンク・ロック。Ruthのシャウト、Eddie Hazelのギターの唸り、Tiki Fulwoodの激しいビート、Bernieの美しくも儚いピアノなど聴きどころ満載のオープニングです。
https://www.youtube.com/watch?v=1Zhcm2Is4cg

RZA「La Rhumba (Madlib Remix)」、Strong Arm Steady「Telegram」、Zebatack「Es Mas Fuerte」、Idontknowjeffery「No Rubbers」、Trouble and Mike WiLL Made It feat. The Weeknd「Come Thru」、Celly Ru and Money Man feat. Mozzy, Trae Tha Truth and Lex Aura「Straight to the Money」、Spanish Ran feat. Al Doe「Pain」等のサンプリング・ソースとなっています。
RZA「La Rhumba (Madlib Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=oB3ieMZAT0g
Strong Arm Steady「Telegram」
 https://www.youtube.com/watch?v=xQ-oBIhUorA
Zebatack「Es Mas Fuerte」
 https://www.youtube.com/watch?v=t0IjxIG7flw
Idontknowjeffery「No Rubbers」
 https://www.youtube.com/watch?v=7yny3kduoe4
Trouble and Mike WiLL Made It feat. The Weeknd「Come Thru」
 https://www.youtube.com/watch?v=AweZThT6CM8
Celly Ru and Money Man feat. Mozzy, Trae Tha Truth and Lex Aura「Straight to the Money」
 https://www.youtube.com/watch?v=6LfO8tSE_z0
Spanish Ran feat. Al Doe「Pain」
 https://www.youtube.com/watch?v=vQOF1KFO9eU

「Cryin' Has Made Me Stronger」
George Clinton/Ruth Copeland作。Ruthのソウルフル・ヴォーカルを堪能できるソウル・バラード。終盤のゴスペル調の展開も印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Yhm2-wuryQY

「Hare Krishna」
George Clinton/Ruth Copeland作。Ruthのソウルフル・ヴォーカルが映えるカントリー・ソウル。Bernieの味のあるピアノがいいですね。途中からゴスペル・フィーリングのオルガンやストリングスも加わり、盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Jvhkf0iFgCM

「Suburban Family Lament」
Eddie Hazel/Ruth Copeland作。個人的には一番のお気に入り。後のP-Funk軍団を予感させるファンク・ロック。Funkadelic好きの人ならば、かなり楽しめるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=3BoY6lA4hYY

A Tribe Called Quest「Crew」、Latyrx「Off [With] Their Heads (Be Prompt)」等のサンプリング・ソースとなっています。
A Tribe Called Quest「Crew」
 https://www.youtube.com/watch?v=jyoJozoo6Zo
Latyrx「Off [With] Their Heads (Be Prompt)」
 https://www.youtube.com/watch?v=RoKGjYumQdo

「Play With Fire」
The Rolling Stonesのカヴァー(Nanker Phelge作 ※Stonesの仮名)。オリジナルはUS版『Out of Our Heads』(1965年)収録。初期FunkadelicによるStonesカヴァーとして捉えるとかなり興味深い演奏なのでは?ファンク・ロックなバラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=PmsPVVaOZ88

Lil Wayne feat. Betty Wright「Playing With Fire」、Ghostface Killah and Trife「Fire」、Akrobatik feat. Diamond D「Feedback」のサンプリング・ソースとなっています。
Lil Wayne feat. Betty Wright「Playing With Fire」
 https://www.youtube.com/watch?v=TDU5jy4AB9s
Ghostface Killah and Trife「Fire」
 https://www.youtube.com/watch?v=YGGzZcmZfJI
Akrobatik feat. Diamond D「Feedback」
 https://www.youtube.com/watch?v=z-kY9QEaw50

「Don't You Wish You Had (What You Had When You Had It?)」
George Clinton/Ruth Copeland作。初期Funkadelic色の強い演奏で楽しませてくれます。漆黒のファンク・ロックをクセになります。
https://www.youtube.com/watch?v=JGkn-Mv0UHE

「Gimme Shelter」
ラストはThe Rolling Stonesの名曲カヴァー(Mick Jagger/Keith Richards作)。オリジナルは『Let It Bleed』(1969年)収録。格好良いブレイクと共に始まるファンク・ロックな「Gimme Shelter」を楽しめます。Ruthのシャウトもサウンドによくマッチしています。8分超の長尺ですが後半のドラマティックな雰囲気もいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=25tuJn111uk

国内盤CDには「Hare Krishna (single version)」「Gimme Shelter (single version)」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

『Self Portrait』(1970年)
posted by ez at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする