発表年:2023年
ez的ジャンル:ブラジリアン男性シンガー・ソングライター
気分は... :ボートラ4曲が素晴らしい!
ブラジル新作からQinhones『Centelha』です。
1984年リオデジャネイロ出身の男性シンガー・ソングライターQinhones(Qinho)(本名:Marcus Coutinho)の紹介は、Qinho名義の『O Tempo Soa』(2012年)に続き2回目となります。
サンバ・ソウル・バンドVulgoQinho&OsCaraでの活動を経て、『Canduras』(2009年)、『O Tempo Soa』(2012年)、『Impar』(2015年)といったソロ・アルバムをリリースしてきたQinho。
2021年のEP「Gota」からアーティスト名としてQinhonesを名乗っています。
そしてQinhones名義の初アルバムとなるのが本作『Centelha』です。
本作で大きな役割を果たしているのが、プロデューサーを務め、Qinhonesと共にすべてのソングライティングを手掛けたAlberto Continentino。
ベーシストとして有名ですね。当ブログで紹介したアルバムでも彼が参加している作品が10以上あります。
さて、この国内盤ですがオリジナル10曲にEP「Gota」(2021年)の4曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。
アルバム本編はイントロ、アウトロ、インタールード的小曲を除くと6曲なので少し物足りなさを感じるかもしれません。その点、内容的にもボリューム的にもEP「Gota」の4曲が加わることで、本作の印象がガラリと変わるのではないかと思います。
本編であれば、爽快メロウな「Cidade Narciso」、ファンキー・メロウな「O Rio Continua Rindo」、Bebeとの男女デュエット「Agua Salgada」がオススメです。
ただし、個人的にはそれ以上にEP「Gota」の4曲がオススメです。
先にEP「Gota」の4曲から聴くというパターンもアリだと思います。
全曲紹介しときやす。
「Atrito Inicial」
アルバムのイントロ。
https://www.youtube.com/watch?v=KMPzalUGXvo
「Cidade Narciso」
社会派メッセージ・ソングですが、サウンド自体は僕好みの爽快メロウ。ネオソウル好きの人も気に入りそうな1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=FrKaeFuEvHE
「O Rio Continua Rindo」
モダンなブラジリアン・ファンキー・メロウ。サンバ・ソウル×アーバン・ファンクな感じがいいですね。幻想的な中間部分のアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=nsS6kmpRA0Q
「Sweet Narciso I」
Silvia Macheteをフィーチャー。メロウなインタールード的小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=CupDs5S999M
「Ha Festa (Corpos Celestes)」
ファンキーなホーン・サウンドが印象的なポップ・ファンク。開放的なアーバン・フィーリングが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=h-McARMgy6g
「Agua Salgada」
Bebeをフィーチャー。男女デュエットによる素敵なブラジリアン・メロウに仕上がっています。白日夢の中の二人だけの世界といったムードがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=A_fca1e2Gas
「Sweet Narciso II」
「Sweet Narciso」のパート2。こちらもメロウなインタールード的小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=D0sKMDhEmrM
「Mentira Anestesia」
Qinhonesの優しくも少し愁いを帯びた語り口のヴォーカルが印象的な1曲。ブラジル人SSWらしい雰囲気の1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=P5Xihh06L4I
「Seus Olhos Vidrados」
ジャジー・フィーリングが印象的な小粋なミディアム。都会派SSWといった雰囲気の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=kqktop0Ij5A
「Atrito Final」
本編ラストは余韻に浸るアウトロ。
https://www.youtube.com/watch?v=DC8ujLJu0dE
ここからは国内盤ボーナス・トラック。EP「Gota」(2021年)収録の4曲です。
「Gota」
さり気ないファンキー・サウンドがいい感じネオソウル調の仕上がり。Qinhonesのソウルフルな魅力を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=HS4ofPjj2qU
「Toda Manha」
Mahmundiをフィーチャー。本編の「Agua Salgada」と同タイプの男女デュエットによるブラジリアン・メロウ。二人だけの時間がゆっくり流れていく感じが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=ujjduOW5mNQ
「Parafuso」
ブラジル人SSWらしいソフトリーな語り口で優しく包み込んでくれるメロウ・チューン。モロに僕好みの1曲。ボートラですがアルバムで一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=oUZLX12hCsw
「Garota Manga」
ジェントルなメロウ・ソウル。Qinhonesのファルセット・ヴォーカルが聴く者の心を癒やしてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=TxfXJhqJm68
『O Tempo Soa』(2012年)
『Canta Marina Lima』(2018年)