発表年:2014年
ez的ジャンル:実力派男性R&Bシンガー/ソングライター
気分は... :慎重敢為...
今回は実力派男性R&BシンガーEric Robersonの『The Box』(2014年)です。
1976年生まれ、ニュージャージー出身の男性R&Bシンガー/ソングライター/キーボード奏者であるEric Robersonについて、これまで当ブログで紹介したのか以下の5枚。
『Esoteric...』(2004年)
『The Appetizer』(2005年)
『...Left』(2007年)
『Music Fan First』(2009年)
Phonte & Eric Roberson『Tigallerro』(2016年)
ジャケにある通り、タイトル『The Box』はラジカセのことのようです。Hip-Hopを経由してきたR&Bシンガーという自負を強調しているのかもしれませんね。
アルバムはUS R&Bアルバム・チャート第19位ちなりました。Eric Roberson作品としてはかなりのチャート・アクションですね(笑)
アルバムにはTracey Lee、Dave Hollister、King、Pharoahe Monch、Popがフィーチャリングされています。
Eric Roberson、James "Pop" Roberson Jr.、Jerrell Allenがエグゼクティヴ・プロデューサーとしてクレジットされています。
プロデュースはMavtones Productions、Brett Baker、Slimkat78、Aaron Hardin、Paris Strother、Miyk Snoddy、Jubu SmithTerry "20" Poindexterといった面々。
レコーディングにはCleon Edwards(ds)、Nigel Rivers(b)、Mark Lettieri(g)、Daytrion Cook(p)、Marcus Roberts(p、per、prog)、Antone Amalbert(p、per、prog)、Jarriel Carter(tp、flh、tb)、Laurin Talese(back vo)、Ben O'Neill(g)、Brett Baker(ds、per、prog、b、key、back vo)、Andre Pinckney(b)、Ian Macauley(g)、Kevin Prince(per)、Slimkat78(prog)、Aaron Hardin(key、p、org、syn、ds、per)、Sam Greenfield(sax)、Chris Stevens(tp、flh)、Jeff Murrell(back vo)、Joshua White(g)、Justin Savage(g)、Dana Sorey(org)、Aaron Goode(tb)、Wayne Moore(b)、Earl Travis(b)、Dwele(back vo)、Siraaj Encore(horns)、Terry "20" Poindexter(instruments)、D. Maurice Macklin(back vo)、Rock Roberson(back vo)、Ryder Roberson(back vo)といったミュージシャンが参加しています。
Gretchen Parlato「Blue in Green」をサンプリングした「Lust For Love」、Dave Hollisterをフィーチャーした「The Box」、ジェントル&ソウルフルなネオソウル「I'm Not Trying To Keep Score No More」、自身の「Runaway」をサンプリングした「Don't Hide Your Wings」、Kingをフィーチャー「Just Imagine」、Pharoahe MonchをフィーチャーHip-Hopトラック「The Cycle」、ローファイ感覚がいい味出している「Mark On Me」、感動的なネオソウル「Do The Same For Me」など充実の全12トラックです。
いつ聴いても安定感のあるEric Robersonワールドをご堪能あれ!
全曲紹介しときやす。
「Lust For Love」
Mavtones Productionsプロデュース。Antone Amalbert/Eric Roberson/Gretchen Parlato/Marcus Roberts/Robert Glasper/Tracey Lee作。Tracey Leeをフィーチャー。Robert Glasperもプロデュースで関与したGretchen Parlato「Blue in Green」をサンプリングしたジャズ×Hip-Hop/R&Bな仕上がり。Glasperの『Black Radio』(2012年)と同じベクトルの仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=L-gt1uDojXw
「The Box」
Brett Bakerプロデュース。Brett Baker/Eric Roberson作。タイトル曲はDave Hollisterをフィーチャーした哀愁R&Bグルーヴ。Eric Roberson作品への常連参加となるBen O'Neillのギターがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ShEfdNqebWU
「I'm Not Trying To Keep Score No More」
Slimkat78/Aaron Hardinプロデュース。Aaron Hardin/Eric Roberson/Slimkat78作。Eric Robersonらしいジェントル&ソウルフルなネオソウル。個人的にも一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=lIOMqjLU318
「Don't Hide Your Wings」
Aaron Hardinプロデュース。Aaron Hardin/Eric Roberson/Jeff Murrell作。『Esoteric...』(2004年)収録の「Runaway」をサンプリングして早回しした開放的なダンサブル・チューン。ホーン隊も盛り上げてくれます。ポジティブなヴァイヴに溢れていていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KIiIlaQwI0Y
「Just Imagine」
Paris Strotherプロデュース。Amber Strother/Anita Bias/Paris Strother)作。Kingをフィーチャー。2016年にデビュー・アルバム『We Are KING』をリリースするKingを先物買いし、フィーチャリングするのみならず楽曲/プロデュースまで全て任せているのがすごいですね。KingワールドにEricを違和感なく引き込んだビューティフル・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=8JZw1-Feom4
「Pill」
Brett Bakerプロデュース。Brett Baker/Eric Roberson作。ホーン・サウンドを巧みに使ったファンキー・グルーヴ。Ericのヴォーカルも躍動します。オルガンの響きも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=taXwhTS91ao
「Haunted」
Aaron Hardinプロデュース。Aaron Hardin/Eric Roberson作。美しいピアノをバックに、Ericが真摯なヴォーカルを聴かせてくれるビューティフル・ジャジー・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=9__Y37iE2zQ
「The Cycle」
Slimkat78/Aaron Hardinプロデュース。Eric Roberson/Pharoahe Monch/Slimkat78作。Pharoahe Monchをフィーチャー。Dweleもバック・コーラスで参加しています。シャープなビートを効かせたHip-Hopトラックをバックに、Ericの哀愁ヴォーカルが漂います。Pharoahe Monchのフロウとのコントラストも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=YVVZbnRY51U
「Warm」
Brett Bakerプロデュース。Brett Baker/Eric Roberson作。美しくも何処となく寂しげな哀愁ネオソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=QdkaIiaV4qg
「Mark On Me」
Miyk Snoddy/Jubu Smithプロデュース。Eric Roberson/Myikal Snoddy作。ローファイ感覚のトラックが逆にいい味出しているビューティフル・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=v8fEV6e3K9U
「Punch Drunk Love」
Aaron Hardinプロデュース。Aaron Hardin/Eric Roberson作。ストリングを配した哀愁ネオソウル。美しく悲しげな雰囲気が胸に沁みます。
https://www.youtube.com/watch?v=mJYZwkwDeME
「Do The Same For Me」
Terry "20" Poindexterプロデュース。Eric Roberson/Pop/Jeff Murrell/Terry "20" Poindexter作。Popをフィーチャー。ラストは初期Musiq Soulchildを思わせるような感動的なネオソウルで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=EB6rC16t_2I
Eric Robersonの他作品もチェックを!
『Esoteric...』(2004年)
『The Vault, Vol. 1.5』(2004年)
『The Appetizer』(2005年)
『...Left』(2007年)
『Music Fan First』(2009年)
『Mister Nice Guy』(2011年)
Phonte & Eric Roberson『Tigallerro』(2016年)
『Fire』(2017年)
『Wind』(2017年)
『Earth』(2017年)