発表年:1994年
ez的ジャンル:メロウ&セクシー女性R&B
気分は... :豹柄ファッションはねぇ...
今日は妖艶な女性R&BシンガーAngela Winbushです。
セレクトしたのは1994年リリースの『Angela Winbush』♪
Angela Winbushは1955年生まれの女性R&Bシンガー/ソングライター。幼少期から音楽に親しんだきたAngelaは、多くのR&Bシンガーを輩出していることでも知られるハワード大学へ進学します。ただし、彼女が入ったのは建築科でした。そこでアルバイト的に音楽活動をしているうちに、本格的にミュージシャンへの道を志すようになり専攻を音楽へ移します。
1977年にはStevie Wonderのバック・ヴォーカル・グループWonderloveに参加する機会を得て、プロとしてのキャリアをスタートさせます。その後男性R&BシンガーRene Mooreと出会い、男女デュオRene & Angelaを結成します。
Rene & Angelaは、『Rene & Angela』(1980年)、『Wall to Wall』(1981年)、『Rise』(1983年)、『Street Called Desire』(1985年)という4枚のアルバムをリリースしています。また、Janet Jacksonのデビュー・アルバム『Janet Jackson』(1982年)で半分の楽曲のプロデュースも手掛けています。
リリースされたアルバムのうち、『Street Called Desire』からは、「Save Your Love (For #1)」(全米R&Bチャート第1位、ラッパーのKurtis Blowをフィーチャー)、「I'll Be Good」(同第4位)、「Your Smile」(同第1位)、「You Don't Have To Cry」(同第2位)といったヒット・シングルが続々生まれました。
Rene & Angelaを全く聴いたことがない若いリスナーの方も、「I Love You More」(アルバム『Wall to Wall』収録)をサンプリングしたThe Notorious B.I.G. feat.Jay-Z & Angela Winbush「I Love the Dough」(Angela本人をフィーチャー)、「I'll Be Good」をサンプリングしたFoxy Brown「I'll Be」、「My First Love」(アルバム『Rise』収録)のAvantによるカヴァー等でRene & Angelaのヒット曲に出会っているかもしれませんね。
Rene & Angela「I Love You More」
http://www.youtube.com/watch?v=IKvylac3zic
Rene & Angela「You Don't Have To Cry」
http://www.youtube.com/watch?v=wxUNDyTqT_o
Avant「My First Love」
http://www.youtube.com/watch?v=B47t_4bNENo
1986年にRene & Angelaを解散させた後、Angelaはソロに転進。『Sharp』(1987年)、『It's The Real Thing 』(1989年)、『Angela Winbush』(1994年)とったアルバムをリリースしています。
『Sharp』からは「Angel」(全米R&Bチャート第1位)、「Run to Me」(同第4位)、『It's The Real Thing 』からは「It's The Real Thing」(同第2位)、『Angela Winbush』からは「Treat U Rite」(同第6位)といったヒット・シングルが生まれています。
また、The Isley Brothers『Smooth Sailin』(1987年)をはじめ、Sheena Easton、Stephanie Mills等のプロデュースでも才能を発揮しています。特にThe Isley BrothersのRonald Isleyとは公私にわたるパートナーとなりました(1993年に結婚するものの後年離婚)。
Angela Winbushのソロといった場合、デビュー作『Sharp』(1987年)または2ndソロ『It's The Real Thing 』(1989年)を推す方が多いのではと思います。
80年代ブラコンしているそららの2枚も好きですが、個人的には90年代R&Bしている『Angela Winbush』(1994年)がお気に入りです。前述の2枚に比べて、地味な存在のアルバムだと思うので今回セレクトしてみました。
本作がリリースされた1994年頃のR&Bシーンは新世代R&Bアーティストの台頭が著しく、ベテランR&Bアーティストはかなり苦戦していた時期だったように思います。そうした中で本作『Angela Winbush』は、Angelaのメロウ&セクシーな魅力を維持したまま、90年代ならではのアップデートされたサウンドをうまく取り入れることに成功している作品という気がします。
ヒットした「Treat U Rite」において、当時注目されていたChuckii Bookerをプロデューサーに起用し、自らはシンガーに専念しているあたりがミソかもしれません。
また、レコーディングにはパートナーのRonald Isleyをはじめ、Ernie Isley(g)、Roman Johnson(syn)、Sekou Bunch(b)、Herman Matthews(ds)といったIsleysのツアー・メンバーが参加しています。また、George Duke、Thom Bellが参加しているのも興味深いですね。それ以外にNathan East(b)、Gerald Albright(sax)等も参加しています。
豹柄ファッションのジャケはイケていませんが(笑)、中身はかなりイケてますよ!
