発表年:1973年
ez的ジャンル:解散後最もBeatlesな作品
気分は... :さすが天才メロディーメイカー!
中学の時にBeatlesにズッポリのめり込んでいた僕にとって、当然ながらその流れで、John Lennon、Paul McCartney、George Harrison、Ringo Starrのソロ活動もとても気になりやした!
JohnとGeorgeについては、Beatlesとは切り離してソロ・アーティストとして聴くことができたなぁ。Ringoについては申し訳ないけど、BeatlesのメンバーとしてのRingoがスキです。とフォローした上でソロ作はノーチェックっす。そして、最後に残るPaulだけど、彼だけはどうしてもBeatlesの幻影が付きまとってしまっていたなぁ。きっと、解散後もBeatlesらしい音楽をデリバリーできるのはPaulしかいない!って期待の表れだったんだと思いマス。
PaulのBeatles解散後の作品の中で、特によく聴いていたアルバムは、ソロ2作目『Ram』(1971年)、Wingsの3作目『Band On The Run』(1973年)、Wingsの4作目『Venus And Mars』(1975年)、Wingsの7作目『London Town』(1978年)、リアルタイムでハマったソロ4作目『Tug Of War』(1982年)あたりかなぁ。
そんな中で、最もBeatles的なアルバムが『Band On The Run』と『Tug Of War』の2枚じゃないかなぁ。共に、天才メロディーメイカーPaulのエース級の作品の数々が堪能できマス。今回は、僕が考えるBeatles解散後のPaulの最高傑作『Band On The Run』を紹介しマス。
『Band On The Run』は、Wingsの3作目のアルバムであり、直前にメンバー2人が脱退し、Paulと妻のLinda、Denny Laineの3人でナイジェリアでレコーディングされた作品だ。3人とは言っても、実質はPaul一人で全ての楽器を演奏しており、窮地に立ってPaul本来の才能が発揮されたカンジっす。楽曲が素晴らしいのは当然として、アレンジ面でもPaulならではのセンスを堪能できマス。全米、全英共にアルバムチャートNo1獲得アルバムです。
わかりづらいけど、James Coburn、Christopher Leeといった名優も参加しているジャケ写真も話題でシタ。James Coburnは「荒野の七人」、「大脱走」でお馴染みの人っす。最後列真ん中で一人目立っている人です。Christopher Leeはオールドファンにはドラキュラ俳優として、近年では「ロード・オブ・ザ・リング」、「スター・ウォーズ エピソード2&3」なんかで有名な人っす。最後列右から2番目の人っす。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Band on the Run」
シングルヒットもしたタイトル曲。前半は、Beatles後期の傑作『Abbey Road』のB面のような目まぐるしく変わる展開、そして天才メロディーメイカーの実力出しまくりの後半と文句ありません。本人には迷惑だったかもしれないけど、これこそ多くのBeatlesファンがPaulに求めていたものだったんじゃないかなぁ!
「Jet」
これまたシングルヒットしたWingsを代表するナンバー。Paulのロックンロール魂が堪能できマス。ホーンセクションもカッチョ良いっす。ちなみにJetとはPaulの飼い犬の名前デス。Paulファンはみんな♪ジェット!ジェット!♪と叫んでいたはずですよね!今もCD聴いていたら、思わずPaulのボーカルに合わせてLindaとDennyのコーラスパートを♪ウウウ☆ウーウウ☆ウーウウ♪と口ずさんでしまいマス。
ライブでの「Rock Show」から「Jet」への流れも大好きだったなぁ。そう言えば、1976年のUSツアーのライブ映像『Rock Show』を有楽町マリオンの大スクリーンで観ながら、大興奮していた思い出がありマス。
「Bluebird」
昔は気付かなかったけど、今聴くとかなりAORっぽいよね。パーカッション類が地味にいい味出しているところが僕好みデス。本アルバムの唯一のゲストHowie Caseyのサックスもアダルトです。
「Let Me Roll It」
Paulらしからぬブルージーなナンバー。どちらかと言えば、Johnの作品っぽいかも?
「Mamunia」
今度はPaulらしい牧歌的なナンバー。アルバムの中では地味だけど、僕の大のお気に入りデス。アルバムに1、2曲こういったフォーキーなナンバーがあるとホッとします。
「No Words」
流れるような展開が美しいナンバー。アレンジの素晴らしさに脱帽デス。
「Nineteen Hundred and Eighty Five」
昔は大して気にならなかったけど、このアルバムを聴きはじめてから約10年後あたりに、急にカッチョ良い曲だと思えるようになった。少しStonesっぽいよね!最後に「Band on the Run」のrepriseがあるのも嬉しい限りですね。
Beatles解散後初めてGeorge Martinをプロデューサーに迎えた『Tug Of War』も、Beatlesファンを満足させてくれる内容だと思いマス。Stevie Wonderとデュエットした大ヒット曲「Ebony And Ivory」をはじめポップなナンバーが目白押しデス。
ビーナスアンドマースも好盤。1stソロアルバムも多重録音ということもあり格別なアルバム。ラムも好きな曲だらけで優れた音像のプロデュースが本当に見事なアルバム。特別好きなポール楽曲はメイビーアイムアメイズド、エブリナイト、ラム、バックシートオブマイカー、アンクルアルバートハルセイ提督、アナザーデイ、ロックショウ、あの娘におせっかい、シリーラブソングス、ウイズアリトルラック、ロンドンタウン、ジェット、ノーワーズ、グッドナイトトゥナイト といった感じです…☆(▽⌒)
リンゴスターのアルバムでは『リンゴ』がまず傑作なので何とかして聴いてみて下さい。意外な程、良質で楽しめる作品です。ローリングストーンレコードガイドのリンゴの記事を参考に見て下さい。ユアシックスティーン(GOOD!!)やジョンポールジョージそれぞれの提供曲も抜群。1stソロ『センチメンタルジャーニー』や『グッドナイトウイーン』も良作。ビートルズの幼い頃ひ弱で病気で死にかけてしまった偉大なドラマー、リンゴスター。ポールと一緒に長生きして下さい。
ありがとうございます。
僕もWingsのGreatestはLP、CD共に持っています。
「Another Day」、「Hi Hi Hi」などアルバム未収録シングル曲をゲットするためには、どうしてもこのアルバムを入手せざるを得ない時代でしたからね。Good Night Tonightがお好きなのがウレシイですね。きっと今時の若いリスナーは、Good Night Tonightあたりが一番フィットするのではと思いマス。
Ringoと言えば、GWに観たThe Whoのドキュメンタリー映画『The Kids Are Alright』の中で、Keith Moonと語らうRingoの姿を久々に観ました。
WOWOWの6月15日のBeatlesデーも楽しみですね。ワシントンDCライブ、映画『ハード・デイズ・ナイト』、Georgeのバングラディッシュ・コンサート、Johnの映画『イマジン』、Paulのスタジオ・ライブ、Ringoのオールスターバンド・ライブ等々なかなか豪華な10時間半一挙放送みたいです。