2023年04月19日

Impromp2『You're Gonna Love It』

ジャズ×R&B×Hip-Hop☆Impromp2『You're Gonna Love It』

発表年:1995年
ez的ジャンル:ジャズ×R&B×Hip-Hop
気分は... :ジャジーHip-HopではなくジャズHip-Hop!

今回は90年代R&BからImpromp2『You're Gonna Love It』(1995年)です。

Impromp2Johnny Britt(tp、vo)とSean Thomas(vo)の2人によるユニット。

Motown傘下のレーベルMoJazzから『You're Gonna Love It』(1995年)、『Can't Get Enough』(1997年)という2枚のアルバムをリリースしています。

Sean ThomasはImpromp2結成以前に兄弟Hip-HopデュオRappinstine として活動していました。
strong>Johnny BrittはImpromp2と並行してThe TemptationsThe WinansRay-J等のレコーディングに参加しています。

1998年にMoJazzが消滅した後も『The Definition of Love』(2003年)、『It Is What It Is』(2007年)という2枚のアルバムをリリースしています。

また、Johnny Brittは2010年代以降にソロ名義で5枚のアルバムをリリースしています。

さて、Impromp2のデビュー・アルバムとなる本作『You're Gonna Love It』(1995年)ですが、この時代らしいジャズ×R&B×Hip-Hopな1枚に仕上がっています。

プロデュースSteve Harvey

レコーディングにはメンバー以外にSteve Harvey(ds、per、key)、Roman Johnson(el-p、clavinet)、Sekou Bunch(b)、Jimmy Macon(g)、Bobby Broom(g)、Kipper Jones(back vo)、Brian Wilson(back vo)、Lysa(back vo)が参加しています。

楽曲はメンバー2人とSteve Harveyによるオリジナル。

スムーズ・ジャズ、メロウR&B、ジャズHip-Hopの融合が本作の魅力ですが、曲ごとに三者のブレンド具合を絶妙に変えているのがいいですね。

全体として良くも悪くもアーバンなメロウ&スムースに終始し、Seanのラップ調ヴォーカル(スキャット・ラップと呼ばれていたようです)が軟弱に聞こえるかもしれないので、人によってはインパクトに欠ける印象を受けるかもしれませんが、僕はこのアーバンな音世界を気に入っています。

シングル曲の「Summer Nights」「Get Me Off」、メロウR&B×ジャズHip-Hopな「Enjoy Yourself」、ヒップホップ・ソウル調の「Lovin' You」、ジャズHip-Hop色の強い「Get Down Mamma」「Pass It On」あたりが僕のお気に入りです。

ジャジーHip-HopではなくジャズHip-Hopをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Enjoy Yourself」
メロウ・トラックにのってSeanがスキャット・ラップするオープニング。メロウR&B×ジャズHip-Hopなオープニング。シンセの響きが少しG-Funk調なのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=OQgw-J60whU

「We Got It Goin' On」
スムーズ・ジャズによるHip-Hop的演奏といった雰囲気のアーバン・ミディアム。ミュート・トランペットの響きがアーバン・ムードを盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=tFcFSCXrIS4

「Lovin' You」
これはヒップホップ・ソウルとジャズHip-Hopの融合といった感じですね。バック・ヴォーカルでThe Gap BandのRonnie Wilsonの息子であるBrian Wilsonが参加。彼は兄弟でR&BグループBlu Cabを組んでいました。
https://www.youtube.com/watch?v=lGDpkatNzTY

「Get Me Off」
シングル曲。ひたすらメロウ&スムースに終始するミディアムですが、Seanによるトークボックスがいいスパイスになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=JpmZOb4iczU

「Summer Nights」
シングル曲。Michael Jackson「I Can't Help It」をサンプリングしたメロウ・トラックにのってSeanがスキャット・ラップするアーバン・グルーヴ。スムーズ・ジャズ×メロウR&B×ジャズHip-Hopのバランスが絶妙ですね。このユニットの魅力を象徴する1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=VzdB2CDMWHI

