2009年05月09日

Tamiko Jones『Love Trip』

人気曲「Touch Me Baby」、「Creepin'」収録☆Tamiko Jones『Love Trip』
ラヴ・トリップ
発表年:1975年
ez的ジャンル:フリーソウル
気分は... :多美子さんとラブ・トリップ!

今日はTamiko Jones『Love Trip』(1975年)です。

昨日はちゃんこ鍋で一杯やっていたのですが、かなり酔っ払い状態で帰宅。
そんなフラフラ状態でCD棚をガサガサやっていたら、目に留まったのが多美子(?)さんでした(笑)

Tamiko Jones(本名:Barbara Tamiko Ferguson)は1945年ウエスト・ヴァージニア生まれ。父親はアメリカ人、母親は日本人。

19歳からデトロイトのクラブで歌い始め、その後N.Y.へ進出します。1966年、ジャズ・フルート奏者のHerbie Mannの目に留まり、彼との共演のかたちでレコーディングの機会に恵まれます。このコンビで翌年にはアルバム『A Mann & A Woman』をリリースし、ジャズ及びポピュラー分野で注目されるようになります。

その後『Tamiko』(1968年)、『I'll Be Anything For You』(1968年)、『In Muscle Shoals』(1969年)と一作ごとにレーベルを移りながらアルバムをリリースしています。同時にソウル色を強めていきました。

「Don't Go Breaking My Heart」(『Tamiko』収録)
http://www.youtube.com/watch?v=e_BW_CwUbSQ

そして、1975年に本作『Love Trip』をリリース。シングル「Touch Me Baby」が全米R&Bチャート第12位のヒットとなりました。1977年にはTommy Stewartがソングライティング/アレンジを手掛けた「Let It Flow」、Average White Bandのカヴァー「Cloudy」等を含むアルバム『Cloudy』をリリースしています。また、1979年にリリースしたシングル「Can't Live Without Your Love」もガラージ・クラシックとして人気ですね。1986年には Marvin Gayeの名曲「I Want You」をカヴァーしています。

「Can't Live Without Your Love」
http://www.youtube.com/watch?v=ZBV2jEK9_jU

やはり、日本人として気になるアーティストですよね。
ジャズ、ポップス、ソウル、ディスコと様々なフィールドで活動してきた幅広い間口を持つTamikoさんですが、フリーソウルのコンピで初めて彼女を知った方が多いのでは?僕もそうです。

そんなフリーソウル人気曲「Touch Me Baby」「Creepin'」を含むアルバムが本作『Love Trip』(1975年)です。

Tamiko Jones自身がプロデュースし(1曲のみRoger Hawkinsがプロデュース)、The Muscle Shoals Rhythm Sectionがバックを務めています。元々がジャズ/ポピュラー系シンガーであるため、ディープでソウルフルな歌声という訳ではありませんが、キュート&ライトなヴォーカルは魅力的だと思います。

大きく括ればソウル系の作品になるのかもしれませんが、ソウルのみならず、ポップス、ロック、カントリー、ジャズの要素もあり、彼女の間口の広さを存分に楽しめる作品になっていると思います。

全曲紹介しときやす。

「Touch Me Baby」
前述のように全米R&Bチャート第12位となったシングル曲。Johnny Bristol「Reachin' Out For Your Love」のカヴァーです。カッコ良いイントロのブレイクとセクシーなTamikoのヴォーカルにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=xJHisyw-wJ0

Johnny Bristol「Reachin' Out For Your Love」
 http://www.youtube.com/watch?v=Uv9W7ARMXYg

「Everyone Belongs To Someone」
軽快なグルーヴとTamikoのキュートなヴォーカルのバランスがグッド!

「I'm The Woman Behind The Man (Playing The Guitar In The Band) 」
カントリー/ロック・テイストのアーシーな1曲。Muscle Shoalsらしい仕上がりなのでは?

「Just You And Me」
シングルにもなったバラード。この曲も土の匂いが漂ってきます。ディープではありませんが、じんわりと伝わってきます。

「Just Sitting Around」
完全にポップ・フィールドな仕上がり。こういったポップな楽曲に彼女のキュートなヴォーカルはマッチしますね。シンセの音色が何ともプリティ!

「Let Me In Your Life」
Bill Withersのカヴァー。ストリングスとフルートの音色が印象的なロマンティック・バラード。ジャズ・フィールドのTamikoに出会うことができます。

「Creepin'」
「Touch Me Baby」と並ぶフリーソウル人気曲。当ブログでも紹介したStevie Wonderの名曲カヴァー。数多くのカヴァーが存在する「Creepin'」ですが、その中でもこのTamikoヴァージョンが一番人気なのでは?オリジナルのミステリアスな雰囲気を残しつつ、キュート&ライトなTamikoのヴォーカルの魅力を存分に堪能できます。

「Oh How I Love You」
Phillip Mitchell作品。プリティなイントロのギターリフが印象的な爽快グルーヴ。ラブリーな感じがたまりません!

「Who Is She (And What Is She To You) 」
Bill Withers作品のカヴァー2曲目The Three Degrees、Soul Children、Madeleine BellValerie Carter等もカヴァーしていますね。明るく軽やかな楽曲が多いアルバムですが、この曲に限ってはへヴィですね。

「Read Me Right」
音的にはアルバムで一番カッチョ良い曲だと思います。うねるグルーヴがサイコー!

「Chili Dog」
Roger Hawkinsプロデュース曲。James Taylorのカヴァーです(オリジナルは『One Man Dog』収録)。バックの演奏も含めてセンスの良さが光るカヴァーに仕上がっています。

「A Long Way To Go」
Barry Mann/Cynthia Weil作品。Edwin Hawkins SingersやDionne WarwickEmotions、David Fosterも在籍していたグループSkylarkも取り上げています。ブリル・ビルディング系の曲らしくポップなアレンジがいいですね。

入手しづらい状況ですが、Herbie Mann & Tamiko Jones『A Mann & A Woman』もゲットしたいですね。ボッサな楽曲もあり、今の僕の嗜好にフィットするのでは?と期待しています。

Herbie Mann & Tamiko Jones『A Mann & A Woman』
男と女
posted by ez at 09:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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