録音年:1961年
ez的ジャンル:バラード系極上ミュート・トランペット
気分は... :テンションが下がりっぱなし...
昨日のSeesaaブログの障害から、良くないことがいくつか重なりテンションが下がりっぱなしです。
ブログは昨日の深夜復旧したものの、それから半日分のアクセス解析データが飛んでしまっている模様です。それに関してSeesaa側からは何もコメントがないけど、他のSeesaaユーザーの方も同じような状況のようです。
解析データがないとブロガーのモチベーションが極端に低下する点を、Seesaaには理解して欲しいですね。
こんな時にはMilesのミュート・トランペットで癒されたい...
ということで本ブログ最多登場のMiles Davisです。
これまで紹介してきたMiles作品は以下の10枚(録音年順)♪
『Bag's Groove』(1954年)
『'Round About Midnight』(1955、56年)
『Cookin'』(1956年)
『Miles Ahead』(1957年)
『Milestones』(1958年)
『Miles Smiles』(1966年)
『Filles De Kilimanjaro』(1968年)
『In A Silent Way』(1969年)
『On The Corner』(1972年)
『Get Up With It』(1970、72、73、74年)
11枚目のMiles作品としてセレクトしたのは『Someday My Prince Will Come』(1961年)です。
メンバーは、Miles Davis(tp)、John Coltrane(ts)、Hank Mobley(ts)、Wynton Kelly(p)、Paul Chambers(b)、Jimmy Cobb(ds)というメンバーです。ボーナス・トラックではPhilly Joe Jones(ds)も参加しています。
John Coltraneが抜けた後にグループに参加したHank Mobleyの初レコーディング作品です(ここでのJohn Coltraneはゲスト扱い)。MobleyはMilesに(悪い意味で)相当可愛がられたようですね(笑)。そのせいか短期間でグループを去っていきます。やはりMobleyはLee Morganとのコンビが合っているのかもしれませんね。
本作を好きな理由は、やはりロマンティックなタイトル曲が収録されているからですね。Milesとディズニー映画(『白雪姫』の主題歌)ってイメージ的にはかなりギャップがありますが、それが逆に魅力を倍増させてくれます。
それ以外にもMilesのミュートを堪能できるバラードや、Miles & Coltraneによるモーダルなプレイなど聴きどころ十分の作品だと思います。あとはWynton Kellyのピアノが特筆ものです。
ジャケットの女性は当時のMilesの奥方 Frances Taylor です。
ちなみに僕が持っているCDは再発時の別ジャケットのものです。
コアなジャズ・ファンからはあまり評価の高くはないMiles作品ですが、僕のような"永遠のジャズ初心者"にとっては極上のバラード・アルバムです。
全曲紹介しときヤス。
「Someday My Prince Will Come」
邦題「いつか王子様が」。ディズニー映画『白雪姫』の主題歌として1937年に作られた曲です(作詞Larry Morey/作曲Frank Churchill)。当ブログでは以前にBill Evans Trio『Portrait In Jazz』のヴァージョンを紹介したことがあります。
聴きどころはKelly、Miles、Coltraneの3人ですね!小粋なKellyのピアノに続くMilesのミュートがとにかくサイコー!ロマンティックながらもしっかりMilesしているあたりがさすがです。Mobley、Coltraneという二人のテナー・ソロも聴けますが、シーツ・オブ・サウンズを完成させたColtraneと比較されるMobleyが少し可愛そうですね。
「Old Folks」
1938年にDedette Lee Hill/Willard Robinsonによって作られた曲。Charles Parkerをはじめ、数多くのジャズ・ミュージシャンが録音しているスタンダード。Milesの哀愁ミュートを思う存分堪能できるバラードです。男は背中で泣いている!って雰囲気ですよね。ここでもKellyのピアノが光ります。MilesのミュートとKellyのピアノって相性抜群ですね!
「Pfrancing」
Milesのオリジナル。ハード・バップな演奏による小粋なブルース。余裕たっぷりなMilesのミュートがカッチョ良すぎ!
「Drad Dog」
またまたMilesの哀愁ミュートが響き渡るバラード。音数の少なさが逆に一音一音をじっくり聴けていいですね。Milesのオリジナル。
「Teo」
「Someday My Prince Will Come」に続きColtraneがゲスト参加しています。スパニッシュ・テイストのモーダル・チューン。格別のカッチョ良さを持った演奏ですよね。ある意味アルバムのハイライトかもしれません。これを聴くとMiles & Coltraneの凄さを再認識できますな。Mobleyが可愛がられた(?)のも頷けます。
「I Thought About You」
Johnny Mercer/Jimmy Van Heusenによる1939年の作品。Milesは『My Funny Valentine』(1964年)でも本曲を演奏していますね。
Milesのミュートを堪能するアルバムの締め括りに相応しい、極上ミュートを聴かせてくれます。最後にMobleyも意地の演奏を聴かせてくれます。
最近のCDには「Blues No.2」(Philly Joe Jones参加)、「Someday My Prince Will Come(Alternate Take)」がボーナス・トラックで収録されています。
このアルバムのピアノはウイントン・ケリーでしたね。なるほど小粋なピアノです。
私は"Someday My Prince Will Come"だったらビル・エバンスの"The Bill Evans Torio LIVE"がいいですねぇ。
親しみやすいメロディの曲ですが、モダンの巨匠たちの手にかかると、こうも変わるもんだ・・・と関心させられる曲ですね。
ありがとうございます。
> The Bill Evans Torio LIVE"がいいですねぇ。
1964年のライブですかね?
未聴なので機会があればぜひ聴いてみたいですね。
Bill Evansによるディズニー・ソングと言えば、
「Alice in Wonderland」も大好きです!