全曲紹介しときやす。
「Treat U Rite」
僕のオススメその1。前述の通り、シングルカットされ全米R&Bチャート第6位のヒットとなりました。90年代アーバン感覚のクール&メロウなミッド・グルーヴに仕上がっています。当時CDショップで本曲を試聴し、購入を即決した記憶があります。Chuckii Bookerがプロデュースし、演奏&プログラミングも全て手掛けています。従来の作品にはない、Angelaの新たな魅力を引き出すことに成功していますね。サイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=yvskN47bNow
「Inner City Blues (Make Me Wanna Holler) 」
僕のオススメその2。ご存知Marvin Gayeの名曲カヴァー。コーラス部分はオリジナルのMarvin自身のヴォーカルをサンプリングしています。「Inner City Blues 」のカヴァーに関してはBrian Auger's Oblivion Expressがかなり好きなのですが、改めて聴くと本バージョンもかなりグッときますね。特に若いリスナーの方が聴くのであれば一番フィットするかもしれませんね。アルバムにはChuckii BookerによるRadio Versionも収録されています。
http://www.youtube.com/watch?v=X-f5oJnr3Tw
「Keep Turnin' Me On」
僕のオススメその3。超お気に入り!Angelaのメロウ&セクシーな魅力全開の大人のスロウに仕上がっています。イントロのGeorge Dukeによるロマンティックなピアノも見逃せませんよ。
http://www.youtube.com/watch?v=UPfxjBM_uV8
この超強力な冒頭3曲を聴けば、本作がいかに素晴らしいアルバムか実感できるはずだと思います。
「Too Good to Let You Go」
少し哀愁モードのスロウ・チューン。打ち込みと生音サウンドをうまくミックスさせているのがいいですね。
「Baby Hold On」
僕のオススメその4。Ronald Isleyとのデュエット曲。当時ラブラブだった二人だけに息もピッタリのラブ・バラードに仕上がっています。 Thom Bellのアレンジによるストリングス&ホーン・アレンジにもグッときます。 Isleysファンの方はぜひ!
「You're My Everything」
僕のオススメその5。90年代ならではのアーバン・コンテンポラリー感にグッとくるミディアム・スロウ。この曲でもGeorge Dukeが大活躍です。
「Dream Lover」
僕のオススメその6。クール&メロウなミッド・グルーヴ。Ernie Isleyが控えめながらもらしいギタープレイを聴かせてくれます。
「Hot Summer Love」
僕のオススメその7。大人のアーバン・ナイト気分にピッタリな1曲。♪シャンパンとキャビア...♪なんて歌詞にもグッときます(笑)。Gerald Albrightのムーディなサックスが雰囲気を盛り上げてくれます。
「Sensitive Heart」
哀愁モードのミディアム・スロウ。Ernieのギターも哀愁感を高めてくれます。
「I'm the Kind of Woman」
ラストはベテランの貫禄十分のバラードを堂々と歌い上げます。
今日からWBCですね。
中国に勝利は間違いないでしょうが、次戦(おそらく韓国戦)に向けて勢いのつく勝ち方をして欲しいですね。仕事で生中継を観られないのが残念ですが...