2022年11月30日

Tradition featuring Paul Thompson『Spirit Of Ecstacy』

UKレゲエ・バンドのラスト・アルバム☆Tradition featuring Paul Thompson『Spirit Of Ecstacy』

発表年:1982年
ez的ジャンル:UKレゲエ/ラヴァーズ
気分は... :冬のラヴァーズも悪くない!

UKレゲエ/ラヴァーズからTradition featuring Paul Thompson『Spirit Of Ecstacy』(1982年)です。

Traditionは1976年、ロンドン北西部で結成されたレゲエ・バンド。

当初のバンド名はSpecial Brewでした。その後、Traditionと改名し、1976年にシングル「Movin On/ Movin Rocker」でデビュー。

1982年に活動休止するまで、『High Risk Dub(Tradition in Dub)』(1977年)、『Moving On』(1978年)、『Alternative Routes』(1978年)、『Tell Your Friends About Dub 』(1978年)、『Captain Ganja & The Space Patrol』(1980年)、『Runaway Love』(1980年)、『Tradition's Party Disco』(1980年)、『Spirit Of Ecstacy』(1982年)といったアルバムをリリースしています。

本作『Spirit Of Ecstacy』(1982年)は、Traditionのラスト・アルバム。

本作におけるメンバーは、Paul Thompson(org、p、syn)、Les McNeil(g)、Chris Henry(b)、Tony Matthews(ds)という4名。リード・ヴォーカルであったPaul Dawkinsが脱退したため、本作はインスト・アルバムとなっています。そのせいかキーボードのPaul Thompsonをフィーチャリングする名義となっています。

プロデュースはTyrone(David Tyrone)

楽曲はすべてPaul Thompsonのオリジナルです。

「Anthology Of Music」「In Memory Of A Legend」「Return Of Big Foot」「Tradition Overture」あたりを聴けば、本作のラヴァーズとしての魅力を実感できるはずです。

ヴォーカル入りのボーナス・トラック「Can I Take You Home (Original 12" Version)」もグッド!

冬のラヴァーズも悪くありませんよ!

全曲紹介しときやす。

「Over And Over」
アイランド・モードの寛いだ雰囲気のレゲエ・サウンドがオープニング。Paul Thompsonのコズミック・シンセがアクセントになっています。

「Tribute To A King」
コズミックなダビー・チューン。聴いていると、覚醒的なダビー・サウンドに電脳ジャックされていくような感覚になります。

「In Memory Of A Legend」
本作らしいラヴァーズを堪能できるトラック。ムーディーなホーン隊がラヴァーズ気分を盛り上げてくれます。

「I'm Leaving Now」
サンセット・モードのアイランド・レゲエ。夕陽をぼんやりと眺めながら聴いていたいトラックです。

「Anthology Of Music」
僕の一番のお気に入り。僕好みの絶品ラヴァーズ。聴いているだけでスウィートな気分にさせてくれます。

「I'm A Clown」
リラックスした雰囲気のなかにも味わい深さがあるレゲエ・トラック。ハーモニカのようなキーボードの使い方がいい感じです。

「Tradition Overture」
『Alternative Routes』(1978年)収録の「Reach My Goal」のインスト。コズミック。シンセとラヴァーズを巧みに融合させたトラック。レゲエ特有のゆっくりとした時間の流れと共に景色が少しずつ変化していく感じがいいですね。

「Return Of Big Foot」
「Anthology Of Music」と並ぶお気に入り。ソウルフルなオルガンの音色が印象的なラヴァーズ。そのオルガンに絡むメロウ・ギターもグッド!

「Alternative Three」
メロウな雰囲気のなかにも去り行く季節を惜しむかのような寂しさを感じるトラックは、バンドの活動休止の寂しさをサウンドで表現しているかのようです。

「Can I Take You Home (Original 12" Version)」
国内盤再発CDのボーナス・トラック。元々はPaul Thompsonのソロ・シングルとしてリリースされていたトラックです。ヴォーカル入りのラヴァーズで本編とは異なる魅力を楽しめます。

音源はこちらでまとめてどうぞ!
Tradition featuring Paul Thompson『Spirit Of Ecstacy』
https://www.youtube.com/watch?v=NwBM_hqSVSs

Traditionの他作品もチェックを!

『High Risk Dub』(1977年)


『Moving On』(1978年)


『Alternative Routes』(1978年)


『Tell Your Friends About Dub 』(1978年)


『Captain Ganja & The Space Patrol』(1980年)


『Runaway Love』(1980年)


『Tradition's Party Disco』(1980年)
posted by ez at 00:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする