2022年10月07日

『今の気分は...Pharoah Sandersかな』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。
今回はスピリチュアル・ジャズの大物サックス奏者Pharoah Sandersの演奏を10曲セレクトしました。
※2022.10.16追記
Pharoah Sandersが最近逝去していたようです。
今まで素敵な演奏の数々をありがとう!これからも聴き続けます。
心よりご冥福をお祈りいたします。

30分超の「The Creator Has A Master Plan」をはじめ、10分以上の演奏も多いのでご留意ください。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

「Prince of Peace」
https://www.youtube.com/watch?v=OZjQEHZ7wf8
From 『Izipho Zam』(1969年)
Izipho Zam

「The Creator Has A Master Plan」
https://www.youtube.com/watch?v=QZ6lB7FKxi8
From 『Karma』(1969年)
カーマ

「Let Us Go Into The House Of The Lord」
https://www.youtube.com/watch?v=WaPXnSqLZkI
From 『Deaf Dumb Blind (Summun Bukmun Umyun)』(1970年)
SUMMUM BUKMUM UMYUM(紙ジャケット仕様)

「Thembi」
https://www.youtube.com/watch?v=ZsXyVY-ARx0
From 『Thembi』(1970年)
Thembi

「Mansion Worlds」
https://www.youtube.com/watch?v=XpCe2ilgSdc
From 『Village Of The Pharoahs』(1973年)
ヴィレッジ・オブ・ザ・ファラオズ

「Gathering」
https://www.youtube.com/watch?v=OGTWbbwAAws
From 『Elevation』(1973年)
Elevation (Reis)

「Love Is Everywhere」
https://www.youtube.com/watch?v=yQvpDIE70wk
From 『Love In Us All』(1975年)
ラヴ・イン・アス・オール(紙ジャケット仕様)

「You've Got To Have Freedom」
https://www.youtube.com/watch?v=bYKHCvmu1z4
From 『Journey To The One』(1980年)
ジャーニー・トゥ・ザ・ワン

「Rejoice」
https://www.youtube.com/watch?v=LQkH8UvjIN8
From 『Rejoice』(1981年)
リジョイス

「Sun Song」
https://www.youtube.com/watch?v=PZ07KWhbIj8
From 『Shukuru』(1985年)
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2022年10月05日

Vinicius + Bethania + Toquinho『En La Fusa (Mar Del Plata)』

アルゼンチン・レコーディングの第二弾☆Vinicius + Bethania + Toquinho『En La Fusa (Mar Del Plata)』
Vinicius Bethania & Toquinho Em Buenos
発表年:1971年
ez的ジャンル:アルゼンチン産ブラジリアン・ボッサ
気分は... :セピア色の季節…

ボサノヴァの大作詞家Vinicius de Moraesが盟友のギタリストToquinho、人気女性シンガーMaria Bethaniaと共演したアルゼンチン・レコーディング作品Vinicius + Bethania + Toquinho『En La Fusa (Mar Del Plata)』(1971年)です。

Vinicius De Moraesおよびブラジルの名ギタリストToquinhoに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 Baden E Vinicius『Os Afro Sambas』(1966年)
 Vinicius/Marila Medalha/Toquinho『Como Dizia O Poeta...』(1971年)
 Toquinho & Vinicius『Sao Demais Os Perigos Desta Vida... 』(1972年)
 Toquinho『Boca Da Noite』(1972年)

また、Caetano Velosoの妹であり、MPBの人気女性シンガーMaria Bethaniaに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の7枚。

 Edu Lobo & Maria Bethania『Edu E Bethania』(1967年)
 『Recital Na Boite Barroco』(1968年)
 『Maria Bethania (1969)』(1969年)
 『Passaro Proibido』(1976年)
 『Alibi』(1978年)
 『Maria』(1988年)
 『Ambar』(1996年)

本作『En La Fusa (Mar Del Plata)』(1971年)はVinicius De MoraesToquinhoの名コンビがMaria Creuzaと組み、アルゼンチンでレコーディングしたVinicius De Moraes Avec Maria Creuza Et Toquinho『La Fusa』(1971年)と同じくアルゼンチンのレーベルTrovaからリリースされた作品であり、両者は姉妹アルバムと位置づけられます。

Vinicius De Moraes Avec Maria Creuza Et Toquinho『La Fusa』(1971年)
La Fusa con Maria Creuza y Toquinho(紙ジャケット仕様)

アルバム全体としては、アコースティックな響きが印象的なボサノヴァ作品に仕上がっています。アフロ・サンバ・テイストが効かせた演奏もあります。

プロデュースはTrovaの設立者Alfredo Radoszynski

レコーディングには3人以外にEnrique Roizner(ds)、Alfredo Remus(b)、Mike Ribas(p)、Cacho Gomez(per)といったアルゼンチン人ミュージシャンが参加しています。

Viniciu/Toquinhoの曲が中心ですが、Maria Bethaniaの兄Caetano VelosoGilberto Gilの作品も取り上げているあたりが本作らしいかもしれませんね。

アルゼンチン・レコーディングによるブラジリアン・ボッサは一味違うかもしれませんよ!

