発表年:1975年
ez的ジャンル:レゲエ&レイドバック系ロック
気分は... :安息の地を求めて...
かなりのパツパツ状態でヤバい(泣)
それでもひと息つきたい...
そこでセレクトしたのはEric Clapton『There's One In Every Crowd(邦題:安息の地を求めて)』(1975年)!
Eric Claptonの紹介は『461 Ocean Boulevard』に続き2回目になります。
前作『461 Ocean Boulevard』(1974年)で見事に復活したEric Claptonですが、本作『There's One In Every Crowd』でも『461 Ocean Boulevard』同様にレゲエを大幅に取り入れたレイドバック・サウンドを聴かせてくれます。
前作で使用したマイアミのクライテリア・スタジオに加え、ジャマイカのダイナミック・スタジオでもレコーディングを行っています。そんな影響からか、前作以上にレゲエ色が強いですね。
プロデューサーは前作と同じくTom Dowdが担当し、バックはGeorge Terry(g)、Jamie Oldaker(ds)、Dick Sims(key) 、Carl Radle(b)、Yvonne Elliman(vo)、Marcy Levy(vo)という布陣です。前作のメンバーにバック・コーラスのMarcy Levyが加わったかたちですね。『461 Ocean Boulevard』でも素晴らしいヴォーカルを披露してくれたYvonne Ellimanと共にパワフルなヴォーカルで盛り上げてくれます。
『461 Ocean Boulevard』と比較すると地味な印象を受けるかもしれません。チャート・アクションでも全米アルバム・チャートNo.1となった『461 Ocean Boulevard』に対して、本作の最高位は同チャート第21位止まりでした。
僕自身も昔は『461 Ocean Boulevard』ばかり聴いていて、『There's One In Every Crowd』はあまり聴いていませんでした。
でも年を重ねるに従い、『There's One In Every Crowd』の地味さがエラく心地好く感じるようになりました。聴いていてホッとするアルバムですよね。リラックス感と枯れ具合のバランスがグッドですね!
『安息の地を求めて』という邦題の通り、疲れた心身に安らぎを与えてくれる1枚です。
ちなみにジャケの犬はClaptonの愛犬だそうです。
全曲紹介しときヤス。
「We've Been Told (Jesus Is Coming Soon) 」
"Blind" Willie Johnsonのブルース・ナンバー。カントリー・ブルースとレゲエの融合具合いが素晴らしいですね。アルバムを支配するリラックス感を強く印象づけてくれるオープニングです。大好き!
「Swing Low, Sweet Chariot」
有名な黒人霊歌をレゲエ・フレイヴァーにカヴァー。UKシングル・チャート第19位のヒットとなりました。詳しくは知りませんが、『安息の地を求めて』という邦題はこの曲からインスパイアされたものなのでは?Yvonne Elliman、Marcy Levyという女性コーラス陣の歌声が素晴らしいの一言ですな!ジャマイカ録音。
「Little Rachel」
Leon RussellのShelter Recordsに所属していたJim Byfieldの作品。ClaptonとGeorge Terryの絡みが聴きどころなのでしょうが、個人的には印象が薄い曲です。
「Don't Blame Me」
Claptonのオリジナルですが、曲調、サウンド、歌あらゆる面で思い切りBob Marleyしています。さらにはジャマイカ録音...ここまで徹底するのはお見事(笑)
「The Sky Is Crying」
ボトルネック奏法の第一人者であるブルースマンElmore Jamesのカヴァー。ライブ・レパートリーとしてもお馴染みですね。激シブな感じがサイコー!
「Singin' the Blues」
Jim Byfield同様Shelter Records所属の黒人女性シンガーMary McCrearyの作品。大好きな「Get Ready」(『461 Ocean Boulevard』収録)あたりと一緒に聴くと聴きたくなる曲ですね。レゲエの曲調とゴスペル・ライクな女性コーラスの組み合わせパターンが大好きですね。
「Better Make It Through Today」
クールダウンにぴったりな名曲。この曲が一番のお気に入りという方は結構多いのでは?昼間からビールでも煽りながら、ぼんやりと聴きたい曲ですね。Claptonのオリジナル。
「Pretty Blue Eyes」
Claptonのオリジナル。リラックス感がグッドですね。この肩の力の抜け具合いこそがこのアルバムの魅力だと思います。スライドもいいカンジ!
「High」
アーシーなレイドバック感いいですね。中盤のドラマティックな展開も飽きませんね。Claptonのオリジナル。
「Opposites」
ラストもClaptonのオリジナル。軽くカボス風味にした秋刀魚の塩焼きが食べたくなる曲ですな。枯れ具合いがサイコー!エンドレスで聴いていたいなぁ〜
本作を聴きながらひと息入れたら、気合い入れて残りの仕事を片付けてるぞ〜!
彼女がその後結成するShakespears Sisterや、Marcella Detroit名義での活動もいつか書いて下さいね。
ありがとうございます。
「Innocent Times」はMarcy Levyの正に独壇場ですね。
僕も大好きです。
Shakespears SisterやMarcella Detroit名義の作品は末聴なので、
機会があれば聴いてみますね。