「My All」
Seanのスキャット・ラップがよく似合うアーバン・グルーヴ。Johnnyのトランペット・ソロもキマっています。このトラックもバック・ヴォーカルでBrian Wilsonが参加。
https://www.youtube.com/watch?v=7F_Z23wLNL8

「You're Gonna Love It」
メロウR&B寄りの仕上がり。バック・ヴォーカルで当時僕が好きだったKipper Jonesが参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=vNgAsQCPtjc

「Get Down Mamma」
Hip-Hop好き一番フィットするのがこのトラックなのでは?Hip-Hop寄りのアシッド・ジャズあたりとセットで聴いてもフィットするのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=aouLYJD2Xyo

「Pass It On」
このトラックのみソングライティングのクレジットにPuppetmasterの名があります。Guru『Jazzmatazz』好きの人は気に入るであろうジャズHip-Hopに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=VP6MoINnWgM

Impromp2の他作品もチェックを!

『Can't Get Enough』(1997年)


『The Definition of Love』(2003年)


『It Is What It Is』(2007年)


ご興味がある方は、Johnny Brittのソロ・アルバムもチェックを!

Johnny Britt『Marvin Meets Miles』(2016年)


Johnny Britt『Marvin Meets Miles』(2018年)


Johnny Britt『Mo Jazzin』(2020年)


Johnny Britt『After We Play』(2023年)
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2023年04月16日

Nicolas Gardel & Baptiste Herbin『Symmetric』

双頭ユニットのフレンチ・ジャズ☆Nicolas Gardel & Baptiste Herbin『Symmetric』

発表年:2023年
ez的ジャンル:フレンチ・ジャズ
気分は... :熱きバスクダービー!

今回は新作ジャズからNicolas Gardel(tp)とBaptiste Herbin(sax)という2人のフランス人ミュージシャンの双頭名義によるNicolas Gardel & Baptiste Herbin『Symmetric』です。

Nicolas Gardel(tp)、Baptiste Herbin(sax)は共にフランス人ジャズ・ミュージシャンであり、それぞれリーダー作もリリースしています。特にBaptiste Herbinは近年コンスタントにアルバムをリリースしています。

本作は二人にLaurent Coulondre(key)、Yoann Serra(ds)を加えたカルテット編成でレコーディングされています。特にLaurent Coulondreはキーボードに加えて、シンセ・ベースも弾いて演奏全体のキーマンになっていると思います。

現在進行形の今ジャズからジャズ・ファンク、クラブジャズ、ソウルフル&ブルージーな演奏からオーセンティックなジャズまで1枚の中でバラエティに富んだジャズ・ワールドを楽しめるのが本作の魅力です。

現在進行形ジャズの「Jungle Bells」、軽快なアンサンブルが心地よい「10/07」、クラブジャズ的な「The Stroke」「Go Kla Yeah」、エスニック&ミステリアスなジャズ・ファンク「Arcos」、想いが伝わってくる哀愁バラード「Endless Memories of You」あたりが僕のオススメです。

バラエティに富んだフレンチ・ジャズをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Jungle Bells」
このオープニングを聴いて、僕は本作の購入を決めました。Laurent Coulondreのシンセ・ベースとYoann Serraのドラムが生み出すグルーヴは現在進行形の今ジャズにリンクするものです。そんなスリリングなグルーヴに乗ってBaptiste HerbinのサックスとNicolas Gardelのトランペットがスパークする感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=we8YqYQofQs

「Yoyo」
レゲエ調のゆったりとした演奏で始まりますが、次第にヒートアップし、気づけばエキサイティングなコズミック・ジャズへ変貌しています。Baptiste HerbinとNicolas Gardelのアンサンブルも見事です。
https://www.youtube.com/watch?v=FRGRmu6-uF8

