2010年04月04日

The Souljazz Orchestra『Rising Sun』

Gilles Petersonも大絶賛!カナダのジャズ・ファンク・グループの新作☆The Souljazz Orchestra『Rising Sun』
RISING SUN
発表年:2010年
ez的ジャンル:カナディアン・アフロ・ファンク/スピリチュアル・ジャズ
気分は... :沈まぬ太陽!

今回はクラブジャズ・ファン要チェックの新作The Souljazz Orchestra『Rising Sun』です。

The Souljazz Orchestraは、カナダのオタワで結成されたジャズ・ファンク・バンド。

メンバーはZakari Frantz(as、fl、cla、vo)、Steve Patterson(ts、per、vo)、Ray Murray(bs、per、vo)、Pierre Chretien(key、per、vo)、Philippe Lafreniere(ds、per、vo)、Marielle Rivard(per、vo)の6名。

2005年に自主制作による1stアルバム『Uprooted』(2005年)をリリースし、Gilles Petersonから絶賛を受けます。その後当ブログでも紹介したカナダ人女性ジャズ・ヴォーカリスト/ピアニストElizabeth Shepherdも所属する人気レーベルDo Right!と契約し、『Freedom No Go Die』(2007年)、『Manifesto』(2008年)といったアルバムをリリースし、Fela Kutiばりのアフロ・ファンク・サウンドを聴かせてくれました。

4thアルバムとなる本作『Rising Sun』はStrutレーベルからのリリースです。

これまではFela Kutiばりのアフロ・ファンク・サウンドが売りでしたが、本作ではPharoah Sandersばりのアフロ・スピリチュアルなサウンドを聴かせてくれます。

『Freedom No Go Die』でもPharoahの名曲「The Creator Has A Master Plan」をカヴァーしていましたが、本作では「Rejoice」をカヴァーしています。

本作ではメンバー6名に加えて、Nicholas Dyson(tp)、Nimali Ramanayake(vo)、Philippe Charbonneau(b)の3名がゲスト参加しています。

必ずしも万人受けする作品ではありませんが、Pharoah SandersFela Kutiがお好きな人は楽しめる作品だと思います。

Gilles Petersonも彼らの最高傑作としてプッシュしているようです。

全曲紹介しときやす。

「Awakening」
オープニングは感動的なスピリチュアル・チューン。Pharoah Sanders大好きな僕としては、壮大な大地の息吹のようなスケール感の大きさにグッときます。

「Agbara」
Souljazz Orchestraらしいアフロ・ファンク・チューン。情熱的なホーンと激しくゴツゴツとしたビートに自然と体中が高揚してきます。
http://www.youtube.com/watch?v=FyNTdl5nERM

「Negus Negast」
CDショップのレビューで、エチオピアン・ジャズ・グルーヴの創始者Mulatu Astatkeの影響が大きい楽曲という紹介をよく見かけますが、日本の民謡や演歌との共通点を感じるのは僕だけでしょうか(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=CjBwNesFGoc

Mulatu Astatkeと言えば、Malcolm Catto率いるThe Heliocentricsと共演した『Inspiration Information Vol.3』を本作と同じStrutレーベルから昨年リリースしています。

「Lotus Flower」
僕の一番のお気に入り。重厚で美しいスピリチュアル・ジャズ。まさにラインジング・サンのような雄大さをグルーヴにしたような素晴らしさです。
http://www.youtube.com/watch?v=qsUCOPQQqek

「Mamaya」
生命の躍動感に満ちたようなグルーヴが魅力の1曲。大昔の戦士たちが大地を行進しているようなイメージが浮かびます。

「Serenity」
穏やかな中にも崇高な雰囲気が漂うスピリチュアル・ジャズ。静かなる闘志が湧いてきます。

「Consecration」
日本を意識したかのようなオリエンタル・ムードでスタートしますが、演奏が進むに連れてスピリチュアルな雰囲気が増していきます。特に後半の展開は僕好みです。

「Rejoice Pt.1」
「Rejoice Pt.2」
当ブログでも紹介したPharoah Sandersの名曲カヴァー(アルバム『Rejoice』収録)。生きる喜びへの賛歌といった雰囲気のオリジナル自体が大好きなので、本カヴァーも存分に堪能できました。Pt.1は壮大で美しいスピリチュアル・チューン、Pt.2ではアフロ・ファンク・テイストの躍動するグルーヴといった仕上がりです。

The Souljazz Orchestraの過去作品もどうぞ!
特にアフロ・ファンク好きは『Freedom No Go Die』『Manifesto』あたりをチェックしてみては?

『Uprooted』(2005年)
Uprooted

『Freedom No Go Die』(2007年)
フリーダム・ノー・ゴー・ダイ
「Mista President」
 http://www.youtube.com/watch?v=MWWbF8Q7Qbs
「The Blind Leading The Blind」
 http://www.youtube.com/watch?v=BklTlLL8gE4

『Manifesto』(2008年)
Manifesto
「Sankofa」
 http://www.youtube.com/watch?v=fSxH4dr6OKI
「Amen」
 http://www.youtube.com/watch?v=XwaHIAHOCkU

興味がある方はStrutレーベルの近作もどうぞ!

Mulatu Astatke& The Heliocentrics『Inspiration Information Vol.3』(2009年)
Inspiration Information, Vol. 3

Breakestra『Dusk Till Dawn』(2009年)
Dusk Till Dawn
posted by ez at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック