発表年:1987年
ez的ジャンル:フェロモン&ダンサブル系オージー・ロック
気分は... :さすがオーストラリア強し!
今日の未明W杯アジア最終予選「ウズベキスタン対オーストラリア」をTV観戦しました。
日本が属するA組最大のライバルであるオーストラリアはアウェーながら手堅く勝ち点3をゲットしましたね。さすが実力国だと痛感しました。
そんな流れでオージー・ロックを代表する人気ロック・グループINXSのモンスター・ヒット6thアルバム『Kick』(1987年)の紹介です。
INXSはオーストラリアのロック・グループ。1977年にヴォーカルのMichael HutchenceとFarriss兄弟を中心に結成され、1980年にレコード・デビューを飾っています。
初の全米ポップ・チャートTop10に入ったシングル「What You Need」含む『Listen Like Thieves』(1985年)でブレイクし、続く今日紹介する『Kick』(1987年)が500万枚以上の売上を記録し、80年代を代表するロック・グループとしての地位を確固たるものにしました。
しかし、1997年にグループのフロント・マンMichael Hutchenceがホテルの一室で自殺するという悲劇と共にグループの栄光は幕を閉じました。
80年代洋楽をリアルに聴いてきた人であれば、誰もが通過してきたのがINXSですね。R&B/ファンクを消化したサウンドとMichael Hutchenceの野太くセクシーなヴォーカルでセンセーションを巻き起こしましたね。
僕個人は1984年の4thアルバム『The Swing』収録のシングル「Original Sin」から注目していました。Nile Rodgersプロデュースの同曲を契機に、R&B/ファンクを消化した独自のロック・サウンドを追求するようになり、それが『Listen Like Thieves』(1985年)本作や『Kick』(1987年)のヒットに結びついたのだと思います。
グループ最大のヒット作となった本作からは、「Need You Tonight」、「Devil Inside」、「New Sensation」、「Never Tear Us Apart」という4曲の全米ポップ・チャートTop10ヒットが生まれました。プロデュースは前作に続きChris Thomasです。
個人的にはINXS最盛期だった1988の来日公演が印象深いですね。確か今からちょうど20年前の秋だったと思います。武道館で興奮しながら、「What You Need」や「New Sensation」で拳を突き上げていたのを思い出します。
80年代商業ロックの最高峰だと思います。
当時こんなカッチョ良いダンサブル・ロックを否定していた輩は、よほどモテなかったモヤシ野郎でしょ...
全曲紹介しときやす。
「Guns in the Sky」
このへヴィ&タイトなビートが80年代後半のロックを象徴していると思います。次曲「New Sensation」に向う助走ですな。
「New Sensation」
僕の一番のお気に入り曲。3rdシングルとして全米ポップ・チャート第3位のヒットとなりました。やはりINXSは「What You Need」と本曲の2曲で決まりでしょう。当時大学生だった僕は「What You Need」と本曲の2曲をマッシュ・アップするように、♪New Sensation〜♪What You Need〜、What You Need〜♪と繰り返し口ずさんでいた記憶があります。軽快なギター・リフはNile RodgersのChicサウンドを消化したファンク・テイストのロック・チューンという感じですよね。同時にMichael Hutchenceが単なるフェロモン男ではない、力強いヴォーカルを聴かせてくれるのがグッドです!
「Devil Inside」
アルバムからの2ndシングルとして全米ポップ・チャート第2位のヒットとなりました。妖しく囁くMichael Hutchenceのヴォーカルがサイコーですね。フツーの楽曲をMichaelのフェロモン・ヴォーカルで名曲に押し上げた気がします。
鬼の仮面から始まるPVはいかにもINXSですね。彼らのPVって映画『ブレードランナー (Blade Runner) 』(1982年)の世界観が似合う気がします。逆に、僕は松田優作の遺作映画『ブラック・レイン(Black Rain)』を観た時にINXSの「Original Sin」PVの世界観に通じるものを感じたのですが...皆さんはいかがですか?