「10/07」
Baptiste HerbinとNicolas Gardelの軽快なアンサンブルが心地よい演奏です。リラックスとエキサイティングが同居している感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=W7i0vB_MUrk

「Endless Memories of You」
Nicolas Gardelの愁いを帯びたトランペットにグッとくる哀愁バラード。タイトルがそのまま音になったような想いが伝わってくる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=AgkmAyYmvZE

「Le Zappy」
これはノスタルジックな雰囲気に満ちたソウルフル&ブルージーな演奏です。Laurent Coulondreのオルガンがいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=hs9R-WR_KGY

「The Stroke」
これはクラブジャズ好きも気に入る演奏なのでは?スリリングに疾走するリズム隊に乗って、Baptiste HerbinとNicolas Gardelが息の合ったホーン・アンサンブルを聴かせてくれます。Laurent Coulondreのグルーヴィー・オルガンもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=qDUGVSg_xPI

「Heart Breaker」
しっとりとしたバラードですが、ジワジワとBaptiste HerbinとNicolas Gardelの二管のエモーションが高まっていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=BzFeQfT4_hI

「Henriette」
オーセンティックながらもフレンチ・ジャズの美学を感じる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=baI9WiAsxrk

「Go Kla Yeah」
これもクラブジャズ好きが気に入りそうな演奏です。スリリングな疾走感が格好良いですね。スリリングながらも演奏がクリアな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=CGSC_va3p8Q

「Arcos」
ラストはエスニック&ミステリアスなジャズ・ファンク的な演奏で締め括ってくれます。Laurent Coulondreのシンセの音色が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=WrPCvQt1m7Y

ご興味がある方はBaptiste Herbinの他作品もチェックを!

『Brother Stoon』(2012年)


『Interferences』(2016年)


Francis Lockwood Quartet Feat. Baptiste Herbin『Minton's Blues』(2018年)


『Dreams And Connections』(2018年)


Baptiste Herbin/Ademir Junior『O Brasil Do Saxofone Ao Vivo No Clude Do Choro De Brasilia』(2020年)
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2023年04月14日

『今の気分は...2023年4月14日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。
今回は60年代カテゴリーからモッズな10曲をセレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

The Who「I Can't Explain」 ※UKシングル・リリースは1965年
https://www.youtube.com/watch?v=h3h--K5928M
From 『Meaty Beaty Big And Bouncy』(1971年)
ミーティ・ビーティ・ビッグ・アンド・バウンシィ(紙ジャケット仕様)

Julie Driscoll,Brian Auger & The Trinity「Indian Rope Man」
https://www.youtube.com/watch?v=bjJ5HyNXqnE
From 『Streetnoise』(1969年)


Small Faces「It's Too Late」
https://www.youtube.com/watch?v=CoRa8z5dVrs
From 『Small Faces』(1966年)


Tommy Boyce & Bobby Hart「Two For The Price Of One」
https://www.youtube.com/watch?v=WKypJZLFY80
From 『I Wonder What She's Doing Tonite?』(1968年)
自由になりたい

The Remo Four「Heart Beat」
https://www.youtube.com/watch?v=-u6t765FrR4
From 『Smile!』(1967年)
スマイル!

Ike & Tina Turner「Such a Fool for You」
https://www.youtube.com/watch?v=aJFwmV3ITM0
From 『River Deep Mountain High』(1966年)


The Supremes「Love Is Like an Itching in My Heart」
https://www.youtube.com/watch?v=DmXWVOcTt3c
From 『Supremes A' Go-Go』(1966年)
シュープリームス・ア・ゴーゴー(紙ジャケット仕様)

The Royalettes「Out of Sight, Out of Mind」
https://www.youtube.com/watch?v=n0RoCORkquk
From 『It's Gona Take A Miracle』(1965年)


Manfred Mann「Still I'm Sad」
https://www.youtube.com/watch?v=o-t2ajh4QCg
From 『Soul Of Mann』(1967年)


Ramsey Lewis Trio「The"In" Crowd」
https://www.youtube.com/watch?v=sB-DndAgbuE
From 『The In Crowd』(1965年)
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2023年04月12日

Ivan Lins『Deixa O Trem Seguir』

スタイル確立に向けて助走する2nd☆Ivan Lins『Deixa O Trem Seguir』

発表年:1971年
ez的ジャンル:稀代のメロディ・メイカー系MPB
気分は... :放っておいて!

