録音年:1964年
ez的ジャンル:個性派新主流Jazz
気分は... :ホット&クール!
僕が自分の気持ちの中でクールネスを求めている時に聴きたくなるJazzがJoe Hendersonデス。彼をこのような位置づけにするとJazzファンからお叱りを受けるかもしれませんが...
Joe Hendersonは1950年代末から活躍するテナーサックス奏者であり、1962年にNYへ進出後は、Wayne Shorter(ts,ss) 、Freddie Hubbard(tp)、Herbie Hancock(p) 、Bobby Hutcherson(vibe)らと並んで新主流派Jazzを代表するミュージシャンの一人として注目されまシタ。闘病生活の後2001年に死去。享年64歳。
テナーサックス奏者では、John Coltrane、Sonny Rollinsといった一流どころも聴くけど、結構、Dexter Gordon、Joe Henderson、Pharoah Sanders、Hank Mobleyといった1.5流クラスのアルバムを好んで聴く。元来Jazzの奏法などに詳しくない僕にとっては、1.5流クラスの方がヘンな先入観なく、感覚的にスキorキライで聴けるのかもね?
Joe Hendersonって、僕のようなコアなJazzリスナーではない人が案外ハマるアーティストのような気がします。クラブ系リスナーから根強い支持を集めているしねっ!
クラブ系リスナーに人気のある60年代後半や70年代の作品もイイですが、僕は初リーダー作『Page One』(1963年)から『Our Thing』(1963年)、『In 'N Out』(1964年)、『Inner Urge』(1964年)、『Mode For Joe』(1966年)あたりのBlue Noteでの諸作を頻繁に聴きマス。僕はどうもJazzはBlue Note偏重の傾向があるみたいっす(^^;
その中でも『Inner Urge』が特にお気に入りデス。全体としての調和がとれているし、スリリングながらも暑苦しくなく、クールネスを感じるモーダルかつ個性的な演奏にハマったのかも?
メンバーは、Joe Henderson(ts) 、McCoy Tyner(p) 、Bob Cranshaw(b) 、Elvin Jones(ds)の4人。Hendersonのサックスは勿論ですが、案外McCoy Tynerのピアノが本作の肝かもしれません。
全曲紹介しときやす。
「Inner Urge」
タイトル通りの内面からの衝動を感じるスリリングなナンバー。とても緊張感のある演奏なんだけど、熱くなりすぎないところが、野暮ったくなくカッチョ良いっす。
「Isotope」
Jazzジャイアントの一人であり、“最も偉大な個性”と称されたピアニストThelonious Monkに捧げられたナンバー。どことなく風変わりなメロディはMonkっぽいかもしれませんね!典型的な文系人間の僕にはIsotope(同位元素)を正確に理解できないのが残念デス(; ;)
「El Barrio」
タイトルからも察しがつく通り、“スパニッシュ”をお題にした演奏が楽しめるナンバー。でも、言うほど、スパニッシュっぽくないかも?Hendersonのサックスは何か独特の雰囲気がありマス。McCoy Tynerのピアノがイイっす。
「You Know I Care」
クラブジャズ好きに人気のピアニストDuke Pearson作のバラードっす。甘すぎにない、ビタースウィート感がたまりません。シブいねぇ〜( ̄ー ̄
「Night And Day」
Cole Porterの超有名スタンダード。「Night And Day」はずっと好きな曲で、このアルバムも正直この曲目当てで購入した。でもって聴いてビックリ!それまでの僕の「Night And Day」像を物の見事に壊してくれまシタ。まさに“Inner Urge(内なる衝動)”ってカンジだったなぁ。とにかくグルーヴ感十分でカッチョ良い!この1曲だけでも、このアルバムを聴く価値アリだと思いますd(^ ^d)♪
週末の夜、中目黒あたりで落ち着いて飲んでいる気分にピッタリの音楽かも?
ズッコケました。
ありがとうございます。
一番好きなJoe Henderson作品かもしれません。
「Night And Day」をはじめジョーヘンの美学が貫かれた素晴らしい作品だと思います。