2006年01月05日

Martha Reeves & The Vandellas『Ultimate Collection』

Supremesと並ぶモータウンを代表するガールグループ☆Martha Reeves & The Vandellas『Ultimate Collection』
Ultimate Collection
発売年:1998年
ez的ジャンル:60年代モータウン☆ガールグループ
気分は... :やっぱりHeat Waveでしょ!

1960年代のモータウンのガールグループと言えば、多くの人がDiana Ross & the Supremesを思い浮かべるであろう。「Where Did Our Love Go」、「Stop! In The Name Of Love」、「Back In My Arms Again」、「I Hear A Symphony」、「You Can't Hurry Love 」、「You Keep Me Hangin' On」等々数え切れないNo1ヒットを持つ彼女達こそモータウンを代表するガールグループであることに間違いない。

でも、個人的にはSupremes以上に思い入れがあるのはMartha Reeves & The Vandellasだ。思い入れの殆どは彼女達の代表曲「(Love Is Like A) Heat Wave」なんだけどねぇ。勿論僕の「Heat Wave」好きのきっかけは、The WhoThe Jamのカバーを通じてのものデ〜ス。モッズ系バンドからモータウンを聴き始めた人は、僕と同じで“SupremesよりもVandellasだよねぇ!”ってパターンじゃありません?

Martha Reeves & The Vandellasは、Martha Reevesを中心に結成された3人組であり、1962年にデビューして1972年に解散した。この間チャート入りしたヒット曲はポップチャート23曲、R&Bチャート24曲であり、Supremesに次ぐ成功を収めたガールグループと言えると思いマス。

Martha Reeves & The Vandellasを語る時に忘れてはいけないのが、無敵のソングライティング・トリオH-D-Hだ。H-D-Hは、Brian Holland、Lamont Dozier、Edward Holland,Jr.の3人の頭文字をとったものであり、Vandellas以外にもSupremes、Miracles、Four Tops、Temptations等モータウンの看板グループの代表曲を数多く手掛けた。

H-D-Hが手掛けたグループの中でも、彼らのビート感溢れるダンサンブルな楽曲を最もストレートに表現したグループがVandellasだと思いマス。Vandellasの成功を受けたH-D-Hが、Vandellas以上にもっとポップテイストを増量してポップチャートへ送り込み、大成功を収めたのがSupremesってカンジでしょうか?

その意味でVandellasをSupremesと比較すると、ポップテイストがやや薄めで、よりR&Bテイストが濃いってカンジだと思います。このあたりは両グループのリードボーカリストの特性もあると思うよね。VandellasのMartha Reevesのパンチ力十分の声は、ストレートなR&Bサウンドに向いているのに対し、Diana Rossのチャーミングなボーカルはよりポップ色が強い楽曲が向いているしね!

彼女達のベスト盤は数多く出ていますが、基本的にはオススメ曲が網羅されているベスト盤ならば、どの盤でも大差はないと思いヤス。今回は1998年に出た『Ultimate Collection』を挙げておきマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「(Love Is Like A) Heat Wave」
前述の彼女達の地位を不動のものにした1963年の大ヒット曲。もちろん、H-D-Hの作品デス。自然に手拍子と共に踊りたくなる文句ナシのカッチョ良いソング!前述のWho、Jamのカバーが有名ですが、他にも数多くのアーティストがカバーしてヤス。Who、Jam以外ならばLinda Ronstadtのバージョンなんかもイイっす。

「Dancing In The Street」
「Heat Wave」と並ぶ彼女達の代表曲であり、1964年ポップチャートで彼女達の最高位2位を記録した。この時代にこのウネるグルーヴ感とは脱帽っす。ただし、これはH-D-H作品ではありません。この曲もカバーがやたら多い曲だよね。全部挙げると数十アーティストぐらいあるはずでは?有名どころでは、Ramsey Lewis、The Mamas & the Papas、Kinks、Laura Nyro、Van Halen、Mick Jagger & David Bowieあたりかな。個人的には、Kinksのバージョンがお気に入りっす。

「Jimmy Mack」
H-D-H作品による1967年のR&BチャートNo1ヒット。「(Love Is Like A) Heat Wave」、「Dancing In The Street」あたりと比較すると、パンチ抑え目で、よりライト感覚なナンバーっす。Laura Nyro、Sheena Eastonあたりのカバーが有名デス。

「Quicksand」
「Live Wire」
「In My Lonely Room」
いずれも1963年または1964年のH-D-H作品によるヒット曲っす。「Heat Wave」と同タイプのビート感溢れるダンスナンバー。

「Wild One」
「Nowhere To Run」
こちらは「Dancing In The Street」タイプの2曲。特に「Nowhere To Run」はポップ、R&Bチャート共にTop10入りした代表曲の1つデス。

「My Baby Loves Me」
1966年にR&Bチャート3位となったメロウナンバー。ダンスナンバーばかりではなく、スローな曲でもMarthaの声は魅力的デス。

「I'm Ready For Love」
H-D-H作品によるポップ9位、R&B2位となった1966年の大ヒットナンバー。笑っちゃうほど同年のSupremesのNo1ヒット「You Can't Hurry Love」にそっくり。勿論こちらもH-D-H作品...同じネタの使い回しってやつですか?でも、どちらもいい曲だからまぁいいっか!

「I Can't Dance To That Music, You're Playin'」
1968年のスマッシュヒット。既にグループのピークは過ぎ下降気味の時期の曲だけど、隠れた名曲だと思いマス。自分でマイ・モータウン・ベストを編集する時には必ずセレクトする曲デス。

改めて思うけど、やっぱり60年代のモータウンは反則技ぐらい凄すぎるね!
posted by ez at 01:41| Comment(4) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
The Jamの「Heat Wave」懐かしいです〜♪
僕もオリジナルの方を後に体験しましたー。
そういえばジャムはバットマンのテーマもやっていましたよね?
Pウェラー氏は意外と楽しい性格なのでしょうか?
Posted by けん at 2006年01月05日 06:08
けんさん、ありがとうございます。
Jamの「Heat Wave」は特にカッチョ良いっすよね。「Vandellas→The Who→The Jam」の順で並べて聴くのがお気に入りパターンっす。
Paul Wellerって案外お茶目かもしれませんね(笑)。ちなみに「Batman」はWhoのカバーの影響だと思いマス。Whoの「Batman」を未聴でしたら、「Heat Wave」も収録されているアルバム『A Quick One』で聴けます。聴きくらべするのも楽しいですよ!
Posted by ez at 2006年01月06日 00:54
1968年春に初めてこのグループのベスト盤買ったのですが、Live Wire という曲は
入ってませんでした。
尚妻はマーサの声が好きなんです。
Posted by あばちゃん at 2010年04月16日 21:55
☆あばちゃんさん

ありがとうございます。

SupremesやVandellasのようなアーティストの場合、どうしても最初にベスト盤を購入してしまうので、その後なかなかオリジナル作品を購入しづらくなってしまいますね。現在は手を出す余裕がありませんが、いずれはしっかりオリジナル作品で聴きたいです。
Posted by ez at 2010年04月17日 10:31
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