今回はMPBの稀代のメロディ・メイカーIvan Linsの2ndアルバム『Deixa O Trem Seguir(邦題:汽車を見送りなよ)』(1971年)です。

MPBを代表する男性シンガー・ソングライターIvan Linsについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の6枚。

 『Modo Livre』(1974年)
 『Chama Acesa』(1975年)
 『Somos Todos Iguais Nesta Noite』(1977年)
 『Nos Dias De Hoje』(1978年)
 『Novo Tempo』(1980年)
 『Awa Yio』(1991年)

『Deixa O Trem Seguir』(1971年)は、デビュー・アルバム『Agora』(1971年)に続く2ndアルバム。

『Agora』(1971年)と比較すると洗練され、後のIvan Linsスタイルの端緒を開いた1枚ではないかと思います。

プロデュースはPaulinho Tapajos
アレンジはArthur Verocai

楽曲はすべてIvan Linsのオリジナル。「Onde Batem As Ondas Do Teu Olhar」を除きRonaldo Monteiro de Souzaとの共作です。

Ivan Lins(p、vo、g)以下、Arthur Verocai(g、viola)、Pascoal Meirelles(ds)、Sergio Hinds(b、back vo)、Lucinha Lins(per、vo)、Hugo(org)、Jorge Amiden(g)、Sidney Mattos(g)、David Sion(per)、Oberdan Magalhaes(sax)、Marcio(tp)、Dorinha Tapajos(back vo)、Lizzie Bravo(back vo)、Quinteto Villa Lobos(strings)がレコーディングに参加しています。

感動的なタイトル曲「Deixa O Trem Seguir」Elis Reginaのカヴァー・ヒットでも知られる初期名曲「Me Deixa Em Paz」、名曲の誉れ高い「Longe」、USソウル×サンバ・ロックな「Que Pena Que Eu Tenho De Voce」Claudette Soaresもカヴァーした「Depois Do Fim」あたりがオススメです。

自分のスタイル確立に向けて助走する初期作品ならではのIvan Linsワールドを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Que Pena Que Eu Tenho De Voce」
邦題「お気の毒様」。USソウル×サンバ・ロックなオープニング。70年代初めのピースフルな雰囲気とIvan Linsならではの曲調を交互に楽しめる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=mimpQIh8Uuw

「Deus E Dono」
邦題「支配するのは神様」。これはブラジル版カントリー・ロックですね。このあたりのUSシーンの動きをすかさず取り入れているのも興味深いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=BJ_j7XGXI5k

「Deixa O Trem Seguir」
邦題「汽車を見送りなよ」。タイトル曲はIvan Linsならではの少し愁いを帯びた曲調とArthur Verocaiの素晴らしいストリングス・アレンジの調和が見事です。感動ドラマを見終わったような気分になれる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=X0gUf4D-8lI

「Depois Do Fim」
邦題「終わってしまった後で」。ブラジルのファンク・バンドBanda Black RioのリーダーOberdan Magalhaesがサックスで参加。美しくも切ない失恋バラードです。Claudette Soaresも「Depois」のタイトルで本作と同じ1971年にカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=WDFYgY_KBCM

「Catedral」
当時は建設中であったリオデジャネイロ大聖堂のことを歌ったもの。マヤ文明のピラミッドがモデルとなったモダニズム建築として知られるリオデジャネイロ大聖堂ですが、そんな大聖堂をイメージさせるモダンなのに荘厳で神秘的というスケールの大きな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=xTP78V3mal0

