発表年:1997年
ez的ジャンル:ローファイ系オルタナ・ロック
気分は... :ゆるキャラ...
今日はThe Folk Implosionが1997年にリリースした『Dare To Be Surprised』です。
The Folk Implosionは、Lou BarlowとJohn Davisの二人によって結成されたUSオルタナ・ロック・ユニット。
Lou Barlowは、The Folk Implosion以外にもDinosaur Jr.、Sebadohでの活動で知られるUSインディ/オルタナ・ロックの重要人物ですね。当ブログでもSebadoh『Harmacy』(1996年)を紹介しています。
もう一人のメンバーJohn DavisとLou Barlowは80年代後半から交流があり、1993年からThe Folk Implosionとして活動するようになりました。
1993年にUKのレーベルからリリースしたカセット『Walk Through This World with the Folk Implosion』がThe Folk Implosion名義のデビュー作です。LouにはSebadohでの活動があり、Johnもソロ・アルバムの準備を控えており、当初はその合間のお遊びプロジェクトの色彩が強かったようですが...
その意味では1994年にリリースしたアルバム『Take a Look Inside』(1994年)が本格的なユニットのスタートと考えていいのかもしれませんね。その後、『Dare to Be Surprised』(1997年)、『One Part Lullaby』(1999年)といったアルバムをリリースしています。さらに2003年にはJohnが抜け、代わりのメンバーを補充するかたちでの最新作『The New Folk Implosion』をリリースしています。
ローファイなUSオルタナ・ロックを堪能できるのが魅力のユニットですよね。
ゆるキャラ・ジャケがお気に入りということもあり、僕が最も頻繁に聴く彼らの作品が本作『Dare to Be Surprised』です。
そう言えば、数ヶ月前に20代前半のLou Barlow好きの女性とThe Folk Implosionの話題で盛り上がったことがありました。僕の中では、20代前半の女性がローファイなオルタナ・ロックにハマっているというのは少し意外でしたね。
ゆるい脱力感とスリリングなカッコ良さの同居するオルタナ・ロックを堪能しましょう。ポスト・ロック的な味わいがある曲があるのもグッド!
全曲紹介しときやす。
「Pole Position」
ローファイ感の中にスリリングなロックのカッコ良さがギュッと詰まっている、Folk Implosionの魅力を存分に堪能できるオープニング。シングルにもなりました。メロディ&コーラスもしっかりしているのもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=23XhS8dcnjA
「Wide Web」
陰鬱なスペイシー感が90年代オルタナっぽいのでは?チープなドライブ感がいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=4uigPOJySqs
「Insinuation」
シングルにもなった「Pole Position」と並ぶハイライト曲。フォーキー感と90年代ロックらしいダークな世界が哀愁メロディ&サウンドに収斂されたFolk Implosionの名に相応しい仕上がりだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=2bugif1Fn2I
「Barricade」
ローファイな脱力感がたまりません。この脱力感もFolk Implosionの魅力ですね。
「That's the Trick」
2分足らずの曲ですが、なかなか聴き応えアリ。波の音を歪んだギターの音色が突き破るイントロがカッチョ良いですな。
「Checking In」
購入当時はこの曲が一番好きだったかも?メランコリックな哀愁メロディがなかなかグッとくる仕上がり。
「Cold Night」
1分半とあっという間ですが、ロック持つカッコ良いドライブ感を堪能できます。ローファイなレコーディングを逆手に取った感じがサイコー!
「Park Dub」
エレクトロニカな雰囲気も漂う実験的なインスト。最も長尺で聴きたいですね。
「Burning Paper」
「(Blank Paper) 」
同じ曲のバージョン違い。ローファイ感たっぷりの仕上がりです。作り込みすぎていないデモ・テープのような魅力がありますね。対比して聴くと楽しめます。
「Ball & Chain」
Janis Joplinでお馴染みのアノ名曲とは違います(笑)。シンプルながらもしっかりロックしています。
http://www.youtube.com/watch?v=A_Id1dMRh10
「Fall into November」
脱力モードながら、メロディ、コーラス、サウンドと結構練られています!大好き!
「Dare to Be Surprised」
タイトル曲はオルタナ・ロックとポスト・ロックがローファイなテイストで融合した侮れない1曲。素材の味そのまま!って感じが好きです!
「River Devotion」
ラストは小粋な哀愁メロディ。Aluminum Group、Sea and Cakeあたりと一緒に聴いても全然違和感がないかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=ClGoyiKRgso
ところでこのジャケに描かれているのは犬?それとも...(笑)