発表年:1993年
ez的ジャンル:Native Tongues系Hop-Hop
気分は... :幻想は抱かずに!
サッカー日本代表のW杯出場が決まり、マスコミは早くも"本大会ベスト4入り目指して!"みたいな記事が目立ちますね。
岡田監督が指揮官としてベスト4を目標に掲げるのは悪くはないと思いますが、マスコミはもっと客観的に日本代表を見るべきなのでは?
今の日本の実力を考えれば、グループリーグ突破が現実的な目標となるはず!
どのような組み合わせになろうとも、おそらく日本がグループ最弱国と位置づけられるはずでしょうから...マスコミにはグループリーグ突破が当たり前のような幻想を抱かせないようにして欲しいですね。
Trugoy、Pos、Maseoの3人組Hip-HopユニットDe La Soulの4回目の登場っす。
De La Soul大好き!の僕ですが、これまで当ブログで紹介してきた作品は以下の3枚。
『3 Feet High And Rising』(1989年)
『De La Soul Is Dead』(1991年)
『Stakes Is High』(1996年)
4枚目に紹介するのは3rdアルバム『Buhloone Mindstate』(1993年)です。
1st『3 Feet High And Rising』や2nd『De La Soul Is Dead』あたりと比較すると、今一つ評価が良くない作品ですね。地味な印象を受けるんでしょうかね。
僕の場合、De La Soul、Jungle Brothers、A Tribe Called QuestというNative Tongues御三家は無条件でウエルカムなのですが....
プロデュースはメンバー自身とPrince Paul。デビュー作以来ずっとタッグを組んできたPrince Paulでしたが、本作でその蜜月関係に終止符が打たれることになります。
今後の方向を模索している過渡期のアルバムであることには間違いありませんが、「Ego Trippin' (Pt. 2) 」、「Breakadawn」というクラシック2曲をはじめ、聴きどころ満載です。
また、日本人には高木完とスチャダラパーをフィーチャー「Long Island Wildin'」収録という嬉しいオマケ付きです。リアルタイムで聴いた時にはかなりテンション上がった記憶がありますね。
いつ聴いてもNative Tongueはサイコー!
全曲紹介しときやす。
「Intro」
The Outlaw Blues Band「Deep Gully」をバックに気だるいムードでアルバムはスタート。
「Eye Patch」
彼ららしいユルくて明るい仕上がりです。この楽しさこそがDe La Soulですな。
http://www.youtube.com/watch?v=PzZIRg-RHnQ
「En Focus」
Native Tonguesの仲間、女性ラッパーShortie No MassとBlack SheepのDresをフィーチャー。Grand Funk Railroad「Nothing is The Same」ネタの太いベースのリズムにKleeer「Intimate Connection」ネタの上モノがのるトラックが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=UOM6OTXXZXs
「Patti Dooke」
Gang StarrのGuruとMaceo Parker、Fred Wesley、Pee Wee Ellis等の伝説のホーン隊をフィーチャー。Gang StarrやJazzmatazzとは異なる雰囲気のGuruを楽しめます。全体的にソウルな味わいでビシッとキメてくれます。Milt Jackson「People Make the World Go Round」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=Kix1GaIm3Uk
「I Be Blowin'」
2曲続けてMaceo Parkerをフィーチャーしたインスト。いきなりMaceoがカッコ良いソロを聴かせてくれます。そのソロに続きLou Rawls「You've Made Me So Very Happy」ネタのダークなトラックが登場します。
http://www.youtube.com/watch?v=jteqyzoNp6s
「Long Island Wildin'」
前述の通り、高木完とスチャダラパーをフィーチャーした日本人には嬉しい1曲。歌詞もかなり楽しめます。ジャパニーズHip-Hopここに有り!Duke Pearson「Ground Hog」、Public Enemy「Rebel Without A Pause」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=76Wd9RA3YFo
「Ego Trippin' (Pt. 2) 」
シングルにもなった人気曲。J-POPの人気ユニット、エゴ・ラッピン(EGO-WRAPPIN')のグループ名の由来にもなっている曲です。De La Soulらしさ全開のユルユルの明るさ全開で僕も大好きな1曲です。Al Hirt「Harlem Hendoo」、Heatwave「Ain't No Half Steppin'」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=FXLJph6W7JY
「Paul's Revenge」
短いインタールード。
「3 Days Later」
Johnnie Taylor「Love In The Streets」、Lou Donaldson「Hot Dog」ネタのサザン・ソウル風の仕上がりがグッド! 土の香りがするDe La Soulを聴けます。
http://www.youtube.com/watch?v=5uAHPXctybI
「Area」
この曲De La Soulらしい脱力感を堪能できます。Spoonie Gee & The Treacherous Three「The New Rap Language」、Parliament「I Call My Baby Pussycat」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=dKu9o2wSn9E
「I Am I Be」
Maceo Parker、Fred Wesley、Pee Wee Ellisをフィーチャーした「I Be Blowin'」の続編といったインスト。Lou Rawls「You've Made Me So Very Happy」、Eddie Harris「The Next Band」、Snooky Pryor「Keep Your Fat Mouth Out Of My Business」、Jefferson Starship「Miracles」ネタ。
「In the Woods」
Shortie No Massをフィーチャー。不穏な空気が漂うトラックをバックにShortie No Massがキュートなラップを聴かせてくれます!Maceo Parker「Track #13」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=UMiHZVgFd5s
「Breakadawn」
本作のハイライトと言えば、シングルにもなったこのクラシックになるのでは?元ネタMichael Jackson「I Can't Help It」自体が良い曲という要因も大きいですが、いつ聴いてもラブリーな気分になれる1曲です。Smokey Robinson「Quiet Storm」、Bar-Kays「Song and Dance」、The Pointer Sisters「Yes We Can Can」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=kN761MgGoaI
「Dave Has a Problem... Seriously」
インタールード。ハロー、ハロー、ハロー、ハロー...
http://www.youtube.com/watch?v=QTG1IWKz2-g
「Stone Age」
ラストはBiz Markieをフィーチャー。Gregory Isaacs「Lonely Days」ネタを使ったラガ調の仕上がり。Melvin Bliss「Synthetic Substitution」、Les DeMerle「Moondial」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=wuvN0nG5jBQ
毎回そうなのですが、Hip-Hop作品の記事書くのって結構時間かかります。