全曲紹介しときやす。

「A Tonga Da Mironga Do Kabulete」
Toquinho/Vinicius de Moraes作。Vinicius/Marila Medalha/Toquinho『Como Dizia O Poeta...』(1971年)でも取り上げていた楽曲です。本ヴァージョンはテンポアップした軽やかさと、リズムのシャープさが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=I-1cP9wip9U

「E De Manha」
Caetano Velosoの作品を妹Maria Bethaniaが歌います。Mariaの歌には哀愁モードが似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=lFHwbJzwptQ

「Samba Da Rosa」
Toquinho/Vinicius de Moraes作。この曲もVinicius/Marila Medalha/Toquinho『Como Dizia O Poeta...』(1971年)でも取り上げていた楽曲です。サンバ色が強い『Como Dizia O Poeta...』ヴァージョンに対して、本ヴァージョンはToquinhoの軽やかなギターが牽引するアコースティックな疾走感が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=w2-z5G39mY8

「Testamento」
Toquinho/Vinicius de Moraes作。Toquinhoの美しいギターの響きに魅せられるインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=txGoeHUh9tY

「Samba Da Bencao」
Baden Powell/Vinicius de Moraes作。映画『Un Homme Et Une Femme(邦題:男と女)』のサントラで使われた、フランス語ヴァージョン「Samba Saravah」(邦題「男と女のサンバ)(ヴォーカルPierre Barouh)で有名な曲ですね。お馴染みの名曲をViniciusの味のあるヴォーカルで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=4TuKljd8TTA

当ブログではBebel GilbertoStacey KentDiana Pantonのカヴァーも紹介済みです。

「Tarde Em Itapoa」
Toquinho/Vinicius de Moraes作の名曲「イタプアンの午後」。この曲もVinicius/Marila Medalha/Toquinho『Como Dizia O Poeta...』(1971年)でも取り上げていた楽曲です。当ブログではRonald Mesquitaのカヴァーも紹介済みです。
https://www.youtube.com/watch?v=OHhXslLGefs

「Viramundo」
J. C. Capinan/Gilberto Gil作。Gilberto Gilのオリジナルは『Louvacao』(1967年)収録。当ブログではSergio Mendes & Brasil '66のカヴァーも紹介済みです。凜としたブラジリアン・アコースティック・グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=rPsUPX97kKU

「Apelo」
Baden Powell/Vinicius de Moraes作のアフロ・サンバ名曲。当ブログではDoris Monteiroのカヴァーも紹介済みです。ここでは哀愁ボッサで聴かせてくれます。Maria Bethaniaの憂いを帯びたヴォーカルがいい雰囲気です。Viniciusのポエトリー・リーディング調のヴォーカルもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=gfLarcYdAhw

「Como Dizia O Poeta」
イタリアのバロック音楽の作曲家Tomaso Albinoniの「Violin concerto in C ( Adagio)」をカヴァー。当ブログで以前にミラノのクラブジャズ・プロジェクトNu Brazのカヴァーを紹介しましたが、僕はてっきりToquinho & Viniciusのオリジナルだと思っていました。そう思わせるぐらいバロック作品を軽やかなボッサ作品へ変貌させています。
https://www.youtube.com/watch?v=p916mV7mI6U

「O Que Tinha De Ser」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作。当ブログではElis Regina & Antonio Carlos Jobim『Elis & Tom』(1974年)ヴァージョンを紹介済みです。ToquinhoのギターとMaria Bethaniaのヴォーカルが織り成す、感動的でドラマティックな哀愁チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Z9AGU4RPOk4

「O Dia Da Criacao」
Vinicius de Moraes作。ラストはViniciusの詞を味わってアルバムは幕を閉じます。
https://www.youtube.com/watch?v=g65gAWxdiYg

Vinicius de MoraesToquinhoMaria Bethaniaの過去記事もご参照ください。

Baden E Vinicius『Os Afro Sambas』(1966年)
アフロ・サンバ

Vinicius/Marila Medalha/Toquinho『Como Dizia O Poeta...』(1971年)
コモ・ディジア・オ・ポエタ・・・

Toquinho & Vinicius『Sao Demais Os Perigos Desta Vida... 』(1972年)
サン・ジマイス・オス・ペリーゴス・デスタ・ヴィーダ BOM1126

Toquinho『Boca Da Noite』(1972年)


Edu Lobo & Maria Bethania『Edu E Bethania』(1967年)
エドゥ・ロボ&マリア・ベターニア

Maria Bethania『Recital Na Boite Barroco』(1968年)
Recital Na Boite Barroco (Dig)

