2005年12月17日

Bruce Springsteen『The River』

Boss & E Street Bandの持つエナジーが見事に爆発したアルバム☆Bruce Springsteen『The River』
River
発表年:1980年
ez的ジャンル:リリシズム系直球ロック
気分は... :それでも今日を懸命に生き抜く...

今週のNHK衛星第2で「ロック誕生50年」という映像でロック史を振り返るTV番組をやっていた。その中でBruce Springsteenを久々に見た。E Street Bandを従えて代表曲「Born To Run」を演奏する若き“Boss”の姿に改めて惚れ惚れしたねぇ。

高校生の頃、僕のお気に入りアメリカン・ロックBest3は、Jackson Browne、Bruce Springsteen、Tom Petty & The Heartbreakersの3アーティストだった。ある評論家の言葉を借りれば、アメリカン・リリシズムを代表するアーティストってカンジだね。佐野元春、浜田省吾、尾崎豊あたりは彼らの影響をモロに受けているよね。

3人のうち、Jackson Browne、Tom Pettyについては今でもフツーに大ファンであったと公言できるけど、“Boss”ことBruce Springsteenにのめり込んでいたと言うのは、何故だか気恥ずかしいんだよね。

多分、Springsteenで最も有名なアルバムは『Born In The USA』(1984年)であり、あのアルバム以降の“アメリカの国民的ロッカー”みたいなイメージで“Springsteen好きなんだ!”って思われるのに抵抗感があるからかもしれない。

僕にとってのBossは、1st『Greetings From Asbury Park Nj』(1973年)から、『Wild The Innocent & The E Street Shuffle』(1974年)、『Born To Run』(1975年)、『Darkness On The Edge Of Town』(1978年)、そして本作『The River』(1980年)までの5枚がサイコーだね。LPからCDで買い直したのも、この5枚に『Nebraska』(1982年)を加えた6枚だ。

『The River』は僕がリアルタイムで聴いた最初のアルバムであり、今聴いてもBossのピークを凝縮したアルバムだと思う。このアルバムの最大の魅力は、Bossと当時世界一カッチョ良い思っていたバックバンドE Street Bandが抜群の一体感でシンプルかつタイトなロックンロールをデリバリーしてくれている点だと思う。

それまでのBossのアルバムって、どれも素晴らしいんだけど、エネルギッシュなライブでのパワーが出し切れていない印象もあった。その意味で、『The River』はBoss & E Street Band本来の魅力が最も反映されたスタジオ作だと思う。

Stevie Van Zandt(g)、Garry Tallent(b)、Max Weinberg(ds)、Roy Bittan(p)、Danny Federic(org)Clarence Clemons(sax)から成るE Street BandもBossと同じくらい魅力的デス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「The Ties That Bind」
「Sherry Darling」
「Jackson Cage」
「Two Hearts」
2枚組アルバムの1枚目冒頭4曲のエナジーはカッチョ良すぎ!この4曲だけでもこのアルバムを聴く価値アリだと思うね。ライブ感覚溢れるこの疾走感こそが、僕がBoss & E Street Bandに期待するもの!これだけRock'n Rollを古臭くなくかつパワフルに演奏するアーティストは他に思い浮かばないよね。

「Hungry Heart」
アルバムからの1stシングルとなったヒットナンバー。Roy Bittanのピアノが印象的だよね。なんか無骨なメロウネスがたまりません!

「Independence Day」
「The River」
味わい深い詩のバラード2曲。街の吟遊詩人として、懸命に日々を生きる人々の悩み、希望を代弁してくれるのもBossが支持される大きな要因だよね。

「I Wanna Marry You」
Bossらしいラブソング。メロウな中にもホロにがいリアリティがあるから余計にロマンティックだよね。

「Point Blank」
へヴィーなカンジがずっしり圧し掛かるナンバー。人生のダークな部分にも目を背けず、切り込むのがBossがBossたる所以だね。

「I'm A Rocker」
直球勝負のRock'n Roll♪BossがElvis Presleyに憧れていたというのが納得できる!

「The Price You Pay」
これぞアメリカン・リリシズムの醍醐味を味わえる曲。Jackson Browne、Tom Petty にも言えるんだけど、このジンワリと胸を熱くしてくれるカンジが何ともいえないね。

「Fade Away」
「Drive All Night」
甘く切ないのバラード2曲。愛する人が去っていった男のやるせない気持ちが痛々しいほど伝わってくる。

最近のBossのアルバムも悪くはないけど、あまりにもいろんなものを背負いすぎているし、仕方ないことだけどHungry Heartではないしね...
posted by ez at 07:40| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私も『The River』が一番好きです。ブルース・スプリングスティーンの魅力が詰め込まれて、それらが全開したアルバムだと思います。
私は1985年に京都府立体育館で行われた来日公演を観ました。今でもあの時の感動をよく憶えております。
Posted by everywhere at 2008年04月19日 15:37
☆everywhereさん

ありがとうございます。

『The River』は、Bossの歌とEストリート・バンドの演奏が、小細工なしでダイレクトに伝わってくる感じが好きですね。

やはりEストリート・バンドが一緒に居てこそのSpringsteenという気がします。昨年のシングル「Radio Nowhere」のPVで、Bossが変わらぬ顔ぶれのEストリート・バンドのメンバーと演奏するシーンを観て、なんか嬉しくなりました。
Posted by ez at 2008年04月19日 21:13
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