「Pra Viver O Que Vivi」
邦題「自分が生きて来た道」。美しい曲調ですが、『Agora』の流れを汲む少し荒削りなIvanのヴォーカルが聴けるのが初期作品らしさですね。この曲でも少しカントリー・ロック・テイストのスパイスを効かせていまうs。
https://www.youtube.com/watch?v=SMId14mj1so

「Me Deixa Em Paz」
邦題「放っておいて」。本作をハイライトと呼べる初期名曲ですね。『Elis (1972)』(1972年)に収録されたElis Reginaのカヴァー・ヒットでも知られます。僕も最初に聴いたのはElisヴァージョンで、その時一発で好きになった楽曲です。そんなElisヴァージョンの印象が強い曲ですが、このオリジナルを聴くとやはりIvan Linsならではの楽曲だと再認識できます。
https://www.youtube.com/watch?v=oF8iVawoLlE

Elis Regina「Me Deixa Em Paz」
 https://www.youtube.com/watch?v=kvZ7KncSa-M

「Um Carro Enferrujado」
邦題「錆びた車」。Quinteto Villa Lobosの弦楽四重奏をフィーチャーした失恋バラード。でも湿っぽくなくカラッとした仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=xhdjfcALGDQ

「Oba」
ブラジル北東部のリズムを取り入れた楽曲。この頃はこうしたアプローチもまだまだ手探り感があるのが初期作品らしいかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=7WN71xpkoA4

「Longe」
邦題「遠く」。名曲の誉れ高い1曲。Arthur Verocaiのアレンジも相俟って聴く者が感動で包まれる名曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=SGL3eKOd9mM

「Onde Batem As Ondas Do Teu Olhar」
邦題「君の瞳の波が打っている場所」。序盤はピアノの弾き語り、その後ストリングスが加わった感動的な展開となり、熱唱ヴォーカルが少し青臭いのが初期作品ならではです。
https://www.youtube.com/watch?v=VQQ-HQk610A

「Oratorio No Mar Branco」
邦題「白い海の祈祷室」。本編ラストはQuinteto Villa Lobosの弦楽四重奏が加わった美しいピアノ・バラードで締め括ってくれます。録音のせいかMarcioのトランペット・ソロが少し唐突な感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=Hpl8QgU1ITs

ここから2曲は国内再発CDのボーナス・トラック。1971年にシングル・リリースされた2曲です。

「Bia, Bia, Beatriz」
テレビ・ドラマ用に提供した楽曲。ホーン&ストリングスを配したロック・テイストのミディアム・バラードをIvanが熱唱します。
https://www.youtube.com/watch?v=x5dtFJLfbwU

「Voce, Mulher Voce」
邦題「君、女性の君」。Jorge Benのバック・バンドTrio Mocotoが参加。Trio Mocotoとの共演らしいファンキー・サンバに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=1Kh5RBHg4_A

Ivan Linsの過去記事もチェックを!

『Modo Livre』(1974年)
Modo Livre

『Chama Acesa』(1975年)
シャーマ・アセーザ(期間生産限定盤)

『Somos Todos Iguais Nesta Noite』(1977年)
今宵楽しく

『Nos Dias De Hoje』(1978年)
ノス・ヂアス・ヂ・オージェ

『Novo Tempo』(1980年)
ノーヴォ・テンポ

『Awa Yio』(1991年)
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2023年04月09日

Emile Londonien『Legacy』

フランス期待の次世代ジャズ☆Emile Londonien『Legacy』

発表年:2023年
ez的ジャンル:フランス産次世代ジャズ
気分は... :トッテナム強い!

