発表年:1972年
ez的ジャンル:マッタリ系ロック
気分は... :ありのままの自分で!
このブログを熱心に閲覧して頂いている私の大切な知人のお母様に、この記事投稿を捧げたいと思いますm(_ _)m
以前にも書いたが、Todd Rundgren、Al Kooper、Van Morrisonという3人は、“なんで売れないの?でも売れたらイヤだーっ!”ってタイプのお気に入りミュージシャンだ。
Al Kooperについては、Todd Rundgren、Van Morrisonほどのファン意識はないんだけど、何故だか昔から気になる存在だ。きっと、学生時代に熱心にロック史を研究している段階で、Bob Dylanの『Highway 61 Revisited』、『Blond On Blond』、Blood, Sweat & Tears(BS&T)、Mike Bloomfield/Stephen Stillsとの『Super Session』など至る所でAl Kooperの名前を目にし、実際の彼の音楽を聴く以前に、すでにロック界の裏仕掛け人みたいなイメージが出来上がっていたのかもしれないね。僕の場合、ありがちなパターンなんだけど...
で、実際に聴いた中では、Bob Dylan『Highway 61 Revisited』収録の不朽の名曲「Like a Rolling Stone」のインパクトが大きかったかなぁ。当時ロック少年だった僕にとって、Bob Dylanの初期のモロにフォークなアルバムにかなり戸惑いを覚えていたが、「Like a Rolling Stone」のイントロのAl Kooperのオルガンの音色を聴いて、ホッとした記憶がある。
で、僕がリアルタイムで聴いたAl Kooperは、今では熱烈なファン以外からは殆ど無視されているアルバム『Championship Wrestling』(1982年)だった。当時聴いていたFMラジオ番組「サウンドストリート」で渋谷陽一氏が紹介しているのを聴いたんだけど、Al Kooperへの事前期待値が高すぎたのか、正直肩透かしを食った記憶がある。どんな曲だったかも全く覚えていないし、その後このアルバムの曲を耳にしたことは一度もない。
今でも僕がよく聴くAl Kooperのソロ作は、『New York City (Youre A Woman)』(1971年)、『Naked Songs』(1972年)の2枚かなぁ。個人的には、『New York City (Youre A Woman)』が一番のお気に入りアルバム。ちなみにこのアルバムの邦題『紐育市』でNYの漢字表記を知った。はじめは読めなくて、Pink Floydの『原子心母 』パターンの邦題だと思っていたなぁ。
ただし、“Al Kooperと言えば「Jolie」でしょ!”って方も多いと思うので、「Jolie」収録の『Naked Songs』を紹介します。一般的には、このアルバムが彼の最高傑作という評価だしね!
オススメ曲を紹介しときやす。
「Jolie」
言わずもがなの名曲ラブソング。でも、このJolieがQuincy Jonesの娘のことだとか、バックが僕もアルバムを数枚持っているAtlanta Rhythm Section(ARS)のメンバーだと知ったのはつい最近のことっす。
Free Soulファンは、オリジナルは勿論のこと、LatimoreやDawnのカヴァーもお馴染みですよね。多分、多くの人が聴いたことがある「Jolie」は以前にソニー「Cyber-shot」のCMに使われていた日本人女性シンガーYOSHIKA(m-floと共演したあのYOSHIKA)のバージョンじゃないかな。でも、あのカヴァーは正直、Al Kooperと言うより、僕も大好きなCosa Nostraのバージョンのカヴァーってカンジだよね。
Al Kooperに申し訳ないけど、僕も実はCosa Nostraバージョンがダントツのお気に入りです。オリジナルのマッタリとしたスローテンポもいいんだけど、Cosaバージョンのグルーヴィーで爽やかな「Jolie」が僕にはマッチしてます。CosaバージョンはシングルCDで持っているんだけど、通常バージョン以外にHappy、Nice、Coolという3つの別バージョンが収録されており、かなり楽しめマス。
脱線するけど、Cosa Nostra大好きっす。70年代の洋楽好きの心をくすぐるグループですよね!
「(Be Yourself) Be Real」
実際のアルバムは、この曲がオープングっす。う〜ん、考えさせられるタイトルだし、本アルバムにおけるAl Kooperの基本スタンスなのだと思いマス。まさにNaked Songsなんだろうねぇ!“Be Yourself,Be Real”僕が人生で今一番大切にしていることもコレなのかもしれないなぁ!
「At The Years Go Passing By」
哀愁漂うブルージーなナンバー。まさに泣きのギターってカンジっす。
「Been And Gone」
ちょっと訳がわからない不思議なナンバー。何コレ?と呆然としている間に約2分半の曲が終わってしまう。Todd Rundgrenもそうだけど、アルバムに必ずこの手の曲が1曲は収録されているのがお茶目で好きだなぁ。
「Sam Stone」
ベトナム戦争へ出兵したある兵士について歌った曲。John Prineという人のカヴァー曲です。これもARSがバックを努めています。このジーンと心に響くカンジは確かにARSっぽいかも?
「Peacock Lady」
フォーキー&グルーヴィーなナンバー。地味だけど、お気に入りのナンバーっす。
「Where Were You Whan I Needed You」
多分、「Jolie」に次ぐ本アルバムの人気曲。Free Soulのコンピアルバム『Classic Of Al Kooper』でも、本アルバムから「Jolie」とこの曲の2曲がセレクションされていマス。Free Soulファンにはたまらないファンキーなオルガン・ナンバーっす。
どの曲とは言いませんが、Cosa Nostraにもこの曲のフレーズを巧みに使っている曲がありますよねぇ〜!嬉しくて思わずニヤリとしちゃいマス。
「Unrequited」
エンディング・ナンバーのタイトルが“不公平”。何ともへヴィーですなぁ。
まぁ、エンディング曲のように、人生は不公平だと実感することが最近は多い。でも、人には運命があるのだと思う。そういった不公平を背負って生きるのも“Be Real”なんだよねぇ。自分に正直に生き抜けば、不公平だろうど、不幸だろうと、短い人生であろうと生きた意味があるのではと思う。だから僕は何があろうと人生を諦めない♪ってマジ話かよ〜!って思わないで〜☆案外僕はマジメな人なんですっ!
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今一度聴いてみて再評価してみて下さい。
ありがとうございます。
Chicagoと同じで、Al Kooperも長いキャリアの中でいろんな顔を持つミュージシャンなので、リスナー側もいろんな楽しみ方ができるんでしょうね。
僕も決してBS&Tを聴かない訳ではなく、たまたま暫く聴いていないだけですので、そのうち気分がBS&Tになる日が到来すると思います(笑)