2005年12月08日

Joss Stone『The Soul Sessions』

早熟の白人ソウルシンガーによる絶品ソウル・カヴァー集Joss Stone『The Soul Sessions』
The Soul Sessions
発表年:2003年
ez的ジャンル:マイアミソウル系白人女性シンガー
気分は... :サプライズ!

ホントに白人シンガー? 黒人シンガーにしか聴こえない!
ホントにイギリス人? アメリカ南部の人でしょ!
ホントに16歳の高校生? 早熟すぎる!

これがJoss Stone『The Soul Sessions』を最初に聴いた感想だった。
正直驚いたねぇ〜(」゚O゚)」

2003年に発表された『The Soul Sessions』は、イギリスの白人シンガーJoss Stoneの1stアルバムであり、ソウル・カヴァー集っす。2004年にJoss自身が大半の曲を書いた『Mind, Body & Soul』を発表しており、こちらを実質的なデビューアルバムととらえ、『The Soul Sessions』は企画盤という見方をすべきかもしれない。『Mind, Body & Soul』も悪くはないけど、僕は断然『The Soul Sessions』の方がスキだ。

このアルバムは、70年代ソウルに深い愛情を持つ16歳のイギリス人高校生のために、70年代に活躍したマイアミ・ソウルの重鎮が勢揃いし“70年代のクラシック・ソウルを今日に甦らせる”という明確なコンセプトのもとに制作されたアルバムだ。プロデュースの大半を「Clean Up Woman」で有名なBetty Wrightが手掛け、Timmy Thomas、Little Beaver、Latimoreといったマイアミ・ソウルやフリーソウル好きが歓喜するメンバーがバックを固める。

また、?uestlove (The Rootsのドラマー)やJames Poyserといったプロデュース集団“ソウルクエリアンズ”のメンバーやAngie Stoneも参加しており、単に懐かしい気分のアルバムで終わっていない。

こうした豪華メンバーを従えて、Jossはとても16歳とは思えない堂々たる歌を披露してくれる。まだまだテクニック的には荒削りなのかもしれない。でも、歌やソウルミュージックに対する愛情がよく伝わってくる点がとっても好感が持てるんだよね!

オススメ曲を紹介しときやす。

「The Chokin' Kind」
オープニングはJoe Simon のカヴァーで知られる曲。彼ははこの曲で1969年のグラミー最優秀男性リズム&ブルース歌手を受賞してマス。ほのぼのイナたいカンジのJoe Simonと比べると、ブルージーなカンジに仕上げてマス。この1曲でJossがタダ者ではないことが十分わかるハズ。

「Super Duper Love」
Sugar Billy 1975 年のヒット曲のカヴァー。Jossの豪快な歌いっぷりにゴキゲン気分のナンバーっす。Little Beaverのギターが印象的デス。

「Fell In Love With A Boy」
The White Stripes 2001年のヒット曲のカヴァー(オリジナルのタイトルは「Fell In Love With A Girl」)。この曲だけ異色の選曲だよね。イギリスでブレイクしたデトロイト出身のガレージ・サイケバンドの曲を、イギリス人シンガーがアーシーなソウルナンバーとしてアメリカ人ミュージシャン達と録音するって構図が面白いよね!?uestloveもプロデュースに加わっており、彼らしいグルーヴ感をクリエイトしてくれてマス。サウンド的には一番面白いかも?

「Some Kind Of Wonderful」
Drifters1961年のヒット曲のカヴァー。抜けが良く、コクがまろやかな仕上がりデス。

「I've Fallen In Love With You」
60年代メンフィス・ソウルのクイーンCarla Thomasのカヴァー。当初Jossは通常のアルバムを制作していたが、この曲の出来があまりに素晴らしいため、急遽全曲カヴァー・アルバムが企画されたという、このアルバム誕生のきっかけとなった曲デス。

「All The King's Horses」
女王Aretha Franklinのカヴァー。さすがにArethaには遠く及ばないけど、彼女に憧れて健気に頑張っているカンジがイイっす。

「For The Love Of You Pts.1 & 2」
アルバムのラストはご存知Isley Brothersの名曲のカヴァー。この曲は絶品デス。フェンダーの伴奏のみで、Jossが感動的に歌い上げマス。ホント、聴いているうちに涙腺がウルウルしてきます。同じくIsley Brothersの名カヴァーAaliyah「At Your Best (You Are Love)」とセットで聴くと完璧涙ボロボロ状態っす。

こんな素晴らしいカヴァーアルバムならば、第2弾、第3弾と企画して欲しいっちゃ!
posted by ez at 02:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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