2009年10月25日

Brian Auger's Oblivion Express『Reinforcements』

ムーグを大胆に取り入れた充実作☆Brian Auger's Oblivion Express『Reinforcements』
Reinforcements
発表年:1975年
ez的ジャンル:クロスオーヴァー系ジャス・ロック
気分は... :CDのデータは正しいですか?

Brian Auger率いるBrian Auger's Oblivion Expressの4回目の登場です。

これまでBrian Augerに関しては、これまで以下の4作品を紹介しました(発売順)。

Brian Auger & The Trinity
 『Streetnoise』(1969年)
Brian Auger's Oblivion Express
 『Second Wind』(1972年)
 『Closer to It!』(1973年)
 『Straight Ahead』(1975年)

今日紹介するのは1975年の作品『Reinforcements』です。

唐突ですが、僕は本作のCDを2枚持っています。
ある理由で買い直しました。

リマスターやボーナス・トラック追加、紙ジャケ仕様等さまざまな理由で、同じ作品のCDを複数枚持っていること自体は特に珍しいことではありませんよね。僕の場合、そうした理由でThe Who『Who's Next』などは3枚持っています。

しかしながら、本作を買い直した理由は、中身(データ)が本作ではなかったから(笑)

中古品CDでジャケとCD本体が違うことは頻繁にありますが、この場合はCD本体へのプリントも間違いなく、Brian Auger's Oblivion Express『Reinforcements』でした。でも収録されていたデータは、コンテンポラリー・ゴスペル・グループAnointedのデビュー作『Spiritual Love Affair』(1993年) だったのです。

冷静に聴けば、明らかに90年代のサウンドなのですが、まさかデータが違うかもしれないという前提で聴くこともなく、"さすがBrian Augerは時代を先取りした音を創っているなぁ""かなりソウルフルな作品だなぁ"くらいの認識で当初は聴いていました。人間の思い込みというのは怖いものです(笑)

まぁ、中身が『Reinforcements』ではないことは程なく気付いたのですが、では中身は誰なのか?という事実を知ったのは、iTunesで音源をデータベース参照した時ですから、せいぜい5〜6年前の出来事だったと思います。

正真正銘の『Reinforcements』(1975年)を買い直し、ようやく本当の音を聴けた時は大感動でしたね。そんな経緯があり、特に思い入れの強いBrian Auger作品です。

本作におけるメンバーは、Brian Auger(org、el-p、syn)、Jack Mills(g)、Clive Chaman(b)、Dave Dowle(ds)、Lennox Langton(per、conga)、Alex Ligertwood(vo、g、per)の6名。ベースのClive ChamanはJeff Beck Groupのメンバーとしてご存知の方もいるかもしれませんね。

内容はこの時期のグループの充実ぶりが窺える内容です。
ムーグを大胆に取り入れ、よりクロスオーヴァー/フュージョン色が濃くなった仕上がりになっています。

Oblivion Express作品がお好きな人ならば、間違いのない1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Brain Damage」
オススメその1。スタジオでのジャム・セッションの出来栄えがあまりに良かったので、そのまま録音してしまったオープニング(Jack Mills/Alex Ligertwood作)。ムーグの音がビンビンくるミッドテンポのジャズ・ファンクです。まさに脳がヤラれてしまう演奏かもしれませんね。

「Thoughts from Afar」
Brian Auger作。淡々とした中に漂う幻想的なムードに惹かれます。

「Foolish Girl」
オススメその2。Clive Chamanの作品。ソウルフルなメロウ・グルーヴに仕上がっています。グループの持つクロスオーヴァーな魅力を存分に堪能できる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=8stdW24QJoM

「The Big Yin」
オススメその3。あまり語られることのない曲ですが、疾走感溢れるカッチョ良さに溢れています。Jack Mills/Alex Ligertwood作。

「Plum」
オススメその4。メロウネスで言えば、Alex Ligertwood作の本曲がアルバム随一です。このグループならではのメロウ・ソウルに仕上がっていると思います。

「Something out of Nothing」
オススメその5。Lennox Langton作である本作は、パーカッション奏者の作品らしい躍動するブラジリアン・フュージョンに仕上がっています。爽快はフルートはClive Chamanです。ブラジリアン・フュージョンが好きな人は気に入るでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=v5K9F6ioXhE

「Future Pilot」
Brian Auger作。ジワジワ迫ってくる幻想的な仕上がり。一気に加速する後半の盛り上がりがグッときます。

ちなみに意図せずに入手することとなったAnointed『Spiritual Love Affair』(1993年)も、コンテンポラリー・ゴスペルとして楽しめる作品であり、今ではそれなりに気に入っています。

皆さんは、僕のようにCDのプリント内容とデータが異なっていた経験ってありますか?
posted by ez at 06:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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