発表年:2023年
ez的ジャンル:フレンチ・ジャズ
気分は... :熱きバスクダービー!
今回は新作ジャズからNicolas Gardel(tp)とBaptiste Herbin(sax)という2人のフランス人ミュージシャンの双頭名義によるNicolas Gardel & Baptiste Herbin『Symmetric』です。
Nicolas Gardel(tp)、Baptiste Herbin(sax)は共にフランス人ジャズ・ミュージシャンであり、それぞれリーダー作もリリースしています。特にBaptiste Herbinは近年コンスタントにアルバムをリリースしています。
本作は二人にLaurent Coulondre(key)、Yoann Serra(ds)を加えたカルテット編成でレコーディングされています。特にLaurent Coulondreはキーボードに加えて、シンセ・ベースも弾いて演奏全体のキーマンになっていると思います。
現在進行形の今ジャズからジャズ・ファンク、クラブジャズ、ソウルフル&ブルージーな演奏からオーセンティックなジャズまで1枚の中でバラエティに富んだジャズ・ワールドを楽しめるのが本作の魅力です。
現在進行形ジャズの「Jungle Bells」、軽快なアンサンブルが心地よい「10/07」、クラブジャズ的な「The Stroke」や「Go Kla Yeah」、エスニック&ミステリアスなジャズ・ファンク「Arcos」、想いが伝わってくる哀愁バラード「Endless Memories of You」あたりが僕のオススメです。
バラエティに富んだフレンチ・ジャズをご堪能あれ!
全曲紹介しときやす。
「Jungle Bells」
このオープニングを聴いて、僕は本作の購入を決めました。Laurent Coulondreのシンセ・ベースとYoann Serraのドラムが生み出すグルーヴは現在進行形の今ジャズにリンクするものです。そんなスリリングなグルーヴに乗ってBaptiste HerbinのサックスとNicolas Gardelのトランペットがスパークする感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=we8YqYQofQs
「Yoyo」
レゲエ調のゆったりとした演奏で始まりますが、次第にヒートアップし、気づけばエキサイティングなコズミック・ジャズへ変貌しています。Baptiste HerbinとNicolas Gardelのアンサンブルも見事です。
https://www.youtube.com/watch?v=FRGRmu6-uF8
「10/07」
Baptiste HerbinとNicolas Gardelの軽快なアンサンブルが心地よい演奏です。リラックスとエキサイティングが同居している感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=W7i0vB_MUrk
「Endless Memories of You」
Nicolas Gardelの愁いを帯びたトランペットにグッとくる哀愁バラード。タイトルがそのまま音になったような想いが伝わってくる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=AgkmAyYmvZE
「Le Zappy」
これはノスタルジックな雰囲気に満ちたソウルフル&ブルージーな演奏です。Laurent Coulondreのオルガンがいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=hs9R-WR_KGY
「The Stroke」
これはクラブジャズ好きも気に入る演奏なのでは?スリリングに疾走するリズム隊に乗って、Baptiste HerbinとNicolas Gardelが息の合ったホーン・アンサンブルを聴かせてくれます。Laurent Coulondreのグルーヴィー・オルガンもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=qDUGVSg_xPI
「Heart Breaker」
しっとりとしたバラードですが、ジワジワとBaptiste HerbinとNicolas Gardelの二管のエモーションが高まっていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=BzFeQfT4_hI
「Henriette」
オーセンティックながらもフレンチ・ジャズの美学を感じる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=baI9WiAsxrk
「Go Kla Yeah」
これもクラブジャズ好きが気に入りそうな演奏です。スリリングな疾走感が格好良いですね。スリリングながらも演奏がクリアな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=CGSC_va3p8Q
「Arcos」
ラストはエスニック&ミステリアスなジャズ・ファンク的な演奏で締め括ってくれます。Laurent Coulondreのシンセの音色が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=WrPCvQt1m7Y
ご興味がある方はBaptiste Herbinの他作品もチェックを!
『Brother Stoon』(2012年)
『Interferences』(2016年)
Francis Lockwood Quartet Feat. Baptiste Herbin『Minton's Blues』(2018年)
『Dreams And Connections』(2018年)
Baptiste Herbin/Ademir Junior『O Brasil Do Saxofone Ao Vivo No Clude Do Choro De Brasilia』(2020年)