2006年01月15日

Elvis Costello & The Attractions『Get Happy!!』

Costelloによる60年代R&Bへのオマージュ☆Elvis Costello & The Attractions『Get Happy!!』
Get Happy!!
発表年:1980年
ez的ジャンル:60年代R&Bオマージュ系パンク
気分は... :盛り沢山でうれしぃ〜!

僕のコレクションのうち、男性ロックアーティスト部門ではElvis CostelloとVan Morrisonが最もCD保有枚数が多いアーティストだと思いマス。

Elvis Costelloは高校生の時に『Imperial Bedroom』(1982年)を聴いたのが最初っす。以来リアルタイムで聴き続けていたら、知らぬ間にコレクション枚数が増えていた。

若い音楽ファンのCostelloのイメージって、ヘタウマボーカルのラブバラード・シンガーみたいなイメージが強いかもしれないけど、元々はパンク全盛期の70年代後半のUKで、性急なビートにのせて辛らつのメッセージを叩きつけた衝撃の1st『My Aim Is True』(1977年)でデビューしやした。

いい意味でも悪い意味でもCostello作品は、アルバムごとにその内容の振れ幅が大きい。なので、作品ごとの好き嫌いも割りとハッキリ分かれるタイプだと思いマス。僕が思い入れの強いアルバムはやっぱり80年代の作品かなぁ。以前にも書いたけど80年代半ば〜90年代前半にかけてPaul Weller(Style Council含む)、XTC、Elvis Costelloの3アーティストは新アルバムが出れば、試聴もせずに購入するお気に入りUKロック・ベスト3だったもので。

そんなCostello作品中、今の僕の気分に最もフィットするアルバムが『Get Happy!!』(1980年)っす。このアルバムはリアルタイムではなく後追いでCD購入しまシタ。購入当初はどうしてもリアルタイムで聴いていた新作に心を奪われていたんだけど、ある時急にこのアルバムのカッチョ良さに目覚めてしまった記憶がありマス。

『Get Happy!!』は、かなりモータウン等の60年代R&Bテイストの強いカッチョ良い曲の並ぶ作品。しかも、オリジナルでの収録曲がなんと20曲。アルバム1枚10曲程度の収録が当たり前の時代に、この盛り沢山の曲数はそれだけでお得感一杯っすよね!

プロデュースはデビュー以来の付き合いとなるNick Low。Steve Nieve(key)、Bruce Thomas(b)、Pete Thomas(ds)というお馴染みThe Attractionsの好サポートも相変わらずデス。

60年代ブリティッシュ・ビートグループや70年代パンクバンドのR&Bカバーなんかが好みの人はハマるアルバムだと思いマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Love For Tender」
「High Fidelity」
いきなり60年代モータウン全開のナンバー。どちらもSupremesのヒットソングへのオマージュですね!

「Opportunity」
これまたR&Bテイストの典型的なコステロ・ソング。Steve Nieveのオルガンが実に印象的デス。

「The Imposter」
疾走感がありながらポップな味わいも堪能できるカッチョ良いナンバー。

「King Horse」
「Possession」
「Men Called Uncle」
コステロのソングライティングの素晴らしさが光る3曲。ホント、2〜3分完結型のポップなロックナンバー作らせたら上手いよね!

「New Amsterdam」
とってもトラッドな味わい深いナンバー。ワルツなカンジがイイっす。

「I Can't Stand Up For Falling Down」
「Hold On (I'm Comin')」の大ヒットで知られるソウル・デュオSam & Daveのカバー。イギリスでシングルカットされ、Top5入りする大ヒットとなりまシタ。Sam & Daveのオリジナルはスローですが、このカバーはアップテンポでカッチョ良くキメてます!

「Motel Matches」
哀愁漂う美しいバラード。今日の大人のラブバラードを歌うCostelloの姿を予感させるようなナンバー。

「Human Touch」
軽快なスカ・ナンバー。そう言えば、この時期のUkロックってSpacialsやMadnessといったスカのグループも魅力的だったよね!

「Beaten To The Punch」
タイトルの通りパンチの効いたビートナンバー。この曲聴くと、何故だかBeatles「Taxman」を思い出す。

「Temptation」
Booker T & The MG'sの「Time Is Tight」をモチーフにしたナンバー。これもカッチョ良いの一言っす。

「I Stand Accused」
60年代のブリティッシュ・ビートグループThe Merseybeatsのカバー。とっても躍動感のあるカンジがイイっす。

他の作品では、先に述べた『Imperial Bedroom』(1982年)、『Blood & Chocolate』(1986年)、『Spike』(1989年)あたりがお気に入りっす。Costello自身や評論家の評価が低い『Punch the Clock』(1983年)、『Goodbye Cruel World』(1984年)も実は結構スキっす。
posted by ez at 00:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
中学生のころにTVでビデオクリップを見て「かっこいい〜!」と思い
This Year's Modelを買う寸前まで行ったのですが、
ちょっとした巡り合わせで買わず終いになってしまいました。
お金もあまり自由にならなかったしねえ・・・
彼が息の長い活動を続けることになったのも、今思えば当然のことですが
当時はそんな雰囲気ではなかったですねー。
Posted by けん at 2006年01月15日 08:39
☆けんさん

ありがとうございます。『This Year's Model』もイイっすね!ジャケもメチャ好きです!
確かに、あのジャケのCostelloが約25年後にラブバラードで人々を魅了しているとは想像できなかったですねぇ〜。
Posted by ez at 2006年01月16日 02:37
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