発表年:1994年
ez的ジャンル:裏Steely Dan
気分は... :力の抜け具合がいいね♪
先ほどTVで『CSI(科学捜査班)』を観ていたら、The WhoのヴォーカリストRoger Daltreyがマフィアの大物ボス役で出演していました。
プロデューサーのJerry BruckheimerがThe Whoの大ファンであるため、当シリーズ3作(『CSI』、『CSIマイアミ』、『CSIニューヨーク』)の主題歌は全てThe Whoですが、それだけでは飽き足らずついにRogerを引っ張り出してきたようです。なかなかの好演で楽しめました。
話変わって、先日なんと14年ぶりの新作『Circus Money』をリリースしたSteely Danの片割れWalter Becker♪
Circus Money
そんな関係で久々に14年前の1stソロ・アルバム『11 Tracks Of Whack』を久々に聴いてみたところ、今の気分にピッタリとハマったので取り上げることに...
もう1人のSteely Dan、Donald Fagenが前年にリリースした『Kamakiriad』(1993年)の姉妹アルバムと言えますね。『Kamakiriad』はBeckerがプロデュースし、本作『11 Tracks Of Whack』はBeckerとFagenの共同プロデュースです。こうした交流がSteely Danでの活動再開へと発展し、ライブツアーさらにはライブ・アルバム『Alive in America』(1995年)へとつながります。
僕の場合、大物アーティストの"●●年ぶりの再結成"、"●●年ぶりの新作"といったものは基本的に大嫌いです。その意味でSteely Danも『Gaucho』(1980年)、Fagenの1stソロ『The Nightfly』(1982年)までだと思っていマス。
一応、それ以降のメンバーのソロ、再結成後のSteely Danもアルバムも持っていますが、正直あまり気のりせず殆ど聴いていません。そんな中唯一好んで聴く作品が今日紹介するBeckerの1stソロ『11 Tracks Of Whack』です。
長い間、僕の中でSteely Danと言えば、Donald Fagenのグループでした。なので、Steely Danが解散してもDonald Fagenがソロ作品をコンスタントにリリースしてくれれば...なんて思っていました。
しかしながら、本作『11 Tracks Of Whack』を聴いて、Steely DanがSteely Danらしくあるためには、Walter Beckerの存在が不可欠であったと気付きました。特に、Steely Danならではのアクの強さを出すうえで、Beckerの貢献は大きかったようですね。
Steely Dan解散後はハワイに移住し、のんびり隠遁生活を過ごしていたBeckerですが、本作にもそうしたリラックス・ムードが流れています。また、Steely Dan時代には聴けなかったBeckerのヴォーカルも楽しめます(全曲リード・ヴォーカル)。
"●●年ぶりの新作"にありがちな、商売根性剥き出しになっていないのもグッドですね。
"11 Tracks"と題しておきながら、12曲構成なのがBeckerらしいですな。
全曲紹介しときやす。
「Down in the Bottom」
音がカッチリしすぎる点が好きではありませんが、Steely Danらしいアルバムであることを予感させる仕上がりです。
「Junkie Girl」
リラックス・ムードがいいカンジのミッド・チューン。曲調が初期Steely Danっぽくて好きです。Beckerのギター・ソロもグッド!
「Surf and/Or Die」
どこかミステリアスな香りがする仕上がりですね。お経まで聞こえてきマス。
「Book of Liars」
クレジット上はBeckerのみですが、70年代にFagenと書いた曲です。前述のライブ・アルバム『Alive in America』にも収録されています。スカスカかつジャジーな音づくりがいいですね。
「Lucky Henry」
Steely Dan好きにはたまらない、クロスオーヴァーな仕上がりですね。この曲を聴いていると、BeckerがSteely Danらしさを支えていたことがよくわかります。
「Hard Up Case」
曲のヒネリ具合がSteely Danっぽいですね。Beckerのヴォーカルも悪くはないですが、 Fagenが歌うとかなりハマる気がします。
「Cringemaker」
僕の一番のお気に入り曲は、スタイリッシュなSteely Danを期待する人にオススメ。ソウルフルな仕上がりが僕好みです。アーバンなサウンドとソウルフルな女性コーラスで盛り上げてくれます。
「Girlfriend」
「Cringemaker」と並ぶ僕のお気に入り。何より曲がいいですね。素直にメロウな作りにせず、少しヒネリが入っているのがBeckerらしい。サウンドも実に小粋でグッド!
「My Waterloo」
フツーにレゲエしてます。チープで安易なカンジはBeckerのねらいなのでしょうか(笑)
「This Moody Bastard」
この曲を聴いていたら、「Babylon Sisters」を思い出しました。こっちの方がもっとダークな雰囲気ですが。
「Hat Too Flat」
最初、ダビーかつエスニックな実験色の強い曲ですが、サビでSteely Danらしくなるのが好きです。
「Little Kawai」
詳しく知りませんが、KawaiとはBeckerの息子のことなのだとか。"川合さん"ではないようです。ハワイに移住したBeckerらしいハワイ・モードの仕上がりです。
今日のEuroネタですが、やはり「フランス対オランダ」ですね。
イタリア戦の3得点に続き、オランダがフランス相手に4得点を挙げ、圧勝しました。
ファン・ニステルローイ、カイト、ファン・デル・ファールト、スナイデルに加えて、ロッペン、ファン・ペルシが復帰した攻撃陣は、間違いなく大会No.1でしょう。僕のイチオシ優勝候補はポルトガルですが、勢いでいけばオランダかもしれません。
逆にフランス、イタリアは追い込まれましたね。ルーマニア戦でのイタリアは、かなりいいカンジで攻撃していましたが、ゴールの女神に見放されていましたね。
一方のフランスは精彩を欠いていますね。個人的には、監督がドメネクである限り、フランスは魅力的なサッカーをできないと思っているので、この結果はある程度予想していましたが、それでも強豪国だけに寂しいですね。
今夜のメインは「スウェーデン対スペイン」
スペインの実力を知るには絶好の相手ですね。
大胆予想をすれば、スウェーデンが勝つ!と予想します。
スウェーデンはクロアチアと並び、ダークホース的な存在になると思いマス。
※6/16追記
僕の予想は見事大ハズレ、スウェーデンはビジャの一発に沈んでしまいました。
http://jp.youtube.com/watch?v=EJxxYlcN0Is
ありがとうございます。
目立ち方がRogerらしくていいですね。
90年代以降のRogerはシンガーよりもアクターがメインですからね。
Peteがすっかり老け込んだのに対して、Rogerはいつまでもロックスターらしい風貌なのが嬉しいです。
今日の更新が、
大好きなWalterの記事だったので嬉しくて!
見た瞬間から、
ニヤニヤしっぱなしです。
新しいアルバムでは、Fagenのソロ同様、
keith carlockが良い仕事してますよね。
いっつも、
更新楽しみにしてます。
でわ!
Walter Becker
「Gaucho」(30歳)、本アルバム(44歳)、「Circus Money」(58歳)・・。
ん〜、次作品は如何に?
ありがとうございます。
Steely Danがお好きなんですね。
僕の場合、最近の作品の聴き方がおろそかなので、
反省してきちんと聴かねばいけないかもしれません(笑)
> keith carlockが良い仕事してますよね。
最近のSteely Dan関連作品のドラムはこの人で決まりというカンジですね。
これからもお気軽にお立ち寄りください。
ありがとうございます。
> 「Gaucho」(30歳)、本アルバム(44歳)、「Circus Money」(58歳)
制作する方も大変でしょうが、聴き手も忍耐が必要ですね(笑)