新作からフランス産次世代ジャズEmile Londonien『Legacy』です。

Emile Londonienはフランス、ストラスブールで結成された次世代ジャズ・トリオ。

メンバーはMatthieu Drago(ds、per)、Midva(Nils Boyny)(p、el-p、syn)、Theo Tritsch(b)という3名。

Emile Londonienというグループ名は、彼らが影響を受けたロンドンの音楽シーンとフランス人サックス奏者Emile Parisienへの敬意に由来するものです。

これまで「SxB EP」(2021年)、「Covered Bridges」(2022年)という2枚のEPをリリースしています。

デビュー・アルバムとなる本作『Legacy』には、グループ名の由来となったEmile Parisien(sax)をはじめ、Leon Phal(sax)、、Antoine Berjeaut(tp)、Loise Campagna(fl)、Jeremie Revel(g)、Kuna Maze(syn)、Remy Arenas(per)、Lara Issa(vo)、Sven Boyny(viola)といったゲストが参加しています。

ロンドンの音楽シーンに影響を受け、Gilles Petersonからも逸材と称賛されたグループですが、それに相応しい内容となっています。

伝統的なジャズとロンドンの次世代ジャズ/エレクトリック・ジャズのエッセンスをうまく融合させた演奏が印象的です。

派手さや新しさを前面に打ち出す演奏ではありませんが、それでも新しさが十分に伝わってくるのが本作の魅力だと思います。「さり気なく新しい」といった感じでしょうか。

フランスの次世代ジャズ・ミュージシャンによる新たな芽吹きを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Legacy」
Leon Phal(sax)、Antoine Berjeaut(tp)というゲストのホーンが加わったオープニング。オーセンティックなようでさり気なく次世代ジャズ的な演奏がグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=MsXb73JcnEg

「Still From The East」
柔らかなシンセの音色と次世代ジャズ的なリズム隊による瑞々しい演奏がいい感じです。終盤のミステリアスなムードも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=6IbMj_8YsZY

「Archives」
ゲストのEmile Parisien(sax)が参加。次世代ジャズらしい揺らぎとHip-Hop的なビートと織り交ぜつつ、オーセンティックなジャズの佇まいがあります。不思議な魅力を持つ演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=k5vd085RQAE

「The Witness」
ゲストのJeremie Revelのギターが印象的な2分に満たないミステリアスな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=rdPLaAaCU7E

「Laziness」
Theo Tritschのベースが全体を牽引します。ジワジワくる穏やかなコズミック・ジャズといった雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=BS5-uRYV6E4

「Make It Easy」
Lara Issaの女性ヴォーカルをフィーチャーした人力ブロークンビーツ/ハウス的な演奏です。こういったクラブミュージック的な演奏ができるのも次世代ジャズらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=njwA5B_rsOM

「House Party (Live at Worldwide Festival)」
これはライヴ演奏です。2分に満たない短い演奏ですが、ライヴならではの躍動感があってEmile Londonienの次世代ジャズならではのフレッシュさが伝わってくるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=mcLqxkpy1Xk

「An Ode」
美しいピアノと抑えめながらもスリリングなリズム隊の絶妙なバランスがいいですね。次世代ジャズならではのトリオ演奏って感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=g093_UIiKhQ

「Omezis DNA」
サックス、トランペット、フルート、ギター、パーカッション、ヴィオラといったゲスト陣が多数加わり、本作で最も次世代ジャズを感じる演奏で楽しませてくれます。Gilles Petersonが気に入るのがよく分かる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=S71kMvAEyCE

「Twenty Fifteen」
強度のある演奏を楽しめる次世代コズミック・ジャズ。スケールの大きなミステリアス・ムードがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=RMuiDUw_F-s

「Emile」
ラストはタイトルの通り、グループ名の由来となったEmile Parisienのサックスをフィーチャーした美しい演奏で締め括ってくれます。Midvaの美しいピアノとEmile Parisienのサックスのコントラストがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=n0WRZc7emt4

サッカー・プレミアリーグ、トッテナム対ブライトンは興味深い内容でした。
好調ブライトンはいつのような試合運びができず敗れましたが、
反対にトッテナムの強度を確認できた一戦でした。
三笘は今日に関しては封じ込まれましたが、
逆に今後ビッグクラブで活躍するための課題も見えてきたのでは?
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