2006年01月27日

Paul McCartney & Wings『Band On The Run』

Beatles解散後のPaul McCartneyの最高傑作☆Paul McCartney & Wings『Band On The Run』
Band on the Run
発表年:1973年
ez的ジャンル:解散後最もBeatlesな作品
気分は... :さすが天才メロディーメイカー!

中学の時にBeatlesにズッポリのめり込んでいた僕にとって、当然ながらその流れで、John Lennon、Paul McCartney、George Harrison、Ringo Starrのソロ活動もとても気になりやした!

JohnとGeorgeについては、Beatlesとは切り離してソロ・アーティストとして聴くことができたなぁ。Ringoについては申し訳ないけど、BeatlesのメンバーとしてのRingoがスキです。とフォローした上でソロ作はノーチェックっす。そして、最後に残るPaulだけど、彼だけはどうしてもBeatlesの幻影が付きまとってしまっていたなぁ。きっと、解散後もBeatlesらしい音楽をデリバリーできるのはPaulしかいない!って期待の表れだったんだと思いマス。

PaulのBeatles解散後の作品の中で、特によく聴いていたアルバムは、ソロ2作目『Ram』(1971年)、Wingsの3作目『Band On The Run』(1973年)、Wingsの4作目『Venus And Mars』(1975年)、Wingsの7作目『London Town』(1978年)、リアルタイムでハマったソロ4作目『Tug Of War』(1982年)あたりかなぁ。

そんな中で、最もBeatles的なアルバムが『Band On The Run』と『Tug Of War』の2枚じゃないかなぁ。共に、天才メロディーメイカーPaulのエース級の作品の数々が堪能できマス。今回は、僕が考えるBeatles解散後のPaulの最高傑作『Band On The Run』を紹介しマス。

『Band On The Run』は、Wingsの3作目のアルバムであり、直前にメンバー2人が脱退し、Paulと妻のLinda、Denny Laineの3人でナイジェリアでレコーディングされた作品だ。3人とは言っても、実質はPaul一人で全ての楽器を演奏しており、窮地に立ってPaul本来の才能が発揮されたカンジっす。楽曲が素晴らしいのは当然として、アレンジ面でもPaulならではのセンスを堪能できマス。全米、全英共にアルバムチャートNo1獲得アルバムです。

わかりづらいけど、James Coburn、Christopher Leeといった名優も参加しているジャケ写真も話題でシタ。James Coburnは「荒野の七人」、「大脱走」でお馴染みの人っす。最後列真ん中で一人目立っている人です。Christopher Leeはオールドファンにはドラキュラ俳優として、近年では「ロード・オブ・ザ・リング」、「スター・ウォーズ エピソード2&3」なんかで有名な人っす。最後列右から2番目の人っす。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Band on the Run」
シングルヒットもしたタイトル曲。前半は、Beatles後期の傑作『Abbey Road』のB面のような目まぐるしく変わる展開、そして天才メロディーメイカーの実力出しまくりの後半と文句ありません。本人には迷惑だったかもしれないけど、これこそ多くのBeatlesファンがPaulに求めていたものだったんじゃないかなぁ!

「Jet」
これまたシングルヒットしたWingsを代表するナンバー。Paulのロックンロール魂が堪能できマス。ホーンセクションもカッチョ良いっす。ちなみにJetとはPaulの飼い犬の名前デス。Paulファンはみんな♪ジェット!ジェット!♪と叫んでいたはずですよね!今もCD聴いていたら、思わずPaulのボーカルに合わせてLindaとDennyのコーラスパートを♪ウウウ☆ウーウウ☆ウーウウ♪と口ずさんでしまいマス。

ライブでの「Rock Show」から「Jet」への流れも大好きだったなぁ。そう言えば、1976年のUSツアーのライブ映像『Rock Show』を有楽町マリオンの大スクリーンで観ながら、大興奮していた思い出がありマス。

「Bluebird」
昔は気付かなかったけど、今聴くとかなりAORっぽいよね。パーカッション類が地味にいい味出しているところが僕好みデス。本アルバムの唯一のゲストHowie Caseyのサックスもアダルトです。

「Let Me Roll It」
Paulらしからぬブルージーなナンバー。どちらかと言えば、Johnの作品っぽいかも?

「Mamunia」
今度はPaulらしい牧歌的なナンバー。アルバムの中では地味だけど、僕の大のお気に入りデス。アルバムに1、2曲こういったフォーキーなナンバーがあるとホッとします。

「No Words」
流れるような展開が美しいナンバー。アレンジの素晴らしさに脱帽デス。

「Nineteen Hundred and Eighty Five」
昔は大して気にならなかったけど、このアルバムを聴きはじめてから約10年後あたりに、急にカッチョ良い曲だと思えるようになった。少しStonesっぽいよね!最後に「Band on the Run」のrepriseがあるのも嬉しい限りですね。

Beatles解散後初めてGeorge Martinをプロデューサーに迎えた『Tug Of War』も、Beatlesファンを満足させてくれる内容だと思いマス。Stevie Wonderとデュエットした大ヒット曲「Ebony And Ivory」をはじめポップなナンバーが目白押しデス。
posted by ez at 01:05| Comment(3) | TrackBack(1) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ポールマッカートニーで最初に手に入れて聴いたアルバムはグレイテストヒッツだったので、バンドオンザランの中のタイトル曲とジェットはこのグレイテストヒッツが初対面だったのがちょっと残念。印象が違うはずなので。
ビーナスアンドマースも好盤。1stソロアルバムも多重録音ということもあり格別なアルバム。ラムも好きな曲だらけで優れた音像のプロデュースが本当に見事なアルバム。特別好きなポール楽曲はメイビーアイムアメイズド、エブリナイト、ラム、バックシートオブマイカー、アンクルアルバートハルセイ提督、アナザーデイ、ロックショウ、あの娘におせっかい、シリーラブソングス、ウイズアリトルラック、ロンドンタウン、ジェット、ノーワーズ、グッドナイトトゥナイト といった感じです…☆(▽⌒)
Posted by マルチP at 2006年05月21日 18:25
☆追伸☆
リンゴスターのアルバムでは『リンゴ』がまず傑作なので何とかして聴いてみて下さい。意外な程、良質で楽しめる作品です。ローリングストーンレコードガイドのリンゴの記事を参考に見て下さい。ユアシックスティーン(GOOD!!)やジョンポールジョージそれぞれの提供曲も抜群。1stソロ『センチメンタルジャーニー』や『グッドナイトウイーン』も良作。ビートルズの幼い頃ひ弱で病気で死にかけてしまった偉大なドラマー、リンゴスター。ポールと一緒に長生きして下さい。
Posted by マルチP at 2006年05月21日 22:40
☆マルチPさん

ありがとうございます。

僕もWingsのGreatestはLP、CD共に持っています。
「Another Day」、「Hi Hi Hi」などアルバム未収録シングル曲をゲットするためには、どうしてもこのアルバムを入手せざるを得ない時代でしたからね。Good Night Tonightがお好きなのがウレシイですね。きっと今時の若いリスナーは、Good Night Tonightあたりが一番フィットするのではと思いマス。

Ringoと言えば、GWに観たThe Whoのドキュメンタリー映画『The Kids Are Alright』の中で、Keith Moonと語らうRingoの姿を久々に観ました。

WOWOWの6月15日のBeatlesデーも楽しみですね。ワシントンDCライブ、映画『ハード・デイズ・ナイト』、Georgeのバングラディッシュ・コンサート、Johnの映画『イマジン』、Paulのスタジオ・ライブ、Ringoのオールスターバンド・ライブ等々なかなか豪華な10時間半一挙放送みたいです。
Posted by ez at 2006年05月22日 00:01
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