発表年:2009年
ez的ジャンル:正真正銘ディープ・ソウル
気分は... :手首が痛む?
ここ数日、手首が痛くて仕方がありません(泣)
昨晩から今朝にかけてクライアントさんに提出するレポートを1本書いていたのですが、痛くて全く作業が捗りませんでした。何とか朝一の送付に間に合いましたが、おかげで痛みが増してきました。
今も痛みに耐えながら、記事作成しています。
特別手首に負荷をかけたことはないのですが...原因不明なだけでに不安になります。
さて、今日は本ブログでも紹介した『A Change Is Gonna Come』(2005年)で鮮烈なデビューを飾った女性ソウル・シンガーLeela James待望の2ndアルバム『Let's Do It Again』です。
デビュー・アルバム『A Change Is Gonna Come』は各方面から絶賛の嵐でしたね。久々の本格派若手女性ソウル・シンガーの登場に興奮した方も多かったのでは?
ディープで土臭いLeela Jamesのヴォーカルは、根っからのソウル・シンガーって雰囲気が漂っていましたね。若いのに(1983年生まれ)少しシブすぎという気もしましたが(笑)
あれから4年...ようやく届いた新作はメジャーのWarnerから離れ、老舗インディ・レーベルShanachieからのリリースとなります。都落ちの印象も受けますが、売れ線の音楽ではなく、自分のやりたい音楽を追求したいといった志向があったのかもしれませんね。
そんな中で届けられた2ndアルバム『Let's Do It Again』は全曲カヴァー作品です。自身のバンドをバックに従え、リラックスムードの中で自身のソウル魂を再確認しているかのような仕上がりです。
デビュー・アルバム『A Change Is Gonna Come』でもSam Cookeの名曲を堂々とカヴァーしていたLeelaですから、この路線も有りかなという気がします。
Betty Wright、Rolling Stones、James Brown、Womack & Womack、Phyllis Hyman、Foreigner、Bobby Womack、Angela Bofill、Bootsy Collins、Al Green、Staple Singersといったお馴染みのアーティストの楽曲をセレクトしており、オリジナルと聴き比べてみるのも楽しいと思います。
歌唱力、表現力に自信があるからこそ、こうしたカヴァー集を制作できるのでは?
全曲紹介しときやす。
「Clean Up Woman」
Betty Wright、1971年の大ヒット曲をカヴァー。フリーソウル・クラシックやHip-Hopネタとしてもお馴染みの曲ですね。僕も大好きな曲です。そんなオリジナルの雰囲気を残しつつも、相当パンチが効いている仕上がりです。全体にピチピチ感があるのがいいですね。益々この名曲が好きになりますっ!
「Miss You」
Rolling Stones、1978年の全米No.1ヒットをカヴァー。ダンサブルなディスコ・チューンだったオリジナルと比較すると、よりソウルフルな仕上がりです。Tina Turnerがこの曲をカヴァーすると、こんな感じになるのでは?
「It's a Man's Man's Man's World」
James Brown、1966年のヒット曲をカヴァー。アルバムに先行して昨年シングルにもなっていました。女性のLeelaがこの曲を取り上げるのが興味深いです。その意味でJBヴァージョンを聴き慣れていると新鮮かもしれません。
「Baby I'm Scared of You」
Womack & Womackが1983年に発表したガラージ・クラシックをカヴァー。Angie Stone「I Wasn't Kidding」のサンプリング・ネタにもなっていましたね。オリジナルは相当好きですが、Leelaによるディープなカヴァーもなかなか聴き応えがあります。
「You Know How to Love Me」
当ブログでも紹介したPhyllis Hymanのダンス・クラシックをカヴァー。James Mtume & Reggie Lucasコンビの手腕が光ったオリジナルは大好きですが、そんなオリジナルの軽快な雰囲気を踏襲しつつ、Leelaらしいヴォーカルを披露してくれます。25歳とは思えない熟練ヴォーカルに惚れ惚れしますな。
「I Want to Know What Love Is」
Foreigner、1984年の全米No.1ヒットをカヴァー。今回の選曲の中で一番意外です。正直、オリジナルは聴いていると胸ヤケがしてきそうで、1曲フルで聴くのが耐えられないほど嫌いでした(笑)。でも、こうやってカヴァーで聴くと案外悪くないから不思議ですね。確かに、オリジナルにも多少ゴスペルの要素がありますしね。
「Nobody Knows You When You're Down and Out」
Bobby Womack、1973年のヒット曲をカヴァー。前曲の「I Want to Know What Love Is」とは逆で、この曲はLeelaは歌うといかにもハマりそうな曲ですよね。実際、その通りのディープなソウル・ヴォーカルを聴かせてくれます。
「I Try」
Angela Bofill、1979年のリリース作品をカヴァー。オリジナルのロマンティック・テイストを残しつつ、よりソウルフルに迫ってくる感じです。
「I'd Rather Be with You」
Bootsy's Rubber Band、1976年リリース作品をカヴァー。Bootsy Collinsのクセのある楽曲をどのようにカヴァーするのか興味がありましたが、ディープな仕上がりで聴かせてくれます。
「Simply Beautiful」
Al Green、1972年リリース作品をカヴァー。Queen LatifahがAl Green本人を迎えてカヴァーしたり、Talib Kweli「Good To You」でサンプリングされていたりもしました。Leelaヴァージョンもギター一本のシンプルなバックで、じっくり聴かせてくれます。実に雰囲気のある仕上がりに相当グッときます。
Queen Latifahのヴァージョンもなかなかいいですよ。Queen Latifahにはラップして欲しいですが(笑)
Queen Latifah & Al Green
http://www.youtube.com/watch?v=dpb1gMJhiTg
「Let's Do It Again」
ラストはStaple Singers、1975年の全米No.1ヒットをカヴァー。オリジナル以上にディープに迫ってきます。この枯れ具合がサイコーですな。
脱線しますが、バック・ヴォーカル陣の中にAndrea Martinの名前を発見できたのが嬉しかったですね。Andrea Martinの楽曲をLeela Jamesが歌うなんてことがあると大喜びなのですが...
次作はオリジナルも聴きたいですね。
全曲カヴァー集と言えば、当ブログでも大絶賛のUKジャズファンク・バンドThe Baker Brothersの新作『Avid Sounds』も楽しいカヴァー集に仕上がっています。こちらも近々紹介しますね。