Maria Bethania『Maria Bethania (1969)』(1969年)
Maria Bethania

Maria Bethania『Passaro Proibido』(1976年)
Passaro Proibido

Maria Bethania『Alibi』(1978年)
アリバイ

Maria Bethania『Maria』(1988年)


Maria Bethania『Ambar』(1996年)
posted by ez at 03:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年10月02日

Miles『Riding The Wave』

AORへの素敵なオマージュ☆Miles『Riding The Wave』

発表年:2022年
ez的ジャンル:AORリヴァイバル
気分は... :EaglesとMichael McDonaldの間・・・

新作からAORリヴァイバル作品、Miles『Riding The Wave』です。

MilesことAdam Miles Amerは、ロンドン出身のシンガー/ギタリスト。

70〜80年代のAOR/ウエストコースト・サウンドに影響を受け、音楽制作を開始したミュージシャンの1stアルバムが本作『Riding The Wave』です。

Miles本人によれば、"EaglesMichael McDonaldの間に位置するような作品をつくりたかった"そうです。

自分の好きなAORへのオマージュ的作品をつくった感じがストレートに伝わってきます。

変に今日的なエッセンスを加えるようなことはせず、70〜80年代AOR風の曲調、サウンドをそのまま再現しているのが潔いですね。

Adam Miles Amer(vo、g、key)以外に、Seb Hankins(ds、per)、Jon Cox(b)、Joe Glossop(org)、Pete Morris(vo)、Bobby Lamont(g)、Leo Richardson(sax、fl)、George Hogg(to、flh)、Tom Dunnet(tb)、George Millard(sax)、Ben Mallinder(sax)等がレコーディングに参加しています。

楽曲はすべてMilesのオリジナルです(ボーナス・トラックを除く)。

個人的には「Let's Start Over」「Falling In Love」「Need You Now」あたりがオススメです。

正直、まったく新たな刺激はありませんが、AOR好きの人は手元に置いておいて損はしない1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Riding the Wave」
爽快ハーモニーとエレピで始まるタイトル曲がオープニング。思わずUSウエストコーストの青い空をイメージしてしまう爽快ミディアム・グルーヴです。後半は素敵なサックス・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=iT0HQyTPspE

「Let's Start Over」
アーバン&ソウルフルなメロウ・ミディアム。エレピとギターのバランスがいいですね。Pagesあたりが好きな人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=lm8Pr8YSdx0

「Falling In Love」
後期The Doobie Brothersの雰囲気に包まれた「What A Fool Believes」ライクな曲調にグッときます。Steely Dan的サウンド・センスも散りばめられています。
https://www.youtube.com/watch?v=jPEBWkqkNZw

「Never Too Late」
Milesと共にPete Morrisがリード・ヴォーカルをとります。この曲はAORというより80年代産業ロック的なポップ・ロックって感じですね。
https://www.youtube.com/watch?v=cIlXU6IFbH8

「Lay You Down」
味のあるオルガンと共に始まるAOR。EaglesとMichael McDonaldの間という言葉が一番似合う曲かもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=dMP0XoGgA3E

「Need You Now」
Miles本人がフェイバリットと評しているトラック。ブルー・アイド・ソウル的な魅力があるメロウ・ミディアム。素敵なヴォーカル・ワークとホーン・アレンジがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=cIlXU6IFbH8

「Bye Bye Baby」
曲調はMichael McDonaldだけどヴォーカルはハイトーン。もしヴォーカルがあのスモーキー・ヴォーカルならばなんて妄想してしまいます。このトラックもホーン・サウンドがいい感じ!
https://www.youtube.com/watch?v=UB-OHwlULmE

「The Fool」
本編ラストはアーバンなAORチューンで締め括ってくれます。少しビター・スウィートな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KzxmY2UEDds

「Josephine」
国内盤ボーナス・トラックその1。Chris Rea、1985年のシングルをカヴァー。人気コンピ・シリーズ『Light Mellow JEWELRY COVERS - Light Mellow Searches 7th Anniversary -』(2022年)収録曲です。ブルー・アイド・ソウル調のソウルフルな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=Zm9foPAmKvs

「Earth Angel」
国内盤ボーナス・トラックその2。The Penguinsが1950年代にヒットさせたドゥー・ワップ・バラードをカヴァー。The Crew Cutsのカヴァー・ヒットでも知られる曲です。僕の世代の方は、アルバム『Under the Blue Moon』(1986年)収録されたNew Editionのカヴァー・ヒットで知っているのでは?ここでもブルー・アイド・ソウル調のソウルフル・チューンで楽しませてくれます。

ご興味がある方は、同じくAORリヴァイバルで注目の1枚、Page 99『For Imagination's Sake』(2022年)あたりもチェックしてみては?

Page 99『For Imagination's Sake』(2022年)
posted by ez at 00:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする