2009年09月23日

D'Angelo『Brown Sugar』

新しいR&Bの流れを方向づけたデビュー作☆D'Angelo『Brown Sugar』
ブラウン・シュガー
発表年:1995年
ez的ジャンル:NCS系R&B
気分は... :ドルフィンズ連敗(泣)

アメフトのNFLは第2週が終了しました。
我がマイアミ・ドルフィンズは、ホームのマンデーナイト・ゲームで強豪コルツと対戦しました。

攻撃時間でコルツを大きく上回り、圧倒的なドルフィンズ・ペースでしたが...結果は23対27でコルツの勝利!

連敗スタートとなってしまいましたが、先週の体たらくから立ち直り、ドルフィンズらしい戦いぶりにホッとしました。
次週からの巻き返しに期待したいものです。

さて、90年代R&BのカリスマD'Angeloの久々の登場です。

『Voodoo』(2000年)、『Live At The Jazz Cafe, London』(1996年)に続いて紹介するのは、衝撃のデビューアルバム『Brown Sugar』(1995年)です。

"ニュー・クラシック・ソウル(NCS)"や"ネオ・ソウル"と呼ばれた、新しいR&Bの流れを方向づけた歴史的なアルバムです。90年代R&Bのマスト・アイテムですね。

プロデュースはD'Angelo、Bob Powerが中心。シーンに衝撃を与えた独特のサウンドはD'Angelo本人の才能もさることながら、辣腕エンジニアBob Powerの貢献もかなり大きいと思います。それ以外にAli Shaheed Muhammad(A Tribe Called Quest)Raphael Saadiq もプロデューサーとして参加しています。

サウンド的には70年代、80年代のクラシック・ソウルとHip-Hopを通過してきた90年代感覚のグルーヴを自然なかたちで融合させている感じですね。全体を流れる浮遊感、ジャジー感も特徴的ですね。

「Brown Sugar」「Cruisin'」「Lady」「Me and Those Dreamin' Eyes of Mine」というシングル曲をはじめ、妖しく、セクシー&ミステリアス、そしてメロウなD'Angeloワールドを堪能できます。

13年経った今でも色褪せない魅力を持った作品です。

全曲紹介しときやす。

「Brown Sugar」
ニュー・クラシカル・ソウル、ネオ・ソウルの到来を印象づけたタイトル曲。Ali Shaheed Muhammedとの共同プロデュース&共作。アルバムからの1stシングルとして全米R&Bシングル・チャート第5位となりました。歌の内容自体は今の日本ではタイミングが悪いですが、セクシー&ミステリアスで太いグルーヴ感がNCSを象徴するものとして今聴いてもグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=Iq_EfpGAH4o

Kool G RapをフィーチャーしたBeatminersによるリミックス等も楽しめます。
D'Angelo feat. Kool G Rap「Brown Sugar (Beatminers Remix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=y_x1JF0tGY4
D'Angelo「Brown Sugar (Soul Inside 808 mix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=16A-yyzboDE

「Alright」
うねるベースラインと浮遊するエレピにグッときますね。まさにオールライトな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=sPzy6b2k2dA

「Jonz in My Bonz」
当時のパートナーAngie Stoneとの共作です。シングル曲以外ではクールな浮遊感にグッとくる本曲が一番好きですね。
http://www.youtube.com/watch?v=aiubo1t8NW8

「Me and Those Dreamin' Eyes of Mine」
アルバムからの4thシングル。個人的にはアルバムで一番のお気に入りです。D'Angeloのセクシー&メロウな魅力を一番堪能できる楽曲なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=2848PMaJR_o

アルバムには未収録ですが、Erick Sermonがリミックスし、Redmanも参加しているDef Squad Remix、Common「I Used To Love H.E.R.」を使ったDreamy Remix、DJ PremierによるTwo Way Street Mix、Just Tha Beat Mix、さらにはJ Dilla(Jay Dee)によるDave Grusin「The Colorado Trail」ネタのJay Dee Remixリミックス等リミックスも充実しています。

「Me and Those Dreamin' Eyes of Mine(Def Squad Remix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=Z2KQ3U45Vfs
「Me and Those Dreamin' Eyes of Mine(Jay Dee Remix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=MtZV-CkqONg

「Sh*t, Damn, Motherf*cker」
そのままタイトル表示できなかったXXXな1曲。不倫がらみの修羅場を歌っています。その歌詞内容とは別に、ダークなグルーヴ感にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=JIy3Y_lESgE

「Smooth」
ミステリアスな雰囲気で浮遊するグルーヴ感が D'Angeloらしいですね。Princeに通じる妖しいセクシー感とアーバン・コンテンポラリーな雰囲気が絶妙なバランスで入り混ざっているのがグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=8Qd89GWQgMo

「Cruisin'」
アルバムからの2ndシングルはSmokey Robinsonによる1979年のヒット・シングルをカヴァー。全米R&Bシングル・チャート第10位となりました。D'Angeloらしい浮遊感のある雰囲気がグッド!クラシック・ソウルを90年代感覚のヴォーカル&グルーヴで聴かせる、まさに"ニュー・クラシック"なソウル・チューン。Smokeyのオリジナルと聴き比べるのも楽しいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=JAfuUZRou7g

Smokey Robinson「Cruisin'」
 http://www.youtube.com/watch?v=fwiwEdTZ-7c

Dallas Austinによるリミックスもあります。
「Crusin(Dallas Austin Remix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=rfFVO-zfnFE

「When We Get By」
ジャジーな味わいが前面に出た仕上がり。"ジャジー"というのも本作を特徴づける1つのキーワードかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=zmZJbCobM6k

「Lady」
アルバムからの3rdシングルはRaphael Saadiqとの共演(共同プロデュース&共作)。全米シングル・チャート第10位、同R&Bシングル・チャート第2位のヒットとなりました。D'AngeloとRaphaelのタッグらしく、D'Angeloのセクシーな魅力とRaphaelらしいヴィンテージ感が見事に融合したメロウ・スロウに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=3jUSTOplIzc

DJ Premierによるリミックス(AZのラップをフィーチャー)もあります。
D'Angelo feat. AZ「Lady(Remix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=A8sZcxwinRw

「Higher」
ラストはゴスペル・テイストのソウル・チューン。ファルセット・ヴォイスによる高揚感はいかにもD'Angeloらしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=RgDzsy_IlYQ

本作の流れを受けて、Erykah BaduMaxwellEric BenetRahsaan Patterson等、才能あるR&Bアーティストが続々と登場することになります。
posted by ez at 00:02| Comment(2) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ん〜、このアルバムを皮切りに、ほんとにいろんなアーティストが出てきましたよね。
その門戸を開いたっていうのは、ほんとにすごいと思います。
このアルバムの黒さっていったら、やばいです。
復活大希望。
Posted by musiqmusiq at 2009年10月01日 12:29
☆musiqmusiqさん

ありがとうございます。

D'Angeloをはじめ、Erykah Badu、Maxwell、Eric Benet、Rahsaan Patterson等ワクワクする作品だらけの時代でしたね。

Rahsaan Pattersonは地道に頑張っているし、Eric Benet、Maxwellも復調してきたので、そろそろD'Angeloの出番という気がしますね!
Posted by ez at 2009年10月02日 09:06
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