発表年:1970年
ez的ジャンル:北欧ボッサ
気分は... :冬のボッサ最高!
今日はかなり冷え込むようですね。
こんな時には北欧アーティストの作品が聴きたくなる?
と言うことで、デンマークの女性シンガーBirgit Lystagerによる1970年リリースの作品『Birgit Lystager』です。
北欧ボッサの人気作ですね。
正直、彼女の経歴はデンマークの女性シンガーということ以外知りませんし、いまだに"ビアギッテ・ルストゥエア"というアーティスト名すらちゃんと言えません(笑)。
それでも以前にショップで試聴して気に入っており、"いつかゲットしよう"と機会をうかがっていました。昨年末、プロダクション・デシネより紙ジャケ仕様のリイシュー盤がリリースされたため、ようやくゲットできました。さすがはプロダクション・デシネ!
数日前のDaniela Und Ann『Samba-Soul-Beat in Black & White』のエントリーでも書きましたが、今月はかなりボッサな音を欲しています。特にDaniela Und Annや今日のBirgit Lystagerのように欧州のボッサ作品がお気に入りです。ボッサ・テイストをヨーロッパの感性でスタイリッシュに聴かせてくれるのがいいですね。
本作『Birgit Lystager』は全曲ボサノヴァ名曲や欧米のヒット・ソングのカヴァーです。オリジナルまたは参考にしたカヴァーに忠実な作りになっており、その意味ではかなりベタなカヴァー・アルバムかもしれません。
それでも北欧ボッサの人気作として多くの人を魅了するのは、Birgitの愛らしいヴォーカル&デンマーク語の語感が醸し出す独特の雰囲気かもしれません。小粋なサウンド・プロダクションも忘れてはいけませんね。
多くの人は寒そうな中で微笑むBirgitのキュートなスマイルにKOされてしまうはず...勿論僕もそうです!(笑)
ボサノヴァ、ソフト・ロック、ポップス・ファンの方は魅了されること間違いナシ!のアルバムだと思います。先日紹介したDaniela Und Annでセットでゲットすると最高にハッピーになるはずですよ!
全曲紹介しときやす(1曲を除き全てオススメ)。
「Vores Eget Lille Sted (Pretty World)」
「Christina (Tristeza)」と並ぶ本作のハイライト。「Pretty World」と言う英題でも知られるAntonio Adolfo作「Sa Marina」のデンマーク語カヴァー。Sergio Mendes & Brasil'66のカヴァー(アルバム『Crystal Illusions』収録)でもお馴染みのボサノヴァ・チューンですね。Birgitもセルメン・バージョンからこの曲に辿り付いたのでは?
透明感のあるBirgitの歌声にピッタリな愛らしく、爽快な仕上がりです。聴いた途端になるハッピー・モードになるミラクルな1曲ですね。この1曲だけでも本作を聴く価値がある名カヴァーだと思います。サイコー!
