発表年:2004年
ez的ジャンル:アングラ・ジャジーHip-Hop
気分は... :やられてもやられてもなんでもないない!
しつこく『ヤッターマン』ネタです。
今日から映画『ヤッターマン』公開です!
僕は別にアニメ好きというわけではありませんが、何故か『ヤッターマン』だけには反応してしまいます。
深キョン・ドロンジョにグッときているのは勿論のこと、20年前のオリジナル・アニメ時代からドロンボー一味のキャラが相当好きだったからでしょうね。
2008年版でも変わらない、小原乃梨子(ドロンジョ)、八奈見乗児(ボヤッキー)、たてかべ和也(トンズラー)という声優陣の巧妙なやりとりが生み出す愛すべき悪役キャラはサイコーですな。下手なお笑い番組よりもはるかに笑える気がします。
天才ドロンボー2008
http://www.youtube.com/watch?v=OKTDRbdd2iw&hl=ja
やられてもやられてもなんでもないない!
暗いニュースばかりの日本を明るくするのはドロンボー一味だ!
さて、今日はアングラ・ジャジーHip-Hopの名盤The Sound Providers『An Evening With The Sound Providers』です。ジャジーHip-Hop好きのマスト・アイテムですね。
The Sound Providersは、Soulo(MC/プロデューサー)、J. Skills(プロデューサー)、Profile(MC)の3人によって結成されたサンディエゴ出身のHip-Hopユニット。
「Dope Transmission」(1998年)、「Get Down」(1999年)、「The Difference」(2000年)、「Who Am I」(2001年)といったシングルで、ジャジーHip-Hopの担い手として注目されるようになります。
「Dope Transmission」
http://www.youtube.com/watch?v=wsGgFbvAEAk
「Get Down」
http://www.youtube.com/watch?v=aDGeUknqrh8
「Who Am I」
http://www.youtube.com/watch?v=p6oYsJzsm7I
その後、Profileの脱退を経て、制作されたのが今日紹介するデビュー・アルバム『An Evening With The Sound Providers』です。
全編ジャジー&メロウなトラックで占められた極上ジャジーHip-Hopアルバムに仕上がっています。全21曲の半分以上はインストなので、Hip-Hoファンのみならず、ジャジー・サウンド好きの方に広く聴いていただきたい1枚ですね。
Asheru、The Procussions、Little BrotherといったアングラHip-Hopファンにはお馴染みの名前がゲスト参加しているのも嬉しい限りです。
本作も含めて、2004年はアングラ・ジャジーHip-Hopの当たり年だったですね。
本作のゲスト陣を眺めても、The ProcussionsはThe Sound ProvidersのJ. Skillsをエンジニアに迎えたスタジオ・ライブ『Up All Night』、Little BrotherのPhonteはNicolayと組んだThe Foreign Exchangeの1st『Connected』をリリースしています。それ以外に生音ジャジーHip-Hopの金字塔Othello & The Hipknotics『Classic』がリリースされたのも2004年です。
週末にピッタリな大人のメロウ&ジャジーHip-Hopアルバムです。
主な曲を紹介しときやす。
「For Old Time's Sake」
イチオシその1。当ブログでも紹介したアングラHip-Hopの名盤『Soon Come...』でお馴染み、Asheruをフィーチャー。フルート&ヴァイヴの心地好いトラックがジャジーHip-Hip好きにはたまりませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=QA7t02TbjSc
「Night Steps」
イチオシその2。彼ららしい小粋なインスト。太いベース音のループは聴いているうちに中毒症状になります。
http://www.youtube.com/watch?v=TwgoB0T3A0Y
「5 Minutes」
イチオシその3。The Procussionsをフィーチャー。本曲はJoe Pass「Paint It Black」(Stonesの名曲カヴァー)ネタのメロウ・ギターを使ったトラックと、当時のProcussionsの勢いを感じるカッチョ良いフロウの組み合わせはサイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=3m8WCC8YQMI
「Only Moments Ago」
ジャジーHip-Hopらしいユラユラした浮遊感を堪能できる仕上がり。
「Autumns Evening Breeze」
イチオシその4。美しいピアノ・ループにうっとりする1曲。Pat Dあたりがお好きな人ならば間違いなく気に入る1曲ですね。橋本徹が監修したHip-Hopコンピ『Mellow Beats, Rhymes & Visions 』にも収録されています。
http://www.youtube.com/watch?v=-9C6XaYFOz4
「It's Gonna Bee (Alright)」
イチオシその5。Wee Bee Foolishをフィーチャー。ラテン・ジャズ・テイストの仕上がりで、いいアクセントになっています。ノスタルジックな雰囲気がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=3qnFfMTvuHc
「Jazz At the Cove」
イチオシその6。Monty Alexander「Speak Low」ネタのピアノ・ループが至極の世界へと誘ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=uu5BiNn1QHk
「The Throwback」
イチオシその7。Maspykeをフィーチャー。単に心地好いというだけではなく、Souloの擦りも交えたジャジーHip-Hopならではのヴァイヴを感じるとることができます。トラックはお馴染みのスタンダード「Autumn Leaves」ネタです。
http://www.youtube.com/watch?v=YhOG0s-qWfs
CDにはボーナス・トラックとして本曲のリミックスも収録されています。
「The Throwback Remix」
http://www.youtube.com/watch?v=AP9U4xvEw0o
「The Prodigal Return」
日本人が聴くと、出だし部分は音頭っぽく聴こえてしまうのでは?その部分で損している曲かも(笑)
「Pacific Vibrations」
イチオシその8。Milt Jackson「Opus De Funk」ネタのトラックがたまりません。これは反則技という気もします(笑)。ただでさえ僕はヴァイヴ・ネタのトラックにハマりやすいのに...
http://www.youtube.com/watch?v=D3MRLzkVa9M
「Braggin & Boastin」
イチオシその9。Little Brotherをフィーチャー。『Mellow Beats, Rhymes & Vibes』にも収録されています。Cole Porterの名曲「Night and Day」ネタのトラックをバックに、Phonteらのソウルフルなフロウを堪能しましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=GCw38LSUm3s
「Never Judge」
イチオシその10。Joe Pass「Foxy Chick And A Cool Cat」のギター・ネタを使ったスタイリッシュなトラックがたまりません。Souloのスクラッチもいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=YGwwJ3SO610
その後、The Sound Providersは初期シングル、未発表曲、リミックスなどを集めた編集盤『Looking Backwards: 2001-1998』(2005年)、フロリダ出身のMCであるSurrealとのコラボアルバム『True Indeed』とったアルバムをリリースしています。