2009年01月28日

Keith Barrow『Keith Barrow』

R&Bシンガーとしての魅力を堪能できるフィリー詣作品☆Keith Barrow『Keith Barrow』
キース・バロウ
発表年:1977年
ez的ジャンル:フィリー詣系男性R&B
気分は... :これぞ満面の笑み!

今日はKeith Barrowの2ndアルバム『Keith Barrow』(1977年)の紹介です。

Keith Barrowは1954年シカゴ生まれの男性R&Bシンガー。『Keith Barrow』(1973年)、『Keith Barrow』(1977年)、『Physical Attraction』(1978年)、『Just As I Am』(1980年)という4枚のアルバムを残し、1983年にエイズにより死去(享年29歳)。

彼が残した4枚のアルバムのうち、人気があるのは今日紹介する2nd『Keith Barrow』(1977年)または3rd『Physical Attraction』(1978年)のどちらかでしょうね。

僕が最初に出会ったKeith Barrowは、フリーソウルのコンピ収録の2曲、「If It's Love That You're Looking For」(『Free Soul Lovers』収録)、「You Know You Want To Be Love」For」(『Free Soul Colors』収録)でした。共にMichael Stokesプロデュースの3rd『Physical Attraction』収録曲です。

Keith Barrowの中性的なファルセット・ヴォイスとMichael Stokesらしいアーバン・メロウなサウンドにグッとくる2曲でしたね。「You Know You Want To Be Love」For」はシングルとして全米R&Bチャート第26位のヒットとなっています。

『Physical Attraction』は、この2曲以外に「Turn Me Up」、「Physical Attraction」といったガラージ/ディスコ・チューンも収録されています。

「You Know You Want To Be Love」
http://jp.youtube.com/watch?v=ShNeqWGZxD8

「Physical Attraction」
http://jp.youtube.com/watch?v=VJvdhC_R17Y&feature=related

「Turn Me Up」
http://jp.youtube.com/watch?v=ELGJcI_au2o

こうした『Physical Attraction』のアーバン・メロウ/ガラージなイメージで、今日紹介する2nd『Keith Barrow』を聴くと、かなりギャップがあると思います。

フィラデルフィアのシグマ・サウンドでレコーディングされ、Bobby Eliがプロデュースした"フィリー詣"作品である本作は、まさにフィリーソウルな仕上がりです。

僕の場合、この手をアルバムを聴くと古臭く感じてしまうこともあるのでしたが、本作についてはそのようなことはありませんでしたね。その意味ではプロデューサーBobby Eliの手腕も大きいのかもしれませんね。

『Physical Attraction』で聴かれるアーバン・シンガーKeith Barrowもいいですが、ソウルフルな歌をしっかり聴かせてくれる本盤こそが、R&BシンガーKeith Barrowの魅力を実感できるアルバムだと思います。

官能のファルセット・ヴォイスと力強いテナーで巧みに使いこなす、Barrowの歌を堪能しましょう!

それにしてもこのジャケの笑顔はインパクトありますね。
これぞ満面の笑みですな!

全曲紹介しときやす。

「Mr. Magic Man」
オープニングは典型的なフィリーダンサー。フィリーソウル好きの人であれば、安心して聴ける1曲なのでは?この曲と前述の「You Know You Want To Be Love」を比較すると、同じシンガーだとは思えないですよね(笑)

「Teach Me (Its Something About Love)」
本作における唯一のKeith Barrow自作曲。雰囲気たっぷりのスウィート・バラードに仕上がっています。テナーとファルセットをうまく使い分けています。
http://jp.youtube.com/watch?v=m9U1PzqQjNI

本曲はBlue Magicが1976年にシングル・リリースしています。聴き比べてみるのも楽しいのでは?
Blue Magic「Teach Me (It's Something About Love)」
http://jp.youtube.com/watch?v=T1oWuVrR_go

「I Put The Twinkle In Your Eye」
『Free Soul Party』にも収録されているフリーソウル人気曲。この曲では軽快なメロウ・サウンドをバックに魅惑のファルセット・ヴォイスで迫ってきます。
http://jp.youtube.com/watch?v=OsncnQ5z_Ro

「A World Of Lonely People」
このテナー/ファルセット唱法はTemptations/Eddie Kendrickあたりがお好きな人が気に入るのでは?

「You Don't Know How Hard It Is To Make It」
僕の一番のお気に入り曲。ファンク+フィリーダンサーって雰囲気がたまりません。荒々しさやスウィートネスが交錯するBarrowのヴォーカルもお見事!

「Didn't You Know You'd Have To Cry Sometime」
Ashford & Simpson作品。オリジナルはGladys Knight & The Pipsですね。Diana Rossもカヴァーしています。じっくりBarrowのヴォーカルを堪能できるオーソドックスな仕上がりがいい感じです。

Gladys Knight & The Pips「Didn't You Know (You'd Have To Cry Sometime) 」
http://jp.youtube.com/watch?v=iwivWKsL65c

Diana Ross「Didn't You Know (You'd Have To Cry Sometime) 」
http://jp.youtube.com/watch?v=8lU2SeS_ylQ&feature=related

「Precious」
スロウではこの曲が一番だと思います。胸に深く染み入る哀愁メロウな仕上がりがたまりません。
http://jp.youtube.com/watch?v=LWUmqy1Ceb0

「Questions」
この曲も哀愁モードのスロウです。めくるめくファルセットにグッときます。

「We've Got A Right To Be Wrong」
ラストは正攻法フィリーダンサーで締め括ってくれます。

アーバン・メロウ/ガラージな『Physical Attraction』もぜひゲットしたいですね。CD化されないかなぁ?
posted by ez at 03:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック