2009年08月07日

Lee Morgan『Cornbread』

Morgan、McLean、Mobleyの三菅、Hancockも参加した充実作☆Lee Morgan『Cornbread』
Cornbread
録音年:1965年
ez的ジャンル:天才ジャズ・トランペッター
気分は... :メンツを見ただけでグッときます!

欧州サッカーの新シーズンが各国で続々と開幕を迎えますね。
特に今シーズンは来年の南アフリカW杯を意識しながら観戦すると楽しめそうですね。

日本代表で言えば、スペイン1年目の中村俊輔(エスパニュール)に関するニュースが多いですが、個人的にはオランダ・エールディヴィジの本田圭佑(VVVフェンロ)、イタリア・セリエAの森本貴幸(カターニャ)に注目しています。特に、開幕戦で大活躍した本田圭佑は、オランダの強豪PSVへの移籍が現実味を帯びてきましたね。

正直、最終予選を戦った日本代表のメンバーではW杯本選でのグループリーグ突破は難しいと思います。特に攻撃面で物足りなさを感じますねぇ。その意味でも得点感覚に優れた森本、本田には期待をしてしまいます。二人がそれぞれのリーグで大活躍し、自信と勢いをそのまま代表に持ち込む...なんてシナリオになれば最高なんですけどねぇ!

あとは今週末に開幕するフランス・リーグアンのレンヌに移籍した稲本の復活にも期待しています。指揮官が元ガンバ大阪監督のアントネッティであり、彼に追い風が吹くと良いのですが...

天才ジャズ・トランペッターLee Morgan(1938-1972年)の5回目の登場です。

本ブログでは、これまで以下の4枚のリーダー作を紹介してきました(録音順)。

 『Lee Morgan Vol.3』(1957年)
 『Candy』(1958年)
 『The Rumproller』(1965年)
 『Charisma』(1966年)

5枚目に紹介するのは『Cornbread』(1965年)です。

メンバーはLee Morgan(tp)以下、Hank Mobley(ts)、Jackie McLean(as)、Herbie Hancock(p)、Larry Ridley(b)、Billy Higgins(ds)というセクステット編成です。

Morgan、McLean、Mobleyの三菅、Hancockのピアノの存在感、RidleyとHigginsによる強力リズム隊...メンバーを眺めただけでもワクワクしてくる編成ですよね。

さて、内容の方ですが、ジャズ・ロック、ボサノヴァ調、バラード、ハードバップとバラエティに富んだ内容でいろいろな楽しみ方ができるのでは?

個人的にはボッサな「Ceora」、格好良くキメてくれるハードバップ「Most Like Lee」に相当グッときます。

タイトルとなっているCornbreadとは、小麦で作ったパンを食べられなかった貧しい黒人奴隷が、飼料のとうもろこしの粉を利用して作ったパンのことです。当時のアメリカの状況も踏まえて深読みすると興味深いですね。

「Ill Wind」以外はMorganのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Cornbread」
ヒット曲「The Sidewinder」と同タイプのジャズ・ロック。ファンの中には"「The Sidewinder」よりコチラが好き"という方もいるのでは?「The Sidewinder」のMorgan、「Watermelon Man」のHancock、その両方でドラムを叩いていたHigginsがこの手の8ビートをプレイすれば悪いはずがありませんよね!ベースのLarry Ridleもいい仕事しています!
http://www.youtube.com/watch?v=jGz_Z5KDsKc
※音源がスタートするまで約57〜58秒要するのでご注意下さい。

「Our Man Higgins」
Higginsの名を冠したタイトルの通り、リズミックな演奏が魅力です。主役はHigginsと言いたいところですが、本演奏に関してはMcLeanでしょうね。先発McLean、2番手Morgan、三番手Mobleyとソロをとる三菅ですが、McLeanの圧倒的なプレイに負けじと、Morgan、Mobleyも続きます。ここでも地味ながらLarry Ridleのウォーキングベースによる好サポートが光ります。
http://www.youtube.com/watch?v=O9oNYcq5iuQ

「Ceora」
個人的には本作のハイライト。今の時期に本作を取り上げたのもこの演奏が聴きたかったからです。エレガントなボッサ・チューンに仕上がっています。僕の妄想で言えば、白金マダムが優雅にイタリアン・レストランでランチといったイメージでしょうか(笑)。リリカルなMorgan & Mobleyもグッドですが、インテリジェンス溢れるHancockのピアノがサイコー!です。
http://www.youtube.com/watch?v=5V3PXsHqw7M

「Ill Wind」
Ted Koehler作詞、Harold Arlen作曲のスタンダード(1934年作)。Horace Silver、Ella Fitzgerald等もカヴァーしています。ブルージーかつスタンダード感たっぷりの演奏がいいですね。特にMorganの小粋なミュートに相当グッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=eCmbA6wX1QU

「Most Like Lee」
「Ceora」と並ぶ僕のお気に入り。迷いなく突き抜けた感じがいいですね。ここでは三菅の先頭をきるMobleyのプレイに注目したいですね!MobleyとMorganの相性の良さを実感できる演奏なのでは?勿論、Morganのキマり過ぎのプレイもグッド!

こういったアルバムがさほど話題にならないのがMorganのスゴイところかもしれませんね。
posted by ez at 00:33| Comment(6) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
ウーン..Morgan、カッコよすぎです。
何がカッコいいのかうまく言えませんが、酒にオンナにクスリに明け暮れ、ついでにトランペットだってこのくらい吹けちゃうわけよ!
といった憎たらしさがありますね。あくまで私のイメージですが。

このアルバムではやはり「Ceora」にとどめを刺すのでしょうか?
アルバム全体の流れもいいですよね。
中盤のシブい路線からラスト軽快な「Most Like Lee」で締めるところなんかシビれます。
メンバーはもう安心二重丸ですね!
Posted by Kaz at 2009年08月09日 23:58
Kazさん

ありがとうございます。

確かにこれだけ格好良ければモテ男君間違いなしですよね!
僕などは惚れ惚れしてしまいます(笑)

本作はメンバーだけでヨダレものですね!
やはりボッサな「Ceora」と突き抜けた「Most Like Lee」がサイコーですね。

こんな素晴らしい作品が、必ずしも代表作ではない点にMorganの凄さを感じます。
Posted by ez at 2009年08月10日 00:16
ezさん、こんばんは。

「Ceora」良いですよね。
今まで何度聴いたことか。
トランペッターとしての技量も優れていますが、作曲家としてももっと評価したい人ですね。

ところでお願いがあるのですが、、、
私のブログにお薦めリンクとしてezさんの「音楽の園」をリンク(貼り付け)しても宜しいでしょうか?
出来れば相互リンクなら尚嬉しいのですが。
リンクを貼ることによって多くのブログ友ができました。
ちょっと大袈裟ですが、これは自分にとって大きな宝ですね。

是非ご検討をお願いいたします。

ではでは。
Posted by nanmo2 at 2009年10月21日 22:30
☆nanmo2さん

ありがとうございます。

「Ceora」のエレガントな雰囲気はいいですね。
ご指摘の通り、Morganの作曲家としての能力を示す1曲ですね。

> リンク(貼り付け)しても宜しいでしょうか?
> 出来れば相互リンクなら尚嬉しいのですが。

リンクはご自由にどうぞ!
相互リンクに関しては、これまでも他のブロガーの方から何度かお申し出があったのですが、全てお断りさせて頂いております。ブログ開設以来の運営方針ですので、何卒ご容赦願います。
Posted by ez at 2009年10月22日 03:08
ezさん、こんばんは。

リンクの件、ご了承くださりありがとうございます。
早速、貼らしてもらいますね。
相互リンクに関しては了解しました。

今後ともどうぞ宜しくお願いします。

ではでは。
Posted by nanmo2 at 2009年10月22日 22:39
☆nanmo2さん

わがまま言って、本当に申し訳ありません。
今後ともよろしくお願い致します。
Posted by ez at 2009年10月23日 13:00
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