発表年:2022年
ez的ジャンル:AORリヴァイバル
気分は... :EaglesとMichael McDonaldの間・・・
新作からAORリヴァイバル作品、Miles『Riding The Wave』です。
MilesことAdam Miles Amerは、ロンドン出身のシンガー/ギタリスト。
70〜80年代のAOR/ウエストコースト・サウンドに影響を受け、音楽制作を開始したミュージシャンの1stアルバムが本作『Riding The Wave』です。
Miles本人によれば、"EaglesとMichael McDonaldの間に位置するような作品をつくりたかった"そうです。
自分の好きなAORへのオマージュ的作品をつくった感じがストレートに伝わってきます。
変に今日的なエッセンスを加えるようなことはせず、70〜80年代AOR風の曲調、サウンドをそのまま再現しているのが潔いですね。
Adam Miles Amer(vo、g、key)以外に、Seb Hankins(ds、per)、Jon Cox(b)、Joe Glossop(org)、Pete Morris(vo)、Bobby Lamont(g)、Leo Richardson(sax、fl)、George Hogg(to、flh)、Tom Dunnet(tb)、George Millard(sax)、Ben Mallinder(sax)等がレコーディングに参加しています。
楽曲はすべてMilesのオリジナルです(ボーナス・トラックを除く)。
個人的には「Let's Start Over」、「Falling In Love」、「Need You Now」あたりがオススメです。
正直、まったく新たな刺激はありませんが、AOR好きの人は手元に置いておいて損はしない1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Riding the Wave」
爽快ハーモニーとエレピで始まるタイトル曲がオープニング。思わずUSウエストコーストの青い空をイメージしてしまう爽快ミディアム・グルーヴです。後半は素敵なサックス・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=iT0HQyTPspE
「Let's Start Over」
アーバン&ソウルフルなメロウ・ミディアム。エレピとギターのバランスがいいですね。Pagesあたりが好きな人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=lm8Pr8YSdx0
「Falling In Love」
後期The Doobie Brothersの雰囲気に包まれた「What A Fool Believes」ライクな曲調にグッときます。Steely Dan的サウンド・センスも散りばめられています。
https://www.youtube.com/watch?v=jPEBWkqkNZw
「Never Too Late」
Milesと共にPete Morrisがリード・ヴォーカルをとります。この曲はAORというより80年代産業ロック的なポップ・ロックって感じですね。
https://www.youtube.com/watch?v=cIlXU6IFbH8
「Lay You Down」
味のあるオルガンと共に始まるAOR。EaglesとMichael McDonaldの間という言葉が一番似合う曲かもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=dMP0XoGgA3E
「Need You Now」
Miles本人がフェイバリットと評しているトラック。ブルー・アイド・ソウル的な魅力があるメロウ・ミディアム。素敵なヴォーカル・ワークとホーン・アレンジがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=cIlXU6IFbH8
「Bye Bye Baby」
曲調はMichael McDonaldだけどヴォーカルはハイトーン。もしヴォーカルがあのスモーキー・ヴォーカルならばなんて妄想してしまいます。このトラックもホーン・サウンドがいい感じ!
https://www.youtube.com/watch?v=UB-OHwlULmE
「The Fool」
本編ラストはアーバンなAORチューンで締め括ってくれます。少しビター・スウィートな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KzxmY2UEDds
「Josephine」
国内盤ボーナス・トラックその1。Chris Rea、1985年のシングルをカヴァー。人気コンピ・シリーズ『Light Mellow JEWELRY COVERS - Light Mellow Searches 7th Anniversary -』(2022年)収録曲です。ブルー・アイド・ソウル調のソウルフルな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=Zm9foPAmKvs
「Earth Angel」
国内盤ボーナス・トラックその2。The Penguinsが1950年代にヒットさせたドゥー・ワップ・バラードをカヴァー。The Crew Cutsのカヴァー・ヒットでも知られる曲です。僕の世代の方は、アルバム『Under the Blue Moon』(1986年)収録されたNew Editionのカヴァー・ヒットで知っているのでは?ここでもブルー・アイド・ソウル調のソウルフル・チューンで楽しませてくれます。
ご興味がある方は、同じくAORリヴァイバルで注目の1枚、Page 99『For Imagination's Sake』(2022年)あたりもチェックしてみては?
Page 99『For Imagination's Sake』(2022年)