2008年06月21日

Toninho Horta『Moonstone』

Pat Metheny好きの人は絶対気に入るはず!☆Toninho Horta『Moonstone』
ムーンストーン
発表年:1989年
ez的ジャンル:MPB系コンテンポラリー・ギタリスト
気分は... :ピュアな感動に溢れている...

僕の場合、月に1、2回渋谷タワーで集中的に新譜や再発モノのチェックをしています。サラリーマンではないメリットを利用して、平日の午後にたっぷり数時間かけてチェックするパターンです。

ちょっと前までは4FのR&B/Hip-Hopフロアに居る時間が長かったのですが、最近は5FのJazz/ワールドのフロアに居る時間がダントツで長いですね。特に、クラブ・ジャズ、ラテン、ブラジルのコーナーをウロウロしまくっています。

単純に僕がこの分野に関して勉強不足だと思うのですが、とにかくこのフロアで試聴する作品には新鮮な印象を受けるものが多いですね。

その中でもブラジルものは新譜、旧譜に関わらず、音楽の持つ根源的な楽しさ、喜び、愁いのようなものに触れることができる気がします。今日紹介するToninho Horta『Moonstone』もそんな1枚です。

Toninho Hortaは1948年ブラジルのミナス・ジェライス州生まれのギタリスト。1960年代後半から現在まで多方面でコンスタントに活躍しているようです。

正直、Toninho Hortaの詳しいキャリアは知りません。僕の興味の対象は、記念すべき1stアルバム(1979年)、Pat Metheny参加の『Toninho Horta』(1980年)、JoyceWayne Shorterらが参加した『Diamond Land』(1988年)、本作『Moonstone』(1989年)、スタンダード・ジャズ・アルバム『Once I Loved』(1992年)、Joyceとのコラボ作『Sem Voce』(1995年)あたりの作品ですかね。

本ブログで紹介した作品で言えば、George Duke『A Brazilian Love Affair』でToninho Hortaの名を確認できます。

僕がToninho Hortaに惹かれるのは、大好きなPat Methenyが影響を受けたギタリストであるという点です。

そういった側面が最も感じられる作品が今日紹介する『Moonstone』(1989年)だと思います。Pat Metheny自身もタイトル曲で参加していますし、Steve Rodby(b)、Mark Egan(b)、Danny Gottlieb(ds)、Nana Vasconcelos(per)といったPat Metheny Groupでお馴染みのメンバーが名を連ねています。

Pat Methenyの諸作に通じるピュアな感動に溢れたアルバムです。なので、Pat Metheny好きの方は、お聴き逃しなく!

ブラジル・コーナーの滞在時間がますます長くなりそう...

全曲紹介しときヤス。

「Bicycle Ride」
ブラジルらしい郷愁感に満ちたジャズ・チューン。N.Y.在住のブラジル人ピアニストEliane Eliasが参加しています。

「Eternal Youth」
僕のお気に入りの1曲。このアルバムを購入したのは、こういったピュアな音楽が聴きたかったから。この曲を聴けばPat MethenyがToninhoに惚れこんだのがわかります。Pat Metheny好きの人は気に入るであろう絶品の仕上がりです。

原題は「Maoel, O Audaz」。Toninhoの息子Manoelに捧げた1曲。1980年のアルバム『Toninho Horta』収録曲の再演です。バックには、Mark Egan、Danny Gottlieb、Nana VasconcelosといったPMG勢がサポートしています。

「Gershwin」
タイトルは有名な作曲家George Gershwinのことなのでしょうね。スキャットに、ガット・ギターに、エレクトリック・ギターとToninhoの独り舞台に大満足です。暑い日に打ち水で涼むような気持ちの良さがありますな。.

「Moonstone」
タイトル曲はPat Methenyとのデュオ。ライナーノーツによれば、俳優のRobert Duvallの結婚式でToninhoとMethenyの2人がこの曲を演奏したところ、新郎新婦が感動のあまり泣き出してしまったのだとか。そんな2人の素晴らしい演奏に耳を傾けましょう。

「Liana」
「Eternal Youth」、「Yarabela」と並ぶお気に入り曲。何も言うことはない、ただただ素晴らしく感動的な演奏。大好きなPat Methenyの諸作と同じ感動が湧き立ってきます。ヴァイオリンのRudi Bergerによる好サポートも聴き逃すことができません。 

「Yarabela」
この曲も大のお気に入り。明るく爽やかで涼しげなサンバ・グルーヴ。ブラジルの4人組男性コーラスグループBoca Livreのバック・コーラスがいいですね。また、Randy Breckerがトランペット・ソロを聴かせてくれます。

「Francisca」
Toninho(g)とBilly Drewes(ss)、Danny Gottlieb(ds)のトリオ演奏。

「Sun Song」
原題「Saguin」。この曲も『Toninho Horta』(1980年)収録曲の再演です。サウダージ感覚に溢れています。やっぱりブラジル音楽を聴く時には、こういった郷愁ものは必ず聴きたいですね。

「I'll Never Forget」
フュージョン・テイストの仕上がり。ヴァイオリンのRudi Bergerが素晴らしい演奏を聴かせてくれます。

「Spirit Land」
Toninhoの義弟Yuri Popoff作品。ブラジルらしい大地の息吹きが音になったような仕上がりです。

Euro2008はトルコが予想外(?)のベスト4進出!
準決勝でドイツと対戦することになりました。

クロアチアが決勝進出する!と密かに思っていたのですが、またもや大ハズレ。

明日の「オランダ対ロシア」も順当にいけばオランダのはずですが、大会の流れを考えるとロシアにも勝機があるかもしれませんね。
posted by ez at 11:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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