「Need You Tonight」
グループ最大のヒット曲。アルバムからの1stシングルとして全米ポップ・チャートNo.1に輝きました。スカスカなサウンドとMichael Hutchenceのセクシー・ヴォーカルが相俟ってエクスタシーな音世界をクリエイトしていますね。
「Mediate」
この曲は殆どHip-Hopですね。80年代にHip-Hopを消化していたロック・バンドはそれ程多くないはず!この一点をとってもINXSが単なる商業ロック・バンドではないことを証明していると思います。この曲のPVはBob Dylan「Subterranean Homesick Blues」がモチーフになっています(と思います)。
「Mediate」
http://jp.youtube.com/watch?v=syuxasimWZ8
Bob Dylan「Subterranean Homesick Blues」
http://jp.youtube.com/watch?v=2-xIulyVsG8
「The Loved One」
僕的にはアルバムで一番つまらない曲。出来損ないのRolling Stonesという印象です。このヴォーカルはMichaelよりもMickが似合う気がします。
「Wild Life」
シングル曲に劣らないカッチョ良さを持った1曲。R&B/ファンク好きの人はかなり気に入るダンス・グルーヴだと思います。
「Never Tear Us Apart」
アルバムからの4thシングルであり、全米ポップ・チャート第7位のヒットとなりました。ファンならばご存知の通り、Michael Hutchenceの葬儀で流れた曲です。元々ピアノを中心としたアレンジでしたが、Chris Thomasのアイデアでストリングスを導入したらしいです(「Mystify」のPVを観ればわかりますね)。当時はそれ程好きではありませんでしたが、今聴くと涙なしには聴けない曲ですな。
「Mystify」
Lovin' Spoonful「Do You Believe In Magic」を80年代ロック風に仕上げた...なんて書くとJohn Sebastianファンに怒られるかな。
「Kick」
ど派手な感じのアレンジが80年代らしいですね。ファンキーなホーン・セクションがグッド!
「Calling All Nations」
「New Sensation」の出来損ないみらいな雰囲気が愛嬌ありますな。
「Tiny Daggers」
この曲を聴いていたら、何故かA-ha「Take On Me」を思い出しました。何故だろう?
今クール、一番お気に入りだったTVドラマ「正義の味方」が終わってしまいました...続編の制作を希望しまぁ〜す。
ちなみに僕の正義の味方は3色ネイルの君しかいないよっ!
僕の場合INXSは「Shabooh Shoobah」から「Kick」までの4作で完結してしまいましたが、ヴォーカリストを変えながら今でも活動してるんですね。
(ガンバレ!)
フェイバリット曲はPV含めWhat You Needですね!(ベタですが)
PVといえばDevil Insideのブレード・ランナーは納得だけど、Original Sinがブラック・レインかぁ。
Ridley Scott監督怒りますよ〜!(笑)
ありがとうございます。
> 今でも活動してるんですね。
そうみたいですね。
でも、Michael Hutchenceが居てこそのINXSという気がします。
> Original Sinがブラック・レインかぁ。
Ridley Scottを怒らせるつもりはありませんが、
両者とも日本文化を誤った解釈で映し出している点で共通していませんか!
って聞いたら、Ridley Scottは怒りますね(笑)
「Need You Tonight」のラスト部〜「Mediate」に移り変わるところが大好きです。1曲1曲のご紹介になるほどと納得してしまいました。
このアルバムがINXSの中では、一番好きなアルバムで好きなナンバーも気まぐれに変わっていくのですが、今のところは「New Sensation」 の疾走感がたまらないですね!
いいブログですね^^ココ
また、ちょくちょく寄らせていただきます♪
ありがとうございます。
80年代ロックの格好良さが凝縮されたアルバムですね。
「Need You Tonight」から「Mediate」への流れはいいですね。僕も好きです。
「New Sensation」は今でも聴いているとアドレナリンが出てきます(笑)
これからもお気軽にお立ち寄り下さい。
素晴らしいページを発見しました。
アルバムの全ての曲紹介、そしてカバーアーティストまで...すごいです。
これからも楽しみにしています。
Original Sin 私も大好きです。Daryl Hallのコーラスがとてもかっこいいですしね!
ありがとうございます。
> アルバムの全ての曲紹介、そしてカバーアーティストまで...
保有CDの情報が自分の記憶容量を完全にオーバーフローしているので、
備忘録として書き留めている次第です。
> Original Sin 私も大好きです。
「Original Sin」の頃は、彼らがあそこまで世界的にブレイクするとは思いませんでした。
Chic大好きの僕としては、「Original Sin」は外せない1曲です。
これからもお気軽にお立ち寄り下さい。