発表年:2009年
ez的ジャンル:男性R&Bシンガー/プロデューサー
気分は... :短期間でアルバム2枚リリースとは凄い!
ここ数日疲れがどっと出てグロッキー気味です。
今回は期待の男性R&Bシンガー/プロデューサーRyan Leslieの2ndアルバム『Transition』です。
Ryan Leslieは1978年ワシントンD.C.生まれの男性R&Bシンガー/ソングライター/プロデューサー。15歳でハーバード大学に入学し、19歳で卒業したという学歴の持ち主です。
その後は裏方として、様々なアーティストの作品のプロダクションに関与してきました。有名どころではBeyonce、Cassie、Donell Jones、Fabolous、Kid Cudiらがいます。一番のヒットは2006年にリリースしたCassie「Me & U」ですかね。個人的にはSlim feat. Fabolous & Ryan Leslie「Good Lovin」が好きです。
Beyonce「Keep Giving Your Love To Me」
http://www.youtube.com/watch?v=2bBIXCdKLMs
Cassie「Me & U」
http://www.youtube.com/watch?v=GvpqfHBZEeU
Donell Jones feat. Jermaine Dupri「Better Start Talking」
http://www.youtube.com/watch?v=BUQiQqcNARU
Slim feat. Fabolous & Ryan Leslie「Good Lovin」
http://www.youtube.com/watch?v=8obuMVnT61U
Fabolous「Everything, Everyday, Everywhere」
http://www.youtube.com/watch?v=1TZMKWnf-OA
Kid Cudi「Can I Be」
http://www.youtube.com/watch?v=W2GjTG3NS40
そして、2007年からは自らのソロ・アーティスト活動を活発化させ、「Diamond Girl」、「Addiction」(feat. Cassie & Fabolous)、「How It Was Supposed To Be」といったシングルをリリースします。
Ryan Leslie「Diamond Girl」
http://www.youtube.com/watch?v=KLYhNmXDVxE
Ryan Leslie feat. Cassie & Fabolous「Addiction」
http://www.youtube.com/watch?v=jZHw9T_8NXg
Ryan Leslie「How It Was Supposed To Be」
http://www.youtube.com/watch?v=w9WA2tHk3ck
2008年にはこれら3枚のシングルを含むデビュー・アルバム『Ryan Leslie』を発表します。そして1年も経たないうちに今日紹介する2ndアルバム『Transition』をリリースしました。
一般には『Ryan Leslie』が1stアルバムですが、Ryan本人は2005年に制作した『Just Right』を1stアルバムと呼んでいるようです。
今時、1年に2枚のオリジナル・アルバムをリリースするアーティストなんて珍しいですよね。それだけRyan Leslieは乗っているアーティストと言えるかもしれません。
今時のエレクトロ・サウンドをバックにした哀愁のメロディにグッとくるアルバムです。キラキラ・シンセがクセになります。
Fabolousらラッパーとの共演も多いせいか、Ryan Leslieのことを"ネクストKanye West、ネクストPharrell"と呼ぶ人もおり、Hip-Hopサイドからも注目されているみたいですね。本作でもヴォーカルのみならずラップを披露していますし、サウンド面でも確かにKanye West『808s & Heartbreak』、The Neptunes、Pharrellあたりに通じるものがあるかもしれません。
いろいろな意味で2009年らしい男性R&Bアルバムという気がします。
そう言えば、Ne-Yo、Fabolous、Ryan Leslieの3人でユニットを組むという噂もありますがどうなるんですかね。
全曲紹介しときやす。
「Never Gonna Break Up」
スペイシーなシンセが印象的なミッド・グルーヴ。派手に鳴り響くシンセと抑えたRyanのヴォーカルがよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=NEmtAWY6Xz8
「Something That I Like」
ClipseのPusha Tをフィーチャー。The Neptunesっぽいトラックも目立つ本作で、長年The Neptunesにプロデュースを任せているClipseのPusha Tが参加しているというは面白いですね。哀愁モードのHip-Hopチューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=il7PgVeP-1o
「Zodiac」
80年代を意識したようなエレクトロなミッド・グルーヴ。エレクトロ路線の作品が目立つ2009年らしいと言えばらしいのかも?歌のみならずラップもそつなくこなすあたりは今時のR&Bシンガーらしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=OCndPfEslT4
「Is It Real Love」
僕の一番のお気に入り曲。エレクトロ・サウンドの中にも人肌の温もりを感じる作りが好きですね。曲としてもアルバムで一番の美メロなのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=bwK3bqhJIYk
「Sunday Night」
めくるめくエレクトロ・サウンドって雰囲気が印象的です。「Is It Real Love」同様、哀愁の美メロR&Bって感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=YMo4Q49BCvU
「You're Not My Girl」
アルバムからのリードシングル。エレクトロなダンス・チューンに仕上がっています。Michael Jacksonっぽいと評している記事が目立ちますが、ヴォーカル・スタイルが異なるせいか、僕はあまりそのような印象は受けません。
http://www.youtube.com/watch?v=NA1kbba9ucQ
「To The Top」
「Is It Real Love」と並ぶ僕のお気に入り。80年代アーバン・ソウルの雰囲気を2009年らしいサウンドで再現しているのがいいですね。2009年らしい大人のアーバンR&Bチューンにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=fp_j9VzYfJ4
「Nothing」
独特の雰囲気を持った曲ですね。曲が進むほどにどんどん引き込まれていきます。
http://www.youtube.com/watch?v=tMiQFtCKdUE
「Guardian Angel」
この曲も大好き!ピアノの美しい響きが哀愁メロディとよくマッチしてグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=k9ilitzH_iY
「All My Love」
2009年らしいヘンテコ感が漂うエレクトロ・チューン。ヘンテコなんですが急に美メロが割り込んできたりして面白いです。
http://www.youtube.com/watch?v=FANl4KGBpL0
「I Choose You」
ラストはバラード。本作で唯一残念なのは強力なバラードが欠けるですかね。本曲も悪くはありませんが決定打までには至っていない気がします。
http://www.youtube.com/watch?v=y2cDY7N3UsQ
本作を気に入った方は1st『Ryan Leslie』(2008年)もどうぞ!
『Ryan Leslie』
2007年に「Used to Be」というBootleg / Unauthorizedが有る様ですね。
http://rateyourmusic.com/artist/ryan_leslie
ありがとうございます。
公式サイトでRyan本人は2005年制作の『Just Right』を1st、『Ryan Leslie』を2nd、『Transition』を3rdと呼んでいるようです。
『Used To Be』はNas、Snoop Dogg、Talib Kweliをフィーチャーした曲が含まれており、そのあたりは興味深いですよね。