2010年04月03日

Matt Bianco『Whose Side Are You On』

Basiaも参加のデビュー・アルバム☆Matt Bianco『Whose Side Are You On』
探偵物語
発表年:1984年
ez的ジャンル:フェイク・ボッサ/ラテン系UKポップ
気分は... :探偵物語と言えば...

今日は日本でも根強い人気を誇るUKのポップ・ユニットMatt Biancoのデビュー・アルバム『Whose Side Are You On』(1984年)です。

Matt Biancoは、Haircut 100らと並ぶファンカラティーナの代表グループBlue Rondo A La TurkのメンバーであったMark Reilly(vo)が、Blue Rondo A La Turk解散後に同僚Danny White(key)とポーランド出身の女性シンガーBasia(Basia Trzetrzelewska)と共に結成したグループです。当初はKito Poncioni(b)もメンバーでしたがデビュー直前に脱退した模様です。

1984年にシングル「Get Out Of Your Lazy Bed」でデビューし、同年デビュー・アルバム『Whose Side Are You On』(1984年)をリリースします。

しかし、同作を最後にDanny WhiteBasiaが脱退し、代わりにMark Fisherが加入します。こうして二人Mark体制でその後も『Matt Bianco』(1986年)、『Indigo』(1988年)、『Samba in Your Casa』(1991年)等のアルバムをリリースするなど今日までコンスタントに活動しています。2004年にはオリジナル・メンバーが一時的に再集結し、アルバム『Matt's Mood』をリリースしています。

日本では2003年から数年間、日産・ティアナのCMに「What a Fool Believes」The Doobie Brothersの名曲カヴァー)が使用され、話題となりましたね。

Matt Bianco「What a Fool Believes」
 http://www.youtube.com/watch?v=yS3Fn-cpRuw

また、Basiaはグループ脱退後ソロ・アーティストとして活躍し、日本でも人気を博しました。Basiaの「Smooth Operator」Sadeの名曲カヴァー)も日産・ティアナのCMに使われていました。

Basia「Smooth Operator」
 http://www.youtube.com/watch?v=BIQDQgo8EKk

さて、今日紹介するデビュー・アルバム『Whose Side Are You On』(1984年)はオリジナル・メンバー唯一のアルバム(その後再結集してアルバムもリリースしていますが)として、彼らのアルバムの中でも別格扱いかもしれませんね。

僕も2nd以降のアルバムも持っていますが、圧倒的に本作『Whose Side Are You On』を聴く頻度が高いですね。

本作には『探偵物語』という一見意味不明な邦題が付けられていますが、これはMatt Biancoというグループ名が「スパイ大作戦」などのスパイ・ドラマに由来しており、それを意識したものです。「スパイ大作戦」のサントラを記事にするほどスパイものが大好きな僕としては、そのあたりにも惹かれます。

アルバムの内容はラテン、ブラジルなどのエッセンスを取り入れたお洒落なUKポップに仕上がっています。いかにもフェイクなラテン、ブラジル・サウンドですが、それもスパイものサントラに通じるものがあってグッときます。

Swing Out SisterAntenaあたりと並んで軽く見られがちなアーティストですが、先入観を持たずに聴けば結構楽しめると思います。

フリーソウル・ファンに人気の「Whose Side Are You On?」「Half A Minute」「Get Out Of Your Lazy Bed」をはじめ、いい曲揃っていますよ!

でも『探偵物語』と聞くと松田優作のドラマが観たくなりますね(笑)

全曲紹介しときやす。

「Whose Side Are You On?」
オススメその1。フリーソウル・ファンは要チェックのオープニング。いかにもフェイクっぽいんですが、それを逆手に小粋に聴かせてしまうジャジー・チューン。80年代UKっぽくていいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=BU4H87kjl90

「More Than I Can Bear」
オススメその2。ボッサ・テイストのポップ・チューン。シングルにもなりました。シンセ・サウンドで上手くボッサ・テイストを醸し出しているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=DLAFQwIyK6s

「No No Never」
怪しげな哀愁のラテン・グルーヴ。この曲もフェイクっぽさが魅力です。B級スパイ映画の女スパイが活躍するお色気シーンにピッタリなのでは?

「Half A Minute」
オススメその3。シングルにもなった爽快ボッサ・チューン。Basiaの魅力全開の本曲がおそらく一番の人気曲なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=2DxnCiwL8-0

「Matt's Mood」
オススメその4。インストながらもクールなジャズ・ファンク・チューンとして人気ですね。ゲストのRonnie RossのサックスとRobin Jonesのパーカッションがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=_rQqRjOl8as

「Get Out Of Your Lazy Bed」
オススメその5。UKシングル・チャート第15位となったデビュー・シングル。楽しく軽快なジャンプ・チューンに仕上がっています。カヒミ・カリィもカヴァーしていましたね。
http://www.youtube.com/watch?v=vAc4q1YqdOU

「It's Getting Late」
この曲もいかにもフェイクっぽいですね。でもそこが好きです。ファンカラティーナ・バンド出身らしい仕上がりなのでは?

「Sneaking Out Of The Back Door」
オススメその6。スマートなUKポップ・チューン。Basiaのはつらつとしたヴォーカルがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=-CcyLGh4Whw

「Riding With The Wind」
あまり語られることのない地味な存在の曲ですが、なかなか小粋なラテン・チューンに仕上がっています。特に終盤の盛り上がりにグッときます。

「Matts Mood II」
ラストはインスト・チューン。Danny Whiteのキーボード・プレイが冴えます。
http://www.youtube.com/watch?v=sU2_nDmA-PA

興味がある方は2nd以降の作品もチェックしてみてください!

『Matt Bianco』(1986年)
Matt Bianco

『Indigo』(1988年)
インディゴ

『Samba in Your Casa』(1991年) ※「What a Fool Believes」収録
Samba In Your Casa

Basiaのソロ作もどうぞ!

『Time and Tide』(1987年)
タイム・アンド・タイド

『London Warsaw New York』(1989年)
London Warsaw New York

『The Sweetest Illusion』(1991年)
スウィーテスト・イルージョン
posted by ez at 02:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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