「Manden Pa Hojen (Fool On The Hill)」
The Beatlesの名曲カヴァー。この曲もSergio Mendes & Brasil'66のカヴァー(アルバム『Fool On The Hill』収録)の影響かもしれませんね。個人的にはボッサ・テイスト溢れる本バージョンの方がセルメン・バージョン以上にお気に入りです。
「Naer Ved Dig (They Long To Be Close To You)」
Carpentersの大ヒットで知られる「Close to you」(Hal David/Burt Bacharach作品)のカヴァー。Carpentersヴァージョンの切なく甘酸っぱいムードを引き継いだカヴァーですが、デンマーク語の語感がオリジナルとは異なる独特の雰囲気を醸し出します。(CDを持っていますが)気恥ずかしくてCarpentersヴァージョンを滅多に聴かない僕なのに、Birgitバージョンはすんなり聴くことができるナイス・カヴァーです。
「Jeg Venter Pa Et Vink (Gimme Little Sign) 」
Brenton Wood、1967年全米Top10ヒット曲のカヴァー。オリジナルをよりポップでキュートにした仕上がりです。昭和40年代歌謡曲っぽいノリがたまりません。
「Birger (Sunny)」
Bobby Hebb、1966年のヒット曲「Sunny」のカヴァー。多くのアーティストがカヴァーしている曲ですよね。個人的な推測ですがBirgitバージョンはDusty Springfieldバージョンを参考にしているのでは?小粋なオルガンにシビれるジャズ・テイストの仕上がりです。関係ありませんが、この曲って最初にレコーディングしたのは弘田三枝子さんなんですね。へぇ〜!って感じです。
「Ga Din Vej (Wight Is Wight)」
フランス人シンガーMichel Delpech作品のカヴァー。多分、BirgitバージョンはSandie Shawバージョン(1970年)を参考にしていると思います。オーケストレーションが雰囲気を盛り上げてくれる、甘酸っぱい青春ポップスに仕上がっています。
「Christina (Tristeza)」
「Vores Eget Lille Sted (Pretty World)」と並ぶ本作のハイライト。「Tristeza」はHarold Lobo/Niltinho作のボサノヴァの名曲です。この曲も数多くのアーティストがカヴァーしていますね。当ブログでも以前にSergio Mendes & Brasil'66バージョンを紹介しました(アルバム『Look Around』収録)。
僕の場合、基本的に本曲が大好きなので、どのアーティストのカヴァーも楽しく聴いています。Birgitバージョンは子供のコーラスが入り、無垢な楽しいハッピー気分を高めてくれるが魅力ですね。子供コーラス入りの「Tristeza」と言えば、スウェーデンの女性シンガーLill Lindforsのヴァージョン(1968年、アルバム『Kom I Min Varld 』収録)が先行しており、Birgitバージョンも参考にしているはずだと思います。
いずれにしても聴くだけで幸福になれる、ハッピー&スマイリー&ピースフル&ピュアな名カヴァーだと思います。
「Pa Regnbueve (Make It With You)」
Breadの大ヒット曲のカヴァーです。オリジナルに近い爽快なカヴァーに仕上がっています。ここでもデンマーク語の語感がいい感じです。
「Aldrig Bli Forelsket Mer (I'll Never Fall In Love Again)」
「Close to you」に続くHal David/Burt Bacharach作品のカヴァー。オリジナルはミュージカル『Promises, Promises』のために書かれました。数多くのカヴァーがありますが、有名なのはDionne Warwickですかね。プリティなBirgitのヴォーカルにぴったりな楽曲ですね。エレガントなオーケストレーションもグッド!
「Sa Har Vi Hinanden (Melting Pot)」
ファンキーロック・バンドBlue Minkの「Melting Pot」のカヴァー(1969年、UKシングル・チャート第3位)。かなりオリジナルに近い仕上がりのカヴァーです。
「Vis Mig En Vej (Sometimes)」
Les Reed作品のカヴァー。エレガントなオーケストレーションによる正統派ポップスに仕上がっています。
「Smilende Susie (Pretty Belinda)」
Chris Andrewsのカヴァー。唯一ピンとこなかったのが本曲。オリジナルもイマイチだし、この曲をセレクトしたBirgitサイドの意図もよくわかりません。
UEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦1stレグが終わりました。
さすがに決勝トーナメントに入ると、1stレグは強豪クラブも慎重な戦いぶりが目立ちましたね。
好き、嫌いは別にしてレアルマドリード、ユベントスの2チームが有力かなぁ、なんて予想しているのですが共に1stレグで敗れてしまいました。2ndレグでの巻き返しが見物です。
歌声を聴いて虜になりました。
このアルバムは聴く者を幸福な気持にさせる稀有なアルバムですね。
こんな素晴らしいアルバムに出会えたのもezさんのお陰です。
有難う御座います。
コメント、TBありがとうございます。
おっしゃる通り、聴く者を一瞬にして幸福モードにしてくれますね。
このアルバムの感動をwhiteさんと共有でき、嬉しいです。
個人的には新作・旧作含めて北欧の作品に相当ハマっています。
当方もwhiteさんの記事へTBしようとしているのですが、何度やっても送信失敗になってしまい、TBできておりません。申し訳ありません。