発表年:1978年
ez的ジャンル:ソングライターチーム系ソウル・デュオ
気分は... :ようやく聴けた!
今日は70年代に活躍したZane GreyとLen Ron Hanksの二人によるソングライターチームGrey & Hanksの1stアルバム『You Fooled Me』(1978年)です。
Zane GreyとLen Ron Hanksは共にシカゴ出身であり、同じくシカゴ出身のソウルシンガーJerry Butlerがスタートさせたソングライター講座で知り合ったのだそうです。その後L.Aで本格的にソングライターチームとしての活動を開始し、L.T.D.、Mystique、Ebonys、Thelma Jones、Jean Terrell、Tavares等に楽曲を提供しました。
特に有名なのがUSポップ・チャート第4位、R&Bチャート第1位となったL.T.D.「(Every Time I Turn Around) Back in Love Again」、R&Bチャート第5位となったTavares「Never Had A Love Like This Before」の2曲かもしれませんね。
L.T.D.「(Every Time I Turn Around) Back in Love Again」
http://jp.youtube.com/watch?v=eXpa0Ef25XQ
Tavares「Never Had A Love Like This Before」
http://jp.youtube.com/watch?v=LeDZ7uG2N6o
ソングライターチームとして頭角を現してきた彼らは、その勢いにのって自身もアーティスト・デビューを果たします。Grey & Hanksとして『You Fooled Me』(1978年)、『Prime Time』(1980年)という2枚のアルバムをリリースしています。
僕の場合、Michael Wycoffの人気曲「Looking Up To You」の作者として、Leon Wareと共にZane Greyの名がクレジットされていたことがGrey & Hanksを知るきっかけでした。
しかしながら、名前を認識してもGrey & Hanksの曲を聴く機会がなく、ネット上でサンプル試聴するのがせいぜいでした。今回『You Fooled Me』の初CD化でようやくGrey & Hanksをじっくり堪能することができました。
全体としてダンス/ディスコ系の曲が多く、かなりノリの良いアルバムに仕上がっています。
ソングライターチームのアルバムですが、"踊れるサウンドで勝負!"って感じがいいですね。この徹底ぶりが好結果につながっている気がします。
聴いているだけでウキウキ・モードになるご機嫌なダンス・アルバムです!
全曲紹介しときやす。
「Way Out To Get In」
ジャズ・ファンク風のミディアム・ファンク。楽曲のみならず、サウンド・メイキングにも非凡な才能を見せるLen Ron Hanksのセンスが光ります。
「Gotta Put Something In」
「You Fooled Me」と並ぶ僕のお気に入り。NYの大物DJ Timmy Regisfordがプレイしたことでも人気の曲です。メロウなイントロからスウェイ・ビートへの展開がサイコーです。ご機嫌なホーンで盛り上げてくれるのはPhenix Hornsです。ちなみに本曲の作者はPhenix HornsのRahmlee Michael Davisです(本作唯一の外部ライター作品)。
http://jp.youtube.com/watch?v=rJkW4K2mm4E
「You Fooled Me」
僕の一番のお気に入り!彼らのデビュー・シングルとして全米R&Bチャート第19位のヒットとなりました。L.T.D.提供曲のセルフカヴァーです(L.T.D.ヴァージョンはアルバム『Togetherness』収録)。このグルーヴ感はスウェイ・ビート好きにはたまらないはずです。Zane Greyの野太いヴォーカルと女性コーラス陣のコンビネーションもグッド!
http://jp.youtube.com/watch?v=sA7ewENjWrM&feature=related
「Never Let You Down」
この曲もキャッチーなディスコ・チューンに仕上がっています。この分かりやすさがサイコー!
「Dancin'」
2ndシングルとして全米R&Bチャート第8位のヒットとなったダンス・クラシック。リアルタイムで本作を聴いた方に人気があるのはディスコ・ヒットした本曲なのかもしれませんね。イントロを聴いただけでワクワク感があります。あとは女性コーラス隊がいいですね。基本的には女性コーラス隊が目立つダンス・チューンって大好き!
http://jp.youtube.com/watch?v=U9Om0etpy4M&feature=related
「I Can Tell Where Your Head Is」
パーカッシヴな仕上がりがかなり僕好みです。グイグイと全体を引っ張るベースラインがいいですね。
「Closer To Something Real」
Phenix Hornsが目立つせいかどこかEW&Fっぽい雰囲気もあるダンス・チューン。
「How Can You Live Without Love」
Jean Terrellへの提供曲(アルバム『I Had to Fall in Love』収録)のセルフカヴァー。アップものが多い中、ラストで多少テンポを落としたミディアム・チューンを聴かせてくれます。
2ndアルバム『Prime Time』(1980年)は本作ほどの成功を収めることができず、ソングライター・チームとしても1981年にはコンビ解消となったようです。
へぇ〜、初耳だねー。どこから調べたの?。
ありがとうございます。
> 初耳だねー。どこから調べたの?。
ライナーノーツの受け売りです(汗)
それにしてもご機嫌なアルバムですね。
「Dancin'」もいいですが、「You Fooled Me」がかなりツボです。