2009年05月25日

Terry Callier『What Color Is Love』

スケール感を増したCadetからの2枚目☆Terry Callier『What Color Is Love』
ホワット・カラー・イズ・ラヴ
発表年:1973年
ez的ジャンル:ニューソウル系黒人シンガー・ソングライター
気分は... :深い慈愛が...

今日はフォーキーなソウルを聴きたい気分...ということでTerry Callier『What Color Is Love』(1973年)をセレクト。

90年代の再評価以降、世代を超えた支持を集める黒人シンガー・ソングライターTerry Callierの紹介は、『Occasional Rain』(1972年)に続き2回目となります。

やはり、Cadetからリリースされた『Occasional Rain』(1972年)、『What Color Is Love』(1973年)、『I Just Cant Help Myself』(1974年)の3枚は、いつ聴いてもジャズとフォークとソウルを見事に融合した傑作という印象です。

この独特のクロスーヴァー感覚があるからこそ、今聴いても鮮度が高く、若いリスナーの支持も高いのでしょうね。僕がTerry Callierに惹かれるのもこの部分だと思います。

本作『What Color Is Love』は、前作『Occasional Rain』同様Charles Stepneyがプロデュースしていますが、レコーディング参加メンバーも増えて、前作以上にスケール感の大きな仕上がりになっています。このあたりはCharles Stepneyの手腕に拠るところが大きいのでしょう。

一般的には「You Goin' Miss Your Candyman」「Dancing Girl」の2曲が人気だと思いますが、それ以外の曲もいい曲が揃っており、聴きどころ満載の1枚になっています。

いつ聴いてもTerry Callierの歌には"深い慈愛"を感じます。

全曲紹介しときやす。

「Dancing Girl」
「You Goin' Miss Your Candyman」と並ぶ人気曲。メランコリック&スピリチュアル&ドラマティックな仕上がりに大感動です。1曲でフォーク、ジャズ、ソウルを全て堪能できる密度の濃さです。アレンジの素晴らしさが際立ちますね。
http://www.youtube.com/watch?v=Evi0zHjssS4

「What Color Is Love」
タイトル曲は、美しさと憂いを帯びた哀愁ヴォーカル&メロディにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=ozaLAy0XKeY

「You Goin' Miss Your Candyman」
おそらくアルバムで一番の人気曲でしょうね。オールド・ファンからフリーソウル世代の若いリスナーまでを虜にするスピリチュアルなフォーキー・グルーヴです。Terryの熱唱を支えるファンキーなベースラインとパーカッシヴなリズム隊が織り成すグルーヴ感がサイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=HY2VfzBWKXM

90年代Acid Jazz/Hip-Hopファンの方は、MC SolaarをフューチャーしたUrban Speciesの名曲「Listen」ネタとして聴いているかもしれませんね。当ブログでも紹介したアルバム『Listen』に収録されているので、ぜひチェックしてみてください。。

Urban Species feat.MC Solaar「Listen」
 http://www.youtube.com/watch?v=2u9f0xLSyV8

「Just as Long as We're in Love」
Dellsのシングル曲にもなった感動バラード。個人的には「You Goin' Miss Your Candyman」に次いでグッときます。とにかく曲が素晴らしいですね。壮大なオーケストレーションも感動を増幅してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=ORncqAvMB8M

「Ho Tsing Mee (A Song of the Sun)」
大編成レコーディングの長所を生かしたスケール感の大きな1曲。 このあたりはさすがにCharles Stepneyですな。

「I'd Rather Be with You」
この曲も大好き!初めて聴いたのに懐かしさが込み上げてくるフォーキー・グルーヴ。この曲もDellsが取り上げています。
http://www.youtube.com/watch?v=X8Ufi80zi54

「You Don't Care」
ラストはエンディングに相応しい感動バラード。感動ドラマのエンディング曲のようですな。

ジャケだけ観ると夏のイメージを抱くかもしれませんが、個人的には梅雨の時期にTerry Callierの歌を聴きたくなります。
posted by ez at 03:06| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Terryの作品では一番好きかな。
いい曲、いい声、そして最高にカッチョいいジャケ。
「愛とは何色・・」
う〜ん、素晴らしい!
季節を問わず感動的なアルバムですよね。
Posted by Kaz at 2009年05月30日 21:01
☆Kazさん

ありがとうございます。

独特の味わいを持っている人ですよね。
この人の歌う「愛」は、深く大きいですよね!
気だるい雰囲気のジャケも大好きです。

愛とは何色なんでしょうね?
Posted by ez at 2009年05月31日 04:09
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