発表年:1969年
ez的ジャンル:不世出系天才シンガー
気分は... :Janisにバラの花束を(‐‐)†
ご存知のように、Janis Joplin(1943-1970年)はJimi Hendrix(1942-1970年)、Jim Morrison (1943-1971年) と共に、死して永遠のロック伝説になった人物デス。
この三人の中で、正直Janis Joplinが聴く頻度が一番少ないかなぁ。別にJanisがキライとかじゃなくて、Janisを聴いていると切なくなってくるんだよね。だから、John Coltraneなんかと同じで、何気なく聴くことなどせず、聴くなら真剣に聴きたいと思っちゃうんだなぁ。
やっぱりこの人は死ぬまで、ロックのスーパースターとしての自分と、薄幸のなかで人に愛されたい自分との間で葛藤し続けていたのだと思う。Janisの語録として“何人もの男と寝たけど、自分自身が本当に愛されていると思えたことなどなかった”というのを読んだことがある。きっと、“愛されたい”という気持ちが強くなるほど愛が空回りして、逆にそのパワーが魂の叫びとなっていたんじゃないかなぁ?
“愛されたい”これはJanisに限らず、多くの人間にとって永遠の命題かもね。勿論僕にとってもね。強引かもしれないけど、最近毎週号泣して観ている(; ;)TVドラマ『あいのうた』に僕がハマっている理由も、愛されることを求め続けた主人公が、愛することに気付くというストーリーに共感しているからだと思う。
さて、Janisの代表作と言えば、一般的にはJanisのメジャーデビュー作であるBig Brother And The Holding Company時代の『Cheap Thrills』(1968年)か、遺作となった『Pearl』(1971年)というのが大方の意見だと思いマス。でも、僕のお気に入りはこの2作品の間に発表された『I Got Dem Ol' Kozmik Blues Again Mama!』デス。
このアルバムはBig Brother And The Holding Companyから独立し、ソロとしてのキャリア第1作である。でも評論家連中には、このアルバムはウケが悪いようだ。理由は、スタジオ・ミュージシャンを集めた即席バンドによるレコーディングで、Janisとバンドの一体感がなく、荒々しさが足りないということらしい。
僕はJanisのシンガーとしての魅力って、ブルースやソウルのフィーリングをうまくロックに取り入れている点だと思う。その意味では、ブルースやソウルのフィーリングを一番堪能できるのがこのアルバムだと思う。さらにゴスペル的な要素が加わった『Pearl』も捨てがたいけどねぇ。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Try (Just a Little Bit Harder)」
スマッシュヒットしたオープニング・ナンバー。挑発的なカンジのJanisのボーカルがサイコーっす。ホーンセクションがファンキーに盛り上げてくれマス。
「Maybe」
The Chantelsの1958年のヒット曲のカヴァー。Three Degreesなんかもカヴァーしてマス。切ない女性の願いを歌ったある意味Janisにピッタリの曲デス。ブルージーな演奏をバックに素晴らしくエモーショナルなボーカルを披露してくれマス。このアルバムのハイライトかもね。
「To Love Somebody」
Bee Geesの1967年のヒット曲のカヴァー。この曲はOtis Reddingをイメージして作られた曲らしい。Janisがロックの伝説ならば、Otisはソウルの伝説である(Otisは1967年に飛行機事故で死亡)。何か深いものを感じるねぇ。
「Kozmic Blues」
『Cheap Thrills』収録の「Summertime」に雰囲気が似ている曲。この高揚感はやっぱりJanisならではのものだなぁ。
「Little Girl Blue」
メロウなギターが印象的なバラード。目を閉じて聴きたくなる感動ナンバーです。
Janisと言えば、JanisをモデルにしたBette Midler主演の映画『The Rose』(1979年)も忘れられない。僕のJanisへの興味も、この映画のラストで流れる印象的なタイトル曲「The Rose」から始まった。
Janisというバラの花は、これからも多くの人に愛され続けられるであろう。
ありがとうございます。
Janisの歌に余計な説明は要りませんよね。
彼女の魂の叫びを聴いていると、命を削りながら歌っているようで胸が熱くなります。
ありがとうございます。
こちらこそ引き続きよろしくお願い致しま〜す!